全日本5.21後楽園大会 潮崎vs.曙の三冠戦、鼓太郎vs.石井の世界Jr戦、J鶴田追悼メモリアルマッチ

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2015 スーパーパワーシリーズ【最終戦】
日時:2015年5月21日(木)
開始:19:00
会場:東京・後楽園ホール
観衆:911人

▼第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負
○SUSHI
8分42秒 ダイビング・ヘッドバット→片エビ固め
●青柳優馬

▼第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負
吉江豊(フリー)/●土方隆司(フリー)
11分14秒 ジャックハマー→片エビ固め
○ゼウス(先駆舎)/ボディガー(先駆舎)

▼第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
諏訪魔/ジョー・ドーリング/○佐藤光留(パンクラスMISSION)
9分40秒 逆エビ固め
KESNO/南野タケシ(舎人一家)/●野村直矢

▼第4試合 ジャンボ鶴田追悼メモリアル6人タッグマッチ 45分1本勝負
○秋山準/金丸義信/渕正信
17分22秒 エクスプロイダー→片エビ固め
大森隆男/●井上雅央(フリー)/菊地毅(フリー)

▼第5試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○宮原健斗
11分28秒 ヒザ蹴り→レフェリーストップ
●青木篤志

▼第6試合 世界ジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○鈴木鼓太郎
14分02秒 レクイエム→エビ固め
[挑戦者]●石井慧介(DDT)
※第38代王者・鼓太郎が初防衛に成功。

▼第7試合 三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]●潮崎豪
21分29秒 ヨコヅナファイナルインパクト→体固め
[挑戦者]○曙
※第51代王者・潮崎の3度目の防衛に失敗。曙が第52代王者となる。

C・カーニバル覇者&心技体ががっちり合った曙が潮崎を新技で撃破して三冠返り咲き!
鼓太郎が世界Jr初防衛!青木をKOした宮原が諏訪魔に喧嘩を売る!没後15年の鶴田オー

第1試合

2015-5-21全日本プロレス後楽園_第1試合SUSHIの頭の皿のネタがない状態で試合に挑む。腕の取り合いからヘッドロックに捉えたSUSHIw-ロープに飛ばした青柳。ショルダータックルでなぎ倒したSUSHIだが、青柳もリープフロッグでSUSHIの突進をかわすと、カウンターのドロップキック。
さらに何とかボディスラムで投げようとするが、踏ん張ったSUSHIは「そうはいくか!」と逆にボディスラム。さらに執拗にカバーして青柳のスタミナを奪ったSUSHIは、腰にエルボー。

エルボー合戦で青柳は連打からのドロップキックを狙ったが、自爆させたSUSHIは一気に逆片エビ固めに捉える。必死に耐える青柳だが、腰を落として絞りあげるSUSHI。それでもロープに逃れた青柳は、ヘッドバットからロープに飛んだSUSHIにカウンターのジャンピングエルボー。
さらにコーナーにホイップされたところを飛び乗っていった青柳はカラダを捻ってクロスボディー。続けてドロップキックからコーナーに登ってダイビング・クロスボディーを決めた青柳はエルボーの連打。しかしカウンターのニールキックで迎撃したSUSHIはブレーンバスター。カウント2で返した青柳だが、SUSHIは逆エビ固めへ。

これも何とかロープまで這っていって脱出した青柳は、カツオの一本釣り(=フィッシャーマンバスター)を狙うSUSHIを首固めで丸め込むと、続けて逆さ押さえ込み。カウント2で返したSUSHIは突っ込んでくる青柳をカウンターのラリアットでなぎ倒すと、バックドロップで叩き付けておいてからのダイビング・ヘッドバットを投下して3カウント。

<試合後コメント>
青柳優馬
ーー敗れはしたものの、確実に成長していることと体が大きくなっていることをファンも感じていると思いますが?
「やっぱり今でも先輩方には細いだのなんだの言われて。体の成長の実感は全くありません。試合内容も正直デビューのままで変わっていない感じが自分の中で残っています」

