「顔に水かけられて逃げるような女じゃない」トランスジェンダーレスラー同士の華麗なるバチバチ抗争が勃発?!
7日、東京都・新宿FACEにてP.P.P.TOKYO『Love&Party2023~愛と恍惚の遊宴~』が開催され、エチカ・ミヤビと朱崇花がリング上で初遭遇を果たした。
『P.P.P.TOKYO』は“令和のバブル”をテーマにセクシー男優のしみけんがアドバイザーを務めるプロレス団体。慶應義塾大学卒の元・博報堂レスラー三富兜翔が総帥としてプロデュースし、シャンパンタワーやテキーラが飛び交うパリピ興行を開催している。
2021年9月には筋肉系YouTuberやセクシー女優としても活躍しているちゃんよたもプロレスラーデビューし、同じく生え抜きの“胸毛ニキ”こと八須拳太郎とともに朝倉未来主催の1分間最強を決める大会『BreakingDown』に出場して一気に一般知名度を高めるなど、プロレス界の内外に大きな話題を振りまいた。
今年5月16日には旗揚げ3年で初の後楽園ホール進出が決まるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いで成長中の団体だ。
そんなPPPから2022年9月にデビューした生え抜き選手第3号がエチカ・ミヤビ。
エチカは高校生までは男性として過ごしていたが、今は女性として人生を歩んでいるトランスジェンダー。元々ちゃんよたが働いているマッスルガールズバー『筋肉女子・マッスルガールズ』でともに働いており、ちゃんよたの試合を見て憧れを持ちPPPへ入門。小学校までソフトボールを、中学では軟式野球、高校では硬式野球で投手を務め、140km/h近い速球を投げるなど運動神経に優れている。体格も身長178cm、体重75kgと大型であり、エチカのデビューによってスターダム所属のレディ・Cが持っていた国内現役女子レスラー最長身の177cmの記録が更新された。
この日は、エチカ・ミヤビ&世羅りさvs朱崇花&真琴のタッグマッチが実施。
デビュー前から期待が集まっていた、エチカとジェンダーレスレスラーの朱崇花の直接対決が実現した。
リング上で朱崇花と対峙したエチカは「お前と闘いに来たんだよ!」と一騎打ちを求めるも、朱崇花はクールにスカして余裕を見せる。
試合が始まると、SEAdLINNNGのタッグ王座を持つ朱崇花&真琴が鉄壁のコンビネーションでリングを支配し、エチカへ集中攻撃。朱崇花は、真琴が拘束したエチカの顔面に口に含んだ水を噴射するなど屈辱を与えていく。
エチカのデビュー戦の相手でもある世羅の奮闘もあり、最終局面ではエチカと朱崇花の一騎打ちが実現。朱崇花はビッグブーツ、トラースキック、スピンキック、バズソーキックと長い脚を活かした華麗な蹴撃コンボを決めていくが、エチカも折れること無く突っ込んでいきSTOで一矢報いる。しかし、余裕を残してキックアウトした朱崇花がカウンターのニールキックを顔面に叩き込み、最後はムーンサルト・プレスで試合を決めた。
試合後、朱崇花は握手を求めるも、エチカが応じようとした瞬間に再び顔面へ水を噴射。のたうち回るエチカを尻目に軽い足取りで去っていった。
バックステージに戻った朱崇花は、リング上での厳しい態度とは一転し、「私のデビューから10戦以内を考えたら、中々やったんじゃないかなって思う。色々道なき道を歩む感じになっちゃうと思うけど、また強くなったら対戦してあげていいかなって」と優しい笑顔を浮かべながらエチカを評価。
対するエチカは「メチャクチャ強かったし、闘えたことが本当に光栄だし、このキャリアで会えたことにメチャクチャ感謝しています。前からプロレスの技術、レスリングのすべてに於いて届かないと思ってて。でもパワーだけは勝ってると思ってリングに上ったんですけど、パワーも勝ってるどころか全然負けてると思ってしまいました。もっともっと遠い存在って思ったので、私、もっとプロレスしてもっと勝って、絶対に負けないようになりたいです」とリスペクトの気持ちを語るも、再戦の意志について聞かれると「当たり前ですね。顔に水かけられて逃げるような女じゃないんで、もう1回リングに上って、プロレスで絶対に勝ちたいです」と力強く語った。