【試合詳細】12・29 スターダム両国国技館大会 【ワールド】朱里vsジュリア 【ワンダー】上谷沙弥vs梅咲遥 【ゴッデス】中野たむ&なつぽいvs高橋奈七永&優宇 【アーティスト】鹿島沙希&スターライト・キッド&渡辺桃vs世羅りさ&鈴季すず&柊くるみ 【ハイスピード】AZMvs清水ひかり KAIRIvs林下詩美

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『JRA中山競馬場 presents STARDOM DREAM QUEENDOM 2022』
日程:2022年12月29日(木)
開始:17:00
会場:東京都・両国国技館
観衆:3,868人

▼スターダム・ランブル
○スーパー・ストロング・スターダム・マシン
20分53秒
○XX=スーパー・ストロング・スターダム・ジャイアント・マシン

<退場順>
[Queens Quest]レディ・C→[Queens Quest]妃南→[God‘s Eye]稲葉ともか(JTO)→[大江戸隊]吏南→[NEO STARDOM ARMY]水森由菜→[COLOR‘S]SAKI→[COSMIC ANGELS]月山和香→X=菊タロー→[大江戸隊]フキゲンです★→ラム会長(666)→[Queens Quest]天咲光由

▼ハイスピード選手権試合 30分1本勝負
【王者/Queens Quest】○AZM
9分39秒 ヌメロ・ウノ
【挑戦者/COLOR‘S】●清水ひかり(フリー)
※AZMが8度目の防衛に成功。

▼プレ・トライアングルダービー 15分1本勝負
[STARS]○岩谷麻優/羽南/向後桃
12分4秒 ドラゴンスープレックス・ホールド
[STARS]葉月/コグマ/●飯田沙耶

▼タッグマッチ 15分1本勝負
[COSMIC ANGELS/ピンクカブキ]○白川未奈/ウナギ・サヤカ
10分13秒 グラマラス・ドライバーMINA→片エビ固め
[Donna Del Mondo]●テクラ/桜井まい

▼ゴッデス・オブ・スターダム王座次期挑戦者決定3WAYタッグマッチ 15分1本勝負
[Donna Del Mondo/舞ひめ]○舞華/ひめか
10分6秒 みちのくドライバーII→片エビ固め
[大江戸隊/BMI2000]刀羅ナツコ/●琉悪夏
※もう1組は[God‘s Eye/THE NEW ERAS]MIRAI/壮麗亜美

▼スペシャルシングルマッチ 15分1本勝負
△KAIRI(フリー)
15分0秒 時間切れ引き分け
[Queens Quest]△林下詩美

▼アーティスト・オブ・スターダム選手権試合 ハードコアルール 30分1本勝負
【王者組/大江戸隊】●鹿島沙希/スターライト・キッド/渡辺桃
15分54秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド
【挑戦者組/プロミネンス】世羅りさ(フリー)/○鈴季すず(フリー)/柊くるみ(フリー)
※鹿島&キッド&桃が6度目の防衛に失敗。世羅&すず&くるみが新王者組となる。

▼ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
【王者組/COSMIC ANGELS/meltear】中野たむ/●なつぽい
15分57秒 ラストライド→エビ固め
【挑戦者組/NEO STARDOM ARMY/7Upp】高橋奈七永(フリー)/○優宇(EVE)
※meltearが3度目の防衛に失敗。7Uppが新王者となる。

▼ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
【王者/Queens Quest】○上谷沙弥
16分33秒 ウラカン・ラナ
【挑戦者】●梅咲遥(ディアナ)
※上谷が12度目の防衛に成功。

▼ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
【王者/God‘s Eye】●朱里
29分51秒 グロリアス・ノーザンライト・ボム→片エビ固め
【挑戦者/Donna Del Mondo/5★STAR GP 2022優勝者】○ジュリア
※朱里が11度目の防衛に失敗。ジュリアが新王者となる。

ジュリアが朱里との絆の王座戦を制し悲願の赤いベルト奪取!上谷が全力V12!AZMがハイスピード記録更新に向けキッドを指名!奈七永&優宇、プロミネンスが王座戴冠し外敵が大躍進!

選手バスお披露目イベント


 大会開始前には選手バスお披露目テープカットセレモニーが実施。

 大勢詰めかけたファンの前に選手バスが現れ、中から木谷高明オーナー、原田克彦社長、ロッシー小川EP、岩谷麻優の4名が登場。

木谷オーナー「ほんとにこんなにいっぱい集まっていただけるとは思わなかったです。計画したのは1年以上前からですね。『バスあったらいいね』ってことで。やはり選手の皆さんに、安心してゆったりとした環境で移動をしていただくっていうのがずっと夢でした。また、新日本プロレスなんかでも高速道路のSAとかでもライオンマークのバスが停まっていると、結構それを写真に収めてくれたり、よくTwitterなんかに上がっていたりするんで、それと同じことがあったらいいなと常々思っていました。これでより地方にも周りやすくなったと思いますし、全国のプロレスファン、スターダムのファンにより楽しんでいただけるようになると思ってます。本当にこのバスが実現したのもここにいる皆さんのおかげだと思います。本当にありがとうございます。ですからこのバスは、もちろんスターダムのバスではありますが、皆さんのバスでもありますので、末永く選手ともども愛していただきたいと思います。本日はわざわざこちらにお集まりいただいてありがとうございました。(乗り心地はどうだったか)……いや、もう、全然、マイクロバスとは違いますよね(笑)遠くまで行けそうな感じがしました」

岩谷「とりあえず!りょーごくの皆さん!こんばんは!もうホントにデザインが可愛すぎて、もうスゴいです!この12年間のなかでやっとやっとスターダム単独のバスが出来たってことで、本当に嬉しく思います!いっぱい写真撮ってください!いっぱい写真撮って『スターダムのバス見つけたよ~』とか『スターダムのバスと一緒に並んで走ったよ~』とかいろんなことをつぶやいてもらって、一緒に巡業を楽しんでもらえたらなと思います!このバスとともにスターダムはこれからも頑張って全国を回っていきたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いします!」

小川EP「女子プロレスでこういう大型バスっていうのは久しぶりじゃないかなと思うんですけど、中も最新というか、いろんな、新幹線に乗ってる感じですね。すごく居心地がいいと思いますので、これで全国津々浦々行き続けますのでみなさんも応援してください」

原田社長「ブシロード体制になって3年ですけど、この3年間選手の方々、スタッフの方々、一生懸命頑張ってこのバスを購入することが出来たと思います。先程木谷オーナーからも話がありましたように、ここに来ていらっしゃる、両国に集まってくださったファンの皆様、そして全国のスターダムファンの皆様のお陰でこのバス、こうやって購入することが出来たと思っております。本当に感無量です。これからもこのバスで全国津々浦々回って、スターダムの選手の活躍を見ていただきたいと思っていますので、今後も応援をよろしくお願い致します」

 岩谷が初めてのテープカットセレモニーに手間取る姿にはファンから温かい笑いが投げかけられつつ、セレモニーは無事終了。

第0試合


 第1入場者はレディ・C。第2入場者の月山和香が駆け足でリングインし、試合開始。
 ゴングとともに月山が突っ込んでいってエルボー連打。レディ・Cがロープに振ってショルダータックルで倒すが、月山がロープを使ったコンプリートショットから串刺しヒップアタック。さらにスタンド式の胴締めフロントネックロックも、レディ・Cが振り払ってジャイアントスイング。さらにレディ・Cがコブラツイストで絞り上げる。

 そのさなかに第3入場者の吏南が登場し、レディ・Cをカット。吏南がレディ・Cに卍固め、月山にドラゴンスリーパーを同時にかけ、「おっしゃ行くぞ~!」と声を上げて月山に串刺しダブルニーから低空ドロップキック。吏南がレディ・Cへ吏南をハンマースローで幾度もぶつけていく。

 第4入場者の妃南が登場すると、吏南にノーザンライト・スープレックスを狙うが、吏南が振り払ってロープに飛ぶ。レディ・Cがランニングネックブリーカードロップで迎撃してQQの妃南を救出すると、妃南の払腰いからレディ・Cのニードロップ。レディ・Cの河津掛け+妃南の大外刈の合体攻撃が炸裂するが、月山がカット。3人がかりで月山をOTRさせようとする。

 そこへ第5入場者のSAKIが登場し、月山を救出。SAKIは妃南にアトミックドロップ、吏南にカワイルドバスター、レディ・Cにビッグブートと大暴れ。SAKIとレディ・Cが互いに得意とするビッグブートで打ち合っていくが、背後から月山がレディ・Cにスクールボーイ。そこにSAKIがビッグブートをあわせ2人で押さえ込んで3カウント。レディ・Cが失格。
 SAKI&月山がコンビネーション攻撃を放っていくが、月山が隙を突いてSAKIへ首固めを放ったことから仲間割れ。月山は「間違えた!」と言い訳する。

