【試合詳細】3・5 ドラディション後楽園ホール大会 藤原喜明&船木誠勝&LEONAvs宮原健斗&関本大介&安齊勇馬 長井満也&青柳優馬&斉藤ジュンvs越中詩郎&AKIRA&真霜拳號 新崎人生&黒潮TOKYOジャパンvs吉田綾斗&MAZADA
『DRADITION 2024 DRAGON EMPIRE PHASE-1』
日程:2024年3月5日(火)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:834人
▼シングルマッチ 10分1本勝負
△アンディ・ウー(フリー)
10分0秒 時間切れ引き分け
△馬場拓海(ZERO1)
▼タッグマッチ 20分1本勝負
●倉島信行/田島久丸
7分26秒 新卍固め
○スーパー・タイガー(SSPW)/三州ツバ吉(フリー)
▼タッグマッチ 30分1本勝負
新崎人生(みちのく)/○黒潮TOKYOジャパン(フリー)
9分15秒 イケメンサルト→片エビ固め
吉田綾斗(2AW)/●MAZADA(フリー)
▼タッグマッチ 30分1本勝負
○石川修司/浜亮太(大日本)
10分10秒 ファイヤーサンダー→片エビ固め
樋口和貞(DDT)/●将軍岡本(フリー)
▼スペシャル6人タッグマッチ 45分1本勝負
○長井満也/青柳優馬(全日本)/斉藤ジュン(全日本)
13分42秒 ストレッチプラム
[平成維震軍]越中詩郎(フリー)/●AKIRA(MAKAI)/真霜拳號(2AW)
▼スペシャル6人タッグマッチ 60分1本勝負
藤原喜明(藤原組)/船木誠勝(フリー)/●LEONA
23分12秒 シャットダウン・スープレックス・ホールド
○宮原健斗(全日本)/関本大介(大日本)/安齊勇馬(全日本)
インフルエンザに倒れた藤波が欠場の中でLEONAが気炎!宮原健斗とバチバチファイトで会場熱狂!45周年を迎えた越中詩郎が熱ケツ大暴れ!
オープニング
藤波辰爾はインフルエンザ感染で無念の欠場。その代役を務めるべく、LEONAがリングに上って挨拶を行った。
LEONA「本日はたくさんのご来場、誠にありがとうございます。また、本日出場を予定していた父・藤波辰爾が今回インフルエンザの感染ということで、自分自身の体調、そして他の選手への影響を鑑みて欠場という決断をすることになりました。まず初めに、今回藤波辰爾の参戦・試合を楽しみにしてくださいました皆さんにお詫びを申し上げます。本当に申し訳ございません。2024年、ドラディション第1弾大会、今年は変則的ではありますが3回の後楽園ホール大会を予定しています。もちろん、次の大会には父も元気な姿でもう1度皆さんの前でファイトしたいと言っておりました。でも、父が不在のこのリング、自分たち選手一同、そしてなにより自分が熱い戦いをして、皆さんにファイトをお届けできればと思っておりますので、最後の最後まで変わらぬ熱い声援をよろしくお願いします!本日はありがとうございました!」
第1試合
ロックアップでの押し込み合いから馬場がヘッドロックに捕らえ、ロープに振ってドロップキックを発射。これをかわしたアンディがグラウンドに持ち込んでレッグロックからの腕固め。巻き投げて切り返した馬場が腕十字を狙うも、アンディは足を伸ばしてブレイク。
再び向き合って馬場がエルボー連打も、アンディが巻き投げてドロップキックで場外に落とす。続けて場外飛びを狙うが、素早くリングに戻った馬場がロープを使ったスタナーでアンディを場外に落とし、セカンドロープ上を抜けていくトペ・コンヒーロ。
アンディリングに戻した馬場がジャベでいたぶってダイビング・フットスタンプを投下も、アンディがこれをかわす。馬場は再びコーナーに上がるが、アンディが雪崩式フランケンシュタイナーからミサイルキック、トラースキック、ランニングニーと華麗な蹴撃を連打。馬場もミドル、ハイと蹴りを放っていくが、アンディは演舞のごとくひらりひらりと紙一重でかわしてハイキックを発射。これをかわした馬場が組み付いてバックドロップ。さらにエルボー連打も、アンディがスピンキックで側頭部にクリーンヒットを奪う。
