「女子プロはスターダムだけじゃねーんだよッ!」夏すみれが10周年大会でスターダム勢と妖乱の宴!“潰し合い”を否定し女子プロ共存共栄を提言

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 18日、東京都・新宿FACEにて『Decade of Queens ~夏すみれプロデュース10周年大会~』が開催された。

 夏すみれは、2013年にWAVEでデビューした当初は清純派として活躍していたが、他に類を見ない“ビッチ系キャラ”を確立すると『試合でも崩れない鉄壁メイク』で美容業界からも注目を浴びた。
 その悪女ぶりからスターダム参戦後は大江戸隊の一員として大暴れ。2019年7月には花月&アンドラス宮城とアーティスト・オブ・スターダム王座を戴冠し、2019年末に大江戸隊が様々な事情で体制変更を余儀なくされると自主興行『Forever』を開催して当時の大江戸隊メンバーとともに最後の花火を打ち上げた。

 しかし、夏は翌年に肩の怪我から長期欠場。スターダムのHPからもいつの間にか名前が削除されてフェードアウトし、約2年の間プロレスラーとしては“消息不明”に。後に夏本人が語ったところによれば、コロナ禍の中で新団体旗揚げのために動いていた話が紆余曲折の末にご破算になって精神を病み、プロレスの情報を一切シャットアウトして生きていたのだという。
 夏は仲間たちの支えもあって昨年5月にフリーランスサミット『NOMADS’』の主催者としてプロレス界に復帰。現在は新宿2丁目にてプロレスコンカフェ『ナツバー』も営んでおり、レスラーとしての第二章を歩みだしている。

 昨年11月には古巣のスターダムへ参戦し、不義理にしたままになっていた大江戸隊の面々との因縁を清算。「あたしは今の夏すみれ1人で、このスターダムでフリーランスとしてのし上がっていく」と高らかに宣言した。

 そんな中で開催された今回の10周年記念大会は、スターダムの大会を夏がプロデュースするコラボ大会という形で実現。チケットは事前に完売となり、増席分の当日券も完売。新宿FACEは文句なしの超満員となった。


 今大会では、夏プロデュースのYシャツマッチが実施。GAMIらWAVEの面々は場外に落ちた選手に水鉄砲を噴射する“ビチョビチョマシンガンズ”として参加した。
 各選手たちが自身のセクシーさや筋肉美をアピールして競い合う中、自身も10周年なのに大会に呼ばれなかったYAKOが乱入してくるなど混沌を極めた大乱戦に。そんな中、新興女子プロ団体・Evolutionから参戦したChi Chiが漁夫の利を得る形で優勝。
 今年3月末にデビューしたばかりのChi Chiは、なんとこれがデビュー初勝利。Chi Chiは「大きくキャリアの方向性が変わる瞬間だったのかなと思います」と困惑しながらもYシャツクイーンの称号・コブラティアラを夏から贈呈された。

 メインイベントでは、夏すみれ&山下りな&小林香萌vs彩羽匠&赤井沙希&AZMという全員が今年10周年を迎える6人が団体の垣根を超えて揃い踏み。夏プロデュースだからこそ出来る豪華カードにはこの日一番の歓声が集まった。
 試合は25分超えの大激戦となり、夏が山下&小林とのWAVE同期タッグで攻め込んでいくも返り討ちにあって袋叩きにされる展開に。
 夏は久々のAZMとの対戦を楽しみつつ、赤井にはブロンコバスターからの顔面騎乗腰振りを決めて大喜び。最後は彩羽との一騎打ちを挑み、ボロボロにされながらも丸め込み攻勢をかけて最後まで諦めない姿をファンに見せる。しかし、力及ばず最後は彩羽のランニングスリーの前に沈んだ。

 試合後、息も絶え絶えの様子でマイクを取った夏だが、「私、デビュー当初は『プロレス界を絶対10年で辞める』って言ってました。めちゃくちゃ豪語してたと思います。それには色んな理由がありますけど、とにかく『10年で絶対プロレス界を離れよう』って決めてたんですが、10年経った今……まっっったく離れられそうにないです!」とまだまだ現役を続けていくことを宣言。

 退団後に絶縁状態となっていたWAVEとも交流を復活させていた夏は、「WAVE、そしてGAMIさん。私をプロレスラーとして産んでくれて、本当にありがとうございました」と深々とWAVE勢へ一礼。

 そして、「こういう場を迎えられたのも、スターダムさんあってことです。フリーになってすぐ、どこの馬の骨かもわかんない女を拾ってくれて、『なんでも好きにやっていいよ』って、ずっと私が自由でいられる環境を与えてもらいました。今こうして、夏すみれとして自分のあり方をプロレス界で見つけることが出来たのは、スターダムさんのおかげです。今は私もスターダムさんを離れて、一個人として活動しています。やっぱりね、スターダムさんがあるからこそ女子プロレス業界、すごい盛り上がって来たなって思うけど……思うけど!やっぱりね、言わせてください。女子プロはスターダムだけじゃねーんだよオイッ!」と絶叫。

 スターダムに真っ向から宣戦布告した夏に場内は大歓声で応えるが、「ウチらはウチらなりに女子プロレス界という荒波に飲み込まれないようにやっていくんで、スターダムさんもこれからもっともっと大きくなっていってください。そして、もしも万が一私が荒波に飲まれて溺れかけたときには!是非もう1度こうして手を差し伸べていただいて!そして手を差し伸べるどころか豪華クルーズに乗せていただいて、そのまま陸まで引っ張り上げて、山の頂上まで連れてってください!スターダムさんお願いします!スターダムさんあってのワタクシでございます!」と平身低頭になる実に夏らしいマイクを見せた。

 大会を終えた夏は、「スターダムさんの主催興行で言うのもなんですが、『女子プロはスターダムだけじゃない』。これをスローガンにやっていきます。と言いつつも、やっぱりスターダムさんが一番先頭に立って業界を引っ張ってくれてるからこそ女子プロレス界はこれからもいっぱい新規ファンを獲得して広げていけると思うんで、潰し合いじゃなくて、こうして今回私がやらせていただいたように上手いこと女子プロ界の連携をとって、みんなが、みんなのためになるように動いていけば、もっともっと女子プロレス界広いところに出ていけると思うんで。そんなきっかけになれたら自分としては一番嬉しく思ってます」と、スターダムと他の女子プロ団体の架け橋になっている夏だからこそ果たせる使命について熱弁した。

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