蝶野正洋直伝のSTFがベルトを呼んだ!MIRAI&桜井麻衣が悲願のタッグ王座戴冠で元スターダム勢の矜持を見せる
30日、東京都・後楽園ホールにて『MARIGOLD Summer Gold Shine 2024』が開催。【ミライサク】MIRAI&桜井麻衣が初代ツインスター王座戴冠を果たした。
マリーゴールドはロッシー小川が代表取締役となって5月20日に旗揚げされた新団体。
スターダムを退団したジュリア、林下詩美、MIRAI、桜井麻衣、ビクトリア弓月の5選手に加え、元全日本女子プロレスで元スターダムの高橋奈七永、元アイスリボンで“偽中野たむ”としてプチブレイクした石川奈青が所属に。
さらに、アクトレスガールズの風香プロデューサーが青野未来、翔月なつみ、松井珠紗、CHIAKI、天麗皇希、後藤智香と一線級の6選手を引き連れて入団。生え抜き第1号として南小桃がデビューした他、元センダイガールズの瀬戸レア(丸森レア)、府川唯未の娘で元WAVEの田中きずなが入団。大向美智子の娘である心希(しんの)を始めとして多数の練習生を抱える一大勢力となりつつある。
7月13日に旗揚げ2ヶ月弱で行なわれた両国国技館大会も成功を収めており、ますます勢いに乗っている団体だ。
マリーゴールドでは、独自のベルトを4本創設。
団体最高峰の“真紅のベルト”マリーゴールド・ワールド王座はSareeeが、 “純白のベルト”マリーゴールド・ユナイテッド・ナショナル王座(UN王座)は青野未来が、55kg以下の軽量級王座であるマリーゴールド・スーパーフライ級王座は翔月なつみが初代王者に。
この日の時点ではすべてのベルトが元アクトレス&フリー選手に渡り、元スターダム勢は結果を残せていない状況にあった。
今月20日からは残るタッグ王座であるマリーゴールド・ツインスター王座の初代王座決定トーナメントが開幕。今大会では準決勝&決勝戦が行なわれた。
青野未来&翔月なつみvs【tWin toWer】天麗皇希&後藤智香の組み合わせで行なわれた準決勝戦では、皇希&後藤の新鋭タッグが新技解禁も含めた華麗なコンビネーションでベテラン2人に肉薄。
しかし、すべてを受け切った青野&翔月が終盤に怒涛の畳み掛けを見せ、青野がバズソーキックで後藤を仕留めて決勝進出。
【ミライサク】MIRAI&桜井麻衣vs野崎渚&CHIAKI組み合わせで行なわれた準決勝戦では、野崎&CHIAKIが序盤からラフファイト全開で一気に試合を決めにかかる。
しかし、ミライサクはスターダム時代から凶悪ヒール軍との闘いには慣れたもの。深い絆で結ばれた2人のコンビネーションで窮地を打開し、最後は桜井が蝶野正洋直伝のSTFでCHIAKIからギブアップを奪った。
決勝戦は、青野&翔月vsMIRAI&桜井の組み合わせに。青野&翔月はそれぞれシングル王者であり、タッグも含めた“初代二冠”を掲げて意気込んでいた。
試合は純白のベルトを巡って4度もシングル戦を行ってきた青野とMIRAIのバチバチファイトで会場が沸き、桜井も得意のビッグブートで翔月と蹴り合いで渡り合う。
中盤には桜井がシャイニング・ケンカキックやSTFといった蝶野殺法で優位を掴み、ミサイルキックで場外へ蹴落とした青野&翔月にプランチャを投下してMIRAIに有利な状況を作る。
最終盤にはMIRAIと青野の対面に。桜井が翔月を押さえつつ、ダブルの変形STOやMIRAIのラリアット+桜井のレッグラリアートといった合体技を連発。最後はMIRAIが渾身のラリアットで青野から3カウントを奪った。
試合後にマイクを取ったMIRAIだったが、皇希が上がってきてマイクを強奪。
皇希は「『何も成し遂げてない奴に獲れるベルトなんかない』って言われました。でも私は、このマリーゴールドで唯一誰にも負けてません。挑戦資格は、それだけで十分なんじゃないですか?未来さん、あなたの持つユナイテッドのベルトに挑戦させてください」と青野に挑戦表明。青野は黙って皇希を睨みつけつつ、何も返答せずにリングを去った。
その後は、【パッション・シスターズ】高橋奈七永&石川奈青がリングに上ってきてミライサクへ挑戦表明。
奈七永&石川はタッグトーナメントにエントリーされていたものの、1回戦前日に石川が体調不良で欠場が決まり不戦敗となっていた。
これを踏まえ、石川は「本来だったらここでそのベルトを巻いてるのは私達だったはずなんだよ!いっつも肝心なところで体調崩したり?うまくいかないことばっかりだけど、でも、そんなうまくいかないところから這い上がってこそパッションだろうがー!」とあまりにも理不尽な挑戦表明。
MIRAI&桜井が冷静な正論で返していくも、奈七永&石川はノリと勢いとパッションで押し切って挑戦を認めさせた。
なお、石川はこの日の第1試合でキャリア1年目の瀬戸レアとのシングルマッチを行い7分あまりであっさり敗北している。そんな日に堂々と挑戦表明を行う石川のふてぶてしさに、会場は大歓声を贈った。
両国国技館大会を終えて“燃え尽き”が指摘されることもあるマリーゴールドだが、純白のベルトやタッグ王座戦線も含めて新たなストーリーが動き出した。