アンディは水面蹴りを発射。馬場はジャンプしてかわすも、アンディが着地狩りでスクールボーイ。カウント2で返したところで10分フルタイムドローを告げるゴングが鳴り響いた。
試合後、握手を求めるアンディだったが、馬場はその手をはたき落とした上でツバを吐きかける。その後は人差し指を突き立て、再戦を要求した。
第2試合
4人それぞれ恭しく握手を交わしてからゴング。
倉島とスーパーが互いの間合いを確保しながら緊張感のあるスタンドの攻防を展開し、巻き投げを狙うスーパーをクラシマがグラウンドに組み伏せる。スーパーも余裕を持って抜け出し、両者タッチ。
田島とツバ吉の対面。田島が体格差を活かしてヘッドロックからのショルダータックルで倒し、強烈な逆水平チョップを連打。ツバ吉もミドルキックで応戦して撃ち合いになるも、打ち勝った田島が変形グランドクロス2000。スーパーがすぐにカット。田島が倉島にタッチ。
倉島はツバ吉にアキレス腱固め。ツバ吉もアキレス腱固めで返してキーロック。意地の張り合いの末に倉島がロープに足をかける。ツバ吉は倒れた倉島のヒザへのローキックを連打してからスーパーにタッチ。
スーパーも倉島にローキックを連打し、ソバットからチキンウィング・フェイスロック。ツバ吉もミドルキック連打で援護し、スーパーがジャンピングニーからサッカーボールキック。カバーに入るも、田島が必死のカット。
田島はツバ吉をラリアットで叩き伏せ、スーパーにもボディスラム。援護をもらった倉島が得意の腕固めから腕十字に入るも、抜け出したスーパーがソバットからタイガーネックチャンスリー。さらにハイキックを側頭部に叩き込んでから牙斬を狙うが、倉島が巴投げで切り返してバタフライロック。これはツバ吉がサッカーボールキックを見舞ってカット。
田島がスーパー&ツバ吉をダブルラリアットでなぎ倒して援護すると、倉島はスーパーにSTO。もう一発ランニングSTOを狙うが、スーパーがカウンターのスピニング・ヒールキックを側頭部に叩き込んだ上で延髄斬り。意識朦朧の倉島を新卍固めで捕らえてギブアップを奪った。
第3試合
お遍路姿の人生がゆっくりと入場し、最後に拝むまでの所作で会場の空気を支配。
しかし、その後にパートナーの黒潮が入場してくると、その空気を一気に破壊。『HELLO』に合わせて自由奔放に会場を駆け回っていき、曲が終わると満足して退場していってしまう。
げんなりした様子の人生が花道の奥から黒潮を引っ張り出して来てようやく試合へ。
黒潮と吉田の対面でゴング。吉田がショルダータックルで倒すたびに黒潮がネックスプリングで起き上がって「ウェヘヘェ~イ♪」と笑顔でポーズを決めるため、吉田は黒潮の髪を積み付けて起き上がれなくしてしまう。黒潮はそっと足をどけてからネックスプリングで起き上がり「ウェヘヘェ~イ♪」と笑顔でポーズ。ついに堪忍袋の緒が切れた吉田が頭を引っ叩いてからロープに飛ぶが、黒潮はアームドラッグからランニング・バックエルボーを見舞って人生にタッチ。
人生は吉田の腕を取ってグラウンドに組み伏せ、ヒジへのダブルニードロップを見舞って黒潮にタッチ。
黒潮は「イケメンスペシャル!」と大見得を切ってコーナーに飛び乗るが、過剰なアピールの間に復活していた吉田が余裕の回避。MAZADAが加勢に来るが、黒潮はMAZADAにイケメンスペシャルを決めて満面の笑み。
すると、黒潮は「人生さん!拝み渡り、一緒にいいですか!」と拝み渡りの競演を提案。
げんなりした様子の人生だったが、MAZADAの腕を取ってスルスルとロープの上を歩いていく。一方の黒潮は、なかなかロープに上がれずモタモタ。後ろから歩いてきた人生に追いつかれそうになってしまう。その隙に抜け出してきたMAZADAがロープに体当たりしたため、黒潮は落下してロープに股間を痛打。口の端から泡を吹きながら半死半生状態に。
