【試合詳細】4・21 NJKF拳之会主催興行 国崇vs佐藤亮 竹添翔太vs坂本直樹 佐野克海vs草・MAX “CAPTAIN”ル・フェンガンvs庄司理玖斗

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『NJKF拳之会主催興行・22nd ~ NJKF2024 west 2nd ~』
日程:2024年4月21日(日)
開始:13:30
会場:岡山県・岡山コンベンションセンター

〈オープニングファイト〉
アマチュアキックボクシングNEXT☆LEVELジュニア中四国王座決定戦
▼第1試合 NEXT☆LEVELジュニア中四国王座決定戦 -25kg 1分30秒3R+ex1
●小橋樹生 (誠剛館総本部)
判定 1-2
○小林楓 (空修会館)

▼第2試合 NEXT☆LEVELジュニア中四国王座決定戦 -30kg 1分30秒3R+ex1
○川端大心 (NJKF team Bonds)
判定 2-0
●田邊寅之丞 (武魂會)

▼第3試合 NEXT☆LEVELジュニア中四国王座決定戦 -35kg 1分30秒3R+ex1
●佐藤琉月 (空修会館)
判定 0-3
○渡邊蓮大 (武魂會)

▼第4試合 NEXT☆LEVELジュニア中四国王座決定戦 -40kg 1分30秒3R+ex1
●久保田天空 (Team男塾)
判定 0-3
○篠原愛生 (テツジム)

▼第5試合 NEXT☆LEVELジュニア中四国王座決定戦 -45kg 1分30秒3R+ex1
○大澤透士 (NJKF TRASH)
判定 3-0
●久保田威風 (Team男塾)

▼第6試合 NEXT☆LEVELジュニア中四国王座決定戦 -50kg 1分30秒3R+ex1
○松崎幸紀 (誠剛館総本部)
判定 3-0
●仁木雄斗 (Blaze)

▼第7試合 NEXT☆LEVELジュニア中四国王座決定戦 -60kg 1分30秒3R+ex1
●加古大晴 (NJKF team Bonds)
判定 3R TKO
○上川玲皇 (ツクモジム)

<NJKFプロ公式戦>
▼第1試合 NJKFミネルヴァ 59kg契約 2分3R
○RiNRiN (ライジング己道会)
判定 3-0
●RIKI (VERSUS)

▼第2試合 NJKFミネルヴァ バンタム級 2分3R
△愛来 (一神會舘)
判定 0-1
△三宅美優 (NJKF拳之会)

▼第3試合 交流戦 スーパーライト級 3分3R
●垣内哲郎 (NJKF拳之会)
判定 1R TKO
○平田大輔 (平田道場)

▼第4試合 交流戦 フェザー級 3分3R
●亮介 (BOSSGYM)
判定 0-3
○大村絆人 (魂心舘)

▼第5試合 交流戦 60kg契約 3分3R
○平尾一真 (Blaze)
判定 3-0
●山本秀斗 (HAKUBI GYM)

▼第6試合 交流戦 72kg契約 3分3R ヒジあり
☆HIRO☆ (VERSUS) JKIスーパーウェルター級9位
―中止―
本野有哉 (照道会)

▼第7試合 ISKA日中国際戦 ISKA フェザー級(57kg) 3分5R ヒジあり
●“CAPTAIN”ル・フェンガン (looksuanCLUB) ISKA中国インターコンチネンタル王者
判定 1-2
○庄司理玖斗 (NJKF拳之会) NJKFスーパーバンタム級6位

▼第8試合 セミファイナル ISKA日本ライトヘビー級(85kg)王座決定戦 3分5R ヒジあり
○佐野克海 (NJKF拳之会) NJKFスーパーウェルター級2位
判定 3-0
●草・MAX (TEAM CLIMB/グラバカ赤羽)

▼第9試合 メインイベントⅠ 交流戦 フェザー級 3分5R ヒジあり
●竹添翔太 (インスパイヤードモーション) Bigbangフェザー級王者
判定 1-2
○坂本直樹 (NJKF道場373) NJKFフェザー級4位

▼第10試合 メインイベントⅡ NJKF59kg契約 3分5R ヒジあり
○国崇 (NJKF拳之会) WKAムエタイ世界フェザー級王者
判定 4R TKO
●佐藤亮 (NJKF健心塾) NJKFスーパーフェザー級3位

〈オープニングファイト〉
アマチュアキックボクシングNEXT☆LEVELジュニア中四国王座決定戦
 オープニングファイトでは、アマチュアキックボクシングNEXT☆LEVELジュニア中四国王座戦7試合が組まれた。

