【試合詳細】7・5 NJPW STRONG後楽園ホール大会 エル・デスペラードvsジョン・モクスリー 【IWGPタッグ】後藤洋央紀&YOSHI-HASHIvsゲイブ・キッド&アレックス・コグリン 【STRONG女子】ウィロー・ナイチンゲールvsジュリア
『レック Presents NJPW STRONG INDEPENDENCE DAY』
日程:2023年7月5日(水)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:1,401人
▼6人タッグマッチ 15分1本勝負
ボルチン・オレッグ/○マスター・ワト/田口隆祐
11分37秒 通天閣ジャーマン・スープレックス・ホールド
香取貴大(イーグル)/ドラゴン・リブレ(FREEDOMS)/●レッカ(新台湾)
▼シングルマッチ 20分1本勝負
●オスカー・ロイベ
5分23秒 ラリアット→片エビ固め
○X=小島聡
▼タッグマッチ 20分1本勝負
●大岩陵平/ホミサイド
12分9秒 2/2→片エビ固め
[UNITED EMPIRE/Catch 2/2]フランシスコ・アキラ/○TJP
▼IWGPジュニアタッグ選手権試合 60分1本勝負
【王者組/BULLET CLUB】○クラーク・コナーズ/ドリラ・モロニー
12分5秒 Full Clip→片エビ固め
【挑戦者組/CHAOS】●ロッキー・ロメロ/YOH
※第73代王者組が初防衛に成功。
▼タッグマッチ 20分1本勝負
アレックス・ゼイン/○ランス・アーチャー(AEW)
9分31秒 ラリアット→片エビ固め
[TMDK]●藤田晃生/バッド・デュード・ティト
▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
ザ・DKC/石井智宏/○棚橋弘至
13分10秒 電光石火
[Team Filthy]ジョレル・ネルソン/●ロイス・アイザックス/トム・ローラー
▼STRONG女子選手権試合 30分1本勝負
【王者】●ウィロー・ナイチンゲール(AEW)
13分29秒 ノーザンライト・ボム→片エビ固め
【挑戦者】○ジュリア(スターダム)
※初代王者が3度目の防衛に失敗。ジュリアが新王者となる。
▼IWGPタッグ選手権試合 30分1本勝負
【王者組/CHAOS/毘沙門】後藤洋央紀/○YOSHI-HASHI
11分29秒 消灯→エビ固め
【挑戦者組/BULLET CLUB/BULLET CLUB WAR DOGS】●ゲイブ・キッド/アレックス・コグリン
※第99代王者組が初防衛に成功。
▼STRONG無差別級選手権試合 30分1本勝負
【王者】●KENTA
13分30秒 ノーザンライト・ボム→片エビ固め
【挑戦者】○エディ・キングストン(AEW)
※第5代王者が初防衛に失敗。エディが新王者となる。
▼FINAL DEATH 60分1本勝負
●エル・デスペラード
20分33秒 デスライダー→片エビ固め
○ジョン・モクスリー(AEW)
モクスリーがデスペラードを撃破も「デスマッチのトップファイター」と絶賛!エディが涙のSTRONG無差別級戴冠!後藤&YOSHI-HASHIがIWGPタッグ防衛!ジュリアがSTRONG女子王座戴冠!
第0試合
田口は、前日の試合でYOHが奪い去っていったウサギを股間に装着して登場し、香取が動揺。
田口と香取の対面でゴングが鳴ると、田口はウサギをボルチンのタイツに詰めて試合へ。げんなりとした香取がなにもしないままレッカにタッチ。
田口とレッカがロックアップからリストの取り合い、レッカが丸め込むもカウントは2。再びロックアップで組み合い、田口がヘッドロックからショルダータックル。レッカがアームドラッグからティヘラで放り捨てると、両者タッチ。
ボルチンと香取の対面となり、香取はウサギの返却を要求。ボルチンはウサギを振りかざして香取を挑発。ボルチンは香取の突進を片手で止めてウサギを再びタイツにセット。突っ込んでくる香取をキャッチしてボディスラムで叩きつけ、スリーパーホールドもリブレがカット。香取がチョップを打ち込んでいくも、ボルチンがエルボーでふっ飛ばしてボディプレス。ボルチンがワトにウサギを渡しつつタッチ。
ワトも律儀にウサギをタイツにセットし、香取にボディスラム。ワトがボルチンにウサギを手渡しつつタッチ。
ボルチンはタイツにウサギをセットし、香取にリフトアップスラム。ボルチンは田口にウサギを渡しつつタッチ。
田口はウサギを片手に香取にボディスラム。田口はニーパッドの中にウサギをセットし、ウサギ跳びからのニードロップ。これをかわされて自爆した田口が癇癪を起こしてウサギをマットに叩きつけ、場内からはブーイング。香取がウサギを抱き上げて「取り返した~ッ!」と叫んだところに田口が顔面への低空ドロップキック。田口がウサギを拾い上げ、タイツの奥の方まで突っ込んでさらにブーイングを浴びる。田口がロープに振っていくが、香取が組み付いて変形クリスト。そのままウサギをもぎ取って奪還し、延髄斬りを見舞ってリブレにタッチ。
リブレはコーナートップからダイビング・クロスボディ。さらにロープに振っていき、田口のヒップアタックをドロップキックで撃墜。さらに田口のヒップアタックを自爆させ串刺しダブルニーからランニング・ダブルニー。リブレがフィッシャーマンズ・スクリューからトラースキックを発射し、ヨシタニックを狙うが、田口が振り払ってヒップアタックから延髄斬りを見舞ってワトにタッチ。
ワトはリブレにミドルキックを連打し、ロープに振っていくがリブレがドロップキック。レッカにタッチ。
レッカはワトのハイキックをかわしてゼロ戦キック。さらに串刺しバックエルボーから串刺しラリアット。続けて串刺しゼロ戦キックからミサイルキック。ここに香取&リブレが飛び込んでくると、レッカのフラップジャックから3人でのドロップキック。レッカがレッカスラム(仮)を狙うが、ワトが暴れて脱出。レッカがロープに飛ぶと、ワトがゼロ戦キックからレシエントメンテ。これを2で返されると、ワトは通天閣ジャーマン・スープレックス・ホールドで叩きつけて3カウントを奪った。
<試合後コメント>
田口隆祐
「いやぁ~、よかったよー! よかった! ウサギ離れできたかな? 香取君も。香取君にウサギはいらないよ。ウサギ断ちできるんじゃないかな、これで。ようやくウサギ断ちできるんじゃないかな。僕はウサギはいらないと思ったんで。まぁ、彼はそんなにウサギにこだわりはないみたいだけど、もともとぶん投げたりしてるみたいだからね。ただこれで、ウサギ断ちする日が来たんじゃないかな。まぁ、ウサギ断ちしてからだろうな」
ボルチン・オレッグ