MAZADAはタッチロープでの首絞めや顔面かきむしりなどでいたぶり、吉田がニールキックを叩き込み、変形クロスフェイスで絞り上げながら「なにがイケメンじゃ!」と罵倒。なんとか抜け出してジャケットパンチで反撃した黒潮が人生にタッチ。
人生はコーナーに上ってブレーンチョップから念仏パワーボムの体勢へ。これをMAZADAがカットすると、吉田が人生にランニングネックブリーカードロップ。さらにMAZADAが追撃を加えようとするも、人生が曼荼羅捻りで撃退。
黒潮がコーナーに上ってミサイルキックを発射するが、MAZADAが回避したため自爆。MAZADAのラリアット、吉田のバズソーキック、MAZADAの正田落としが立て続けに黒潮を襲う。
これを救出した人生は、吉田&MAZADAを張り手の連打で蹴散らす。さらにMAZADAをチョークスラムで叩きつけ、黒潮がイケメンサルトを投下して3カウントを奪った。
<試合後コメント>
新崎人生&黒潮TOKYOジャパン
黒潮「人生さん!ありがとうございました!楽しかったぁ~♪」
人生「いや、すごい面白かったね。映像でも見たこと無かったんで、初めて。入場をこういう形でやってるとは……全く知らなかった……。これ、WWEでもやってたの?」
黒潮「いや、WWEは尺の問題上、僕の入場時間は30秒でした!(笑)」
人生「ああ、そう」
黒潮「なので溜まったものを今発散中ですので!」
人生「これやったらウケたのになあ~。いやあ、非常に面白かったですよ」
黒潮「ドラディションのリングでこんなこと言うの、多分間違ってるし何にもなんないと思うけど、僕ね、みちのくプロレスを見て育ったんで。新日本でもなく全日本でもなく、僕はみちのくプロレスで育ったんで。そのときはスペル・デルフィンの時代だったんですけど。だから、今日人生さんと絡んだことがプロレス14年やってて初めてで。ちょっと実感湧いてなかったんだけど、人生さんが入場する背中を見てたときに『おぉっ!新崎人生だっ!』ってなってました(笑)」
人生「そっか。じゃあデルフィンもまだ現役だし、1回みちのくで出てもらって」
黒潮「闘いたいなあとも思ってます。あと、もし俺が今よりももっと弱くなったときに、プロレスラーとして落ち込んだときに、団体も違うし今日初めて会ったけど、新崎人生さんの弟子になりたいなって心から思いました!山に連れてってほしいです!」
人生「わかりました。じゃあ、それは弱くなったときに(笑)」
黒潮「弱くなったときにふらっと現れたいです!」
人生「そうか。じゃあそれまで俺も現役で頑張っておくよ(笑)」
黒潮「ありがとうございますッ!フィーニッシュ!」
第4試合
石川と樋口の対面で始まり、手4つで力比べ。互角と見るや石川がヘッドバッドを見舞ってクリーンブレイク。両者タッチ。
浜と岡本の元力士対面となると、真っ向からのショルダータックル合戦を展開。プロレスのタックル合戦の音ではなく、「バチィンッ!」という相撲の立ち合いさながらの音が鳴り響いて場内が沸く。
これも全くの互角となると、浜が「このままじゃ埒が明かねえ!相撲で勝負だ!」と宣言。蹲踞の姿勢で向かい合ってはっけよい。真っ向からぶつかり合い、岡本がツッパリを連打。浜ががっぷり組み付いてタイツを取るも、岡本が上手投げで転がして勝利。
代わる樋口も元力士。蹲踞の姿勢から突っ込んでいって串刺しラリアットを見舞い、浜にショルダータックルでぶつかっていく。これを仁王立ちで受け止め続けた浜は、カウンターのぶちかましで樋口をふっ飛ばして石川にタッチ。
石川は樋口の片腕を取りながらエルボーを連打。樋口も逆水平チョップで打ち返して真っ向からの打撃戦に。これも互角となると、互いにヘッドバッドでゴツゴツと意地の張り合い。これを制した石川がロープに飛ぶも、樋口がドロップキックで迎撃し岡本にタッチ。