――今日はロックアップから入らず、手探りから入っていったのは珍しいなと思いましたが。
「やっぱりああやってロックアップだけでなく、レスリングの技術を使って先輩方に挑みたいという意味で、今日はロックアップをせずに相手の出方を探りながら攻めるようにしました」

――いろいろな研究の成果がこれから出てくると思いますが。
「やっぱり続けないと成果は出ないですし、成長もしません。なので1試合1試合、学びつつも勝利を目指してこれからも突き進みたいです!」

第2試合

2015-5-21全日本プロレス後楽園_第2試合狭山市の市議会議員に再び当選した土方がまずはボディガーとロックアップ。パワーで突き飛ばしたボディガーはヘッドロックに捉える。ロープに振った土方だが、ボディガーはショルダータックルでなぎ倒すとアームホイップ。さらに土方の蹴りを身軽な動きでかわしてみせる。
続いて吉江とゼウスが入ってきてロックアップ。ロープに押し込んだ吉江だが、体勢を入れ替えたゼウスは離れ際に逆水平チョップ。さらにショルダータックルでぶつかっていくが、吉江は何度ぶつかっていっても倒れない。逆に走り込んできたゼウスに体当たりで吹っ飛ばすと、逆水平チョップ合戦から地獄突き。

土方はローキック、ミドル、ソバットと叩き込むが、フロントキックをキャッチしたゼウスはトルネードボム気味に叩き付ける。場外にエスケープした土方を鉄柵に投げつけたボディガーは逆水平チョップで鉄柵の外まで吹っ飛ばすとリングに連れ戻す。スリーパーで絞めていったボディガーは串刺しラリアットからその場でショートレンジラリアットを連打。
だが、ミドルキックで反撃した土方は左右のハイキックで蹴り倒すと吉江にタッチ。コーナースプラッシュからスティンクフェイスをお見舞いした吉江は超低空サマーソルトドロップから地獄突き。だが、ロープに飛んだ吉江にスピアーをお見舞いしたボディガーはゼウスにタッチ。

串刺しラリアット2連発からブレーンバスターの体勢に。しかし持ち上げさせない良い得はバックブローを叩き込むと、逆にブレンバスターの体勢に。しかしゼウスが引っこ抜いてブレーンバスターで投げていった。ラリアットを狙ったゼウスにカウンターのテーズプレスを決めた吉江は土方にタッチ。
串刺しハイキックから吉江がコーナースプラッシュ。そこに土方がスタンディングのシャイニング・ウィザードを発射していき、垂れたとことを腕十字に捉える。しかし、そのまま持ち上げて立ち上がったゼウスはマットに土方を叩き付けて脱出。

ボディガーとダブルで土方を捕まえたビッグガンズは合体式チョークスラム。そこに吉江が飛び込んできてダブルラリアットを見舞うが、倒れないビッグガンズがダブルタックルで吉江を吹っ飛ばす。ゼウスが朦朧とする土方にラリアットを叩き込むと、ジャックハマーで豪快に叩き付けて3カウント。

<試合後コメント>
ザ・ビッグガンズ
――地元の大阪で世界タッグ王座への挑戦が決定しました。
ゼウス「そやな。地元で世界タッグ挑戦。これが二回目の世界タッグ挑戦になるから。この前は諏訪魔、ジョー・ドーリングに苦汁を飲んだけれど、次はな潮崎と健斗やな。俺の頭の中では毎日毎日、みんなゲームをしながら屁をこいてる時に俺は走って、みんながおやつを食べてる時に俺はトレーニングして。トレーニングしながら毎日考えているんや。あいつら、どうやってボッコボコのボッコボコにしてやろうかなと思って。楽しみでしょうがないわ。30日、待っとれよ!」
ボディガー「地元大阪で絶対イワしたるから、よぉ見とけよ!」