「今日の試合、また先輩たちのおかげで勝てましたけど、ウサギとか何とかそういうのじゃなくて、もっとデカい外国人の選手と試合したいので、最近すごく練習してるんで、よろしくお願いします」
マスター・ワト
「後楽園ホール、お久しぶりです。初めての3選手と戦えて、すごく楽しかったです。初めての選手と対戦するのは、何回出会ってもワクワクするものだから、俺はけっこう好きだなって思います。もうちょっと香取選手と遊んでもよかったのかなと思いつつも、レッカ選手、ドラゴン選手、またどこかで出会いましょう」
レッカ&香取貴大&ドラゴン・リブレ
レッカ「今日は負けてしまいましたが、ここで終わりではなく、ここがスタートだ! 何度も何度も僕は必ず這い上がって、そしてテッペン取りに行くよ!」
香取「俺もウサギ、何とか取り返したけど、さっき捨ててきたけど、あの腹立つウサギ。昨日、ツイッターで書いてあったんですよ。僕が新日本プロレスのヒロムちゃんに似てるって。ちょっと、似てるのすごく腹立つんで、僕と試合してくださいよ。どっちが本物か決めましょう」
ドラゴン・リブレ「まず、こういう機会をいただいた新日本プロレスさん、そしてフリーダムズ・佐々木貴代表、そしてセコンドに呼んでいただいたエル・デスペラード選手に本当に感謝したいと思います。本当にどうもありがとうございます。ただ!本当に僕たちはまだ結果を残してないんで、ダムズ・ジュニアとしてこのまんま終わるわけにはいかないんで、次は僕たちの実力で、必ず新日本のリングに上がってみせます。そして、昨日も言いましたが、戦いたい相手、ダムズ・ジュニア全員が思ってることだと思います。新日本プロレスのジュニアの頂点、高橋ヒロム選手、僕たちと、ダムズ・ジュニアと戦ってください。僕たちはまだ実力が足りないってことは、十分わかってます。でもこれから一人一人のレベルを上げて、必ずそこにたどり着くんで、ぜひ高橋ヒロム選手、これを聞いてたら、ぜひともお願いいたします(※深々と頭を下げる)」
レッカ「マスター・ワト、必ず、取り返す。そして、ジュニアの祭典でも、『BEST OF SUPER Jr』でも、出させてよ!」
香取「(※立ち去りながら)『試合はウサギ』って言ってます」
第1試合
クレイトスの欠場によってオスカーの対戦相手は“X”と発表。プロレス界のXといえば小島。大方の予想通り、Xの正体は小島であった。
ゴングが鳴ると、ロックアップからバックの取り合い、腕の取り合い、ヘッドロックの奪い合いから組み合って力比べ。オスカーがショルダータックルで倒すが、小島がヒップトスからショルダータックルでやり返し、大胸筋をピクピクと震わせる。
オスカーはエルボー連打でコーナーに押し込み逆水平チョップ。さらに串刺しエルボーを発射も、かわした小島がマシンガンチョップから「いっちゃうぞバカヤロー!」と叫ぶも、オスカーがガットショットで止めてエルボー連打。さらに串刺しエルボーからヒップトスで叩きつけ、ギロチンドロップから逆エビ固め。小島はプッシュアップしてロープへ。
エルボー合戦となり、小島がじわじわと打ち勝ってローリングエルボーからDDT。さらにコジコジカッターを狙うが、オスカーが担ぎ上げてボディスラム。オスカーがブレーンバスターを狙うが、小島がコジコジカッターで切り返し、右のサポーターを外してロープに飛んでラリアットを発射。オスカーはビッグブートで止めてロープに飛ぶが、小島がカウンターのラリアットを叩き込んで3カウントを奪った。
<試合後コメント>
小島聡
「いまから2年2ヶ月前に『NJPW STRONG』のリングに上がり、アメリカで試合をしました。そのとき、まだコロナ禍の中でお客さんを入れることができなかった。その中で試合したこともずっと頭の中にあって、今日のこれだけの大観衆、大歓声の中で試合できたっていうのは、私もうれしかったし、きっと『STRONG』のメンバーの選手たち、ホントにうれしかったと思います。まあ、私は今日、急きょ、このような形で参加しましたけど、それはもうどうでもいいんだ。何が大事かって、いまこの舞台で試合したこと、これだけのお客さんの前で試合できたこと、オスカー・ロイベというすごいダイヤの原石が見つかったこと、そして新日本プロレスがまだこうやってすごく盛り上がっていること、いろんなことを感謝して、今日1日を終わりたいと思います! ありがとうございました! サンキュー・ベリーマッチ・NEW JAPAN STRONG!」
オスカー・ロイベ
「(鼻を押さえながらバックステージに入る)今日は驚いたよ。コジマさんはレジェンドだ、元王者。そんな相手に、きちんとやり合えたと思う。6分という時間だったけど、しっかりと力を出せた。正しい方向に向かっている。元王者と6分出来たんだ。俺は出来る。次は『G1』だ。ここ数日試合がない若い奴らも出場する。俺も今日も試合ができて、トレーニングができて、確実に強くなっている。いつの日か、コジマになれるように。(お辞儀して)アリガトウゴザイマシタ」
第2試合
ホミサイドとTJPが握手を交わしてから試合開始。軽快なリストの取り合いからホミサイドがグラウンドに持ち込み腕に噛みつこうとするが、TJPが阻止してヘッドシザースホイップ。ホミサイドも即座にヘッドシザースに捕らえるが、TJPが美しい倒立で抜け出してクリーンブレイク。両者タッチ。
大岩とアキラの対面となり、ロックアップからショルダータックルでぶつかり合い、アキラがロープに飛んだところで大岩がフライングラリアット。さらに大岩がロープに振ろうとするが、アキラが振り返してゼロ戦キック。TJPにタッチ。
TJPはボディスラムからセントーンアトミコ。アキラにタッチ。
アキラとTJPは2人でロープに振ってコンビネーションキック。さらにアームドラッグからそのまま巻き取るジャベに持ち込み、大岩がブレイクするとTJPにタッチ。
TJPは大岩に顔面ウォッシュ。2周目を狙ったところを大岩がカウンターのドロップキックを見舞い、ホミサイドにタッチ。
ホミサイドはTJPにダブルハンマーからナックル、串刺しタックルの連打からTボーンスープレックス、スリーアミーゴスと連撃。アキラがカットに来るが、ホミサイドがコードブレイカーからの巴投げでコーナーに叩きつけ、ふらふらと起き上がってきたTJPにDDT。さらにTJPをコーナーに上げて顔面への噛みつきを狙うが、アキラがカットし2人でロープへ振る。ここに大岩が飛び込んできて2人へ同時にドロップキックを見舞い、ホミサイドがTJPにコンプリートショット。さらにコーナーに詰めていくが、TJPがスイングDDTで突き刺してアキラにタッチ。ホミサイドも大岩にタッチ。
