【インタビュー】マリーゴールドに襲来した20歳の“女大怪獣”ボジラが吼える!「プロレスラーになる気は無かった。数年前まで痩せていて小さかった」
「SIZE DOES MATTER!」女子プロレス新団体マリーゴールド旗揚げ戦、札止めの後楽園ホールを埋め尽くした観客に満場一致でMVPと言わしめた大怪獣“ボジラ”!初インタビューでガオ~っと吼えてもらいました!
(聞き手:スレンダー川口)
――旗揚げ戦後楽園ホールでの大暴れ、すごかったですね。
「フフフ、本当にクールだった。クールなこともやったし、本当に大きな動きもした。でも、まだただの「始まり」だし、これからマリーゴールドで何が起こるか本当に楽しみだし、ワクワクしてますよ」
――会場内でも私をはじめ、プロレス記者の方、お客さんもみんな「ボジラが今日のMVPだ」と言っていましたよ。
「ええ、そうですね(私がMVPでしたね)。本当に光栄に思っているし、ビッグヒーローになると予想はしていたけど、信じられない光景だった。フフフ」
――後楽園ホールという場所は、プロレスファンにとっては聖地で、今も目の肥えたファンも集まります。そんな場所でみんなが「ボジラー!」と声援を送ってました。
「うん、本当にクールだったね。これはマリーゴールドの始まりに過ぎないと思うし、これからもっと多くの人を巻き込んでいけると思うし、もっと多くのプロレスファンに会いたいし、ベルトを獲るのが本当に楽しみです」
――プロレスラーになろうと思ったきっかけは何だったんでしょう?
「ちょっと面白いんですよ。私の父もプロレスラーだったんです。オリジナルのECWにいて、リングネームはHerman the German。でもプロレスラーになるのが私の夢だったわけじゃないんです。数年前までガリガリに痩せていて、モデルになりたかったんですよ。16歳か17歳のときにプロレスラーになるためのトレーニングを始めたんです。それは地元に(トレーニングの)学校ができたからで、父に『やってみてもいい。嫌ならやめればいいんだから』と言われたんです。無理強いはされなかったな」
――それは素晴らしいです!良き父ですね。
「うん、彼は本当に私の味方で『好きなことをやっていい。幸せになれ』みたいな。で、プロレスラーになる夢はどんどん大きくなっていった。去年はカナダに行って、オンタリオ州ウィンザーにあるCANAMスクールで、スコット・ダムールとジョシュ・アレクサンダーのもとでトレーニングを受けたんです。彼らはとてもよくサポートしてくれた。それから日本に来て今に至るけど、さっきも言ったように、プロレスラーになるのが夢だったわけじゃなかったけど、物事は変わるものだし。痩せてた頃の写真ありますよ、これなら見せられる。3、4年前の写真だけど」
――すごい!本当にモデルになれますね!妹さんかと思いました。
「そう、これが私(笑)まさかあなたじゃないでしょう!って誰も信じてくれない(笑)こっちの写真も痩せていて、今と比べたらはるかにちっちゃかった。うん、この頃はモデルになるのが夢だったんだけど状況が変わりましたよね」
――あの…、写真にKISSのメンバーが写ってましたけど、ホンモノ?KISSの友達???
「父が彼らをよく知ってるんですよ。父はロックバンドのボディーガードもしていたから、たくさんのアーティストを知ってるんです」
――えええ!?後楽園ホールでお父さんをお見かけしたんですけど、ビッシリとタトゥーが入ってたので、「隣のドームでやってるレッチリ(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)のコンサートに行こうとしたら間違えて後楽園にやって来た人」かと思ってましたよ!(笑)
「ハハハ!彼は実はレッド・ホット・チリ・ペッパーズも知ってるんです。ボディーガードをしてたかどうかは知らないけど、ギブソン・ギターで働いてたから、いろんな人と友達なんですよ」
――えええええ!?ギブソンもビックリですし、KISSにレッチリってもう我々おじさん達は…(どれだけスゴいアーティストか叶うなら会いたい等の力説は割愛)。お父さんとはよく連絡をとりますか?
「よく話します。レスリングのこととか、わからないことがあれば、父に聞けばわかると思うし」
――素晴らしいアドバイザーを得ましたね。
「その通り。彼は偉大なアドバイザーです。私がプロレスを始めたとき、彼は私のサポートを始めてくれた。タッグチームのように一緒にツアーを周るようになったんだけど、リングに上がるたびに多くのことを学ぶことができるし、彼は何でも助けてくれる。私がプロレスを始めたことで、父にもいろいろな扉が開かれたと思います」
――プロレスラーになる前に、日本の女子プロレスを見ていましたか?
「父がやっていた試合は全部見たけど、日本の試合は、特にジュリアが出ていた試合は何試合か見たような気がするけど、正直あまり見てないんです」
――あまり見てなくてもすぐ順応できたとはセンス抜群ですね。デビュー戦はいつですか?
「2022年の3月かな。でも、1試合だけだったし、ちょっと顔を出して何かやって、本当のデビュー戦は2022年の10月でした」
――そのときの気持ちは覚えていますか?
