全日本プロレス時代の縁(?)がつないだ涙の試合!ブラックめんそーれとの再会マッチで若手が成長を見せて恩返し!
21日、東京都・王子BASEMENT MON☆STARにてTTTプロレスリング『TTT選手会プロデュース興行』が開催。神崎ユウキとブラックめんそーれがシングルマッチで対戦した。
TTT(TOTAL TRIUMPH TEAM)とは、故・ターザン後藤さんから学生時代に指導を受け、プロデビュー後はミスター雁之助に師事してきた黎明期インディープロレスの後継者的存在であるガッツ石島が2020年1月に“インディープロレス統一”を掲げて旗揚げした団体。
90年代インディーの空気を色濃く残したディープなメンバーが参戦している他、都内の商店会と協力してプロレスでの町おこしに協力。老若男女にプロレスの楽しさを伝える草の根運動を展開。これが実を結んで安定した集客を実現し、旗揚げ4周年を迎えた今年の12月28日には団体初の後楽園ホール大会開催を決定するなど驀進している。
今大会では、TTTの次期エースと目される神崎ユウキがブラックめんそーれと初のシングルマッチを実施。
神崎は北海道出身、ブラめんははこだて観光大使を務めているという縁はあるが、それだけのつながりとは思えないエモーショナルな空気が2人を包んでいた。
神崎はアジアンプロレスでデビューし、大分県のローカル団体であるFTOへの所属を経て2017年に全日本プロレスに練習生として入門。デビュー戦の日程まで発表されていたが、急性硬膜下血腫で倒れてしまい全日本を退団。一時はプロレスから完全に離れてしまっていたが、2021年に復帰。2023年からTTT所属となりタッグ王座を戴冠するほどの成長を見せている。
ブラめんは2018年に突如全日本マットに現れた正体不明の存在だが、なぜかそれ以前から全日本ジュニアの中核を担って新人の指導をしていた過去がありそうな雰囲気をまとっている。
さらに、全日本時代にはフリーや地方ローカル団体などの小さな団体から参戦してきた若手選手の面倒をよく見て全日本に馴染めるよう尽力して来たことから多くの若手から慕われており、悪い噂を一切聞かない聖人としても知られている。
試合が始まると、2人は道場で何千回、何万回と繰り返してきたかのような基礎に忠実なレスリング戦を展開。
神崎はアームドラッグで翻弄してからのドロップキックや、ダイビング・クロスボディなどスピードを活かした戦法で攻め込んでいく。対するブラめんは腰への一点集中攻撃から背中へのスネーク・スパイク(※ダイビング・フットスタンプ)を突き刺すなどブレの無いベテランらしいファイトを見せる。
神崎はカウンターのブサイク・ニーから怒涛の丸め込み攻勢でガムシャラに勝利を掴みにいき、レインメーカー式のブサイク・ニーで仕留めにかかる。しかし、これをかわしたブラめんが顎先へのトラースキックを叩き込み、バックドロップ式のバッククラッカーで追撃。さらに背中へのスネーク・スパイクを突き刺してカウント3を奪った。
試合後、感極まった神崎は大の字になりながら号泣。ブラめんは神崎を抱き締めながら耳元で何かを語りかけ、神崎の手を掲げて健闘を称えた。
試合後、ブラめんは「神崎、またのシャーーーッ!い会楽しみにしてるよ!」と再会を約束。
対する神崎も「この大会の開催が決まって、すぐにオファーをさせていただきました。試合していただいて本当に嬉しかった。諦めなければ良いこともあるな!って思えた1日でした!!ま、負けたんで、このままでは終わりませんよっ!!」とまたリング上で成長を見せることを誓った。