大岩はアキラのクロスボディをキャッチしてボディスラムからボディプレス。さらにサイドスープレックス・ホールドから逆エビ固め。カットに来たTJPはホミサイドがSTFに捕らえる。
大岩はホミサイドと2人でCatch 2/2をコーナーに振ってトレイン攻撃を狙うが、TJPがいなしてかわし、アキラとの合体ドロップキックでホミサイドを排除。さらに大岩にアリウープからアキラがトラースキック。TJPにタッチ。
TJPはアキラと2人で2/2を叩き込んで3カウントを奪った。
第3試合
前日にIWGPジュニアタッグ王座を奪取したコナーズ&モロニーを前に、ロッキーがマイクを取る。
ロッキー「チョットマッテクダサーイ!まずは……コンバンハ!コウラクエン!IWGPジュニアタッグ新王座戴冠、おめでとう。ここにいるYOHは5回、俺は8回のジュニアタッグ王座戴冠歴を持っている。俺たちは挑戦者にふさわしいだろ?この試合をIWGPジュニアタッグ王座戦にしようじゃないか!カイチョウ!スガバヤシサン、カイチョウ!ドコデスカ?!カーイチョッ!カーイチョッ!カーイチョッ!(※会長コールが起きると菅林会長がリングサイドに登場)僕たちIWGPジュニアタッグ王座戦をやりたいです。OKですか?!」
コナーズ&モロニーは不満を見せていたが、協議の結果両チームの合意があったということで正式にこの試合が王座戦に変更。そのアナウンスがあった瞬間に王者組が奇襲して場外戦に持ち込む中で試合開始。
場外戦を優位に終えたロッキー&YOHがリング上でコナーズにコンビネーションドロップキック、モロニーにはダブルのブレーンバスターを見舞ってハイタッチ。場内からはROPPONGIコールが起きる。
コナーズとYOHの対面となり、コナーズがエルボー連打からブレーンバスターで叩きつけてモロニーにタッチ。
モロニーはコーナーで逆水平チョップ&ナックル。エプロンからコナーズがサミングを見舞ってアシストし、そのままタッチを受ける。
コナーズはエルボードロップからサミングを見舞い、よろけて倒れたYOHにモロニーがさらにサミングからナックル。場内からはブーイングが起きるも、モロニーは笑顔でさらにブーイングを煽っていく。コナーズがスリーパーホールドからブレーンバスターで叩きつけ、モロニーにタッチ。
モロニーはコナーズと2人でYOHをロープに振るが、YOHはモロニーにドラゴンスクリュー、コナーズにドロップキックを見舞って生還。
タッチを受けたロッキーは、モロニー、コナーズそれぞれにフランケンシュタイナー。対角線コーナーに2人をセットしてフォーエバーラリアットからダブルラリアット。さらにモロニーをロープにぶら下げてその上からダイビング・フットスタンプ。ロッキーはスライスロッキーを狙うが、振り払ったモロニーがローリング逆水平チョップ。ロープに飛ぶが、YOHが飛び込んできて2人でダブルのノミスギニー。ロッキーがモロニーにノミスギニーからバッククラッカー、YOHがファルコンアローを叩き込み、2人で3Kを狙うが、モロニーが着地してロッキーにトラースキック。コナーズが飛び込んできてYOHにスピアー。
コナーズ&モロニーはロッキーにサンドイッチ式スピアーを突き刺し、ロッキーにFull Clipを狙うが、ロッキーが同士討ちさせて回避。YOHのパワーボム+ロッキーのスライスロッキーの合体技が決まるも、コナーズがギリギリでカットしYOHをスピアーで排除。モロニーがロッキーへ顔面へのフットスタンプを見舞い、コナーズにタッチ。
コナーズは、ロッキーにスピアーを発射も、ロッキーがリープフロッグでかわしてエビ固め、逆さ押さえ込みと丸め込みを連発してロープに飛ぶが、コナーズがパワースラムで迎撃。YOHがカットに来るが、モロニーが延髄斬りで排除し。ロッキーがモロニーにスライスロッキーから3K。モロニーがなんとかカットする。
モロニーとYOHが逆水平チョップで打ち合い、YOHがトラースキック。さらにコナーズにもトラースキックを発射も、これがロッキーに誤爆。焦るYOHはすぐにコナーズにトラースキックを発射も、コナーズがキャッチしてモロニーが横から延髄斬り、コナーズがNO CHASER。ロッキーが横からコナーズにスクールボーイからスライスロッキーを狙うが、コナーズが耐えてモロニーに手渡し、モロニーがドリラ・キラ。続けてFull Clipを叩き込んでロッキーから3カウントを奪った。
2人は、IWGPジュニアタッグのベルトを男性器に見立てて振り回す。さらに、コナーズはベルトを尻に敷いて座り、モロニーはベルトを踏みつけながらスケボーに乗るかのようなモーション。初防衛に成功した2人はブーイングを背に受けながら退場していった。
<試合後コメント>
クラーク・コナーズ&ドリラ・モロニー
モロニー「(※自分たちで用意したパイプイスに座り)バカなヤツらだ」
コナーズ「あぁ、本当に」
モロニー「愚かなヤツらだ。余計な仕事ばかり増やしやがって。まぁいい」
コナーズ「昨夜、(※IWGP Jr.タッグベルトを触り)この王座を奪って、俺たちはいつもやることをやった。俺たちまったく寝てないよな。俺は48時間程寝ていない状態だ。そして今夜、あいつらとの対戦になることはわかっていたが、こんなことになるとはな。過去に何度も王者だったからと言って王座戦を懇願するなんて、なんてヤツらだ。何度も王座に君臨したと言っていたが、裏を返せば、何度も王座を奪われた、ということになるのにな」
モロニー「まさにそのとおりだ。5度の王者と言ったが、それは5度の敗者でもあるということなのにな。俺たちはたった1度のジュニアタッグ王者になるよ、負ける予定がないからな! バカバカしい! 王座戦はそんなに簡単にやるものじゃないんだよ! 俺たちは今日、お前たちが何度も失い続けたその王座を持って王座戦に挑んだというのに、お前たちは試合開始の10分後には王座戦を懇願したことを後悔するなんて、バカげている!」
コナーズ「余計なことばかりしてる。なんて愚かなんだ。言わせてくれ。『NJPW STRONG』は俺たちが作り上げたんだ。ゲイブやアレックス、ウォードッグスが作り上げてきたものだ。にも関わらず、俺たちが日本を本拠地にした途端に、こっちに来やがって。俺たちは後楽園ホールをソールドアウトにしている。連日の王座戦を闘って勝ち続けている。俺たちが最強のタッグ王者だ。そしてそれを今後も証明し続ける」
モロニー「母国の家族の元から引き離されて日本に来た挙句、あんなバカげた試合をさせて。俺たちはただ、今夜はサクッと試合を終わらせたかったのに。こんな話をして飲みにいく時間をこれ以上短くしたくない。だからそのカメラを俺の顔の前からどけて、車がどこにあるかすぐに教えろ。酒が必要だ」