岡本は石川をコーナーに振ってツッパリ連打。さらにスライディングショルダータックルからファルコンアローで叩きつけ、樋口とともにダブルのチョークスラム&ボディプレス。さらに樋口が串刺しラリアットを見舞い、岡本も続こうと対角線を駆ける。しかし、その真横から浜が突っ込んできて交通事故タックル。岡本の巨体が羽根のように舞う中、浜は樋口もラリアットで叩き伏せる。
石川と岡本が真っ向からラリアットでぶつかり合っていき、これを制してなぎ倒した石川がランニングニーからファイヤーサンダーで突き刺して3カウントを奪った。
第5試合
1979年3月5日に全日本プロレスでデビューした越中は、今日がちょうど45周年。
長井が「45周年なんだからもう引退しろ!」と挑発するも、越中は「あと10年やんだよ!」と一歩も引かず。
試合はジュンと真霜の対面に始まり、ロックアップでの押し込み合いからショルダータックル合戦を展開。さすがにパワーでは劣勢を隠せない真霜だったが、腹部へのトラースキックを一撃。しかし、ジュンも怯まずショルダータックルでなぎ倒して両者タッチ。
長井と越中の対面。ロックアップでの押し込み合いから越中が離れ際にチョップ。そのまま打撃戦となるが、サミングで怯ませた長井が越中のお株を奪うヒップアタック。場内は長井への愛に満ちた大ブーイング。
これに怒った越中が場外戦に持ち込み、長井を客席に叩き込んだりエプロンからミサイルヒップを見舞ったりと大暴れ。両軍入り乱れての大乱闘を展開する。
越中が長井をリングに戻し、お手本を魅せるかのようにヒップバッドを連打。AKIRAにタッチ。
AKIRAは長井をリバース・インディアン・デスロックに捕らえて足攻めを行っていくが、引き起こした際に長井が自軍コーナーまで押し込んでいってジュンにタッチ。
ジュンはAKIRAを軽々とボディスラムで叩きつけ、ロープ際で全体重をかけての踏みつけ攻撃。青柳も背後からおぶさってダブルの踏みつけ攻撃に。
青柳は「越中、見とけ!」とAKIRAにヒップバッド。怒り狂う越中に対し、“お尻ペンペン”でさらに挑発を重ねる。青柳がロープに振るも、AKIRAがフライング・ラリアットで一矢報いて真霜にタッチ。
真霜は青柳に串刺しバックエルボーからスピンキック、DDT、ブレーンバスターと連打。越中が入ってきて青柳にヒップアタックを見舞い、真霜にも続くよう指示。真霜は少し遠慮した様子を見せるも、構わず越中が青柳をハンマースロー。真霜は高さのあるヒップアタックで青柳の顔面をぶち抜いた。吹っ飛んでいった青柳がジュンにタッチ。
ジュンが入ってくると、真霜&越中がダブルのブレーンバスター。さらに真霜が胴締めスリーパーホールドで締め上げていくが、ジュンがぶっこ抜いて立ち上がりコーナーに叩きつけて脱出。エルボー合戦が展開された後、真霜が高身長のジュンの顔面をフロントハイキックでクリーンヒット。ジュンも怯まずスピアーで反撃し、両者タッチ。
長井とAKIRAの対面。AKIRAは延髄斬りからの河津掛け。さらに変形STFを狙うも、決まり切る前に青柳がカット。越中が飛び込んできて青柳に張り手を見舞って排除し、長井にミサイルヒップ。さらにAKIRAがムササビプレスを投下もカウントは2。
青柳&ジュンが猛然とリングに飛び込んできて長井を援護。ジュンがAKIRAをチョークスラムで叩きつけ、長井がキャプチュード・バスターからストレッチプラムで絞り上げてギブアップを奪った。
試合後、平成維震軍の面々は勝手に勝ち名乗りを上げ、長井とバチバチの睨み合いを展開。
さらに、青柳が越中に対してポーズを真似るなどの執拗な挑発を行ったため、越中が張り手を見舞ってお仕置きした。
<試合後コメント>
青柳優馬
「バーターとはいえ、ドラディションにお声がけいただきありがとうございました。本当に楽しかったです。そして、越中詩郎コノヤローッ!俺はいつかお前に引導を渡してやるからな。今日で45周年、すごい記念試合じゃねーか。この記念すべき日に青柳優馬と出会ってしまったことに一生後悔することでしょうね。次に越中詩郎とやるときは、越中詩郎のケツを蹴り上げて口から靴紐引っ張り出してやるからな!」
