世羅プロデュース興行6.24後楽園大会 世羅&平成極道コンビvs.成宮&ヤンキー二丁拳銃の人毛デスマッチ

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アイスリボン×大日本プロレス共催
世羅りさプロデュース興行
日時:2015年6月24日(水)
開始:アイスリボン後楽園ホール終了後
会場:東京・後楽園ホール
観衆:未発表

▼人毛デスマッチ 30分1本勝負
●世羅りさ/星野勘九郎(大日本)/稲葉雅人(フリー)
24分2秒 そぎゃん返し
○成宮真希(REINA)/宮本裕向(666)/木高イサミ(ユニオン)

史上初の“人毛デスマッチ”でも成宮に敗れた世羅だが、.STAPへの思いは断ち切った!
「一生アイスリボンに骨を埋める覚悟」と宣言した世羅だが、第2弾は心霊デスマッチ!?

オープニング

2015-6-24世羅プロデュース興行_オープニングアイスリボン後楽園大会が終わった瞬間から橋本和樹ら大日本プロレス勢が手早く場外マットやエプロンの幕を撤去し、場外にブルーシートを敷き詰める。さらにリングサイドの観客やカメラマンにはマスクを配布。スクリーンでは10分前からカウントダウンが始まる。
一種異様な雰囲気が会場を包む中、事前発表していた“人毛1トン”は後楽園ホール側からNGが出たとアナウンス。そのため大量の人毛が入った段ボール製の“人毛ボックス”が西側と東側の2箇所に設置された。

カウントダウンが終わると、3月に成宮真希との.STAPでリボンタッグ王座から陥落したことで、成宮が.STAPの解散を宣言。その後、アイスリボンを離れ、4月からREINA女子プロレスへ移籍した。
世羅は成宮に以前.STAPにハードコアマッチで勝っているヤンキー二丁拳銃と組むように要求。自身は稲葉雅人&星野勘九郎の平成極道コンビと組んで、5月の横浜ラジアント大会で対戦。またもハードコアマッチルールだったが、この試合に敗れた世羅は同一カードによる再戦をアイスリボン6.24後楽園大会で要求。ただし「蛍光灯デスマッチ」を希望したため、アイスリボンファンを含めて物議を醸した。

そしてアイスリボンの6月3日蕨・アイスリボン道場での『アイスリボン652』の座談会で、佐藤社長が「世羅の希望している6.24後楽園ホール大会での蛍光灯デスマッチは、選手及び観客の安全性の確保、大会の進行等を考慮した結果、団体として行わない事を決定しました」と発表すると、世羅は後楽園大会欠場を宣言。VTRの中では「蛍光灯デスマッチが出来ないのなら退団したほうがいいのかな」とまで語った世羅……
だが、大日本とアイスリボンの共催で6.24アイスリボン後楽園大会の後に世羅選手プロデュースによる大会を開催することに。「今まで大日本でもやった事のない、スゴイのを考えます」と発言した世羅が、デスマッチレジェンドの松永弘光に会い、映画『マッドマックス 怒りのサンダーデスロード』を見て思いついたデスマッチが“人毛デスマッチ”だったことがVTRで紹介された。

2015-6-24世羅プロデュース興行_人毛ボックスVTRの中では髪の毛を集める世羅に協力したいとアイスの選手だけでなく、小林香萌、福田洋、将火怒も髪の毛を提供したことが紹介されると、ロープエスケープや場外カウントなし、レフェリーがとくに危険な見なしたもの以外の凶器攻撃OK、客席に髪の毛を投げ入れるとギャラ減額、北側のルーレットが回ると公認凶器が決定するとルール説明のアナウンス。

試合

2015-6-24世羅プロデュース興行_世羅が誓いの断髪まず成宮が入場するとヤンキー二丁拳銃が入場。イサミは黒いマスクを着用。そのマスクを宮本と成宮にも手渡す。そして平成極道コンビが入場し、最後に極道スタイルの世羅が入場。すると「宣誓! 我々選手一同はデスマッチ精神に則り、かつプロレスでハッピーになるため、ここに闘い抜くことを誓います!」と選手宣誓。すると世羅は“誓いの断髪”として、自ら長い後ろ髪をバッサリ切って人毛ボックスに投げ入れた。
イサミはいきなり星野を人毛ボックスに落とそうとするが、そうはいかない。続いて世羅と成宮がリングインすると、成宮は世羅の切ったばかりの髪の毛を見て哀れそうな目で世羅を見てから自らは手鏡でヘアチェック。