ロッキー・ロメロ&YOH
ロメロ「YOH、悪かった。(※日本語で)ゴメンナサイ。俺と組んだからROPPONGI 3Kじゃなくて、すまんな。タイトルマッチだったのに、負けてしまった」
YOH「(※英語で)気にしないで。大丈夫」
ロメロ「リベンジするしかない。ROPPONGI“2K”、ロッキーとYOH。どう思う? 続けるか?」
YOH「(※英語で)いや、俺は…日本語でいいか?(※日本語で)俺はさ、ROPPONGI 3Kは…」
ロメロ「“2K”…」
YOH「いや、ROPPONGI 3Kはさ、永久に不滅なんだ…(※と言い残して立ち去る)」
ロメロ「オイ、YOH!(※と言いながら後を追う)」
第4試合
ゼインと藤田の対面でゴングが鳴り、2人でじりじりと向かい合う。しかし、ティトがコーナーから身を乗り出して藤田にタッチし、アーチャーとの対面を要求。
アーチャーとティトの対面となり、余裕の表情を浮かべるアーチャーに対してティトがビンタ。一気に火が点いたアーチャーは怒りの雄叫びを上げ、ティトのショルダータックル連打を受けきって高笑い。ティトはエルボー&逆水平チョップを連打してショルダータックルを狙うが、アーチャーが逆にショルダータックル。ゼインにタッチ。
ゼインが出てくると、ティトが担ぎ上げて自軍コーナーに叩きつけ、藤田にタッチ。
藤田は強烈な逆水平チョップを連打も、ゼインはローリングバックエルボーからロープに飛ぶ。すると、エプロンからティトがキックを見舞い、藤田がひざ裏へのエルボーからフロントスープレックス。エルボー合戦となり、ゼインがショートレンジラリアットを決めてタッチに行こうとするが、ティトがカットし、自軍コーナーに持ち帰った上で藤田からタッチを受ける。
ティトは、セントーン・アトミコからショートレンジ・ラリアット。ゼインが張り手で返すと、ティトも即座に張り手で反撃し、ボディスラム。藤田にタッチ。
藤田はボディスラムからティトにタッチ。
ティトはゼインの髪を掴みながらアーチャーを挑発。ティトはトラースキックから延髄斬り、ジャーマン・スープレックスと連撃し、バックドロップを狙うが、ゼインが着地してジャンピング・フロントキック。両者タッチ。
アーチャーと藤田の対面となり、アーチャーがルー・テーズ・プレスからティト、藤田を対角線コーナーに振って串刺しバックエルボーを連打。さらに藤田をボディスラムで叩きつけ、ゼインをチョークスラムの形で放り上げ、ゼインがムーンサルト・プレス。ゼインが場外のティトにプランチャを発射するが、ティトはゼインを鉄柵に叩きつけ、リング内の藤田へ加勢。
ティトがアーチャーに串刺しラリアットからエクスプロイダー。これをゼインがカットすると、2人でブレーンバスターを狙うが、アーチャーがカット。アーチャーがティトを場外に落とし、藤田がアーチャーを場外に落とす。リング内はゼインと藤田の2人となり、ゼインが串刺しバックエルボーから雪崩式の攻撃を狙うが、藤田が突き放す。ゼインは宙返りして着地し、アーチャーが地対空ジャンピングニー、ゼインが地対空浴びせ蹴り。カットに来たティトをアーチャーがブラックホールスラムで叩きつけて排除。ゼインのローリング・ギロチンからアーチャーがラリアットを叩き込んで藤田から3カウントを奪った。
アーチャー「今日、俺はプロレスラー生活23周年を迎えた。それをこの日本、東京の地で祝うことが出来ることをこの上なく誇りに思う。俺は戻ってくるだろう。いや、俺たちは戻ってくるだろう。マタネ!」
<試合後コメント>
ランス・アーチャー&アレックス・ゼイン
アーチャー「俺たちが“モンスターソース”だ。ここに残るぞ。俺たちを見たいか?日本中行ってやるぞ!」
ゼイン「何だって?ナニ?」
アーチャー「お知らせだ」
ゼイン「皆“モンスターソース”が見たいか?」
アーチャー「イェア」
ゼイン「日本中回ろう!皆に会うぞ」
アーチャー「楽しくなる。俺はキルを見せて、こいつはスリルを見せる。EVERYBODY TRIES(味見する)、EVERYBODY DIES」
藤田晃生&バッド・デュード・ティト
ティト「フジタ、教えろ、何があった?」
藤田「(しばし沈黙のあと)……ソーリー」
ティト「俺から何が起きたか皆に説明しよう。俺たちはモンスターと向き合い、引き下がらなかったんだ!モンスター相手に屈しなかった!アレックス・ゼイン相手に跪かなかった!俺たちは向き合った!このハートで、情熱で、内なる炎で戦ったんだ!それがTMDKだからな。ハートと情熱で戦う。相手がモンスターだろうが、帝国だろうが、BULLET CLUBだろうが、誰だろうが俺たちは跪かない。回復を図って、計画を練る。そしてこれまで以上に強くなって戻ってくる(※と言って、先に控室へ)」
藤田「何を食らっても、誰が相手でも知らねぇし、くじけねぇぞ。デスペラードさん、アンタ、今日死ぬと思ってるらしいな。知らねぇぞ。今までで一番ダメージあった。そして今日、ティトさんと勝つことだけを考えて戦った。でも、自分の力不足だ」
第5試合
クレイトスの先導に続き、Team Filthyの面々は独立記念日を祝ってかアメリカ国旗柄のコスチュームに身を包んで登場。
棚橋とネルソンの対面でゴングが鳴ると、ロックアップでの力比べからリストの取り合い。ネルソンが振り払って逆水平チョップを見舞ってコーナーに詰めるが、棚橋がブーメランアタックからエアギター。トムが背後から一撃入れてカットし、飛び込んできた石井とエルボー合戦を展開。トムがローキック連打からロープに飛ぶが、棚橋が横から低空ドロップキック。石井も低空ドロップキックを見舞った後、2人で低空ドロップキック。カットに来たアイザックスには棚橋の太陽ブローから石井のショルダータックルが炸裂。両者タッチ。
DKCとトムの対面となり。DKCが回転エビ固めを狙い、トムが耐えると下から足を絡め取ってヒザ十字。さらに上を取ろうとするが、トムが下から三角絞め。DKCが空手チョップの連打で脱出してドロップキック。吹き飛んだトムがネルソンにタッチ。
DKCはネルソンとトムを2人相手取って空手チョップを連打し、2人にまとめて浴びせ蹴り。さらに2人へ突っ込んでいくが、ダブルのロープスタンガンで迎撃され、場外でアイザックスがブレーンバスターで担ぎ上げてリング外周を1周しブレーンバスター・スラム。トム&ネルソンがリング上で棚橋にダブルのブレーンバスター。
そのままタッチを受けたアイザックスがDKCにリストロックからネルソンにタッチし、ダブルのアトミックドロップ。ネルソンが低空ドロップキック、アイザックスがランニングニーを叩き込む連携。ネルソンは串刺しボディスプラッシュからアイザックスにタッチ。
