「俺に残された時間はあとどれだけあるか分からない」内藤哲也が辻陽太からIWGP世界ヘビー級王座防衛!シカゴでジョン・モクスリーと防衛戦へ!
6日、東京都・両国国技館にて新日本プロレス『プロ野球カードゲーム ドリームオーダー Presents SAKURA GENESIS 2024』が開催。内藤哲也が辻陽太を下してIWGP世界ヘビー級王座の2度目の防衛に成功した。
内藤哲也は、今年1月4日の東京ドーム大会でSANADAを撃破してIWGP世界ヘビー級を戴冠。ドームで悲願の“デ・ハポン”大合唱を成し遂げた。
辻はアメフト選手として活躍し日体大を卒業。社会人生活を経てアニマル浜口ジムに入門し、2018年に新日本プロレスでデビュー。かつて辻に『プロレスラーにならないの?』と声をかけたという棚橋弘至の付き人を務めていた。
コロナ禍の影響で歴代最長の3年4ヶ月というヤングライオン期間を過ごした辻はメキシコに海外遠征へ。約1年9ヶ月の武者修行を経て2023年5月に凱旋帰国し、L.I.Jに電撃加入。いきなり当時のIWGP世界ヘビー級王者であるSANADAへの挑戦を行ってそのポテンシャルの高さを世界に見せつけたり、今年のNEW JAPAN CUPを制覇して内藤への挑戦権を掴み取ったりと次世代エースへの道を驀進している。
この日は、内藤vs辻というL.I.J同士での頂上決戦が実現。
辻の海外遠征が決定した際に壮行試合の相手を務めたのが内藤であり、当時の内藤は敢えてデスティーノを繰り出さずに逆エビ固めで沈めた。それから約2年8ヶ月経っての今回の試合ではどのような展開になるのかに注目が集まっていた。
辻は、のらりくらりとかわして相手を焦らす内藤のファイトに付き合わず序盤から攻勢。絶え間なくリング内外で攻め立てながら「ずいぶん丸くなったなあ?」と顔面を挑発的に蹴りつける。
これに顔色を変えた内藤は、辻の顔面にツバを吐きかけて返礼しクビへの一点集中攻撃を展開。辻は風車式バックブリーカーやティヘラなどのルチャ殺法で切り返し、断崖式カーブストンプ。内藤も怯まずスイングDDTから首へのバックエルボーを猛連打した上で雪崩式フランケンシュタイナーと一歩も引かず。
辻がブレーンバスター・ボムからジーン・ブラスターを狙うが、内藤が浴びせ蹴りで怯ませてコリエンド式デスティーノ。さらに正調デスティーノを狙うが、着地した辻がジーン・ブラスターをぶっ刺していく。
辻はカーブストンプで追撃し、壮行試合で内藤が辻に決めたのと同じ形の逆エビ固めでギブアップを迫る。内藤がなんとかブレイクすると、辻はマーロウクラッシュからセブンティークロス。さらにジーン・ブラスターでの決着を狙うが、内藤が巴投げのようにコーナーに顔面から突っ込ませ、掟破りのジーン・ブラスター。さらに、バレンティアからクイック式のデスティーノ、間髪入れずに旋回式デスティーノで突き刺して3カウントを奪った。
マイクを取った内藤が観衆に向かって挨拶を始めるや否や、ジョン・モクスリーがリングイン。
内藤がわざとカタコトの英語で「このベルトがほしいのか?」と問いかけて挑発し、今月12日に行われるシカゴ大会で組まれていた内藤vsモクスリーのスペシャルシングルマッチをIWGP世界ヘビー級王座戦にすることを決定。
モクスリーが去った後に改めてマイクを取った内藤は、「2021年8月1日、辻陽太壮行試合以来、2度目のシングルマッチ。陽太……強くなったなぁ。新日本プロレス、そしてL.I.Jをさらなる高みへ。これからも競い合っていこうぜ。そして先程なれない英語のマイクで言いましたが、来週モクスリーとIWGP世界ヘビー級王座をかけて対戦してきます。モクスリーに勝利し、そしてIWGP世界ヘビー級チャンピオンとしてまたここ日本に戻ってきますよ。楽しみにお待ち下さい」と語り、「デ・ハポン!」の大合唱。
その後、内藤は拳を突き上げて辻が立ち上がるのを待ち、ベルトを投げ捨てるという辻が憧れた“あの頃”の姿を見せて去っていった。
試合後、内藤は「それにしても、辻陽太は凄いレスラーだな。ヤングライオンの時、なんでかわからないけど、彼に目が行ってしまってね。彼のことが凄く気になって、そして数年後、こうして俺の目の前に立ってる。なんか、凄い不思議だなって思いますよ。そういえば練習生時代、クビになりかけてた高橋ヒロムが気になって、俺がいろいろ教えたり、ヤングライオン時代の辻陽太が気になって目にかけてたら、こうして一気に上り詰めてきたり。俺、見る目あるね」と左目を指で見開きながらニヤリ。
そして、「俺に残された時間は、あとどれだけあるかわからない。でも、俺がいるうちにドンドンチャレンジして来いよ。陽太、何回でも来いよ。鷹木、のんびりしてる時間はないぜ。BUSHI、ヒロム、ティタン、俺1回もシングルマッチやったことないからね。是非、今、俺がベルトを持ち、そしてこの新日本プロレス、プロレス界のトップであるうちに、シングルマッチやろうぜ。俺の名前を出してくるその時を、トランキーロ!焦らずに、そして楽しみに待ってるぜ」と仲間たちに向けて発破をかけた。