 そこへ第6入場者の稲葉ともかが登場。稲葉が飛び込んできてバイシクルキック。妃南にもサッカーボールキックを見舞うが、妃南はドラゴンバックブリーカーで反撃し払腰で追撃。妃南&吏南が姉妹合体ブレーンバスターを見舞うも、2人でフォールを奪い合う。稲葉が妃南をラ・マヒストラルで丸め込んで3カウント。妃南が失格。

 稲葉は吏南にも突っ込んでいくが、吏南がかわしてOTRさせ、エプロンに着地した稲葉をドロップキックで落とす。稲葉が失格。

 そこへ第7入場者の水森由菜が登場。水森と吏南がエルボーで打ち合い、水森がショルダーアタックから吏南にパイナップルの被り物を装着させて2人で「ヤッホー☆」と叫ぶも、ブチ切れた吏南が大外刈りを狙う。そこへSAKIが首固めを合わせ、水森がスーパーガール。“トロピカワイルド”の連携で3カウントが入り、吏南が失格。

 水森と月山が互いにパートナーであるSAKIを奪い合い、扇のポーズ。そこへ第8入場者のフキゲンです★が登場。SAKI&水森がトロピカル☆ショルダースルーも、月山が2人まとめてクロスボディ。SAKI&水森がフキゲンと月山をショルダースルーで叩きつけるも、水森がSAKIにドロップキック。SAKIもすぐに丸め込み3カウント。水森が失格。

 そこへ大9入場者の天咲光由が登場。天咲はドロップキックで残存選手を次々と吹き飛ばし、月山にはDDTから天聖を狙うが、SAKIがビッグブートでカットしブレーンバスターを狙う。SAKIが着地して足を払いカンパーナで捕らえると、フキゲンがレフェリーのマネをして「ギブアップ?ギブアップ?」としつこく聞く。

 そこへ第10入場者の菊タローが登場。小走りにリングインしてきた菊タローは「ご無沙汰してまーーーす!」と手をワキワキさせて胸を揉もうとし、選手たちが逃げ惑う。SAKIが果敢に立ち向かうと菊タローはキスを要求。嫌がって後ずさったところでつまずいて倒れてしまったSAKIを女子3人で押さえ込んで3カウント。SAKIが失格。
 
 菊タローが月山の胸を揉もうとし、月山が嫌がって後退りしたところをフキゲンがスクールボーイで3カウント。月山が失格。

 そこへ第11入場者のラム会長が登場。菊タローがフキゲン、天咲の胸を揉もうとする中、ラム会長がフキゲン、菊タロー、天咲に側転からのエア手裏剣。2人は「なんじゃこりゃ~!」と苦しむが天咲だけノリに付き合わずドロップキックを見舞ってラム会長を排除。

 菊タローは天咲に「やっと2人きりになれましたね」とキリリとした口調で声をかけて胸を揉もうとするが、天咲が急所蹴りからスクールボーイで3カウント。菊タローが失格。

 残るはフキゲン、天咲、ラム会長。そこへ第12入場者のスーパー・ストロング・スターダム・マシンが登場。
 マシンは2人を次々とショルダータックルでなぎ倒して筋肉をアピール。フキゲン&天咲がロープに振って2人で寝転んでポーズ。そこへラム会長がフキゲンを怨霊クラッチで押さえ込んで3カウント。

 そこへ第13入場者のスーパー・ストロング・スターダム・ジャイアント・マシンが登場。
 本当に謎の選手が登場して皆が戸惑う中、ジャイアントマシンが人間たちに逆水平チョップ。
 長身のジャイアントマシンと小柄なラム会長が手4つで組み合おうとするのをマシンがカットするも、ラムはブートでふっ飛ばしてダイビングクロスボディ。しかし、マシン&ジャイアントマシンが2人で押さえ込んで3カウント。ラム会長が失格。

 マシン&ジャイアントマシンが天咲を2人がかりで狙っていくが、天咲は攻撃をかわし、2人をコーナーに重ねてスペースローリングエルボー。ジャイアントマシンをツキノイシで突き刺して天聖を狙うが、ジャイアントマシンが振り払ってヘッドバッドからカナディアンバックブリーカー。天咲が着地してスクールボーイもカウントは2。天咲がロープに飛ぶとマシンが追っていってラリアット。ジャイアントマシンが魔神風車固めで天咲を叩きつけ、ボディプレスで追撃。マシンと2人で押さえ込んで3カウント。天咲が失格。

 最後に残ったマシンとジャイアントマシンは、レフェリーに2人同時に手を掲げさせてマシン軍団の勝利を宣告するよう要求。レフェリーも渋々これを認め、マシン軍団2人の勝利という形で試合は終わった。

第1試合


 試合前に清水が「お願いしまーす♪」と握手を求める。乗り気でなかったAZMが観衆の拍手に後押しされて応じたかと思われたが、フットスタンプで奇襲。
 清水もこれを読み切り、互いに蹴り技の応酬から素早くリングを回ってバックの取り合い。AZMがロープを踏み台にしたアームドラッグからそのまま腕を離さずヌメロ・ウノに捕らえるが清水がその長い脚をロープにかけてブレイク。

 AZMは清水のポニーテールを掴んで引き起こし、コーナーに振っていくが清水がこれをかわし、素早いロープワークの応酬。AZMと清水がそれぞれ振り子式ドロップキックを放つも清水がかわしてスクールボーイ。AZMがキックアウトし、ロープを踏み台に飛び技を狙うが、清水が場外に突き落とし、コーナートップからのプランチャで追撃。

 清水はAZMをリングに放り込んで「イナズマ!」と叫びながらのイナズマレッグラリアート。さらにコーナーに上っていくが、AZMが下からエルボーを見舞って止め、雪崩式アームドラッグ。

 AZMはジャンピング・ブレーンバスターからコーナーに上ってダイビング・フットスタンプ。さらに四つん這いになった清水の腕を蹴り上げてから「終わりじゃ!」とロープに飛ぶが、清水はカウンターのキューティースペシャルで迎撃。

 互いに髪を掴みながら起き上がると、AZMがレッグロック・スープレックスから引き起こそうするが、清水がスクールボーイ。AZMもあずみ寿司で切り返そうとし、互いにエビ固めのシーソーゲーム。キックアウトした清水がバズソーキックを発射するが、AZMがかわしてレッグロールクラッチ。清水がこれをひっくり返して上から潰し、あわやの場面を作るもカウント2。AZMはトルネードクラッチから入るクロスフェイス。清水がひっくり返して丸め込もうとするとAZMがバズソーキック。

 さらにAZMがロープに飛ぶも、清水がカウンターのトラースキック。続けて延髄斬りを叩き込み、コーナートップからお返しのダイビング・フットスタンプからグラウンドでの胴締めスリーパーホールド。清水はバズソーキックを叩き込むもカウントは2。

 清水は「今度こそ!」とひまわり(※ローリング・バズソーキック)を発射も、これをかわしたAZMがあずみ寿司。清水はこれをカウント2.9で返してカサドーラを放つもカウント2。再びエビ固めのシーソーゲームとなり、清水がスクールボーイへと切り替えた瞬間にAZMが腕を取ってヌメロ・ウノ。そのまま体全体の力で反り上げると清水は無念のギブアップ。

<試合後コメント>

AZM
「疲れた~疲れた。あぁ~清水いいね清水!正直言えば、会見が楽しみMAXかなって思ってたけど、ね?会見以上に楽しかったな清水~。また、真のレスラーのおかげで、この私の大事なベルトが、価値がほんとあがりましたよ。まあ、私は最多防衛記録、タイと並んだ、岩谷麻優と並んだということは?次、そう、名古屋国際会議場では私は最多防衛記録更新になるわけですよ。その大事な相手、もちろんあの人しかいないですよねまぁ!色々まあ事情はわからないけど、スターライト・キッド、そう私のスターライト・キッド、一択だよ。まあキッドの気持ちきかないとわからないけど、まあ、白もあるしね、ちょっとキッドさんからお返事待とうかな。まあ私の結果的に言いたいことは、次の対戦相手はそう、スターライト・キッド、よろしく」


清水ひかり
「ありがとうございました~。え~悔しい、まだダメですか?まだあの、早い早い、早い爆弾娘に私は、もぉ~~~悔しい!でも、でも、名前も知らなかったような、そんな、そんな私とやってるAZMさんは楽しく見えたんですけど、どうだったんだろ?楽しかったって思ってもらえたら、これが始まりだと思ってます。AZMさんから、AZMさんから盗めるものもっと盗みたい!これからも、私はAZMさんを追いかけます。AZMさんから必ず、私清水ひかりが、もう来んなって言われようが何回でも行ってやる!もう一度、もう一度挑戦します!ありがとうございました」