2015-6-24世羅プロデュース興行_人毛デスマッチ①怒った世羅は成宮をヘアーホイップでコーナーに投げつけてから踏みつける。成宮をエプロンに追いやった世羅だが、成宮は人毛ボックスがない南側へ避難。そこから場外乱闘になるとイサミが稲葉をブレーンバスターで人毛ボックスに投げ込もうとする。稲葉が必死で踏ん張り、床へのブレーンバスターにスイッチしたイサミ。
そこに成宮が世羅をリングに戻してからイサミにタッチ。イサミが鉄柱に設置されたボタンを押すと、公認凶器ルーレットが回転し「洗濯糊」が公認凶器に選ばれる。宮本が手に糊を付け、ボックスに手を入れる。これで両手が毛むくじゃらになった宮本は、その手を世羅の顔に押し付ける。

2015-6-24世羅プロデュース興行_人毛デスマッチ②さらに毛束をリング内に持ち込んだ宮本は、その上に世羅をDDTで叩き付ける。さらに顔面に人毛を押し付けながらカバーするがカウントは2。マスクを取ったイサミは世羅にエルボー。世羅もエルボーを返していくとボディスラムでイサミを叩き付ける。そこから世羅がルーレットボタンを押すと、「星ハム子」が公認凶器に選ばれた。
体当たりでイサミと世羅を吹っ飛ばしたハム子は、宮本にスモーラリアット。さらにセクシーポーズでイサミを挑発するが、容赦なく蹴飛ばしたイサミはハム子をエプロンに追いやる。必死で踏ん張るハム子だが、成宮がエルボーでハム子を人毛ボックスの中に叩き落とす!

最初の犠牲者はまさかのハム子。リング上では稲葉がイサミをサイドスープレックスで投げてからブレーンバスターを狙ったが、これはイサミが逆に投げていく。続いて宮本がラリアットでなぎ倒してからルーレットボタンを押すと、「両面テープ付きボール」が公認凶器に選ばれる。稲葉はパワーボムで宮本を人毛ボックスに落とそうとするが、もつれるようにエプロンに着地。
2015-6-24世羅プロデュース興行_人毛デスマッチ③そこにハム子が戻ってきて2人に体当たりすると2人がボックスの中に墜ちてしまう。これでボックスが崩壊! 世羅と成宮、イサミと星野が場外で揉み合う中、宮本がボールに毛を付着させてから稲葉に投げつけていく。客席にも毛が飛んだことで、李日韓レフェリーは宮本に「ギャラなし!」と宣告。

精神的にダメージを負った宮本に星野がミサイルキックを発射。さらにセントーンを投下するが、イサミが入ってくるが星野はローリングエルボー。だが、串刺し攻撃をかわしたイサミはタランチュラで捕獲。すると宮本がコーナーから星野の頭に洗濯糊を大量に垂らしてから、人毛ボックスの中に投げ込んでいった。
すると長髪&全身毛むくじゃらになった星野が戻ってきてラリアット。すかさず世羅がルーレットボタンを押すと、「ボード」が公認凶器に選ばれる。そこに2枚のベニヤ板が持ち込まれると、両チーム一斉にボードに洗濯糊を塗りたくり、その上に人毛を付着していく。

2015-6-24世羅プロデュース興行_人毛デスマッチ④既に20分を経過し、22時をまわった。すかさずその人毛ボードに世羅が成宮を叩き付けてボードクラッシュ。だが、成宮はそんな状況でも世羅にカンパーナを仕掛けていくが、極道コンビがカット。だが、イサミが極道コンビを場外に追いやってトペを発射。世羅と成宮はエプロンでエルボー合戦。
そのまま人毛ボックスに2人が揉み合いながら転落すると、イサミが体に自ら洗濯糊を塗布し、人毛を付着してからプランチャを投下。しかし世羅も成宮も避けて自爆。リングに戻った成宮は世羅にブレーンバスターを狙うが、これは世羅が逆に投げる。

2015-6-24世羅プロデュース興行_人毛デスマッチ⑤さらに世羅が成宮をエアーズロック(=アティテュード・アジャストメント)で人毛ボードに叩き付ける。その横で稲葉が宮本を人毛ボックスに投げ落としているが、その間に成宮が世羅をどぎゃん返し(=レインメーカー式雁之助クラッチ)で丸め込んで3カウント。