第1試合


 1R.サウスポーの小林が組んで離れ際に小橋に左ストレート。白熱のふたりが組んでもつれるのをレフェリーが離す。小林が左ストレート、ローキック。小橋もロー。激しく打ち合い、小林にロープ背負わせ小橋が膝。
 2R。互いに退かず殴り合う。小橋のミドル。小林がガブリ寄り組む。レフェリーが引き離すが再度組んで小橋が膝。小林も体勢入れ替え膝。小林がハイキックからまた組み合う。小橋の大振りの右をかわした小林、組んでもみ合い。レフェリーが離す。時間いっぱい打ち合ったふたり。
 1-2で小林の判定勝ち。

第2試合


 1R。オーソドックスの田邊がサウスポーの川端に右ストレートから膝を入れる。組んでもみ合い倒れ込んでレフェリーが離す。田邊が川端にロープ背負わせ膝連打。
 2R。川端が組んで膝を入れワンツー。組まれると倒され苦戦しつつも手数に勝った川端の判定勝利。

第3試合


 佐藤は‐30㎏クラス前王者、サウスポー。渡邊はオーソドックス。
 1R。佐藤がインローで攻めると渡邊が前進、圧を掛ける。カーフからパンチを散らす渡邊。組んで離れ際に佐藤が右。ひるまず右を返す渡邊。
 2Rも右ストレート、左ストレート、インローと畳みかけ、追撃を許さなかった渡邊が判定勝利。

第4試合


-35㎏前王者の久保田。オーソドックス同士の対戦。
 1R。懐へ飛び込む久保田。組んで離れ際に久保田の側頭部に篠原が右ストレート。久保田をコーナーに詰めて膝。久保田も右ストレートを放つ。
 2R。篠原のアッパーが久保田の顎にヒット。久保田もミドル、ハイキックで応戦も、篠原は肘、膝、さらに右ストレートと攻めたてる。踏ん張る久保田、及ばず。
 篠原が判定勝利。

第5試合


 オーソドックスの大澤は-40㎏前王者。久保田はサウスポー。
 1R。早々に距離を詰め久保田をコーナーに詰め膝を入れる大澤が久保田に入る隙を与えない。
 2R。久保田の前蹴りに重いミドルを打ち返した大澤。久保田の表情がゆがむ。
 踏み込んで膝を入れる大澤。その後も久保田の顎に右をたたき込み、踏み込んでの肘など一撃に重みと破壊力を感じさせる大澤が判定勝利を掴んだ。

第6試合


 オーソドックスの松崎は-45㎏前王者。仁木はサウスポー。
 1R。松崎がローから右ストレート。仁木もハイキックで迎撃。その後も松崎のボディを食らいながら仁木がハイキックで蹴散らすなど退かない激闘が続く。松崎の右が的確に仁木を捕らえⅠダウン奪う。仁木も蹴り技を繰り出すが松崎のパンチの威力が鮮烈に印象に残る。
 2R。パンチの打ち合い。的確に当てているのは松崎。
 久保田の反撃及ばず、松崎の判定勝利。
※第7試合開始前に、-55㎏認定式が行われ、小野田琉己(NJKF team Bonds)に認定証が手渡された。

第7試合


 オーソドックス同士の闘い。
 1R。パンチの激しい打ち合いからスタート。加古が右ハイを上川の左テンプルに鮮やかに突き刺す。
 2R。上川が加古を掴んで膝。加古も右ストレートを上川にヒット。近距離での打ち合いが続き、加古が鼻から出血でドクターチェックが入る。いったんは試合が再開したが、加古の出血止まらずレフェリーストップがかかり、上川のTKO勝利が決まると、加古が膝から崩れ悔し涙。

※第7試合終了後、NEXT☆LEVEL王者がリングイン、記念撮影が行われた。

<NJKFプロ公式戦>

第1試合


 RiNRiNは野球場のビールの売り子からプロ格闘家に転身の異色の経歴の持ち主。小学生の頃から習っていた空手がバックボーンで、2023年デビューから負けなしの3戦3勝。
 対するRIKIはこの日がプロデビュー戦。
 1R。ローで距離を詰めてくるRIKIを前蹴りで突き放すRiNRiN。
 怯まず前に出て組んできたRIKIにRiNRiNが膝。
 リーチを生かして距離を取ろうとするRiNRiNの懐へ臆せず飛び込むRIKIを膝で蹴散らしパンチを打ち合う。RiNRiNが組んで膝を打ち込む。RIKIも当たると怖そうな右ストレート、肘を繰り出すがいずれもRiNRiNにかわされる。1R終了間際にRIKIがRiNRiNにボディ。
 2R。攻めに出るRIKIを捕まえたRiNRiNが膝。圧を掛けてきたRIKIを逆に膝で迎撃。その後も膝、三日月、ハイキックと繰り出し右ストレートをヒットさせる。RIKIも驚異の打たれ強さと根性で前に出続けるが、3-0でRiNRiNの判定勝ち。

