「マリーゴールド潰れろ!」女子プロ界の異端児・松本都がマリーゴールド所属初戦の石川奈青に愛のムチ!

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 23日、東京都・新木場1stRINGにて『プロミネンス 第23戦 ~プロミネンス旗揚げ2周年記念大会~』が開催。マリーゴールド入団が発表された石川奈青がプロミネンスのリングで所属初戦を行った。

 今月15日にロッシー小川の新団体『マリーゴールド』の旗揚げが発表された。その所属選手の1人として会見に登場したことで一躍脚光を浴びた石川奈青だが、石川のレスラー人生は短いながらも“不憫”の一言に尽きる。

 石川は病気や新型コロナの影響で2度もデビュー戦が延期に。苦節の末に2020年5月にデビューし、25歳という遅咲きデビューながらもアイドルを目指していたという愛嬌とひたむきさでファンの支持を集めた。しかし、デビュー数ヶ月で手術を要する内臓疾患で欠場。その間に19歳の美少女レスラーが同団体でデビューしたことから復帰後も常に影に隠れる形になってしまう。
 それでもメゲない石川は、突然あざといプリンセスキャラへと変身し、歌って踊れるアイドルユニットを結成するというスターダムの中野たむを彷彿とさせる動きを見せる。しかし、そのユニットもわずか1年弱で解散。自身を苦しめライバルと意識していた美少女レスラーは早々と引退。プリンセスキャラから自分探しの冒険家として迷走を始めた石川は、所属団体社長への不信感と嫌悪感をマスコミの前で暴露し姿を消してしまう。
 その後、喪ったアイデンティティを探す中で自分のことを中野たむであると思い込むようになった石川は“中野たむ”としてスターダムに上陸。昨年5月には“中野たむvs中野たむ”という禁断対決を行って話題を呼んだが、そのチャンスを次に繋げることが出来ずにまたプロレス界の底へと沈んでいってしまった。

 そんな石川を救い出してまたリングに上がる機会を与えたのは、プロミネンスの世羅りさ。
 昨年9月にプロミネンスのリングで一騎打ちを行い、「これからは自分の好きなことをここで好きなだけやればいい。プロミネンスは、もう貴女の場所だから」とレギュラー参戦のオファーをかけて石川を仲間として迎え入れた。

 フリーランスとしてプロミネンスへの参戦を続けてきた石川だったが、マリーゴールドへの入団が電撃発表されて大きな話題に。今大会ではマリーゴールド所属選手が初めて試合と行うという側面もあり、石川の試合に注目が集まっていた。

 この日の第1試合では、石川奈青vs松本都のシングルマッチが実施。
 通常ルールでの試合として発表されていたが、石川は入場時に日本酒の紙パックを連結させた鬼殺し棒を凶器として持ち込む。
 都は「ちょっと何それ?!」と拒否反応を示すが、石川は「プロミネンスのレギュラーメンバーなんですからハードコアルールで正々堂々とやりましょうよ」と提案。急遽ハードコアマッチに変更されてしまった。


 都は色々と思うところがあるのか、石川の鬼殺し棒を奪って滅多打ちにし「なにがマリーゴールドじゃコラッ!」とかかと落とし。さらに「今日は凶器なんかに頼らず正々堂々と拳と拳でやり来たの!このブスが!」と煽りながら顔面を踏みつけたり、ロープに逆さ吊りにしながら雑巾に石川の顔を押し付けたりとやりたい放題。
 都が「お前にとってプロミネンスはそんなもんだったのか!」とエルボーを放っていくと、石川は「プロミネンス!ありがとうッ!」と絶叫しながらエルボーで反撃。これにカチンと来たのか都が「マリーゴールド!潰れろッ!」と罵倒しながら強烈なエルボーを叩き込むと、場内は大爆笑に包まれた。

 コミカルな雰囲気の展開が続いていったが、終盤には不意に都が滅多に見せないシリアスモードに突入。「そんなもんか!」と石川の覚悟を問うかのように顔面を激しく蹴りつけていく。
 これを受けた石川は「水、水……」と焼酎を4Lボトルからラッパ飲みしてパワーチャージし、ダブルアーム・スープレックスやダイビング・クロスボディなどで連撃。都が「マリーゴールド!さようなら!」と叫んでシャイニング崖ザードを発射するも、石川は巨大鬼殺し棒でフルスイングして撃ち落とす。
 石川は必殺のジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、都が振り払って顔面へのソバット。さらにシャイニング崖ザード with イス、巨大鬼殺し棒+イスの上へのリバースタイガー・ドライバーもカウントは2。最後は都がみやここクラッチで3カウントを奪った。

 試合後、都は「プロミネンスを旗揚げから2年間守って来た人間として石川が途中で入ってきたのはマジで複雑だったんです。でも『世羅が決めたことだからしょうがない』って思ってたら、またこんな風にプロミを踏み台じゃないけど辞めてくって、メチャクチャ複雑です」と忌憚なく心境を語る。
 そして、「ただ、女子プロ界で何が起ころうと今後にとって良くなっていってくれるなら私はいくらでもこんな役を引き受けるし、悔しい思いだってします。それも私の意地なんで。石川を応援しようとは思えないですけど、マリーゴールド上がってからも『都さんお願いします』って言われるくらいに私はプロミを守って成長します。これからも石川、頑張って!……頑張ってねっ!!」と、厳しい言葉を口にしつつも最後は石川の門出を全力で応援した。

 一方、石川はフリーランスとして最後の試合かつマリーゴールド所属としての初戦であったことを語り、「マリーゴールド所属の会見をさせていただいてから初めての試合で。しかもそれが半年間お世話になったプロミネンスさんでっていうのがありがたいと思います。自分は他団体の所属にはなったんですけど、別にプロミネンスさんとお別れするとかではないので。今後もまたリングで対戦できたら嬉しいです。もっと強くなってプロミネンスさんへの感謝を返していきたいです」とコメント。
 「大人同士のアレなんで分かんないですけど」と前置きしつつも、マリーゴールド所属後もプロミネンスへの継続参戦を考えていることを明かした。

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