第3試合

2015-5-21全日本プロレス後楽園_第3試合KENSOが諏訪魔に張り手を見舞っていき場外に連れ出すと、南野が光留に襲いかかる。野村はドーリングを前に蛇に睨まれた蛙状態。それでも果敢にエルボーで向かっていった野村はロープに飛ぶが、ドーリングはかわしてカウンターのクロスボディー。交通事故のような衝撃からカバーしたドーリングだが、自ら引き起こすと諏訪魔にタッチ。
強烈なダブルチョップ一発で野村を悶絶させた諏訪魔は光留にタッチ。エルボーで向かっていく野村だが、光留もミドルキック一発でなぎ倒すと、コーナーに叩き付けてミドルを連打。KENSOと南野も檄を飛ばすが、諏訪魔が豪快なボディスラムで叩き付けると、光留もボディスラム。ドーリングもボディスラムで叩き付けていくと、諏訪魔はボディスラムからブレーンバスターの体勢に。

だが、踏ん張った野村は逆に諏訪魔をブレーンバスターで投げるとKENSOにタッチ。張り手を連打していったKENSOは諏訪魔を場外に放り投げるが、すぐにドーリングが飛び込んでくる。だが、トップロープを下げてうまくドーリングを場外に出したKENSOは光留も場外に放り投げる。まず南野がそこにダイブしていくと、続けてKENSOがプランチャを投下。
諏訪魔をリングに戻したKENSOは諏訪魔のエルボーに張り手で応戦。ラリアットが相打ちになると、諏訪魔がフロントキックを叩き込むがKENSOもビッグブーツを返す。ここで野村が手を伸ばし、KENSOがタッチ。

光留にエルボーで向かっていく野村だが、光留はニーリフトの連打から串刺し式ミドルキック、水車落としで叩き付けるとランニングロー。野村はなおもエルボーで向かって行くと、光留の蹴り脚をキャッチして肘を落としてからドロップキック。さらにボディスラムで叩き付けるとミサイルキックを発射。
しかしその場跳びドロップキックをかわした光留は足を掴んでアンクルホールド。さらにバックドロップで投げた光留だが、DKが入ってきてカット。諏訪魔とドーリングが場外に追いやるが、野村はEvolutionの3人にエルボーで向かっていく。

しかしドーリングのエルボーから諏訪魔がチョップを叩き込むと、諏訪魔とドーリングがトレイン攻撃。さらに合体式フォールアウェイ・スラムでブン投げていく。どうにか南野がカウント2でカットしたが、光留が逆エビ固めに捉える。必死に耐える野村だが、腰を落としてシャチホコ式で絞りあげたところで野村はギブアップ。
試合後、KENSOは健闘した野村を介抱する……と見せかけて、鉄柵に叩き付けてブーイングを浴びた。そんな野村に観客からは「野村」コール。するとリングに戻った野村は四方に一礼してから引き上げていった。

<試合後コメント>
Evolution
光留「揉まれましたね、Evolutionに入って。とんでもねぇヤツらとばかり当たるから、なんか全然、すげーイージーでした。こんなに弱いんだって」

――今日、頑張りを見せた野村選手も一時はEvolutionに入りたいと言っていましたが、実際に闘ってみて成長は感じましたか?
諏訪魔「いやぁ! 毎日ねぇ、いろいろ厳しく言われてるからねぇ、野村はねぇ。その辺、胸へのパンチひとつでも気持ちは分かるんだけどね。ここから、今日はこうやって応援されているけど、次は今日みたいなことはないから」

ーーこの頑張りが当たり前になっていくと……
諏訪魔「そうだよ。これだけやるっていう当たり前のことで、もっと先のものを求めているわけで。そこはまたどんどん厳しく周りがしてくれればいいんじゃないの? そんな感じかな」

