高橋ヒロムが矢野通に勝利しNJC準々決勝進出もハサミで髪を切り取られ「俺こんなことやるためにプロレスラーになったんじゃねえんだよ!」と悲鳴!
24日、新日本プロレス『NJPW WORLD Special NEW JAPAN CUP 2020』が無観客試合にて開催された。
新型コロナウイルス感染拡大の影響から、新日本プロレスは2月26日の沖縄大会を最後に3ヶ月以上53大会を中止していたが、スポーツ庁の助言を受けながら再開に向けたガイドラインを作成し、全選手・スタッフに抗体検査を実施するなど健康状態をチェックできる体制を構築し、今月15日に満を持して110日ぶりの大会を開催。
6月15日~7月3日までは無観客配信興行となり、『NEW JAPAN CUP 2020』を新日本プロレスワールドで配信。決勝戦は7月11日に大阪城ホールにて観客を入れての興行を行い、翌日12日に同会場で内藤哲也の持つIWGPヘビー&IWGPインターコンチネンタルの二冠にNJC優勝者が挑戦する。
今年のNJCはヘビー級・ジュニアヘビー級問わず32選手が参加。外国人選手の招聘問題などで参戦できなくなった選手もいるものの、ヤングライオンやジュニア選手の参加など例年にはない色の出たシリーズとなった。
この日のセミファイナルでは、NJC2回戦として矢野通vs高橋ヒロムの試合が実施。
ヒロムは自身がまだヤングライオンだった2011年に矢野と対戦した際にバリカンで見るも無残な髪型にされてしまったというトラウマがあり、1回戦終了後から矢野の対戦を嫌がって取り乱し、前日の試合でも矢野がバリカンを取り出すと悲鳴を上げて逃げ出し、前哨戦が両者リングアウトの結末になるなど約9年が経っても克服できていない様子。
この日、ヒロムはバリカン防御のためにヘルメットを装着して入場し、その腕に巻いたテーピングにはビッチリと「矢野キライ」の文字が書き込まれている。
警戒するヒロムに対し、矢野はヒロムのヘルメットも体の一部として認めて安心させてから試合を始めさせると即座にバリカンを取り出して威嚇。ヒロムはリングの下に逃げ込み、矢野がバリカンを置いて追ってくると入れ違いにリングに戻ってバリカンを奪い取るとヘルメットを外して一安心。
しかし矢野は2つ目のバリカンや、どこからともなく持ち出したハサミなどで執拗に髪切りを狙っていき、凶器が取り出されるたびにヒロムは腰を抜かして逃げ惑い「俺こんなことやるためにプロレスラーになったんじゃねえんだよ!」と魂の叫びを上げるが、矢野はセコンドに付いていた辻陽太とヒロムの足をテープでぐるぐる巻にして動きを封じ、ついに矢野はハサミでヒロムの髪を切り取ってしまう。
これに激怒したヒロムは矢野をテープでぐるぐる巻にすると会場のエレベーターに叩き込み、最下層まで降ろしてしまう。その間に辻と息を合わせてなんとかリングに戻り、矢野のリングアウトという形で勝ちを拾った。
バックステージに戻ったヒロムは、辻に耳打ちして自身の言葉を代わりに話させ、辻は「とてもしゃべれる精神状態ではありません。だけど俺はプロなんでコメントを出します。俺は世界中のレスラーといろんな戦いをしてきた。俺が対応できない選手なんてこの世には存在しない。でもハサミ、バリカンを使う矢野通は大嫌いだ。あんなレスラーとは二度とやりたくない。俺が唯一対抗できない選手なのかもしれないな、フッフッフ。今日は9年前のリベンジを果たせたのかもしれないが俺はこれが勝利だとはなかなか思えない。かと言ってリベンジだとか矢野通ともう1回やりたいとかそういう気持ちは全然ない」とヒロムの言葉を代弁し、2人仲良く控室へと消えていった。