トムの串刺しタックル、ネルソンのビッグブートからアイザックスがエルボードロップ。さらにジャンピングエルボーからネルソンにタッチ。
ネルソンはDKCに交通事故タックルからTeam Filthy 全員でポーズ。場内からはUSAコールが起きる。
トムに代わり、トムが強烈なミドルキックから河津掛け。そのまま足を離さず変形ヒザ十字も、DKCが必死のロープブレイク。トムがネルソンにタッチ。
ネルソンは、DKCの足をロープにくくりつけた上で足へのヒップドロップ。さらに串刺しダブルニーを発射も、DKCがかわして延髄斬り。さらにジャンピング・フロントキックを見舞って両者タッチ。
石井とアイザックスの対面となり、ショルダータックルでぶつかり合い、石井が打ち勝つ。カットに来たトムもショルダータックルで吹き飛ばすが、アイザックスがコーナーに上ってダイビング・ショルダー。石井とアイザックスがエルボーで打ち合っていき、アイザックスがジャーマン・スープレックスも、石井が即座に起き上がってジャーマン・スープレックスでお返し。両者真っ向からラリアットで激突し、バタリと倒れ込んで大の字に。石井が棚橋にタッチ。
棚橋は、アイザックスにフライングフォアアーム。カットに来たネルソンにドラゴンスクリュー。さらにトムにもドラゴンスクリュー。アイザックスにもドラゴンスクリュー。棚橋がスリングブレイドを狙うが、かわしたアイザックスがホップアップ式ニーリフト。ネルソンが場外の石井へトペ・スイシーダで飛んでいき、アイザックス&トムが合体ファルコンアロー。DKCが必死のカットを見せるも、即座に場外に排除されてしまう。
アイザックスが棚橋にジャーマン・スープレックスからランニングニー。アイザックスがラリアットを狙うが、棚橋は攻撃をトムに誤爆させ、電光石火の首固めで3カウントを奪った。
<試合後コメント>
棚橋弘至
「ずっと、新日本プロレスワールドで、この『STRONG』のアメリカ大会の解説をやらせてもらってて。いつか、彼らも『日本で(試合をしたい)』っていう思いがあって、そして今回ね、向かい合って俺よりも向こう(TEAM FILTHY)に声援がいくようになって、悔しいけど、うれしい。うれしいけど、悔しい。けど、うれしい。たしかな手応えを感じたんで、次はもっと大きな夢を描いていきます」
ザ・DKC
「ヘイ! 勝者チームとなり、最強の人から学んだ。タナハシサンは最強の選手、最高の選手だ。俺はまだ学んで吸収している最中だ。また日本に帰ってくるのが楽しみだよ。俺の炎をまた持ってくる。ヘイ!」
Team Filthy
ネルソン「カメラを俺に向けろ。昨夜、俺はこの場に立つまでに、12年もの長い歳月がかかったことを話した。ガムシャラに努力をし続けた。ロイスと共に、昨夜は勝利を手にすることができた。しかし、自惚れがあったかもしれない。NEVER無差別級6人タッグ王者をみくびっていたかもしれない。レジェンドたちだ。しかし、悔しい! 持っているものをすべて出し切れなかった! NEVER無差別級6人タッグ王座が俺たちの手の届くところにあるかもしれないということを、証明できなかった!」
アイザックス「あんな風に、集中が切れてしまったことが悔しい。今日の試合のような、キャリア最大のチャンスの場で、絶対にすべきことではなかった。日本でレジェンドたちとの試合だ。ただ、さっきジョレルが言ったとおり、これからが楽しみでもある。NEVER無差別級6人タッグ王座を獲る力量が俺たちにはあるということ。そして(※ネルソンを指差し)この男、そして(※ローラーを指差し)この男、そして俺にとっても、どれだけの大きな意味を持っているか。俺はもう夜も眠れないんだ。3、4時間寝られたら良いほうだ。なぜなら、俺はいま、大きなものを掴もうとしているからだ。(※ネルソンを指差し)この男も、大きなものを掴もうとしてる。(※ローラーを指差し)この男も、大きなものを掴もうとしている。TEAM FILTHYにとって大事なことは、常にガンバッテ、偉大なものを追い続けることなんだ。勝敗に問わず、ガンバッテ、ガンバッテを続けるだけだ。そして、NJPWは俺たちの真の危なさ、強さを目の当たりにすることになるだろう。俺の命にかけて、約束する」
ローラー「聞いてくれ。今夜、俺たちが唯一悔しいと思うべきは、ここ日本であのレジェンドたちとの試合のチャンスは、しばらくないかもしれないということだ。俺たち3人はここ、日本にいられることをとてもうれしく思っているが、満足はしていない。ロイスやジョレル、そして俺たちはみんな、EAT(食べる)、 SLEEP(寝る)、 BREATH(呼吸する)、 CRAP(排便する)、 THINK(考える)、どんな最中もNJPWのことで頭がいっぱいなんだ。いま、この会社に所属できている自分がとても誇らしいんだ。俺はNJPWを愛しているんだ。ファンとして観るのが大好きだったし、このリングに上がれること、日本人プロレスファンの前でプロレスができることほど幸せなことはないんだ。そんな俺が、TEAM FILTHYが唯一悔しいのは、ここ日本に365日いるわけではないということだ。ここ、日本が、TEAM FILTHYがいるべき場所なんだ!」
第6試合
ゴングとともにジュリアがドロップキックを見舞いエルボー連打。さらにロープに振ろうとしたりアームドラッグを狙ったりするも、ウィローが耐えて動かず。ならばとジュリアが蜘蛛の巣を狙うが、ウィローがキャッチして振り払いクリーンブレイク。
向き合ってジュリアが手4つでの力比べを求め、ウィローが応じるとバックを取ってカニバサミからヘッドロックに捕らえるも、ウィローがすぐにロープブレイク。
ジュリアがロープに飛ぶも、ウィローはエルボーで迎撃してスパインバスター。さらにジュリアの腕を取りながらショートレンジ・ラリアットを連打。ジュリアは「ナメんなコラ!上げるぞ!」とボディスラムを狙うが、ウィローがクロスボディの形で押しつぶす。
ウィローは串刺しバックエルボーから串刺しラリアットを猛連打。さらに高速フィッシャーマンズ・スープレックス・ホールドからベアハッグ。ジュリアはフロントネックロックで対処しようとするが、ウィローはブレーンバスターの構え。これをジュリアが高角度DDTで切り返す。
ジュリアは「カモン!」と真っ向からのチョップ合戦を挑み、カニバサミからのSTFも、位置が悪くすぐにブレイクされてしまう。ならばとジュリアはコーナーに上ってミサイルキック。さらにロープに飛ぶも、ウィローが交通事故タックル。