斉藤ジュン
「初のドラディション、楽しかったな。だが、いつも闘ってる青柳優馬がなぜか仲間にいた。次はお前もキッチリDOOMしてやる」
越中詩郎
――45周年記念日での試合を終えて
「別にまあ、区切りは区切りなんだけど、俺にとってはまだ通過点と言うか。区切りは区切りなんですけども。でもまあ振り返るとね、いい先輩たち、強豪とかいっぱいいて、その中で育ててもらったなって感じかな。まあでも、あっという間ですよ。デビュー戦したのを昨日のように覚えてますよ」
――その記念の日に全日本プロレスのトップ選手と闘ったことに縁を感じるか
「うん、そうだね。不思議な。長くなっていれば色んなことがありますからね。まあ、アイツらにヒップアタックをやられたんで、今度は倍返しでやり返したいと思います」
――今後の目標は
「いや、もうオファーがあれば、呼んでくれれば、一生懸命練習して頑張りたいなと思います。ありがとうございました」
第6試合
この日は全日本プロレスのアイコンたる宮原健斗がドラディションに初参戦。
事前の記者会見では、宮原が藤波との“新旧スーパースター対決”に思いをはせる中、息子のLEONAに対しては「あなたがこの俺と同じリングに立てるのは藤波辰爾さんの力」と七光りに皮肉。
その上でLEONAに“藤波辰爾の息子”ではなく1人のプロレスラー“LEONA”としての存在感を見せるよう発破をかけ、LEONAが対抗心をむき出しにする場面があった。
LEONAと宮原の対面で試合開始。ロックアップでの力比べに押し勝った宮原が頬や頭を撫でてからクリーンブレイクするという挑発を行えば、今度はLEONAが押し込んで離れ際にエルボー。怒った宮原がヘッドバッドで怯ませて場外に放り出し、大・LEONAコールに包まれる場内を引き回しながら痛めつけていく。
続いて、船木と関本の対面。グラウンドに引き込んで三角締めに捕らえる船木に対し、関本はその腕力でぶっこ抜いて対抗。船木もバスターされるまえに慌てて脱出し、両者タッチ。
藤原と安齊の対面。安齊がリストを取っていくが、藤原が電光石火の脇固め。安齊がロープに足をかけても藤原は中々離さず、レフェリーの制止を無視して絞り上げていく。
藤原からタッチを受けたLEONAは安齊にエルボードロップを見舞い、宮原を睨みつけながらフォール。これを返した安齊がロープにプッシュすると、待ち構えていた宮原がエプロン上からのドロップキック。宮原は再び場外にLEONAを放り出し、観客席に叩き込むなどのラフファイトを展開。LEONAもエルボー連打で食い下がるが、ヘッドバッドからの鉄柱攻撃を受けてダウン。
LEONAと関本の対面。LEONAはなりふり構わず体当たりのようなバックエルボーを連打していき、ダブルアーム・スープレックスの体勢に入る。しかし、関本は腕を固められたままショルダースルーで切り返すという怪力を見せ、エルボーで殴りかかる。これをかわしたLEONAが高速ブレーンバスターで叩きつけ、藤原にタッチ。
藤原は関本に一本足頭突きを連打。関本がコーナーの金具に藤原を叩きつけるも、藤原は自らゴンゴンと頭を打ち付け、額から流血させながらニヤリ。攻めていたはずの関本が驚愕の表情で怯むと、藤原は再び一本足頭突きの猛連打。しかし、関本が強烈なドロップキックで藤原を吹き飛ばし、場内から大ブーイングを浴びる。
再び藤原と安齊の対面。安齊がガムシャラなエルボー連打で攻めていくが、再び藤原が脇固めで組み伏せる。宮原がサミングを見舞ってカットすると、藤原は船木にタッチ。
船木はロープに飛んで安齊へ強烈なサッカーボールキック。さらにミドルキック&ニーリフトの連打からハイキックを発射も、これをかわした安齊がドロップキック。宮原にタッチ。