第2試合


 STARS同士でのトライアングルダービー前の肩慣らしとも言える一戦。
 6人それぞれしっかり握手を交わしていき、羽南とコグマの対面でゴング。

 2人でご機嫌にクマポーズを決めてハイタッチ。コグマは羽南へ岩谷へのタッチを要求。
 コグマと岩谷もクマポーズからハイタッチ。コグマは岩谷へ向後へのタッチを要求。
 コグマと向後がクマポーズからハイタッチ。向後が1人でクマポーズを続けて跳ね回っている中、コグマが葉月にタッチ。葉月が向後にビンタを見舞いボディスラム。飯田にタッチ。

 飯田は向後をコーナーに押し付けて串刺し逆水平チョップ。葉月にタッチ。
 葉月はコーナーに押し付けながら向後の顔面を踏みつけ、ヘアホイップでロープ際に放り捨てて「顔面ウォッシュ行くぞ~!」と宣言。厳しい顔面ウォッシュを叩き込み、続けてキャメルクラッチ。そこへコグマ&飯田がサンドイッチ低空ドロップキックを見舞う連携を見せ、さらに葉月がセントーン。

 向後は葉月にエルボー連打で立ち向かっていくが、葉月は厳しいエルボー一発で向後を吹き飛ばす。葉月がロープに飛ぶが、向後はなんとかドロップキックを見舞って反撃。タッチを求めるが、コグマ&飯田が岩谷&羽南を分断しておりタッチはならず。葉月が向後をスリーパーホールドで絞め上げるが、向後はなんとかロープに足をかけてブレイク。

 葉月は顔面への前蹴りを連打し、ロープに振ってからのバックエルボーも連発。3発目をコルバタで切り返した向後がドロップキックで反撃し、羽南にタッチ。

 羽南は葉月、飯田、コグマにそれぞれ払腰を見舞い、岩谷&向後とともにドロップキックの編隊飛行。さらに羽南が葉月にコードブレイカーから入る飛びつき腕十字。さらにノーザンライト・スープレックス・ホールドもカウントは2。岩谷にタッチ。

 岩谷は葉月をロープに振ろうとするが、葉月がコードブレイカーで迎撃しコグマにタッチ。

 コグマはロープ際で岩谷を踏みつけながら観衆にアピールし、岩谷のビンタをかわしながらかわいくクマポーズを取って挑発。岩谷もクマポーズで応戦するも、コグマが隙を突いてDDT。飯田にタッチ。

 飯田はコーナーに上って岩谷に飯田ロケットを発射。さらにノーザンライト・スープレックス・ホールドを狙うが、岩谷が着地してソバット。ここにFWCの2人が飛び込んできてカットし、飯田がスライディングバックエルボーからノーザンライト・スープレックス・ホールド。飯田は串刺しラリアットから飯田岩を狙うが、向後が619で足を払う形でカット。アシストを受けた岩谷が飯田にダイビング・フットスタンプ。

 岩谷と飯田がエルボーの打ち合いで真っ向勝負を展開し、飯田のラリアットをキャッチした岩谷がドドンパ。「STARS行くぞ!」といつものように声をかけるも、すぐに「全員STARSだ!」と気付いてしまう。
 岩谷&羽南&向後がブーメランアタックの編隊飛行を決めてから岩谷がドラゴンスープレックスを狙うが、飯田が着地して飯田橋。岩谷がこれをカウント2で返すと、羽南が入ってきて岩谷と2人で合体フラップジャックの体勢へ。さらにそこへ向後がスワンダイブ式ミサイルキックを合わせる3人での合体攻撃から岩谷がフロッグスプラッシュを投下するも飯田は根性でキックアウト。
 岩谷は「終わりッ!」と叫んで飯田をドラゴン・スープレックス・ホールドで叩きつけて3カウントを奪った。

<試合後コメント>

岩谷麻優&羽南&向後桃
岩谷「年内最終戦、無事に勝つことが出来ました!STARS対決、欲を言えばシングルマッチをやりたかった年内最終戦。でも、この年内最終戦でSTARS対決、同門対決が出来たことはすごく大きな、課題も見つかったし、自分たちの強みもわかった気がします。羽南ちゃんはどうですか?」
羽南「H&M’sの一番最初の試合だったんですけど、麻優さんが勝ってくださったし、小桃さんもSTARSとして頑張りましたよね?」
向後「はい!」
羽南「笑顔で終われましたよね、麻優さん!」
岩谷「いや、終わった。うん。終わった!」
羽南「終わりました!良かったです!」
向後「STARS同士の同門対決っていう滅多にない機会で勝てたことはホントにホントに嬉しいです。私個人で見ればボロボロではあったんですけど、思い切り闘って、最後麻優さんが3獲って勝つことが出来たので良かったと思います。ありがとうございました!」

第3試合


 ウナギがスターダム本戦に帰還し、白川の復帰戦に合わせて“ピンクカブキ”で登場。
 負傷以降のこれまで顔を隠してきた白川は、ザイヤ・ブルックサイド、マライア・メイを伴って入場。素顔を晒すとバッチリ仕上げてきた顔面をファンやカメラに向けてグイグイにアピールしていく。

 桜井が「白川先輩!」と叫んで挑発。白川がこれに応じてこの2人の対面でゴング。
 ロックアップからヘッドロック、互いにロープに飛んでいくが白川が低空ドロップキックでヒザを撃ち抜いて先制。白川が追撃を狙うが、桜井がカニバサミで倒して顔面からコーナーに突っ込ませ、顔をかばった白川の顔面をぶち抜くかのような低空ドロップキック。テクラにタッチ。

 テクラも白川の顔面をコーナーに叩きつけた上でロープに顔面をこすりつけ、コーナーで桜井とともに顔面踏みつけ、鎌固め、フェイスクラッシャーと徹底的に白川のトラウマを抉っていく。

 代わる桜井は顔面へのビッグブート連打からロープに飛んでいくが、白川がバックブローで側頭部を撃ち抜いて反撃しウナギにタッチ。

 ウナギは桜井にビッグブートからフェイスクラッシャー。さらにカットに来たテクラもまとめてコードブレイカーで倒し、2人へまとめてギロチンドロップ。ウナギは桜井へ串刺しブートを発射するが、桜井がかわして自爆させブルドッギング・ヘッドロックからミサイルキック。ウナギと桜井のエルボー合戦が展開され、互角と見るや互いに顔面へのビッグブートを受け合っていく。2人同時にバタリと倒れ、両者タッチ。

 白川とテクラの対面となると、テクラが「ヨカッタネー!キレイになったね~!」と白川の顔をツンツンつつく。白川が「センキュー・ソーマッチ!」と叫んで反撃していくが、テクラがDDTで顔から突き刺してクロスフェイス。さらにロープに白川をくくりつけ、桜井が貫通ビッグブート。さらにテクラがダイビング・クロスボディから毒グモ・デス・ドロップの体勢も、白川が着地。テクラは強烈なエルボーを見舞ってロープに飛ぶが、ウナギが飛び込んできてそんなことより一献くれまいか?。さらにウナギのゴリーボム+白川のランニングネックブリーカードロップの合体攻撃から白川がグラマラス・ドライバーMINAを狙うが、テクラが着地して後方回転エビ固め。

 キックアウトに成功した白川はローリングエルボーを叩き込んでロープに飛ぶが、テクラがカウンターのスピアー。白川はすぐに雄叫びを上げて立ち上がりバックブローをクリーンヒット。さらに延髄斬りからグラマラス・ドライバーMINAで突き刺して3カウントを奪った。

白川「みんな、ただいま~ッ!やっと、やっとやっとやっとやっと息吸ってる感じするよ!リングで息吸ってなきゃ意味ない!プロレスラーだからねェッ!最高だよ!……ウナギ、ギャン期、頑張ってるみたいだけど、なんで、なんで私に何も言わないでいなくなった?なんでいなくなった?なんで何も言わないの?」

 ウナギが無言で握手を求めるも、白川の答えはエルボー連打。

白川「ウナギ!ウナギ!ピンクカブキはもう終わりだよ!見てる方向が違いすぎる!これが、私の覚悟だよ!ピンクカブキ・イズ・ゲームオーバー!カモン、ガールズ!(※ザイヤ、マライアがリングに)OK!チェンジ、チェンジ、チェンジ、ユアフィーリング・チェンジプリーズ。マイ・ニュー・フレンズ。エンジェル・オブ・ザ・リング、ザイヤ・ブルックサイド!ファイティング・プリンセス、マライア・メイ!アンド、アイム・ビーナス、ミナ・シラカワ!ウィーアー・クラブ・ビーナス!ウェウカム・トゥ・アワ・ドリーム!」