ウィローはキャノンボールからデスバレーボム。さらに必殺のBabe With The Powerbomb(※ガットレンチ・パワーボム)を狙うが、ジュリアが足を刈ってジャックナイフ。ウィローはこれを返しながらジュリアを担いでコーナーへのパワーボム。ウィローはコーナーに上ってムーンサルト・プレスを発射も、ジュリアがかわして自爆させ、コルバタ式のビアンカ。さらにハンマーロック・スープレックスも、追撃には行けず大の字に。
両者起き上がって真っ向からエルボーで打ち合っていき、顔面をバチバチと張り合うビンタ合戦へ。ジュリアが連打で打ち勝ってロープに飛ぶも、ウィローがカウンターのラリアット。ジュリアが雄叫びを上げながら即座に起き上がるも、ウィローがすぐにラリアットでなぎ倒す。
ウィローはBabe With The Powerbombを狙うが、ジュリアが回転エビ固めで切り返し、バックドロップ。さらに張り手を放つも、ウィローがガードしてエルボーからトラースキック。ウィローがコーナーに上って行くが、ジュリアが追いすがって雪崩式ダブルアーム・スープレックス。ふらふらと起き上がったウィローにニーバッドを叩き込み、最後はノーザンライト・ボムで叩きつけて3カウントを奪った。
試合後、ジュリアは退場しようとするウィローに歩み寄り、互いに人差し指を突き立て合って再戦を誓いあった。
<試合後コメント>
ジュリア
「あー、クソ!(※と、後頭部を押さえながらひざ立ちに)何もかもが私と違う、ウィロー・ナイチンゲール。生まれも、育ちも、体格も、ファイトスタイルも、リング上でのニヤついた笑顔とか、何もかも私と違うし、『コイツとはやりづれぇな』とか『どうなるんだろう?』って思ったけど、でも、1対1のシングルマッチ、このSTRONGのベルトがあったからこそ、語り合えた私たちだけのプロレス。そんなものがあったなって感じました。今日、日本に来て2日間戦ってくれたナイチンゲール選手、そして新日本プロレスさんに、私は感謝します。ありがとうございました。そして私は彼女に、とてもリスペクトしてます。ホントに強かったし、すげぇ、アイツの優しさは本物だったんだな、なんて思うけど、次やる時はもっともっとです……よ? この1回きりじゃ終われねぇって思ってるから、またいつかどっかの場所で、いつか必ず、あなたとまた、戦いたい。To Be Continuedってことで、サンキュー・ベリーマッチ! あと、この(※ベルトを叩く)チケットを手に入れたんで、(※上を指差しながら)行き先は、どこかなぁ~? 楽しみだなぁ~! 新日本プロレス・ファンの諸君、そしてPPVをご覧の世界中のプロレス・ファンの諸君、ぜひ、スターダムそしてジュリアをこれから見に来てください。ありがとうございました! サンキュー・ベリーマッチ! アリベデルチ! またな!」
ウィロー・ナイチンゲール
「いろいろ考えてみると、みんなにはずっと笑顔を見せていたよね。ハーッ。でも私はニュージャパンに来て、歴史を作ろうとしてた。私は初代の史上初めてのNJPW STRONG女子王者なんだよ。普段のウィロー・ナイチンゲールは笑顔だけどね。今日はそんな気分じゃない。振り出しに戻って、考える。でもジュリアは凄い選手だよ。結果には満足してないけど、私からベルトを奪ったのがあんなレベルのハート、魂、精神を持つ人だってことは、嬉しく思う。行かないと。ありがとう」
第7試合
ゲイブは観客からイスを奪ってリングに投げ入れながら入場。さらに毘沙門が入場ゲートから現れた瞬間に奇襲をかけ、場外乱闘となる中でゴング。
YOSHI-HASHIがゲイブをリングに戻し、怒りの逆水平チョップ&エルボーから後藤にタッチ。
後藤もエルボー連打からロープに振ってバックエルボー。場外に出てコグリンを鉄柵に行くどもぶつけていく。リングに戻ってゲイブにエルボー連打からブレーンバスターを狙うが、場外からコグリンが足を引き、鉄柵へと叩きつけてお返し。ゲイブ&コグリンはイスやロープを使って攻撃。場内からはブーイングが起きるが、ゲイブは観衆に中指を立てて「ファッキュー!」と罵倒。
コグリンは後藤にチョップを連打し、アイリッシュウィップから観衆に向けて中指を立てる。コグリンは、後藤にサイドスープレックス2連発から顔面に張り手。後藤もチョップで返してバチバチとした打ち合いとなり、打ち勝ったコグリンがロープに飛ぶも後藤がローリングラリアットで迎撃して両者タッチへ。
YOSHI-HASHIとゲイブの対面となり、YOSHI-HASHIが逆水平チョップ、トラースキック、スイングネックブリーカーと連撃。さらにゲイブをロープにぶら下げてドロップキックを見舞い、ブレーンバスターを狙うもゲイブがサミングで脱出。後藤が飛び込んできて救出し、後藤ごとハントを狙うが、場外からコグリンがイスでYOSHI-HASHIに一撃入れてカット。ゲイブは後藤をラリアットでなぎ倒す。
ゲイブ&コグリンは、YOSHI-HASHIにダブルのマッスルバスターから合体ハイジャックパイルドライバーを狙うが、後藤が必死のカット。YOSHI-HASHIはゲイブの攻撃をコグリンに誤爆させ、スクールボーイから低空ドロップキック。さらに後藤がコーナーに上って合体攻撃を狙うが、ゲイブがYOSHI-HASHIをぶつけてカットし、YOSHI-HASHIに右ストレート。ゲイブはパイルドライバーを狙うが、YOSHI-HASHIがショルダースルーで切り返す。
YOSHI-HASHIとゲイブがラリアットでぶつかり合っていき、互角と見るや逆水平チョップの打ち合いに。ゲイブがYOSHI-HASHIの顔面に噛みつき攻撃を見舞うも、YOSHI-HASHIが怒りの逆水平チョップ。さらにゲイブに隠し狭間、コグリンをゲイブの上に牛殺しの形で落とす変則攻撃。さらに「せーの!」で消灯を決めてゲイブから3カウントを奪った。
<試合後コメント>
毘沙門
後藤「(※IWGPタッグベルトを左肩にかけ)STRONG(タッグ)ベルトは残念ながら獲られちまったけど、IWGPタッグのベルトは守ったぞ(※ベルトを平手で叩く)。ありがとう(※YOSHI-HASHIとハンドシェイク)」
YOSHI-HASHI「(※IWGPタッグベルトを左手で持ち)ありがとうございました。昨日、足元すくわれちゃったけど、今日はこうしてタッグベルト、防衛する。これはもう、当たり前のことだった、防衛するのは。1本失ってしまったけど、IWGPタッグチャンピオンのまま『G1 CLIMAX(33)』、エントリーする。前から言ってるように、タッグのベルトだけじゃなくて、俺はシングルのベルトが欲しい。タッグのベルトもそうだけど。これはたぶんお互い思ってること。別に、タッグで慣れ合ってやっていこうなんて思ってないし、別に、お互いの意見がバラバラで失うときもあるけど、でもそれを繰り返して、俺たちはタッグのベルトを磨いて、さらに価値を高めて、そしてシングルのベルト、次は2人とも狙っていく。それだけは何も変わらない(※と言って先に立ち去る)」
