冨永真一郎がSOG王者・木髙イサミに惜敗し“3度目の正直”ならず! 10・1新宿で同志 の今成夢人が挑戦へ

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ガンバレ☆プロレスが9月2日、東京・王子Basement MON☆STAR(夜の部)で「KAMIKAZE TAXI 2023」を開催した。“最強の素人”と称される冨永真一郎が木髙イサミ(BASARA)が保持するスピリット・オブ・ガンバレ(SOG)世界無差別級王座に挑むも惜敗し、“3度目の正直”はならず。2度目の防衛に成功したイサミは10月1日、東京・新宿FACEで、冨永の大学生時代からの同志ともいえる今成夢人とのV3戦に臨むことが決まった。

 かつてイサミがエースだったユニオン・プロレス出身の冨永は「王者がイサミさんだから勝ちたい」として、同団体を退団してからの12年をイサミにぶつけるべく挑戦。2022年3月26日(当時の王者は高岩竜一)、今年2月25日(当時の王者は渡瀬瑞基)に続き、これが3度目のチャレンジとなった。

 前半はイサミが足に集中砲火。耐えた冨永は10分過ぎ、反撃に転じると、場外で張り合い、エルボーの応酬に。冨永は腕極め式フェースロックで絞め上げると、ムーンサルト・プレスを放つもイサミが剣山。イサミがダイビング・ダブルニーを繰り出せば、冨永はオーバーヘッドキックを決め、エルボーのラリーに。冨永は必殺のJKを見舞うも、ムーンサルト・プレスは自爆。イサミは張り手、バズソーキック、勇脚・斬を叩き込むと、冨永はグロッギー状態。ここでイサミは冨永の額によもやのデコピンを繰り出して3カウントを奪取した。

 イサミは「楽しかった! これだからガンバレ☆プロレスはやめられないんだよな。冨永、オマエは“最強の素人”なんかじゃない。“最悪のプロ”だ。21年やってきた俺が認めてやる」と、かつての後輩の健闘を称えた。冨永は「今この会場で楽しんでるのはイサミさんとお客さんだけだよ。今一番気分が悪い。“最強の素人”から“最悪のプロ”にクラスチェンジ。どっちがいいんだろう?」と応じた。

 ここで、8・6高島平区民館大会のときと同様に、ガンプロメンバーが一斉にエプロンに駆け上がった。イサミが「前回のYuuRI、今日の冨永。ここはガンプロのリングだな。だから俺はガンバレ☆プロレスのチャンピオンとして、ここのリングで楽しませ続けさせてもらうよ。次に挑戦したいヤツは一歩前に出ろ!」と言うや、今成を筆頭に全員が詰め寄った。すると、イサミは「今成さんが一歩早かった。今成さん、やりましょう。ガンプロのスケジュール、ある程度空けてあります。場所は決めてください」と回答。

 すでに涙を流していた今成は「冨永真一郎がいなければ、僕はプロレスをやってません。冨永の負けは、俺の負けに等しい。冨永の物語は、俺の物語だから。10月1日、新宿FACEで戦ってくれ。俺が勝ったら、大学生のとき、大学の隅っこで学生プロレスやってたエロワード・ネゲロ(冨永)が喜ぶんだ」とアピール。イサミは「どっちが“ミスター新宿”か、かけてやりましょう!」と快諾し、10・1新宿での王座戦が決定した。

 バックステージでイサミは「ガンプロでの俺の物語はもうちょっとだけ続くらしいので、次は今成さん。今成さんが覚醒してからは初めての対戦になりますか。楽しみです」と次期防衛戦に思いを馳せた。そして、「(フィニッシュは)たぶん何しても勝てました。ただフォールすれば勝っていたと思います。冨永見たとき、もう何も残ってないというのが見えたので。それをどう捉えるか、ふざけるなと捉えるかは一人ひとりの解釈。(最悪のプロと称したのは)プロレスラー名乗り続けて21年、うだつの上がらない時期も10年以上あって。それでもやってきた俺がプロレスラーって名乗っていいんだとすれば…。どんな形であれ、プロレスを続けてきた彼が、僕と限界までやり合って、プロレスラー名乗っちゃいけないなんてことは絶対ない。最高のアマチュアかもしれないけど、僕には最高のプロレスラーと試合しながら、そう感じただけです」と試合を振り返った。

 敗れた冨永は「楽しかったんだけど、今日は絶対に勝ちたかった。ユニオンやめて12年、一つひとつどんなに小さなものも積み重ねて13年やってきたつもりです。今日それが全部否定されたような。勝たなきゃ意味ないよ」と唇を噛みながらも、「イサミさんに勝つことも、SOGのベルトも、まだあきらめたくないです」と前を向いた。

 昨年9月に王座から陥落して以来、1年ぶりに奪還の機会が巡ってきた今成は「冨永真一郎は大学時代からの友人だし、彼がいなければ僕はどうなっていたか分からない。彼の学生プロレスの映像を撮って、映像作家としてデビューしたから。社会人になってからも、冨永真一郎の生き方をすごくかっこいいと思ってる。働きながらプロレスをやるという物語を、社会人プロレスラーとして見せてくれたと思う。働きながらプロレスをやるって尊いことだと思ってます。俺もプロレスだけじゃ食っていけないけど、胸張ってプロレスだけじゃ食っていけてないんで。冨永から勝手にバトンを渡されたと思ってるんで。冨永の負けは俺が意味のあるものにしなきゃならないと思ったから、志願させてもらいました」と力を込めた。

 さらに、「イサミさんとは、僕が映像の事務所で、ユニオンの事務所と一緒だったから、よくイサミ選手が顔出しに来てて。マイクで“どっちが新宿で一番か”みたいなことは、僕が新宿の事務所で寝泊まりしてるのを知ってるからだと思う。イサミさんも、社会人をしながらプロレスやってる人に、寄り添ってくれる側のプロレスラーだと思ってるので尊敬してます。だけど冨永から受けたバトンで、それを上回らないと。新宿FACEでやることに意味があると思います」と気合を入れた。

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