<試合後コメント>

白川未奈 with ザイヤ・ブルックサイド&マライア・メイ
白川「ただいま、戻ってきました、スターダムのリングに。ほんとに怪我して、動けなくて、何もできなかった。それじゃ私プロレスラーとして、後退するだけだから、身体使えないんだったら頭使う。そう、頭使ったの!ただの復帰戦じゃ、待ってくれたファンの人達は満足しないと思ったから、だから、この、新しいフレンズを連れてきた!私がイギリスに行ってスカウトしてきました。二人を、一緒に戦ってくれって、ね?お願いしました。はい、はい、勝利の乾杯!(新日本プロテインのカップを二人に渡して)チアーズ!かんぱーい!これから、私はもうはっきりしてます。はっきりしてる。スターダムで、目指してるのは、あのベルトだから。そこに、まっすぐ、進んで行くために、自分の勢力を拡大するために、この道を選んだ。この、クラブ・ヴィーナスで、女子プロレス界、トップに上り詰めようと思います」

――新たなユニット結成ということでいいんですか?
白川「えー、彼女たちはコズミックエンジェルズじゃない。今言えるのは、それだけです」

――1月からの新しい大会ありますが参戦しますか?
白川「トライアングルダービーですかね?クラブ・ヴィーナスで、トライアングルダービーに出場したいと思います」
(月山和香が通訳に入る)
ザイヤ「またこうしてスターダムに参戦できて嬉しい。このメンバーで、クラブ・ヴィーナスで参戦できるのが嬉しい。ありがとうございました。よろしくお願いします」
マライア「初めて日本に来れたのも嬉しいけど、クラブ・ヴィーナスで闘える事が嬉しい」
白川「ということでクラブ・ヴィーナス、そしてワカツキヤマ、スペシャルトランスレーター揃ってるので、きちんと私達の思ってる言葉をお客様に伝えられると思ってます。ありがとうございました」

ウナギ・サヤカ
ウナギ「(白川の顔面をインタビュースペースの机に叩きつけ、隣に座り)おい白川未奈!黙っていなくなってごめん。でも、何も言わなくてもわかるでしょ?未奈ちゃんの事も、何も言わなくてもわかるよ。ピンクカブキが終わる」
白川「そう、ピンク歌舞伎は終わり。私達は、もう、何も、後には戻れない」
ウナギ「未奈ちゃん、ありがとう。でも、ウナギ・サヤカと白川未奈が居る限り、ピンクカブキが終わっても!また、必ず何か起こすよ(握手を要求)」

 白川はウナギの手を握らず、ウナギの耳元で何かをささやきインタビュースペースを後に。

ウナギ「ウナギ・サヤカも白川未奈も、まだまだ、これからです。2022年、ありがとうございました!まだまだ!ウナギカブキ、終わらないっすよ!」

第4試合


 舞華、MIRAI、琉悪夏の対面でゴングが鳴ると、3人ともにラリアットを発射していき、3人それぞれ蹴り足をキャッチ。舞華が集中砲火を浴びるかと思われたが、MIRAIが舞華&琉悪夏の足を払ってドロップキックを叩き込んで先制。
 そこへナツコが飛び込んできて琉悪夏を救出し、ダブルのショルダータックルから2人で順番にセントーン。琉悪夏がロープに飛ぶが、エプロンからひめかがミドルキックを入れて動きを止める。舞華&MIRAIが2人でロープに振っていくが、琉悪夏はクロスボディを見舞ってナツコにタッチ。
 ナツコは舞華にボディプレス。さらにMIRAI、ひめかをコーナーに重ね、琉悪夏の串刺しクロスボディ、ナツコのキャノンボールが炸裂。ナツコはMIRAIをボディスラムで叩きつけ、その上に舞華をボディスラム。セントーンを放って2人まとめて圧殺し、「2人まとめて!」とダブルラリアットを狙うが、舞華&MIRAIがダブルのドロップキックを見舞い、それぞれタッチへ。
 
 ひめか&壮麗がナツコにトレインラリアットから2人で合体滞空ブレーンバスター。壮麗がひめかにマシンガンチョップを見舞ってバックフリップを狙うが、ひめかが着地しショルダータックル合戦へ。打ち勝ってなぎ倒したひめかだったが、壮麗がすぐに起き上がってショルダータックルで倒し、アルゼンチン・バックブリーカー。これはナツコがカット。ひめか&壮麗がダブルのショルダータックルでナツコを吹き飛ばすが、ナツコもすぐに起き上がってスピアーで2人まとめてなぎ倒す。全員タッチ。

 舞華がMIRAIにパワースラム。琉悪夏にショルダータックルを見舞って行くが、追撃を交わしたMIRAIが串刺しラリアット。舞華もショルダータックルで迎撃し、壮麗と2人でのショルダータックル。壮麗のカミカゼからMIRAIが「魂込めて!両国!」と叫んでコーナーへ上がっていく。これを舞華が下からエルボーを見舞ってカットし、雪崩式ブレーンバスターを狙う。しかし、ナツコがカットしてMIRAIへミサイルキックを打たせるアシストを見せ、MIRAIが続けてSSコロンビアwithミケーレ。その隙にナツコがレフェリーの気を引き、琉悪夏がMIRAIにイス攻撃。

 舞華にはナツコ&琉悪夏が向後に串刺しクロスボディを見舞っていき、琉悪夏が舞華を滞空式フィッシャーマン・ドライバーで突き刺していくも、ひめかがカット。壮麗&MIRAIがダブルショルダータックルでひめかをなぎ倒すが、琉悪夏のボックス攻撃、ナツコの鉄パイプ攻撃がTHE NEW ERASに炸裂。ナツコのスワントーンボム、琉悪夏の冷凍庫爆弾が舞華へ立て続けに降ってくるが、ひめかがなんとかカット。

 ナツコ&琉悪夏が2人でひめかをロープに振るが、ひめかがダブルラリアットでなぎ倒し。琉悪夏をコーナー上にセット。舞ひめの裏摩周からひめかのスライディングラリアット。さらに舞ひめのダブルチョークスラムが炸裂するも、琉悪夏は根性のキックアウト。ならばと舞華が琉悪夏をみちのくドライバーIIで突き刺して3カウントを奪った。

<試合後コメント>

舞ひめ
舞華「次期ゴッデス挑戦者?まあ、安定に舞ひめ、決まりました。舞ひめね、色々、飽きただのなんだの言われましたけど、崖っぷちに立てば立つほど舞ひめはどんどんどんどん強くなんだよ」
ひめか「今日このあとゴッデスあるけど、まあmeltearが防衛しようが、7Uppが勝とうが、どっちでもいいよ。結果、来年2023年、ゴッデスのチャンピオンに輝くのは舞ひめなんで。今お客さんがベルトを巻いた姿を見たい人、この2人。舞ひめでしょ。乞うご期待。2023年も舞ひめに、そしてDDMに期待してください。以上!」

第5試合


 KAIRIは試合前にIWGP女子のベルトを詩美に向けて掲げ、青薔薇を差し出して挑発。これを受け取った詩美は薔薇を足元に落としてリング下へと蹴とばして見せる。

 ゴングが鳴ると、しばらく睨み合ってからゆっくりと距離を詰めて手4つで組み合っていき、真っ向からの力比べ。リストの取り合い、ヘッドロックの奪い合いから詩美がラリアットを発射もKAIRIが回避。KAIRIがカットラスを発射も詩美が回避。。KAIRIが飛びついて胴締めスリーパーも、詩美がコーナーにたたきつけて外し、ショルダータックルでなぎ倒す。

 詩美はボディスラムで叩きつけ、2発目はワンハンドで持ち上げてゆっくりアピールしてからオクラホマスタンピートのように落とす。さらに詩美が串刺しスパインバスターから串刺しラリアットを狙うが、これをかわしたKAIRIが串刺しドロップキック。

 KAIRIはスリーパーホールドで絞り上げるも、詩美がバックエルボー連打で外す。KAIRIはコルバタからの低空ドロップキックで場外に蹴落とし、「両国行くぞ!」と観衆を煽ってからエプロンから場外への空対地ダイビングエルボーバッド。さらにエプロンでのフットスタンプからコーナーに上がってダイビングエルボーバッド、ヘッドハンター、首4の字固めと連撃するも詩美はロープへ。

 KAIRIは背中への踵落としを連打し、「来いよ!」と両手を広げて詩美を挑発。KAIRIがボディブローを打ち込んでいくが、詩美は「ナメんな!」とショルダータックル、ドロップキック、スライディング・ラリアットと連撃して反撃の狼煙を上げる。

 詩美はコウモリ吊り落としからスリーパーホールド。立ち上がってスイング・スリーパーホールドで振り回してより深く腕を食い込ませるが、KAIRIは必死の形相でロープへ足をかけてブレイク。詩美はアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げるもKAIRIが着地し、ロープへ飛んだ詩美にインターセプター。両者大の字になる中、残り試合時間5分とアナウンス。

 詩美がブレーンバスターを狙うも、KAIRIが急角度DDTで切り返し、「フィニッシュ!」と首を掻っ切るポーズからコーナーへ上がっていく。詩美は下からエルボーを見舞ってインセイン・エルボーを阻止し、雪崩式コウモリ吊り落としを決めて天に向けての雄叫びを上げる。
 詩美はハイジャック・ボムを狙うが、KAIRIが着地してカットラス。さらにKAIRIがスライディングDを発射も、詩美がアリキックのような形で撃ち落とし、上から殴り下ろすエルボーからバックフリップ。詩美はリストクラッチ式DDTからそのままリストクラッチ式胴締めフロントネックロック。残り試合時間1分とコールされる中、KAIRIがなんとかロープブレイク。