エンディング

2015-6-24世羅プロデュース興行_成宮へのわだかまりを精算した世羅やや呆然としながらマイクを持った世羅は「まさか自分で考えた人毛デスマッチで負けるとは思ってなかったです。まずヤンキー二丁拳銃のお二人、今日はオファーを受けて下さりありがとうございました」と礼を言う。
戦前、この一連のゴタゴタに明らかに不快感を露わにしていたイサミは「今日このコスチュームは捨てるつもりなので、今から売店で2万円で売ります」。一方、終始楽しそうに試合をしていた宮本は「初めてですね、こんなデスマッチは。でも何か面白かったな。次やるときもやりましょう。必ず来ますので」と言って引き上げていった。

そして世羅が「平成極道コンビさん……」と言うと、稲葉は「姐さん、ひとつだけ。復帰戦でこのデスマッチないです!」と言うが、星野は「姐さん、正直記者会見で元気ないなと思ったんですけど、今日の姐さん凄かったでしょ? 姐さんはいつまでも俺たちの姐さんです。今日は俺たちが力及ばなかったけど、またやりましょう!」と元気づける。

最後に世羅は成宮に向かって「いつの間にかキャラクターが変わってしまい、私が知ってる成宮さんじゃないなと思ったんですけど、やっぱり成宮さんは成宮さんであって、自分はシングルマッチしても、ハードコアマッチしても、デスマッチしても敵わなかった存在、それが成宮さんだと思ってます。いつまでも……いつまでも自分の最高のパートナーであり、最大の理解者だと思っています。もうタッグを組むことはないと分かっていても、成宮さんが傍にいる安心感というのはすごくあります。今日もこんな変なデスマッチになってしまいましたが、それを史上初のデスマッチとして成宮さんと出来たことを自分は誇りに思っています。本当に今日はありがとうございました」と言って頭を下げた。

それを受けて成宮は「まずはこのデスマッチを変だと認識しててよかった。でもさ、私がいま言えることはただ1つ、お疲れ様。本当にあんた凄いと思う(苦笑)。あんたは凄いよ。全然私が隣にいなくてもこんなことやっちゃうんだもんね。私はずっと世羅の隣にいなくてもあんたがやってること結構チェックしてるし、応援してるし……何だろう……でも、もうこのリングで一緒にあがることはないかもしれないけど、でも恋人じゃないんで! 好きって言っちゃうと人生、責任負わなきゃいけないんで。ちょっとそんな覚悟は私ないんで。でも私は私のレスラー人生を歩んでいく覚悟を決めて、ここを辞めたから。世羅はこのアイスリボンに今まで私に向けていたエネルギーを全部、このアイスリボンのために向けてください! それだけです」とエールを贈ると、世羅と抱き合ってから、最後はナルシストポーズをしてからリングを降りた。

2015-6-24世羅プロデュース興行_佐藤代表へのサプライズ一人残された世羅は「私、まだやり残したことがあります! まだアイテム残ってますよね」と言ってルーレットボタンを押す。「佐藤肇代表」がアイテムに選ばれる。リングサイドまで来た佐藤代表に「社長、いままでありがとうございました!」と言いながら人毛ボックスに突き落とした世羅。
佐藤代表は「まったく聞いてなかったね……よくやりました。はい、頑張りました。延長料金が大変なことになりそうなんで」と、苦笑いしながら世羅を労うと毛だらけになって退場。世羅は「自分、先ほど(オープニングVTRの中で)アイスリボン退団しようと考えたって言いましたけど、あんなにサプライズで変なことしても受けてくれる社長に、とてもとても感謝しています。私は退団なんかしません! アイスリボンでやっていくと決めています。一生アイスリボンに骨を埋める覚悟です。アイスリボンの選手の皆さん、リング上に上がって下さい」と決意表明してから仲間を毛だらけのリング上に呼び込む。

2015-6-24世羅プロデュース興行_エンディングするとルーレットの中に入っていたが、結局出番がなかった都に観客から「都」コールが起こる。それを聞いた世羅はちょうどリングに上がってきた都をロックオン。嫌がる都を人毛にボディスラムで叩き付けた世羅だが、藤本がそんな世羅にアイスリボンのフラッグをかけてやると「どんなことをしてもハッピーになれる団体、それがアイスリボンであり続けたいと自分は願います」と言って、全選手で手をつないで円陣を組む。そして最後は毛だらけのリング上で「デスマッチで何をやってもアイスリボンはプロレスでハッピー! アイスリボーン!」と叫んで締めくくった。
……するとエンドロールが流れたあと、スクリーンに「緊急告知!」の文字が。そして「世羅りさデスマッチ#2 心霊デスマッチ」と電撃発表があり、場内がどよめいた。