第2試合


 愛媛の女戦士愛来は2023年デビューから4戦いまだ勝ち星が掴めていない。一方の岡山県出身三宅美優も同じく勝ち星なしの2戦2敗。
 1R。譲れぬふたりが退かずに相対。パンチ、ローを的確に当て手数に勝る美優に圧されて後退がちの愛来にセコンドの一神會舘小西陵太の激しい激が飛ぶ。
 2R、美優のローブローでうずくまった愛来が、タイムストップのあと猛攻に転じる。インローで距離を詰めると美優もインローを返して前に出てくる。コーナーに追い込まれ組む。離れ際に愛来が放った右ストレートが美優の顎にヒット。美優も怯まず圧を掛け続けニュートラルコーナーでパンチラッシュ仕掛けるが、愛来も臆せずパンチの応酬。美優がカーフ。堪えた愛来が美優にロー。美優の左ストレートを顔面に受けても退かない愛来。右を美優に返して前蹴り。後半愛来も手数も出していく。
 判定は引き分け。痛み分けとなったが、両者とも連敗からは脱出。

第3試合


 平田がプロデビュー戦でプロボクシング出身の坪内にほぼなにもさせず立て続けに3ダウン奪い、歓喜のTKO勝利。

第4試合


 BOSS GYM所属の亮介はデビュー以来負け知らず、3戦3KO勝利で勢いに乗っているファイター。対する大村は極真空手バックボーンでこの試合がプロデビュー戦。
 1R。開始早々亮介に飛び込んでいく大村。亮介は冷静に組んで膝。離れる亮介を追撃の大村に亮介が右を浴びせる。もつれあうふたりをレフェリーが入って離す。勢いよく懐に飛び込む一方でパンチを当てる隙を与えない大村に振り回されている感の亮介がペースを掴みそこねまさかの苦戦。
 2R。飛び込んでパンチを当てたい亮介を足でブロックして距離を詰めさせない大村が、ミドル、ハイ、三日月と的確にヒットさせていく。
 亮介も組んで膝を入れるがパンチに繋げることが出来ない。
 3R 。攻めたい亮介に隙を与えず圧を掛け続け突進する大村。
 大村が亮介をコーナーに詰め組んでボディ。離れてもパンチを打たせる隙を与えず前蹴りで突き放してミドル。攻めあぐねる亮介に大村が胴回し回転蹴り、三日月蹴り。亮介もミドルを返すが反撃及ばず0-3でデビュー戦の大村が判定勝ちを収めた。

第5試合


 平尾は今年2月にプロ初黒星も3戦中2勝1KO勝利。山本はプロデビュー戦。
 先制を仕掛けたのは山本。が、組んで動きを止めた平尾がミドルを連続で当てに行き、膝。そこから平尾が圧を掛け前に出ていって、山本に左フックから膝を入れ首を掴んでなおも膝。
 堪える山本をコーナーへ押し込んでパンチラッシュ。頭を掴み顔面に膝連打。山本1ダウン。
 立ち上がった山本にロープ背負わせ肘、膝。組んで膝。山本もパンチを繰り出すが平尾にガードを崩せない。その後もパンチはほとんど出さずボディ、顔面に非情の膝攻撃で平尾が3-0で判定勝ち。

第6試合

 ☆HIRO☆選手の体調不良により試合中止。

第7試合


 プロデビュー2年、拳之会でエースを狙う庄司が初の国際戦で現役ISKA中国チャンピオンに挑んだ。
 1R。ル・フェンガンの右が庄司の顎をかすめる。その後は互いに距離を測りつつ膠着状態。庄司がローを当て前に出る。パンチを打ち合うが双方ガードが固くヒットせず。
 2R。庄司の左ストレートがフェンガンの顔面にめり込む。フェンガンが膝も、そこからのコンビネーションに繋げられない。つかず離れずの攻防が続いたあとで、庄司がフェンガンにカーフ2発も、フェンガンは前に出て肘。
 3R。気迫みなぎらせ庄司がフェンガンにワンツー。フェンガンもパンチを返し激しく打ち合う。庄司はパンチの合間にもロー、ミドルと手数も出していく。ラウンド終了間際に庄司の左がフェンガンのガードの隙をついてヒット。
 4R。ぶつかり合うなかフェンガンがマウスピースを吐き出す行為で試合が中断。レフェリーがフェンガンにイエローカードを提示。
 5R。フェンガンはがむしゃらに庄司に向かってパンチを振っていくが庄司よく見て当たらず。距離を詰め打ち合うなかまたもフェンガンがマウスピースを吐き出す行為で試合が中断。フェンガンにイエローカード。庄司が左ストレートから三日月蹴り。がむしゃらに前に出るフェンガン。攻めあぐねる庄司。試合終了。