 詩美は旋回式ハイジャック・ボムで叩きつけてカバーしようとするが、KAIRIが転がってエプロンに逃れ、追ってきた詩美にロープを使ったスタナーを見舞ってからインセイン・エルボーを投下。KAIRIがカバーに入った瞬間に15分フルタイムドローを告げるゴングが打ち鳴らされた。

 満身創痍の2人は試合が終わっても額を突き合わせてにらみ合い、KAIRIは詩美の眼前へIWGP女子のベルトを掲げて挑発。KAIRIが人差し指を上に立てて再戦を求めると、詩美は人差し指を上ではなくベルトに向け、再戦時にはベルトをかけるよう要求した。

<試合後コメント>

林下詩美
「IWGP女子、初代チャンピオン、KAIRI、私が欲しかったIWGP女子初代を手にした、彼女、手にした初代チャンピオンとどうしても対戦したくて、今日私が頼んだスペシャルシングルマッチ。IWGPというものは、私にとっては夢のような存在で、手の届かない遠くにあった。前まではそれを最初につかめるチャンスがあって、それを掴めなくて、すごい遠い存在に感じたけど、今日、初代チャンピオンKAIRIと闘って、むしろKAIRIがIWGP女子初代チャンピオンの方から私を求め始めてるんじゃないですか?あっちから林下詩美、挑戦してもらいたいって言わせてやります。今日は、ビールはナシで」

KAIRI
「この、青いバラの花言葉、ご存知でしょうか?夢、叶う。不可能なことを成し遂げる。青いバラにはそういう意味が込められています。今日の試合、私はもちろん、これからどんどん夢を叶えて、不可能なことを実現していきたいと思っている。だけど、林下詩美!あんたも、これからもっと、不可能なこと、成し遂げないといけない。夢を叶えていかないといけない。あんたは、STARDOMの、希望でしょ?こんなところで、立ち止まってんじゃないよ。もう一回やろう。楽しかった。続きは、このベルトを賭けて、必ず倒す」

第6試合


 大江戸隊とプロミネンスの因縁戦であるアーティスト王座戦は、場外カウント無し、反則裁定無しのハードコアルールで実施。
 世羅は竹刀&巨大軍配、すずはイス&鈴、くるみはすのこ&ノートパソコンを持って入場。
 キッドは自転車に乗って登場し、鹿島はいろいろ入っていそうなアルミバケツ、桃はバットとイスを持って入場。

 大江戸隊の選手コールが終わるとともに桃がバットで殴りかかって奇襲。全員で場外へとなだれ込んでいき、キッドが自転車に乗って「チリン♪チリン♪チリーーン♪」とすずの新人時代のギミックを引っ張り出して挑発しつつ花道を激走して突っ込んでいく。

 キッドは自転車をリングに上げ、コーナーで世羅に重ねると大江戸隊の3人が順番に串刺しドロップキックを放っていく。
 桃がバットを振りかぶると、世羅も竹刀を構えて応戦。世羅が桃のバットを観客席まで吹き飛ばす剣道の腕前を見せつけるが、桃は有刺鉄線バットを取り出して世羅に一撃。桃はイスを重ねた上に世羅をボディスラムで投げようとするが、耐えた世羅がイスの上への羅紗鋏。くるみにタッチ。

 くるみは人でなしドライバーを狙うが、キッドがイスで一撃入れ、桃がミドルキック。さらにくるみの頭にアルミゴミ箱をかぶせ、バットでフルスイング。会場に大きな金属音が響く。

 代わるキッドがブーメランアタックを発射するが、くるみがガッチリキャッチ。鹿島のバット攻撃で脱出したキッドが「一発喰らえ!」とその場飛びムーンサルトも、くるみがすぐに起き上がってトラースキック。

 くるみは持ち込んだノートパソコン2台を山折りの形でセット。その上にキッドを投げようとするが、鹿島が加勢に入り、2人でのビッグブートを食らってくるみは顔面からノートパソコンに突っ込む。キッドが追撃を狙うが、くるみはスクラップバスターで迎撃しすずにタッチ。

 すずは、キッドにイスを投げ渡しながらのミサイルキックでイスごとふっ飛ばし、キッドの背中をイスで殴打。さらに後頭部へのランニングニーからエルボーを連打。さらにすずは両手を広げてキッドに好きなようにエルボーを打たせた上で強烈なエルボーでダウンさせ、世羅が巨大軍配で桃&鹿島を撃退。世羅&すずの百火涼乱連携からすずがキッドにジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、桃が飛び込んできてすずにハイキック。世羅&くるみがロープに飛ぶも、琉悪夏&吏南が場外から2人の足を引いて妨害。

 キッドはすずにムーンサルト・プレスを投下するもカウントは2。キッドは大量のイスをリング中央に重ね、「終わり!」と宣言してイスの山へ「天罰!」と叫んでの黒虎天罰。これは世羅&くるみがギリギリでカットに成功。キッドはすずをコーナーに上げてEternal foeを狙うが、世羅がカットしてエアーズロックII。

 満身創痍のキッドとすずが互いの髪を掴みながら同時にビンタを放っていき、キッドの会心のビンタが決まったかと思えばすずもゴツリと音が響くヘッドバッドを叩き込む。両者タッチを求めるが、先にタッチに成功した鹿島がイスですずを幾度も殴打。

 桃&吏南がリング上にテーブルをセットすると、鹿島はすずをテーブルの上に乗せてからコーナートップへ。しかし、くるみが鹿島の足をつかんで妨害。ガバリと起き上がったすずは、鹿島へ雪崩式パイルドライバー on テーブル。さらにすずはドルフィンバスターで叩きつけるも、桃がゴミ箱のフタで頭をぶん殴ってカット。桃はゴミ箱の上への裏投げから、ダウンしていた鹿島をすずの上にかぶせてフォールさせるもカウントは2。

 桃&キッドががマジックキラーを狙うが、すずが着地し、すかさず飛び込んできたくるみがタブルラリアット。すずが鹿島にテキーラショットを決めるが、カウントは2。
 すずはバズソーキックからジャーマン・スープレックスを狙うが、鹿島が電光石火の起死回生。くるみがなんとかカットするファインプレーを見せ、すずが再びジャーマンを狙うと鹿島が再びスパパパパ~ンと起死回生。しかし、今度は世羅が竹刀攻撃でカット。
 すずが3度目の正直でジャーマン・スープレックス・ホールド。さらにロコモーション式で2発目のジャーマン・スープレックス・ホールドを決めるとこれでカウント3が叩かれた。

<試合後コメント>

世羅りさ&鈴季すず&柊くるみ
すず「おいおいおいおい!見たか、大江戸隊!これがプロミネンスだよ!ウチら、ハードコア・デスマッチ、命かけてやってんだよ。お前らがプロレスに命かけてるのと同じ。ウチらもこれに命かけてんだよ!な?!」
世羅「OK。そうだ。そのとおりだ!ナメてんじゃねーぞ。ハードコアも、プロミネンスも。またやったげてもいいけどね?」
すず「面白かったしね」
世羅「楽しかったよ」
すず「よし!これからプロミネンス、スターダムのアーティストのベルト防衛しまくって、そして!1月3日から始まる……」
世羅「トライアングルダービー」
すず「それ!ウチら、この3人で完璧でしょ!」
世羅「優勝してやりますよ、このベルト持ってね。(※くるみに目配せするもくるみはうなずくのみ)なんも言わんのかーい!(笑)」
すず「見とけよ!スターダム!」

第7試合


 なつぽいと優宇の対面でゴングが鳴り、ロックアップで組み合っていくも優宇が圧倒的パワーですぐに押し込む。なつぽいはこれをするりと抜け出してクロスボディを発射も、優宇はびくともせず。

 代わる奈七永はなつぽいをヘアホイップで投げ捨て、ロープ際で激しく顔面踏みつけ。たまらずたむがカットするも、奈七永がヘッドバッドで撃退。7Uppの2人はなつぽいをロープにくくりつけて向後に逆水平チョップを連打。さらに奈七永がブレーンバスターで叩きつけ、スリーパーホールド。なつぽいも髪の毛を掴んで睨みつける木の強さを見せるが、奈七永は「髪持ってんじゃねーよ!」と首絞め攻撃。
 怒りのなつぽいがエルボーを連打していくも、奈七永は体当たりで弾き飛ばし、再びスリーパーホールド。なつぽいはなんとか抜け出しドロップキックからヘッドハンターを見舞ってたむにタッチ。

