武藤敬司の愛弟子・SANADAが武藤の正統後継者・清宮海斗を撃破!
25日、東京都・後楽園ホールにて新日本プロレス『ヤマダインフラテクノス Presents G1 CLIMAX 33』が開催。SANADAが清宮海斗を下してG1 CLIMAX開幕4連勝を決めた。
清宮海斗は、生え抜きとして三沢光晴さんのエメラルドグリーンの魂を背負い、武藤敬司の後継者的存在としてNOAH新時代の旗手に。
武藤にシングルマッチで勝利した際には、武藤から「俺に勝ったご褒美として、ドラゴンスクリュー、4の字、シャイニングウィザード、あいつに譲るよ」と言葉を受けて代名詞的必殺技の数々を正式に継承。改良型の変型シャイニング・ウィザードを開発するなど受け継いだ技術を日々高めている。
2勝1分と無敗で迎えたこの日、清宮が対峙したのは現IWGP世界ヘビー級王者のSANADA。
SANADAは言わずと知れた武藤敬司の愛弟子。的確な足攻めやラウンディング・ボディプレスといった武藤殺法や、その源流であるドラゴン殺法を現代プロレスに合わせた形で昇華。シングル戦線で結果が出ない日々が続いたが、今年4月には悲願のIWGP世界ヘビー級王座初戴冠を果たして新日本のトップに立っている。
武藤の後継者たる清宮、武藤の弟子たるSANADA。それぞれNOAHと新日本のトップに立つ2人の決戦には熱い視線が注がれ、この日の後楽園ホールは立ち見客が出るほどファンが詰めかけて札止めに。
試合は互いの地力を確かめ合うかのような堅実なレスリング戦に始まり、技術の源流を同じくする2人の読み合いが光る攻防に歓声が集まる。
清宮は、リング対角線で飛んでいくトペ・コンヒーロやジャーマン・スープレックス・ホールドで序盤から畳み掛けていくが、SANADAもドロップキックで流れを変えてSkull Endの体勢へ。
しかし、清宮は的確な低空ドロップキックで窮地を脱し、ドラゴンスクリューからの足4の字固め。足に甚大なダメージを負ったSANADAだが、清宮の得意技であるタイガー・ドライバーを繰り出して意趣返し。さらにラウンディング・ボディプレスを発射も、かわした清宮がシャイニング・ウィザード。
清宮はローリングエルボー、タイガー・スープレックス・ホールド、変形タイガー・ドライバーと三沢殺法で畳み掛けてからシャイニング・ウィザードを発射。SANADAはこれをTKOで切り返してお返しのシャイニング・ウィザード。さらにオコーナーブリッジで固めるも、これを清宮がオコーナーブリッジで切り返す熱い読み合いを展開。
清宮が武藤の隠し技の1つであるフランケンシュタイナーを繰り出すも、これを返したSANADAが起き上がり際のシャイニング・ウィザードで3カウント。SANADAが試合時間残り2秒の瀬戸際で大激戦を制した。
マイクを取ったSANADAは「1人で他団体から来て、こうやって日本一の過酷なツアーに出て、その姿。カッコいいよまたやろうぜ!」と清宮を讃えて観衆へ清宮コールを煽った。
バックステージに戻ったSANADAは「まあ初めてだからね。続きがあるんじゃないかな」と再戦に期待を持たせつつ、「最後のシャイニングもギリギリで勝ったようなもんなんで、チャンピオンとしてもっとガッチリ勝った方がいいんだろうけど、それぐらい手こずっちゃいました」と気を引き締めた。
なお、失意の清宮はノーコメントで会場をあとにした。