――また藤田(和之)選手の話に戻ってしまうんですけど、いろいろなメディアでの発言からも藤田選手自身も諏訪魔選手との対戦については魅力を感じているのは間違いないと思うのですが、諏訪魔選手としては気持ちに変化はありませんか?
諏訪魔「う〜ん、藤田和之の本音の部分、俺は聞けたと思ってる。そこは今後どこでやるか。お互い闘いたい気持ちはあるんで。俺はもう待てない。俺自身も今後どうするべきなのか考えないと。俺は攻めていきたいと思うわけで。でも向こうもやる気になってるんだから」

――強さの象徴という選手が正直今のプロレス界には少なくなっていると思うのですが、そういう意味でも諏訪魔選手と藤田選手の対決というのは魅力的なものです
諏訪魔「周りはね! 周りはそういう風に見るかもしれないけど、俺自身としては強いレスラーとぶつかり合いたい。そういう気持ちはあるけどね。後はもう互いの気持ちに周りがどう動くか。俺自身はいろいろ考えなきゃいけないこともある」

――諏訪魔選手自身は交通整理をした上で出て行ったというのもあるので、向こうがそこができていないという点がわだかまりとして残っているのかなと思っていたのですが?
諏訪魔「……そこをどうこう言う気もなくなった。悪く言ったってしょうがない。それで前進するわけじゃない。ただ向こうの気持ちはわかった。互いにやりたいんだから、単純にやればいいだけ。そこに何もわだかまりとかはいらないんだから。だからクリーンな場所でやりたい。それならどこでもいいよ」

――まだファンはこのカードの実現に希望を持っていてもいいでしょうか?
諏訪魔「俺自身の気持ちはなくなってないから。あとはアレだよ、周りなんて関係ないんだ。意地でも闘ってやると」

次期シリーズ参戦選手発表

次期シリーズ『2015 ダイナマイトシリーズ』への所属選手以外の参戦選手として、ウルティモ・ドラゴン、佐藤光留、DDTの高尾蒼馬が全戦参戦することが発表された。さらに西村修、井上雅央、南野タケシ、斗猛矢が限定三戦。ゼウスとボディガーが特別参戦するほか、ユニオンプロレスの石川修司の緊急参戦も決定。
ドリー・ファンク・ジュニアがシリーズ開幕戦となる6.4後楽園大会に参戦するほか、6.10北海道大会から太陽ケアの参戦も発表された。

全日本プロレス_ジェイク・リーまた、2011年に全日本プロレスでビューしたものの、その後プロレスを離れた李在炅(リー・チェギョン)が6月4日に再デビューすることが発表され、リー本人がリングにあがって「この度、来シリーズに再デビューすることが決定しました。名前もジェイク・リーと改名して心機一転また精進しますので、皆様応援よろしくお願いします」と挨拶。6.4後楽園で行われる再デビュー戦のカードが、大森&野村vs.秋山&リーに決まったと発表された。

第4試合

ジャンボ鶴田追悼メモリアルマッチジャンボ鶴田追悼メモリアルマッチということで、出場6選手+和田京平レフェリーも鶴田メモリアルTシャツを着て登場。そして7人で「オー」のポーズで記念撮影を行うと、場内から「ツ・ル・タ、オー」コールが起こる。
渕と井上の先発で試合が始まると、まずは井上がロープまで押し込むがクリーンブレイク。腕を取って捻っていった渕。菊地がタッチを求めて腕を伸ばしていくと、渕は井上を離してタッチさせる。

やる気満々の菊地を見て渕はタッチしようとするが、秋山も金丸も拒否。渕はトーキックからコーナーに菊地を叩き付けるが、何度叩き付けられても菊地は自らさらに頭をぶつけて大丈夫だとアピール。ならばとフルネルソンに捉えた渕は、そこからサーフボードストレッチにスイッチ。
菊地が反転しようとしてもさせない渕。ここで秋山がタッチしてリングイン。ロープに押し込んだ秋山だが、体勢を入れ替えた菊地はエルボーを叩き込む。秋山はもう一度ロープに押し込むとクリーンブレイク。「来いよぉ!」と挑発する菊地を相手コーナーに投げて「もう帰れよ!」と呆れる基山だが、菊地はタッチせずにエルボーで向かって行く。