 たむは奈七永に気迫のエルボー連打も、奈七永は楽しそうに笑みを浮かべて受けきり、串刺しラリアット。奈七永&優宇が2人でロープに振っていくが、たむが追撃をブリッジでかわして丸め込みの形で転がしつつ2人にまとめて低空ドロップキック。さらにコーナーへ上がっていくが、奈七永が追いすがって雪崩式ブレーンバスター。奈七永は挑発的にたむの顔面を蹴りつけていき、バックドロップ。

 たむは「奈七永、パッション注入してよ?」と顔を突き出してビンタを要求。奈七永のビンタを受けてもたむは「効かねえよ!」とビンタで返していき、左右の猛連打から右手で渾身の一撃。さらに顔面へのトラースキック、スピンキックをクリーンヒットさせバイオレット・シューティングを狙うが、奈七永がガバリと起き上がってラリアットからワンセコンド。優宇にタッチ。

 優宇はたむをショットガンドロップキックでコーナーに叩きつけ、キャノンボールを発射。たむがこれをかわすとともになつぽいが飛び込んできて2人でサンドイッチキック。たむは側転式ダブルニードロップで追撃し、なつぽいにタッチ。

 なつぽいは優宇にドロップキック、低空ドロップキック、ドロップキックとスピーディに連撃してロープ際に追い込み、貫通ドロップキックで場外に落とす。なつぽいがコーナーに上って場外へプランチャを投下するが、優宇がこれをガッチリとキャッチ。しかし、すぐさまたむも優宇目掛けてプランチャで飛んでいき、巨木をなぎ倒す。

 なつぽいは優宇をリングに上げてジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、優宇が振り払って強烈な逆水平チョップ。ウエイト差もあり不利を隠せないなつぽいだったが一歩も退かずにエルボー連打で反撃して怯ませてロープに飛ぶ。優宇はこれをカウンターのダブルチョップでなぎ倒し、左腕を取りながら起き上がり小法師式でチョップを連打。なつぽいはこれをソバットで脱出し、たむのトラースキックのアシストを得て優宇をジャーマン・スープレックス・ホールドで投げきって見せる。

 たむとなつぽいは2人でコーナーに上がり、たむがディスティニーハンマー、なつぽいがフェアリアル・ギフトを投下。さらにダブルのトラースキックからなつぽいが突っ込んでいくが、優宇がカウンターのラリアット。優宇は2人をコーナーに重ね、まとめてキャノンボールで圧殺。
 優宇がコーナーに上がり、なつぽいへセカンドロープからのダイビング・ボディプレス。これを返されるとラストライドを狙うが、なつぽいが回転エビ固め。優宇はキックアウトしてセントーンで押しつぶすと、再びラストライドの体勢へ。なつぽいが変形モモ☆ラッチで切り返すと、たむがバイオレット・シューティングで追撃。

 なつぽいがフェアリー・ストレインを狙うと奈七永がラリアットでなぎ倒してカットし、救援に来たたむにもラリアット。奈七永&優宇がなつぽいをナナモモダイバーで叩きつけ、間髪入れずに優宇がラストライド。これで3カウントが入った。

優宇「7Uppが勝ったぞ!ファンの人もそうだよ、選手もそう。あたしのこと『誰だコイツ』って思ったり、奈七永のこと色々言ったやつ、いるよな?でも今、間違いなくスターダムの関係する人みんな、7Uppのこと、もう目が離せなくなってるでしょ?」
奈七永「meltear!ウチらに挑戦、させてくれてというか、優勝したから当然だったんだけど、しっかり目の前で向き合って闘ってくれてありがとう!根性あんじゃねーかよ!ただのキラキラしたねーちゃんじゃなくて、しっかりしたプロレスラーだよ。勝ったのはウチらだ。また挑戦してこい。今度は立場が逆だ」

 なつぽいが「お願いします!」と叫び、meltearが2人で座礼してから退場。

奈七永「見事挑戦してベルト奪取できたわけですが!最高だなあ!挑戦の反対は失敗じゃなくて、なにもしないことです。それを身を以てこれからも証明していきますから、しっかりと見ていてください。私たちは、情熱・パッション・パワーが有る人だったら誰の挑戦でも受けます!」

 リング上に舞華&ひめかが上がって来て7Uppと対峙。

ひめか「高橋奈七永、優宇。新チャンピオン、おめでとう。私は2人が取るって信じてた。今日ね、舞ひめ、次期ゴッデス挑戦権獲得したんだけど、ここで1つ提案がある。2月4日、エディオン第一。7Uppの初防衛戦、そこでどうかな?エディオン第一、7Uppvs舞ひめ」
奈七永「……なんでそこの場所言うの?」
ひめか「だって、高橋奈七永が舞ひめに負けたじゃん」
奈七永「クソ!チキショー!コンニャロー!おお!負けたよ。負けることもあるよ!挑戦してたらさ!負けることもあるだろうさ!でもさ!やり返せばいいから。このナメた奴ら。いいよ。初防衛戦の相手、やってやるよ」
舞華「お前らの賞味期限……いや、消費期限、今日で終わりだから。来年から腐っていくお前らに、そのベルトは似合わない。未来ある舞ひめが一番そのベルト、似合ってんだよ。そう思いますよね?!(※観衆が大喝采で応える)……ああ、これが全てだよ」

 奈七永が舞華に掴みかかると舞華も掴み返して応戦。7Uppが舞ひめの眼前にベルトを掲げ、バチバチのにらみ合いを展開した。

<試合後コメント>

meltear
なつぽい「(号泣しながら)たむちゃん、強くなろうね!強くなるね。一緒に強くなろう・・・悔しいけど、メルティアは、前向いてキラキラしてないといけないから・・・強くなるね。諦めてないよ。たむちゃんは?・・・」

 たむは泣いてうつむいたままなつぽいのことを見ることなくインタビュースペースを後に。

なつぽい「・・・諦めてないよ」

7upp
優宇「奈七永~!」
奈七永「おーい!」
優宇「最低でも?ベルト奪取、叶っちゃったね!」
奈七永「当たり前だけど、当たり前だけど、嬉しいな。8年ぶりなんで。8年ぶりで、あの、失敗の、失敗の反対、いや成功の反対は失敗じゃなくて何もしないこと、なので、挑戦できてよかったと思うし、この両国っていう場所もあるし、12月29日っていう日もあるし、私はこの一年が、なんだろうな、集大成っていったら終わるみたいだけど、なんか、プロレスってほんとドラマチックだなと思います。去年がSEAdLINNNG退団した12月29日に退団した日で、一年経ってまたベルトまでたどり着けた。優宇と、優宇のおかげだし、このなんかすきのないタッグチーム、多分ちょっとこのまま永久チャンピオンになっちゃうかもしれないんで、ごめんなさい!」
優宇「すいません。やっと優宇のおかげって言葉聞こえた!やっぱりね、褒められて伸びるタイプなんで、これからは私のことどんどん褒めて、褒めて褒めて褒めて、もっと私のこと伸ばしてくださいよ奈七永~!」
奈七永「おうわかったよじゃあな、優宇を伸ばせば7uppも伸びる。どんどんどんどん伸びる。来年もどんどんどんどん7uppは伸びる」
優宇「伸びる伸びる~!」
奈七永「フルーツだってなんだって、腐りかける前が一番美味しいんですよ。その状態をずっと維持していくから、舞ひめ、初防衛戦、よろしく」
優宇「なめんじゃねーぞ」

第8試合


 両者入場すると上谷が握手を求めるが、梅咲がその手を払い落とす。
 ゴングが鳴ると、手4つで組み合っての力比べ。競り勝った上谷がリストロックで捕らえていくが、梅咲もヘッドロックで切り返し、互いにロープへ飛んでスピーディな駆け引きからテイクダウンの奪い合いとなり、梅咲がコルバタで上谷を場外に放り出した上でコーナートップからプランチャを狙う。上谷は下から追いすがって首投げで場外に投げ落とし、エプロンから側転して飛び込む踵落としから低空ドロップキックで追撃。さらに梅咲の頭だけエプロンに乗せて地対空ドロップキック。

 上谷は首に狙いを定め、ネックロック、首4の字固め、顔面への低空ドロップキックと連撃。梅咲がエルボーで反撃していくと、上谷は「もっと来いよ!梅咲!」と両手を広げて好きなようにエルボーを打たせていく。上谷はすべて受けきった上でエルボー&低空ドロップキックを見舞い、コーナーに振って串刺し攻撃を狙うが、梅咲がブートで止めてティヘラからの低空ドロップキックで場外に放り出し、コーナートップからのプランチャで追撃。

 梅咲は上谷をリングに上げ、ブレーンバスターから足4の字固め。上谷は悲鳴を上げながらロープを掴むが、梅咲はロープを使ったニーロックからヒザへの低空ドロップキック。

 両者ふらつきながら真っ向からエルボーで打ち合っていき、上谷が怒涛の連打を見せると、梅咲は上谷の右手を掴んで引き寄せながら重い一撃を放っていく。上谷が「梅咲!」と叫んで突っ込んでいくが、素早くバックを取った梅咲がジャーマン・スープレックスからロープ際で串刺しドロップキック。さらにミサイルキックからノーザンライト・スープレックスの体勢へ。上谷が暴れて脱出し、ドロップキックでふっ飛ばして距離を取る。