「本当に興奮しましたが、同時に緊張もしました。ステージに出る前の緊張はいいものです。そして、ステージに出てからがまた違うんですよね。すべての感情がドーンと出てきて、自分の役に入り込んで、その役になりきってしまうんですよ」
――その才能はお父様からの贈り物ですね。
「うん、私が子供の頃、彼はいつも私と私の友達が一緒にいると『お前たちはタッグチームになるべきだ』みたいなことを言ってたんですよ。私は『え~、プロレスラーにはなりたくない~』なんて言ってたんだけど……今の私を見てよ!(笑)私は檻の中でプロレスラーになってるんだ!(笑)
――お父さんは本当に喜んでいらっしゃるでしょう。
「 イエス!彼は本当に喜んでくれる。私が幸せであれば彼も幸せだそうです。私の最初のショーを見るため日本に1週間滞在してました。彼は日本に来るのが夢だったから、とても感慨深げだった。そして今、リングの上で自分の夢を生きている娘を、その物語を特別に感じてるでしょうね」
――お父さんと日本のどこか行かれましたか?例えば、スカイツリーとか、ディズニーランドやディズニーシーとか?
「行ってないですね。ディスニーシーって確か大きな船があるところ?」
――ダメですよ、ひっくり返しに行ったら!(笑)
「フフフ、チャレンジしようかな(ニヤリ)」
――そうすると日本に来てからはトレーニングと試合だけですか?
「ですね。トレーニング、食事、試合、試合映像を見る、トレーニング、って感じ。そうそう、トレーニングに行ってみたジムで、そこにあるウェイトを全部足しても軽すぎて物足りなかったんですよ(笑)」
――ある意味ジムも喜びますよ!さて、試合の話になりますが、新木場大会ではハンディキャップマッチを行いました。ああいった試合形式は特別なもので、私たちの世代ではアンドレ・ザ・ジャイアントやビッグバン・ベイダーのような選ばれた人たちのためのものです。
「そうね!私は本当に大きくて強い。 私は何ができるか、そして私がモンスターであることを示すつもりです。期待され、アンドレ・ザ・ジャイアントやビッグバン・ベイダーと比較されるのは名誉なことです。本当に名誉なことだけど、私は私。『私はボジラよ!』って感じ。もしかしたら他にも比較されるかもしれないけど、それでも私は私」
――アンドレやベイダーといえば、パワーや体の大きさが注目されがちですが、レスリング技術も持ち合わせていました。日本のファンは下地があってこそのパワーファイトを好みます。
「確かにそれはよく聞きます。両方必要ですね。私はそういう意味でもみんなに『他の誰かとは違うぞ』っていうところを見せますよ(ニヤリ)」
――プロレスラーとしてのお手本はいますか?
「ああ、たくさんいますね。チャイナが大好き。彼女は最高だった。ジョーダン・グレイス、リア・リプリー、デイブ・フィンレー、ライノ、ベイダー、アンドレ・ザ・ジャイアント、本当にたくさんの憧れる人がいる。私の父も含め。でも彼らを尊敬すると同時に、自分らしくありたいとも思っている。彼らを尊敬することもできるけど、今言ったとおり自分のスタイルを貫いていきたいですね」
――いや~、20歳とは思えないですね。
「そうですね。8月で21歳になります」
――まだ20歳でそのポテンシャル、本当に希望の星ですね!
「ありがとう。あとね、日本はドイツとは違うなって思います。日本人はプロレスの見方が違う」
――観客の違いということですか?
「日本の観客はプロレスラーに敬意を表し、プロレスラーの仕事ぶりに敬意を表します。ドイツの観客は「彼はこうじゃなかった、彼女はこうじゃなかった、これはこうだよ」みたいな感じで(批判してくる)。私は「だったら自分でやってみなよ、上手くやってみなよ」みたいな感じに思っちゃいます。日本の観客はもっと協力的というか温かいですね」
――誕生日は8月31日ですね。両国国技館でのビッグマッチは誕生日の少し前ですから、ご自身への誕生日プレゼントとして大きな勝利を手にされることを祈っています。両国でも大暴れしますよね?
「ええ、もちろん!本当に楽しみです!」
――では最後に、来場を迷っているファンの方に来てもらえるようなメッセージをお願いします。
「私がみんなをぶっ倒して、初代マリーゴールドのベルトを巻く選手になる。ベルトを獲りに来たんだから。SIZE DOES MATTER!私は日本で、世界で、地球上で一番大きなモンスターなんだから。そして7月13日、私は自分の世界を持っていることを世界に示すつもりだ。私の道を邪魔する者はみんなぶっ飛ばす!」
■プロフィール
Bozilla(ボジラ)
2003年8月31日ドイツ生まれ。20歳。181cm、91kg。2022年3月6日にドイツマットでデビュー。マリーゴールド旗揚げ戦にて衝撃の日本デビュー。ボジラコールを巻き起こす。
Twitter)@therealbozilla
instagram)@therealbozilla
■大会情報
早くも真夏のビッグマッチ決定!
『MARIGOLD Summer Destiny 2024』
日程:2024年7月13日(土)
開始:14:30
会場:東京都・両国国技館
■チケット
https://www.ticketpay.jp/booking/?event_id=50876