宮原は船木に対して得意のドロップキックコンビネーションからマッスルポーズで観衆からのコールを煽る。しかし、その背後からLEONAが低空ドロップキックを見舞い、エルボースマッシュでかち上げてから延髄斬り。宮原が怯んだところに船木が強烈な掌底を叩き込み、LEONAにタッチ。
LEONAに勝利を掴ませるべく、藤原&船木が全力介護。藤原が宮原に一本足頭突きを叩き込んだ後にLEONA&船木がダブルブレーンバスター。怒った宮原が藤原にヘッドバッドで攻撃するも、あまりの石頭ぶりに自身がダメージを受けて倒れ込んでしまう。
LEONAは宮原にエルボー連打。これを受け止めた宮原は顔面にフロントハイキックを叩き込み、関本&安齊とともにトレイン攻撃。さらに関本がラリアットを発射も、LEONAがこれをかわしたために宮原に誤爆。
LEONAは宮原にドラゴンスクリューからの足4の字固め、さらにローキックの連打からドラゴン・スープレックスを狙う。これを振り払った宮原がラリアットからシャットダウン・スープレックスを狙うが、LEONAが首固め、逆さ押さえ込みと粘ってから顔面へドラゴン張り手を連打。
さらにLEONAがロープに飛ぶが、宮原がカウンターのブラックアウト。さらに正調ブラックアウトを叩き込んだ宮原がシャットダウン・スープレックス・ホールドで3カウントを奪った。
宮原「初めましてェ!ドラディションッッ!!今見たろ?プロレス界の最前線を走る男、全日本プロレスのスーパースター、宮原健斗だ。今日は藤波辰爾さんは欠場ということで。スーパースター界の先輩と、また再びこのリングで会えるのを楽しみにしています。今日闘った、LEONA。ちょっと待てよ。今日、これだけの方がLEONA、あなたを応援してんだ。立てよ。おい、LEONA!色々あなたのことを言ったけど……色々調べたら、そんなに年齢変わらねーじゃねーかよ。色々言って悪かったな。ただよ、LEONA!これがプロレス界のスーパースターだ。次、また俺にこのリングで会いたいならば、このプロレス界の最前線に来るしかねーぞ。俺はいつまでもこのプロレス界の最前線を突っ走ってるからな。お前を待つことはしない!ただ、背中を追いかけることは出来るんじゃねーか?あとは、LEONA選手、あなた次第だ。今日はドラディションだ。あなたがしっかりお締めください。ただ!俺も喋るのは好きだ!一言だけ言わせてくれ!会場の皆さんに聞きた~いッ!ドラディション、最高ですか~っ?!ドラディション……最高ッ♪ありがとう!ドラディションッ!」
宮原がマイクを放って去っていき、LEONAはマイクを拾い上げてしばし思案。そのまま何も語ること無くマイクを置いて会場を去った。
<試合後コメント>
宮原健斗
「よしっ!今日のこの宮原健斗のやるべきことはアレだった。なあ、LEONA選手!今日だけだ。これだけ俺があなたのことを構うのはな。俺もまだまだこのプロレス界の上の上を目指しているからな。あなたのことしか考えることは出来ないからな。今日だけだ。ただよ、1つあなたにアドバイスを贈るのならば、今日俺の前に立ったんだ。この今日という日を、ただ会社が用意したものにするのか、これからのテメーのプロレス人生に活かすのかはテメー次第だ。リングで言った通り、俺は明日からまたプロレス界の最前線を突っ走っていくから。LEONA、頑張れよ」
安齊勇馬
「初めてのドラディション、ありがとうございました。今日は藤波さんが欠場ということで。またいつか呼んでもらって藤波さんと闘いたいですね。そして『プロレス界の最前線』というワードが出てますけど、俺ももちろん最前線目指して走っている1人なんで。俺が最前線、必ず行きます。ありがとうございました」
関本大介
「今日はありがとうございました。藤波さんがインフルエンザということで欠場なさってるんですけど、ホントとにかく早く戻ってきてください。早く元気になって、また藤波さんが元気になっている姿をこのドラディションでまた見たいと思います。またよろしくお願いします。ありがとうございました」