後藤「(※1人残り)OK。まあ、これから始まる『G1 CLIMAX』に向けて、まあ勢いは、そして面目は、何とか保たれたかなという感じですね。今日の試合、まあ言うことはないんだけども、ひとつ言いたいことがあるとすれば、セコンドだね。(※通路の奥にいる中島佑斗を見て)この邪羅蛇羅棒、花道に、捨てられたみたいに転がってたぞ!? どうなってんだ…!? 若手…!? これは…すべてに影響する…。あとでしっかり言わしてもらいます」
ゲイブ・キッド&アレックス・コグリン
キッド「(※荒い息遣いで床を這いつくばりながらバックステージへ)」
コグリン「(※悔しそうにインタビューバックを殴りつけながら)ファ●ク! 2夜連続、窮地に立たされた…。何ができたって言うんだ。ブルシ●トだ!」
キッド「俺のキャリアを終わらせるつもりか!? 昨日から何をしている。俺をよく見ろ! しっかり立つことすらできない! なぜこの会社のヤツらは俺たちがトップに行くの止め続けるんだ。残された時間はあとわずかだ。ゴトウ、お前は44(歳)だ。若くなることもない。『G1』でお前はもう終わりだ! 終わりだ! 神に誓うよ。見ておけよ、お前は俺に大きな代償を払うことになる(※床を這って控室へ移動)」
コグリン「あと数週の運命だ。ゴトウよ、『G1』でお前をブッ殺す」
第8試合
ゴングが鳴ると、KENTAはのらりくらりとした態度で中々触れ合わず。ロックアップで組み合っても力なくすぐにロープにもたれかかってブレイクを要求。しかし、KENTAは「クリーンブレイク、クリーンブレイク」と言いながらエディの顔面に張り手。激怒したエディが詰め寄っていくと、KENTAは場外へ脱出。追いかけてくるエディをいなしてリング上に誘い込み、顔面にストンピング。さらにロープへ飛ぼうとするが、エディが捕縛してダブルアーム・スープレックス。
KENTAは場外に転がり出るが、エディは即座に追撃して逆水平チョップを見舞っていく。KENTAはこれをかわして鉄柱へ逆水平チョップを誤爆させ、鉄柵を使ったアームロックから容赦のない腕へのミドルキック連打でエディの右腕を徹底破壊。
KENTAは「カモ~ン♪」と挑発してエディに逆水平チョップを放たせ、右腕をキャッチして脇固め。エディはなんとかロープブレイクも、KENTAはさらに右腕へのキックを連発。
場内は「レッツゴー!エディ!」のコール一色。声援を力に変えて立ち上がったエディは、袈裟斬りチョップの連打からエクスプロイダー。さらにバックドロップからハーフネルソン・スープレックスを狙うが、KENTAがショルダーアームブリーカー。エディはスリーパーホールドに捕らえるが、KENTAがレフェリーを引っ掴んで転倒させる。
エディがレフェリーを引き起こしている間にKENTAはTシャツを手に取り、自身の首に巻き付けて「エディが反則をしている」という旨の主張。レフェリーがエディに詰め寄っていくと、KENTAがエディを突き飛ばしてレフェリーにぶつけ、レフェリーを昏倒させる。
大ブーイングが起きる中、KENTAはエディをDDTで突き刺す。KENTAは本部席からベルトを持ち込んでエディを殴打しようとするが、エディはニーリフトで迎撃し、ベルトを本部席へと返却。その間にKENTAはもう一本のDEFYのベルトを持ち出してエディを殴打。
KENTAはコーナーに上ってダイビング・フットスタンプ。さらにgo 2 sleepを狙うが、エディはストレッチプラムで切り返す。なんとかブレイクしたKENTAは、バックフィスト・トゥ・ザ・フューチャーをかわしてローリング袈裟斬りチョップ。さらに張り手を猛連打してエディをダウンさせる。
KENTAはブサイクへの膝蹴りからgo 2 sleepを狙うが、エディが足をキャッチしジャンピング・ハイキックさらにバックフィスト・トゥ・ザ・フューチャーの2連打を叩き込むもカウントは2。ならばとエディは奥の手のノーザンライト・ボムを狙うが、KENTAはスモールパッケージで切り返す。エディは即座に起き上がってバックフィスト・トゥ・ザ・フューチャーを叩き込み、強烈なラリアットで追撃。エディは顔面への前蹴り連打からバックフィスト・トゥ・ザ・フューチャーを叩き込み、最後はノーザンライト・ボムを決めて3カウントを奪った。
エディは歓喜の涙を流し、盟友・ホミサイドと抱き合って大喜び。場内は大歓声&エディコールで見送った。
<試合後コメント>
エディ・キングストン
「アー。これは3人の人に捧げられるものだ。母、父、そしてテリー・ファンク。俺にとって史上最高の人たちだ。俺は、俺はこの瞬間を夢に見てきた。ここで涙は流したくない。感情を爆発させたくない。でも21年戦ってきた。皆、納得できないことに面することがある。自分の時間を無駄にしていると感じることがある。世界中の子どもたちに伝えたい。俺は本来、ここにいる人間じゃないんだ。俺はバカなことをやってるストリートキッドだった。誰かに殺されてもおかしくない、刑務所に入っていてもおかしくないヤツだった。でも、そうはならなかった。なぜならプロレスが、日本のプロレスが俺を支えてくれたからだ。俺にできたのだから、(※涙を我慢しながら)誰にだってできる。ほかに俺が言えることは何もない。ただ感謝したい。真剣に命をかけてこの王座を守る。皆ありがとう。もう行くよ。アリガトウゴザイマス。通して、ありがとう」
KENTA
「(※DEFY王座のベルトを肩にインタビュースペースに現れると、ビデオカメラマンを見やって)太ってんじゃん。ウソだろ。大事な試合には来んなっつってんじゃん。勝率ヤバいだろオマエ、振り返ってみろよ。何で来んの? 俺がどれだけ重たい思いしてベルト2つ持ってきたと思ってんの? 1個になっちゃったよ。メッチャ太ってんじゃん。何だっけ? エディ、エディ。ふざけんなよ。……誰だよ、エディって? アイツ、柴田? ふざけんなよ。プーさん? プーさんだろ、アレ? ……いやこんな俺でもさ、負けると悔しいんだよ。負けると悔しいんだよ、こんな俺でも。次、『G1』。俺にしかできない、俺だからこそできる仕事やってのけてやるから。見とけよ。(※ビデオカメラマンに)オマエ、来んなよ『G1』。俺、ホントに賭けてるから。……来るなぁ、コイツ! ざけんなよ。
俺が何が言いたいかっていうと、真面目に、俺だって悔しいんだよ。誰かが陽ぃ浴びてりゃ、苦しい時もあんだよ。その分、『G1』で俺がやってやるから、見とけ」
第9試合
リング上には、有刺鉄線ボードや大量のパイプイスがセットされる。