 判定勝利した庄司がマイクで、師匠と呼んでいる国崇の復帰戦にエールを贈った。

庄司「本日はありがとうございました。初めての国際戦ということで、中国ISKAチャンピオンと闘うのが本当に嬉しくて。課題が見つかったんでこれからもっと頑張っていきます。3週間後、東京でも試合が決まっています。後楽園ホール初めてなんですけど、ド派手な勝利をしたいと思うので。みなさんよろしければ後楽園ホールまで足をお運びください。ベルトを獲るにはたくさんの応援団の方々が必要だと思います。どうか僕にたくさんの方々のお力添えをお願いいたします。
 このあとメインイベントで僕の師匠が1年ぶりの復帰戦を行います。本当に嬉しくて、師匠もギリギリのなかで挑戦して最高の状態でリングにあがります。みなさん、乞うご期待ください。きょうはありがとうございました!また応援のほうよろしくお願いします!」

第8試合


 重量級で首肘ありのルールは珍しく、かつまたタイトル戦ということで激闘が期待された試合。
 1R。佐野が前に出て圧かけ草・MAXにロープ背負わせる。いったん離れた草・MAXが急発進も佐野がすぐさまコーナーへ押し込んでパンチラッシュ。草・MAXも迎撃。組んでもみ合いレフェリーが離す。佐野の右ストレートで草・MAXぐらつきながら堪えて前蹴りで突き放そうとするが佐野の前進を止められず。後退の草・MAXを追撃しパンチ浴びせる佐野。佐野が草・MAXに放ったインローの一撃の音が鈍く響く。
 2R。勢い止まらず圧しまくる佐野に悲劇。草・MAXのローブローによりタイムストップ。なんとか回復し試合再開。
 3R。ローブローのダメージか、佐野が前に出ず草・MAXの濃い激を待つ態勢。互いに手数出せずじまいのジリジリとした状況。
 4R。またも佐野に悲運。今度はバッティングでタイムストップ。ドクターチェック。目にダメージを負ってしまい視界の回復を待つ間、悔しそうに「畜生」と呟く佐野。5分を経てようやく試合が再開。草・MAXが佐野の懐へ飛び込みボディ。精細欠く佐野が時間切れに救われる格好。
 5R。今度は草・MAXが佐野のローブローに悶絶。タイムストップ。その後はアクシデントでそれぞれスタミナが削られてしまったか、組んでも攻めきれず。
 3-0で佐野の判定勝ち。
 ローブロー、バッティングに耐えて戴冠を果たした佐野は安堵の表情で関係者及び対戦選手、ファンに謝辞を述べたあと試合を振り返った。

佐野「ちょっとふがいない試合をしたんですけど。内容的にはまだまだで、まだ練習が足りないと思うので。でも勝てたのでほっとしています。応援に来てくれた人たち、ありがとうございました。これから世界で闘っていきたいと思うので、今後ともサポート、応援よろしくお願いします。」

第9試合


 坂本は本大会メインイベントⅡで国崇と対戦する佐藤亮と、今年2月11日大阪で行われたNJKF 2024 west 1stのダブルセミファイナルで闘って判定勝ちし、乗りに乗っている選手。
 1R。対戦相手の竹添の大応援団の竹添コールが凄まじい中で飄々と己のペースで試合を運んでいく坂本。
 大声援に後押しされた竹添は、ミドル、右ハイと蹴り上げるが坂本は巧みに距離を取ってかわしつつ踏み込んでインロー、肘を当てていく。アウェーな空気に動じる様子なく前に前に出続ける。
 2R。坂本が竹添をコーナーに詰め膝連打。竹添が前蹴り入れるが坂本は退かず圧を掛け続け竹添をコーナーに押し込む。
 竹添がロー、インロ―を連続でヒットさせるが坂本は怯まず踏み込んで左ストレートを打ち込む。
 大声援を受け竹添が飛び膝蹴りも、坂本が組んでコツコツ肘。
 3R。坂本が組んで膝。大竹添コールに呑まれず前蹴り、ローとコツコツ当てていく坂本。逆に竹添に焦りの色。
 4R。近距離で打ち合い。竹添の蹴りをかわして坂本が左ストレート。前へ前へと圧掛け、竹添にロープ背負わせ膝連打。
 5R。坂本が踏み込んでミドル。組んで膝。このままでは終われない竹添が渾身の三日月蹴りを叩き込むが、坂本の進撃を止めること叶わず。
 アウェーの空気を跳ね返し判定勝利した坂本はマイクも超然としていた。

