「オカダ!またどこかで会おうぜ、カブロン!」内藤哲也がSANADAとのリマッチを制しIWGP世界ヘビー級王座初V!新日本を去るオカダ・カズチカとの再会を誓う!
24日、北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーるにて新日本プロレス『THE NEW BEGINNING in SAPPORO』が開催。内藤哲也がSANADAを制してIWGP世界ヘビー級王座の初防衛に成功した。
内藤哲也は、今年1月4日の東京ドーム大会でSANADAを撃破してIWGP世界ヘビー級を戴冠。ドームで悲願の“デ・ハポン”大合唱を成し遂げた。
これが実現したのは、内藤を妨害しに来たEVIL&ディック東郷をSANADAが排除した尽力あってこそ。内藤とSANADAの間には闘いを通して確かな絆が結ばれていた。
その翌日の墨田区総合体育館大会では、L.I.JとJust 5 Guysの全面対抗戦が実施。この試合が不完全燃焼となったため、24日の北海きたえーる大会でシングル5番勝負での完全決着戦が行われることが決定。
内藤はSANADAの発信力の無さを批判し、SANADAはこれをクールにかわすという昨年末を思い出すかのようなやり取りを交わしながらこの2ヶ月弱は延々と前哨戦を行ってきた。
この5番勝負の締めは、内藤哲也vsSANADAのIWGP世界ヘビー級王座戦。
これはSANADAが「SANADAと内藤哲也が最前線で試合できるのは今しかないんだよ。もう1回闘っていただけませんか?」と王座をかけての再戦を要求したことで実現したもの。同カードでのダイレクトリマッチということもあり、SANADAが敗れたらいよいよ“最後尾”に並ぶことになる背水の陣の試合だった。
試合は序盤から内藤がコツコツと首攻めを蓄積させていく展開が続くも、内藤の手の内を知り尽くしているSANADAは低空ドロップキックを軸とした足攻めで多彩な切り返しを見せていく。
中盤にはSANADAが雪崩式ネックブリーカードロップからSkull Endで捕らえて首に大ダメージを与え、ラウンディング・ボディプレスを発射。これを剣山で迎撃した内藤だったが、足に大ダメージが入り終盤は思うように動けない様子に。
互いに必殺技を狙う熾烈な攻防が展開され、内藤がデッドフォールを切り返してのコリエンド式デスティーノ。さらに正調デスティーノを狙うが、足のダメージからか崩れ落ちてしまう。
この隙を逃さず、SANADAはシャイニング・ウィザードを連発してデッドフォールを狙うが、内藤はスイングDDT式の首固めで3カウント。デスティーノを決めきれないと判断した内藤の奇策が功を奏した。
マイクを取った内藤は、「今日の札幌大会で、このリングを離れる男がいるわけで。2007年8月、その男が初めて新日本プロレスのリングで試合をした相手が、俺。その俺に何も言わずにこのリングを去ろうとは。オカダ、寂しいぜ」と放送席で解説を務めていたオカダ・カズチカに語りかけつつ“ハポン締め”。
金色のテープが舞う中、内藤が自身の右脇を開けて放送席のオカダに並び立つよう促す。はにかみながら再びリングに上ったオカダに対し、内藤が自身の胸を叩いてから拳を突き上げる。
オカダがこれに応えようとした瞬間、内藤が顔面へツバを吐きかけてロープに振る。オカダがドロップキックで迎撃しようとするも内藤は寸前で阻止。オカダが組み付いてレインメーカーを発射も、内藤がこれを前転でかわして寝転びポーズ。立ち上がった2人は互いに見つめ合ってニヤリ。
その後、内藤は一緒に記念撮影を促すが、オカダは身を引いて1人リングを後に。しかし、退場する寸前に笑顔で内藤に拳を向けて応えた。
バックステージに戻った内藤は、3月6日に大田区総合体育館で対戦することとなったIWGPジュニアヘビー級王者のSHOと舌戦を展開。
適度にあしらった後には、「凱旋帰国後のオカダの活躍がなければ、俺が挫折することはなかったでしょう。でも、その挫折があったからこそ、たくさん悔しい思いをして、そして悩んでメキシコに行って、ロス・インゴベルナブレスに出会ったわけで、そういう意味で俺はオカダに感謝してるよ。でも、このリングを離れるんだろ?じゃあさっさといなくなれよ。でも、オカダ!またどこかで会おうぜ、カブロン!」と内藤らしく別れのメッセージ。
その後、オカダも「新日本プロレスの凄い闘いは見せてもらいましたし、始まりが内藤さんであって、終わりがまた内藤さんだったんじゃないかなと思いますし、もう新日本プロレスは大丈夫だと思いますし、次やっていきたいと思います。これが本当に、ありがとうございました。おしまい」と最後の言葉を残して新日本を去っていった。