 上谷はスター・クラッシャーのフェイントからロコモーション式ノーザンライト・スープレックス・ホールド。さらにカミゴェからスター・クラッシャーを狙うが、梅咲がコーナーへ叩きつける投げっぱなしブレーンバスター。さらに投げっぱなしジャーマン・スープレックスを放つも、上谷が一回転して着地しフットスタンプ。

 上谷がコーナーに上ってフェニックス・スプラッシュを狙うが、梅咲が下から追いすがってヘッドバッドを叩き込み、雪崩式ノーザンライト・スープレックス。さらに梅咲が旋回式フロッグスプラッシュからノーザンライト・スープレックス・ホールドもカウントは2。ならばと梅咲が美しい弧を描くジャーマン・スープレックス・ホールドで叩きつけるが、これもカウント2。

 梅咲が引き起こすと、上谷がリバース・フランケンシュタイナーで頭頂部から突き刺し、バイシクルキックを発射。梅咲がこれをかわしてロープに飛ぶが、上谷は冷静にニールキックで迎撃し、ランニングニーを狙うが梅咲がキューティースペシャルでカウンター。梅咲が突っ込んでいくが、上谷がスピンキックで迎撃し、「ナメんな!」とフットスタンプ。さらにスター・クラッシャーで突き刺してからコーナートップに上がり、ファイヤーバードスプラッシュを発射。これをかわして自爆させた梅咲が丸め込むがカウントは2。
 梅咲は信じられないといった様子で悲鳴を上げつつ追撃を狙ってロープに飛ぶが、上谷が飛びついてウラカン・ラナで丸め込み、3カウントを奪った。

上谷「中々、しぶとい女だね!こんなかわいい顔してさ。また、お互いさらにさらに成長したときに、またやり合いましょう、スリー!」
上谷が握手を求めると、梅咲が「ありがとうございました!」と握り返す

上谷「12度目の防衛に、成功しました!白いベルト、この1年間、保持出来ました。山あり谷ありの、まるで人生のような防衛ロード。今までやってきたけど、まだまだ皆さん、目を離さないでくださいね?……白川未奈。どこにいる?(※観衆の手拍子に促され白川がリング下に登場)復帰、おめでとう。私は、貴女と、リマッチがしたい。でも、貴女が万全なときに。今日復帰したばかりでしょ?白川が万全なときにやりたいと想ってる。その日まで私も大きな羽を広げられるようにしとくから。待っていて欲しい。絶対、約束、守るから」

 上谷の言葉に笑顔でうなずいた白川が去っていくと、再び上谷がマイクを取る。

上谷「13度目の防衛戦、この白いベルト、1年間保持してきて、スターダムのトップに立ち続けていると私は自負しています。そして、私が、私は、トップとして、新世代をさらにもっともっともっともっと!活性化させていきたいと思ってる。そこで私、逆指名したい相手がいます。……壮麗亜美!(※観衆の手拍子に促され壮麗がリングイン)貴女のこと、NEW BLOODでね、メインに立ったりとか、そのフューチャーのベルト巻いて活躍してる姿を見てる。でも、もっともっと刺激がほしいんじゃないの?貴女にチャンスを、あげる」

壮麗「上谷沙弥、私はこのフューチャーのベルトを巻いてから、他のベルトも巻くってことを目標にしてきたけど、中々自分から行動できなくて、今日もゴッデスのチャンスを逃した。だから、まずはチャンスをありがとう。……だけどぉ、お前が新世代を活性化?しょーじき、みぃ~んな、見飽きてるんじゃないの?(※会場に決して小さくはない拍手が起きる)……ちゃんと拍手鳴っちゃったねえ(笑)これからは、私がフューチャー王者として、そして、新しい白いベルトの王者として、スターダムの新世代を築いていく」

 上谷がセカンドコーナーに上ってベルトを掲げながら壮麗を見下ろすと、壮麗がゆっくりとその足元へ歩み寄る。

壮麗「お前のそのでっかい羽、私がへし折って、ここから引きずり下ろしてやる!」

 上谷が壮麗を追い払う仕草をすると、壮麗が退場。

上谷「誰になにを言われようと!私がスターダムだッ!!」

<試合後コメント>

上谷沙弥
「12度目の防衛に成功しました。梅咲遥、本当に気持ちが強い選手。さらにお互いが大きくなったときにまたやり合いたいなと思いました。ただ、最後、私はファイヤーバードをすかされたんですけど、王者としての教訓としての放ったファイヤーバードだったので、私は正直受けきってほしかったなと思いました。でも、この防衛戦をスターダムで出来て本当に本当に嬉しかったです。それでね、13度目の防衛戦は、壮麗亜美。私がこの1年間このベルトを巻き続けてきた山あり谷ありの全力防衛ロードだったんですけれども、私がトップに立って新世代をもっともっと活性化していきたいという、そういう気持ちが強くなって壮麗亜美を指名させていただきました。もちろんね、白川未奈。今日復帰して、本当に心から嬉しく思うし、絶対に私は白川未奈とリマッチがしたい。でもね、まだ万全とはいえないと思うから、万全な状態になったときにその約束を守ってみせます。2023年、皆さん『見飽きた』とか言わないでくださいね?!全力防衛ロード、まだまだこれから人生かけて!防衛していくので!本当に人生をかけて、本当に想いを込めてプロレスをやってます。だから、絶対に見届けてください!まだまだ見放さないでください!以上です!」

第9試合


 ゴングが鳴ると、ゆっくりとリングを回ってからロックアップで組み合って力比べ。ジュリアがロープまで押し込むも朱里がヘッドロックで切り返し、そのままヘッドロックの奪い合い。互いにコーナーへと振り合いつつジュリアが回転エビ固めも、朱里がすぐさまキックアウトしてハイキックを発射。ジュリアは余裕を持ってこれを回避し、クリーンブレイク。

 再び向き合うとバックの取り合いとなり、ジュリアのハンマーロックを前転で抜け出した朱里が低空タックルで組み付きつつ持ち上げてフラップジャック。さらにハーフハッチ・スープレックスから腕十字を決めるが、ジュリアが慌てて足を伸ばしてロープブレイク。

 ジュリアは右腕を痛めた様子を見せるも、敢えてその右腕でエルボーを打ち込んでいく。2人同時にロープに飛び、互いの動きを読み合っていくも、朱里が低空タックルでなぎ倒しながら足を取ってアンクルホールド。そのままロープへもつれ合って2人が宙吊りの形となりながらも張り手を打ち合っていく。

 両者ともにエプロンまでなだれ込み、ジュリアが張り手をクリーンヒットさせ、エプロン上でのリストクラッチ式ベアハッグ・スープレックス。さらに花道でのバックドロップを狙うが、振り払った朱里が花道で助走をつけてのショットガンドロップキック。さらにフロントハイキックでジュリアを花道から客席へと蹴落とそうとするが、なんとこれをキャッチしたジュリアが奈落式のベアハッグスープレックスで客席へと投げ込んでしまう。
 さらにジュリアが本部席のテーブルの上でのパイルドライバーを狙うが、朱里が振り払ってビンタを叩き込み、逆にテーブルパイルドライバーを決めて形成をイーブンへと持っていく。

 朱里はジュリアをリングに放り込み、コーナートップからのダイビング・ギロチンドロップ。さらに朱雀もジュリアは足を伸ばしてロープブレイク。
 2人は互いに髪を掴みながら殴り合い、「ナメんじゃねー!」と叫びながら互いにジャーマン・スープレックスで投げ合う意地と意地のぶつかり合いを展開し、2人大の字になってダブルダウン。

 2人はよろよろと身を起こし、座り込みながらのビンタ合戦。朱里が「いってーなあ!」と叫んで放った大ぶりの一撃をかわしたジュリアが下から足を絡め取ってアキレス腱固めに捕らえ、朱里もアキレス腱固めで返そうとするとジュリアがクロスヒールホールド。朱里は悲鳴を上げながらなんとかロープを掴む。

 ジュリアは朱里の顔面にビンタを見舞ったり小刻みに蹴りつけたりと挑発していき、朱里が身を起こそうとすると激しく踏みつけて上から潰していく。後頭部へのスライディングキックからミサイルキックを狙うがジュリアだったが、朱里が起き上がって下から張り手を見舞い、雪崩式ハーフハッチ・スープレックスから朱雀も、ジュリアがなんとかロープへ。

 朱里は鬼の形相でサッカーボールキックを連打し、引き起こしてハイキックを発射も、これをキャッチしたジュリアがキャプチュード。しかし朱里は即座に起き上がってハイキックをクリーンヒット。ジュリアがバタリと倒れ込み、ダウンカウントが数えられ始める。