坂本「オス!道場373の坂本直樹です。試合してくれた竹添選手、ありがとうございました。今年NJKFフェザー級のベルト絶対獲りに行くんで、みなさん僕に注目しといてください!きょうはどうもありがとうございました!」
 

第10試合


 国崇は2000年にNJKF興行でプロキックボクサーデビューして以来23年に渡り激闘を繰り広げ輝かしい戦歴を積み上げてきた大ベテラン。
 ISKAムエタイ世界フェザー級王座、WBCムエタイインターナショナルスーパーバンタム級王座、WKAムエタイ世界フェザー級の王座のベルトを獲得、2012年にはムエタイのラジャダムナンスタジアムのスーパーバンタム級9位にランキングされ、2013年にはラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級タイトルマッチ、2014年にはルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級王座決定戦にも挑戦。国内外に実力が認められその名を広く轟かせる世界の国崇だったが、昨年2023年4月NJKF拳之会主催興行メインイベントにおいて、ISKA&WBC世界オーストラリア王者のジェイソン・トラン(AMMA)と対戦の際壮絶死闘を制しTKO勝利を掴むも、ジェイソンのパンチで顎を骨折。(ジェイソンも国崇の肘で10針以上縫う傷を負った)現役生活初の長期欠場に追い込まれた。
 国崇の復帰戦の相手は一階級上のランカー佐藤亮。佐藤はNJKFスーパーフェザー級では第3位、DEEP☆KICKスーパーフェザー級の第5位にランキングする技巧派ファイター。2015年のプロデビュー以来NJKFで実績を重ねつつDEEP☆KICKやRISEなど他団体にも参戦して着実に力をつけてきた。
 試合前国崇は「一年のブランク明けからの試合になるんですけど、まだまだやれるという所をお見せしたいと思います!」と力強くコメント。
 一方の佐藤は「国崇選手という事で、世界チャンピオン相手に試合出来るというのは凄い嬉しいし楽しみです!観に来てくれるお客様も岡山の人が多いと思うんですけど、岡山でファンが出来るような試合をしたいと思います!」と、世界チャンプとの大一番を前に堂々たるポジティブ100パーセントのコメントを発信していた。
 1R。序盤から巧みなステップワークで距離を掴み国崇を懐に入れさせない佐藤のペースで進み、はやくも国崇にピンチの展開。
 2R。ジャブで様子を見る国崇。またも軽快なステップで距離をコントロールする佐藤が踏み込んで、左ストレート右ボディ。国崇も前蹴りを返すがすぐに離れる佐藤を追撃出来ない。懐に飛び込もうとする国崇を左ボディで止める佐藤。
 3R。近距離での打ち合い。組んできた国崇を羽交い絞めにして肘を打たせない佐藤。左ハイキックで国崇を突き放すと、なおも組みかかってきた国崇に右肘を突き刺し国崇ダウン。立ち上がる国崇を佐藤がロープ際に詰めさらに肘を打ち込む。コーナーで体勢入れ替えざまにバックから肘を打ち下ろした国崇だったが、すぐさま佐藤も国崇の背中に肘を打ち下ろす。3R終了時点でジャッジの途中経過の採点は佐藤優勢が告げられる。
 4R。国崇の一閃右ストレートで佐藤がダウン。会場が驚天動地の歓声に包まれる中、国崇がさらに会心の右ストレートを続けざまに2発叩き込み佐藤から連続ダウンを奪ってTKO勝利した。
 驚異の鉄人ぶりを見せつけ大逆転勝利した国崇は地元ファンの熱狂に笑顔でマイクを取った。
 「きょうはみなさんありがとうございました。国崇と言えばピンチ。ピンチから生き返るのが国崇。まだまだこれから頑張っていこうと思いますので、応援よろしくお願いいたします!」
 バックステージでは激闘で記憶が飛び、自らがダウンしたことは記憶にないとのこと。「まだまだもうちょっといけるかな。決まった試合はどんどん勝っていきたいし、関東で勝ちたいですね」と、はやくも次戦への意欲をのぞかせた。

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