しかしエルボー合戦で打ち負けて大森にタッチ。ショルダータックルでなぎ倒した大森を秋山はヘッドロックでグラウンドに持ち込む。ヘッドシザースで切り返した大森だが、秋山は大森をロープに飛ばすとジャンピングニーパットを叩き込んで「オー」。続いて井上が金丸にサミングを見舞っていくが、金丸もドロップキックを返すと秋山にタッチ。
ダブルのカウンターエルボーから秋山が腹にチョップ。コーナーに押し込んで腹にチョップを連打した秋山に井上は「反則だろ!」。金丸も腹にチョップを見舞って行くが、井上はサミングをお返し。タッチを受けた菊地はゼロ戦キックを叩き込むが、串刺しラリアットを返した金丸はブレーンバスターで投げてからコーナーへ。

追いかけていった菊地にエルボーを見舞った金丸だが、腹筋で戻った菊地はスパイダー式フロントスープレックスで投げてからダイビング・ヘッドバット。これをかわした金丸は渕にタッチ。ボディスラムで叩き付けると、客席からは「もう一丁」の声。もう一発ボディスラムで叩き付けた渕は金丸にタッチ。
エルボー合戦からエルボースマッシュでカチあげた金丸だが、菊地もカウンターのエルボーを返して大森にタッチ。秋山にフロントキックからニールキックを叩き込んだ大森はチョップ合戦へ。そこから秋山が串刺し攻撃を狙ったがフロントキックで迎撃した大森はロープに飛ぶ。

2015-5-21全日本プロレス後楽園_第4試合しかし秋山はフロントキックで迎撃。大森は返す刀でフルネルソンバスター。そこから菊地と井上が入ってきてトレイン攻撃を見舞っていくが、菊地と井上の攻撃はことごとくフロントキックで迎撃されてしまう。逆に秋山が突進していくと、井上はオリャーラリアットで迎撃。さらにコブラクラッチ式河津落としからアルゼンチン・バックブリーカーの体勢。だが、持ち上げさせない秋山はラリアットでなぎ倒すとランニングニー。
カウント2で返した秋山をスクールボーイで丸め込んだ井上は「もらった!」と首固め。しかしカウント2で返した秋山はジャンピングニー。そこに金丸がディープ・インパクトを決めると、渕がバックドロップで投げていき、秋山がトドメのランニングニー。しかし、大森がどうにかカウント2でカット。ならばと秋山はエクスプロイダーで投げるが、井上もカウント2で返す。しかし秋山はもう一度エクスプロイダーで投げてカウント3。

2015-5-21全日本プロレス後楽園_「オー」試合後、全選手で握手を交わしたあと、マイクを持った渕が「どうもありがとうございます。ジャンボ鶴田さんが天国に逝かれまして15年が経ちます。2000年の5月でした。僕らレスラー、スタッフ、そして全日本プロレスファンの中にそれぞれジャンボ鶴田さんの思い出が今でもあると思います! 今日はこうして鶴田さんと縁ある6人、そしてレフェリーの和田京平とこうして記念の試合が出来たのを嬉しく思います。それと今日いらしてくれているファンの皆さんの温かい声援、僕らもそうですけど、天国にいる鶴田さんも一番嬉しいと思っているはずです。今日は本当にどうもありがとうございました。やっぱりオーやっちゃおうか? 皆さんもご一緒によろしくお願いします」と挨拶すると、鶴田さんの入場テーマ曲である『J』が鳴り響き、コーナーに登った渕を中心に全員で「オー」の大合唱。