 ジュリアがカウント9で立ち上がると、朱里がすぐに組み付いて山折りから朱世界を狙うが、ジュリアが回転エビ固めで切り返し、朱里の串刺しランニングニーをかわして組付き、バックドロップ。さらにファルコンアローを狙うも、朱里が着地してファイヤーマンズキャリーの体勢へ。ジュリアは暴れながら高角度DDTで突き刺し、ファルコンアロー。カバーに入るも下から朱里が丸め込み、ジュリアが慌ててキックアウトする形に。

 ジュリアはスライディングキックからグロリアス・ドライバーを狙うが、背面着地した朱里がジャーマン・スープレックス・ホールド。ジュリアの起き上がりにバズソーキックを発射も、ジュリアがこれをかわしてスクールボーイで転がし、グロリアス・ドライバー。さらにジュリアがノーザンライト・ボムで突き刺すもカウントは2。

 ノーザンライト・ボムが返されたことに驚愕の表情を浮かべるジュリアだったが、走り込んでの顔面蹴りを発射。これをかわした朱里がバッククラッカーからロープ際に座り込むジュリアの顔面へランニングニー。
 朱里はコーナーに上がっていくが、ジュリアが地対空ドロップキックでエプロンに叩き落とす。しかし朱里もエプロンからトップロープ越しのハイキックをヒットさせ、再びコーナーへ。ジュリアもなんとか起き上がり、ゴツリと鈍い音が響くヘッドバッドから雪崩式ダブルアーム・スープレックス。

 ジュリアはグロリアス・ドライバーを狙うが、これを着地した朱里が掟破りのグロリアス・ドライバー。すると、ジュリアも掟破りの流炎で叩きつけて意趣返し。
 朱里がハイキック、ジュリアがフロントハイキックを同時に放って相打ちとなるも、朱里がゼロ距離ジャンピングニーからバズソーキック。続けて流炎から朱世界で叩きつけるが、ジュリアが気迫のキックアウトを見せ、まさかのカウント2。

 朱里が突っ込んでくると、ジュリアがグラン・マエストロ・デ・テキーラ。朱里がキックアウトし、ジュリアを肩車しながらコーナーに上がり、雪崩式朱世界を狙うが、ジュリアがサンセットフリップ・パワーボムのような回転エビ固めを見せ、舞華の炎華落とし、ひめかのランニング・パワーボム、ランニングニーからミサイルキックと連撃し、雪妃真矢の必殺技でもあるタイガードライバーを繰り出すもカウント2。
 ジュリアがノーザンライト・ボムを狙うも朱里が着地。朱里がやり投げからパッケージ・ジャーマン・スープレックス・ホールド、レインメーカー式ハイキックから朱世界の体勢も、ジュリアが回避してリストクラッチ式バックドロップ。ジュリアが右ストレートを叩き込み、ノーザンライト・ボム。最後はグロリアス・ノーザンライト・ボム(※リストクラッチ式ノーザンライト・ボム)で突き刺して3カウント。29分51秒、残り9秒での激勝を果たした。

 ジュリアと朱里は固く握手を交わし、朱里がボロボロと泣きながらジュリアの腰にベルトを巻くと、ジュリアも感極まって号泣。2人は固く抱き合い、2人だけの言葉を交わし合った。

ジュリア「朱里、朱里……スターダムで出会って、3年間。私達がお別れしてからしばらくたちましたが、朱里はずっとずっと、私のこと、支えてきた人です。ありがとうございます。そして、私にプロレス界で初めて本当の仲間とはなんなのかを教えてくれた人でした。そして、ずっと心配されてたのも、分かってました。多分。ホントにずっと見守っててくれて、そして、分厚い分厚い、でっかいでっかい壁となってくださって、本当にありがとうございました!でもでもでも、朱里はバケモノ級にぶっ強くて、バケモノかってくらい、真面目で、バケモノ級になんか超優しくて……これからも、朱里はずっとずっと私の大事な人だし、ずっとずっと、高い高い尊敬する先輩なので、私をもっともっと強くなって、またもっともっと強くなった朱里と、絶対に!闘いたい!だから!これからもよろしくな、朱里!」

 2人が抱き合い、朱里が涙でくしゃくしゃの顔でジュリアを押し倒す。

ジュリア「やべー……(笑)ほら、皆見てるからこの辺にしときましょう、恥ずかしい(笑)朱里、感謝してもしきれない。貴女には。貴女から獲ったこのベルトは、もっと、もっと私が最高の景色に持ってくから。絶対またやるから!約束だぞ!」

 ジュリアが朱里の手を掲げあげると、朱里もジュリアの手を掲げ、2人はグータッチ。朱里が退場していく。

ジュリア「1個だけ、ちょっと言いたいことがあって。今日どこに座ってるかわかんないんだけど、かーちゃん!……見えない。まあ、来てると思うんだけど、なんか、こんな生意気でしょうもない娘を1人で育ててくれてありがとうございます。ホントに、おかんには迷惑しかかけてこない人生でした。でも、あの……LINE無視したりしてゴメン。あの、こっから親孝行できるように頑張るから、また会場に遊びに来てね。以上。ママには以上。それから、ゴメンね?まだあるよ!言いたいこと!この最強の最強で仕方ない朱里から私が赤いベルトを獲ったということは、スターダムの今の最強はこのジュリアってことで間違いねーよな?あぁん?おい、ジュリアが帰ってきたぞぉ?!諸君の、そしてスターダムの選手たちも、それ以外の女子選手!全員覚悟しとけよ!そして最後に1つ。今日は、12月29日、年内最終戦です。最終戦が終わりました。1年間、スターダムはいかがでしたでしょうか?皆さん、楽しかった?楽しかった?(※会場が大喝采に包まれる)いろんな感情、湧いちゃうよね。スターダム見てるとさ。応援してる選手のことも、そうじゃない選手のこともさ、なんか、あーだこーだ、私もいつも言いますけれども、来年も言いますよ?来年は、あのジュリアが帰ってくる。そう!スターダムを!女子プロレス界を!私が引っ掻き回して、こういう大きな大きな会場、もっともっと大きな会場!満パンのお客さんで埋め尽くしてやるから、諸君も来年、スターダムについて来いよ!というわけで、諸君、2022年、1年間ありがとうございました!スターダムのことが好きで好きでたまらない諸君!来年もどうぞよろしくお願いします!アリベデルチ!良いお年を!」

<試合後コメント>

ジュリア
「重い……重いです。今このベルトの歴史の、そして価値の重みがこのベルトに触れた瞬間からすごく今身にしみて感じています。なんか、なんて言っていいか分かんないけど、ベルトの価値ってなんなんだろうね。全然それぞれ思うものがあってさ。人それぞれの価値ってものがあってさ。でも、朱里が作ってきたこの1年間、朱里が作ってきたこの世界っていうのは間違いなくスターダムにとって素晴らしい影響を与えてきたんだなって、メチャクチャ思っています。私はこの会場で、12月29日、1年前に大きな怪我から、今後のプロレス人生をどうするかすごく悩むくらいの大きい怪我をして、1年前にここで復帰をして、正直上手く行かねーなっって思うこといっぱいあったんだけど、信じれば、諦めなければ必ず道は開けてくる。そう信じさせてくれたのが朱里だったから、私は貴女を目指してきて、そして貴女を信じてきて、この1年間諦めずにはを悔いしまって根性でやってきたこと、良かったと思います。そして、応援してくれたファンの諸君、そして仲間たち、本当にありがとうございました。……やべー。頭打って、ごめんなさい。言いたいことがいっぱいあるのにまとまんない!とにかく、スターダムは最高です。私とやりてーやつ、私よりつえーって自信があるやつ、私が気が向いたら、気が向いたらだよ?みんなの挑戦受けるから。すげー試合やりてーって思うやつは、やりましょう。待ってます。来年はジュリアの世界を作り上げて、スターダムをめちゃくちゃに、この赤いベルトを持ったギラギラしたジュリアが引っ掻き回すんで、諸君、2023年もお楽しみに。1年間ホントにありがとうございました。また来年、スターダムをよろしくお願いします。アリベデルチ。また来年。良いお年を!ありがとうございました!」

朱里
「この1年間、赤いベルトを防衛してきました。そして、今年女子プロレス大賞を取ることが出来ました。最後、ジュリアに負けてしまったんですが、今日スターダム、年内最終戦に、ジュリアと試合が出来たことを私はすごく嬉しかったです。悔しいですが、晴れやかな気持ちであります。2022年、赤いベルトともに歩んできて、プロレスとさらに向き合えた1年で、最高の年を過ごしました。来年私はもっともっとプロレスを突き詰めて進化して、大きな存在になりたい。2023年、最強女子を確立させるために動きたい。そう思ってます。センダイガールズの、橋本千紘。スターダムのプロレス、そして、朱里に興味があるなら、1月6日の後楽園ホールに招待したい。勇気があるなら、来場して欲しい。以上です」

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