<試合後コメント>
世羅りさ
「このデスマッチを、蛍光灯デスマッチをやるって決めてからずっと自分の中で覚悟とはなにかっていうのを問い続けていて、ちょっとから回ってた部分はあったんですけど、会社から蛍光灯はダメだと止められて、ファンの人達からも止められて、確かに自分にはまだ早いなと思って、それなら今まで大日本さんもやったことがない特殊なデスマッチを考えようと思って、この人毛デスマッチを考えつきました。考えついた経緯は、先程も言ったようにマッドマックスって映画を見てなんですけど、これが決まってからも色んな方に髪の毛集まらないし、気持ち悪いし辞めて欲しいという意見もあったんですけど、それでも自分はやり遂げる事に意義があるなと思って、やり遂げた時どんな反応だろうとどんな気持ちだろうと、これをしなきゃ何も始まらないという気がして、やっぱり史上初のデスマッチを女子がやるっていうのは、なかなかないことだと思っていて、デスマッチの歴史を塗り替えるぐらいの事をしようと決めていました。私はデスマッチファイターになるつもりはもちろん無いですし、そんな、そんな度量もそんな実力があるとはまだ思えないので、自分なりのものを今後も考えていきたいなって思っています。今日はとにかく最後笑顔で終われた事が、一番今後の自分に繋がったんじゃないかなと思います」
――試合を終えて見て、成宮さんへの気持ちは今どのように変化していますか?
「はい、ええ、先ほどマイクでも言いましたように、どんな試合だろうと、私の常に先を行く成宮さんが、横にいることがなんだか嬉しくて、もうアイスのリング上で会うことはないって言いましたけど、そんな成宮さんが横に居たことが自分の誇りですし、そんな成宮さんも、成宮さんを今後もきっと尊敬して生きていくんだろうなと。ただ前のような突然解散宣言させられた恨みですとかなく、スッキリした気分で今は、はい、スッキリしてます」
――.STAPへの思いは自分の中で断ち切れたと。
「はい、断ち切りました」
――試合前にイサミ選手とシングルマッチを行い、イサミ選手から「覚悟を感じない」という言葉を受けていましたが、覚悟を見せられたという思いはありますか?
「そうですね、自分なりの覚悟はやはり髪の毛を切る事で、お尻ぐらいまで伸ばすのが目標と自他共に認める目標だったんですけど、それを捨ててでも今日はどうしても成功させたかったので、その覚悟を試合前に見てもらおうと思って、ああいう形で髪の毛を切りました」
――試合前にデスマッチへの思いや成宮さんへの思いなど色々な思いがこの試合にあったと思うんですが、今までの流れを全て含めて成宮選手はこの試合で何を表現したかったと感じました?
「成宮さんは、今後は世羅は一人でやっていくんだよ、もう私は隣に居ないんだよっていうのをずっと問いかけてくださってる気がしました。自分はまだ成宮さんを越してしまうことがあの人の負担にもなっている気がして、それが嫌で自分でも嫌で断ち切りたくて(※涙ぐんで)今日吹っ切れた事が、成宮さんへの一番の恩返しでもあるのかなって、思います。今後自分が名を馳せていくことが、アイスリボンを有名にしていくことが、成宮さんが願ってくださった事だと思うので、自分は自分なりに精一杯頑張りたいと思います」
――スクリーンで次回の世羅選手のデスマッチが発表され、心霊デスマッチを告知されていましたが。
「はい! やはり一回で終わらせたく無いなと思っていて、誰もやったことがないデスマッチを今後も考え続けていきたいなと。松永さんにアドバイスを伺いに行ったんですけど、自分が言えるのはとにかく誰もやったことがないようなものを自分で考え続けることだってアドバイスをいただいたので、一回で終わるんじゃなく何回でも自分なりのものをやり続けていこうと思って発表しました」
――どういう感じのものなのでしょう?
「その名の通り、心霊ですね。お化け屋敷がプロレス化したと思っていただければいいかなと思います」
――お化け屋敷でやるわけではなく?
「ではなく、プロレス会場がお化け屋敷化するみたいな感じができたら」
――それはアイスリボンの通常興行の中で?
「いえ、今後また特別興行を開く形でやっていこうと思います」

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