ゴングが鳴ると、ロックアップで押し合って互いに有刺鉄線ボードへと突っ込もうとし、デスペラードがスライディングで場外に抜け出すと、モクスリーがトペ・スイシーダ。
場外でモクスリーがフォークを振りかぶるが、デスペラードはスチールバケツのフタを両手に持ってモクスリーを殴りつけ、観客席になだれ込みながらの殴り合い。デスペラードが北側客席にテーブルをセットするが、モクスリーは北側客席からのダブルアックスハンドル。デスペラードはモクスリーを鉄柵へと叩きつけて北側客席下にテーブルをセット。しかし、モクスリーはイスでデスペラードを殴りつけ、デスペラードをヒップトスでテーブルへと放り捨てる。テーブルが割れずに残ったため、モクスリーは改めてデスペラードをテーブルにセットし、ダイビング・エルボードロップ、ダブルアックスハンドルと連撃。
モクスリーは、場外にイスを4脚並べ、その上にブレーンバスター。さらにイスでデスペラードの足を挟んだ上でエプロンからのフットスタンプ。さらにフォークでデスペラードの額をグサグサを突き刺し、キャメルクラッチで捕らえながらマスクの内側にフォークを突き入れてグリグリと抉っていく。さらに有刺鉄線ボードへとデスペラードを叩きつける。
モクスリーはパイルドライバーからブレーンバスター、ダブルリストロックと続け、場外へと放り出す。デスペラードが持ち込んだギターでモクスリーに殴りかかるが、モクスリーはこれをかわしてギターを奪いデスペラードの脳天に一撃。さらに割れたギターの断面を首筋へと突き刺していく。
デスペラードがよろよろとリングに戻ると、モクスリーが頭にフォークを突き刺し、ショットガンドロップキック。さらにチョップ&エルボーの猛連打から「カモン!デスペ!」と挑発。さらに有刺鉄線ボードへと叩き込もうとするが、デスペラードが振り返してモクスリーを有刺鉄線ボードの餌食に。
デスペラードは、割れた有刺鉄線ボードをモクスリーの上に被せてイスで何度も殴打。さらに有刺鉄線をマットに敷いてバックドロップ。続けてコーナーに上がって「シャキーン!」とエアゴーグル装着から「シェーッ!」と敬礼ポーズを決めてからのフロッグスプラッシュ。
デスペラードはバラの花束の中からチーズスライサーを取り出し、モクスリーの額をスライス。さらにリングの下から取り出したテーブルの上に有刺鉄線ボードをセット。デスペラードがエプロンから河津掛けで自分もろとも飛び込んでいく。
デスペラードとモクスリーは、互いに拳に有刺鉄線ボードを巻き付けての殴り合い。さらに、デスペラードは「葛西さん、ありがとうございます」とどこかで見覚えのある巾着袋から竹串の束を取り出し、半分こしてモクスリーに手渡し、互いの頭頂部に竹串を突き刺し合う。壮絶な殴り合いからモクスリーがスタナーを繰り出し、エルボースタンプ連打からのブルドッグチョーク。デスペラードは中指を立ててギブアップを拒否も、モクスリーはその中指をペキリ。
モクスリーはデスライダーを狙うが、デスペラードがスパインバスターで切り返してバックドロップ。さらにピンチェ・ロコまで決めるがカウントは2。デスペラードは、垂直落下式リバースタイガードライバーからピンチェ・ロコを狙うが、モクスリーが耐えてデスライダー。デスペラードは根性のキックアウトを見せ、モクスリーも驚愕の表情。
モクスリーはロープに飛んでカーブストンプ。デスペラードは雄叫びを上げながら立ち上がるが、モクスリーは強烈なラリアットでふっ飛ばし、デスライダーで突き刺して3カウントを奪った。
セコンドの肩を借りて退場していくデスペラードに対し、モクスリーはコーナーに上って自らのハートを叩いてからデスペラードを指差して健闘をたたえた。
モクスリー「俺が今夜の大会を締めるんだ。なぜなら日本にいるときは俺が新日本プロレスの王だからだ。だが、今夜は農民のような気分だ。ここにいるファンの皆がキングでありクイーンだ。この後楽園ホールで試合をすることがどれほど特別なことか、その一部となれることがどれほど特別なことか、それを皆が知っているかどうかは分からないが、この後楽園ホールは世界のプロレスの中心なんだ。これは世界で知られていることで、俺や皆にとって特別な場所だ。俺は数年前に初めてこの後楽園ホールを訪れてこのリングで洗礼を受けたことで生まれ変わることが出来たんだ。この気持ちは言葉で説明するのは難しい。お金では決して買うことが出来ないこの気持ちを俺にくれてありがとう。俺にとって世界で最も重要なことは、俺の心の一部が常に東京にあること。その気持ちがある限り、俺は東京に来て、新日本プロレスに来て、全力で闘う。皆が俺に与えてくれたものを返していくために。
デスペラード、俺は今までサディスティックで性悪なクソ野郎どもと世界中でデスマッチをやってきた。この試合を終えて、お前はそのリストの中のトップに居るということを言っておく。そして、お前の友達である葛西純も俺にとって大切な存在だ。葛西は、俺のアメリカの亡き友、ダニー・ハボックにとって子供時代からのヒーローだった。試合には負けたが、昨日このリングで闘ったことで彼に近づけた気持ちになれた。だから、お前たち2人には感謝している。俺は負けることがあるかもしれない。だが、2度と負けることはない。負けることが俺をよりよい存在にしてくれる。1度は俺を限界まで追い込むことがあるかもしれないが、2度は起こらない。デスペラード、覚えておけよ」
<試合後コメント>
「(リングの方を指差し)外でも言ったけれど、もう一度言う。NJPW、トーキョーに感謝する。ここ(後楽園ホール)は俺にとって特別な場所だ。コーラクエンホールに帰ってくるたびにこれからも俺の出し尽くせる全てのスキルとハートをさらけ出して、最高のものを見せたいと思ってる。歳を取るごとに与えられるものは減っていくと思うが、その時々のベストを尽くすよ。俺はデスペラード、カサイ、タナハシ、イシイ、スズキ…NJPWのどんな対戦相手に対してもNOと言ったことはないし、これからも言うつもりはない。やがてある日、リストに残る対戦相手がいなくなるだろう。その日がきたら、夢は現実のものとなるだろう。お前達の夢、そう、この俺が、NJPWの持つ全てのタイトルやトーナメントを制覇する日だ。どんな相手、どんなスタイル、どんな場所でも関係ない。俺は世界最高のプロレスラーだ」
エル・デスペラード
「(※フラフラとした足取りでインタビュースペースに着くと、床に寝そべり)悔しい! (※体を起こして四つん這いになり)クソー! 悔しい!(※立ち上がって)Final Death。前にも言ったな。俺はデスマッチじゃ死なねぇぞ。しつこいぞ! モクスリー、勝つまでやってやるからな!(※フラつきながら控室へ)」