<試合後コメント>
秋山準&金丸義信&渕正信
渕「どうもありがとう! 今日は働きが悪くてこの2人に大いに助けられたよ。悪かったね。最後の『オー!』だけ一所懸命やろうと思ったけど。少し感極まったところがあったな、つう(=鶴田)さんのことを思い出して。60も過ぎたのにあんまりメソメソしてちゃいけないんで。極力……つうさんらしく、明るく元気に『オー!』をやらせてもらったよ。俺がやるより秋山社長がやった方がよかったんじゃないか?」
秋山「いやいや(苦笑)」
渕「まぁつくづく15年は早いなぁという思いですね。とうの昔に俺なんか49歳で亡くなったつうさんの歳を越しちゃったからね。つうさんどころか馬場さんの年齢も超えてるくらいだから。でもこうやって記念試合をやれる全日本プロレスは会社もファンの人もあったかいなという気持ちですね」

――今日は秋山選手も久しぶりに鶴田選手から直接教わったというジャンピング・ニーパットを見せていて、そこは意識されたのだろうなと思いましたが?
秋山「そうですね。今日は低いヤツだけじゃなくて飛びました(笑)。いろいろお世話になりましたが、鶴田さんは皆さんも知ってる通り、『人生はチャレンジだ』という言葉もあるんで。過去の人を偲ぶ、思い出すというのも大切だと思うんで。ただ宮原とかこれからの人間もしっかり見ていきたいんで。鶴田さんから教えてもらったものを若者にしっかり教えていきたい。その遺伝子を少しずつ残していきたいと思っています」

――ちなみに鶴田さんから教わったジャンピング・ニーの極意を若い選手に教えるというのは?
秋山「全然ありますよ。ただね、今のヤツがその重さを感じるかは分からないですけど、やっぱり重いものですからね。僕にそれを教えてくれと言ってくるやつが出てくるかどうか。それをまた楽しみに。自分からもしかしたら言うこともあるかもわからないし、それは渕さんと相談して(笑)。実際僕がジャンピング・ニーを鶴田さんから教えてもらったのは渕さんから『お前、鶴田さんに教えてもらえ』って言われたのがあったんでね。それで教えてもらったんで。生き字引がここにまだ元気にいるんで、次は誰に伝えたらいいですかねっていうのも聞きながらやっていきたいと思っています」

――金丸選手、今日はかつての全日本プロレス時代の仲間とのメモリアルマッチでしたが。
金丸「そうですね。その中でも自分ももう20年近くいるんですけど、一番下だなぁと(笑)。なつかしく感じました」
渕「(鶴田さんとは)同郷だもんな」
金丸「はい。入門前に一度鶴田さんに話してもらったことがあるんですけど、入門してからは直接はあまり教わることはなかったんですけど、要所要所で教えてもらっている部分はあるんで。そういうところを今後に活かしていきたいなと思っています」

第5試合

2015-5-21全日本プロレス後楽園_第5試合5.6後楽園大会で曙&吉江を撃破して世界タッグ王座初戴冠した宮原は、試合後に藤田和之戦実現のため勝手に行動する諏訪魔を批判。しかしEvolutionの参謀である青木がそもそもEvolutionがいくら挑発してもXceedがやり返してこなかったからつまらなかったんじゃないかと反論。そこで急遽、両者のシングルマッチが行われることになった。

宮原は世界タッグの2本のベルトを掲げながら入場。そんな宮原を見てニヤリと不敵な笑みを浮かべた青木。睨み合いになると、いきなり宮原がエルボーから青木を場外に放り出して自らも場外に出るが、青木は入れ替わるようにリングに戻る。腕の取り合いからグラウンドに持ち込んだ宮原だが、青木はヘッドシザースで脱出。
青木がエルボーからロープに飛ぶが、宮原はカウンターエルボーから場外に連れ出して鉄柵にホイップ。しかし鉄柱を掴んで回転しながらリングに戻った青木は、戻ろうとした宮原をフロントキックで場外に蹴落としてから場外でブレーンバスター。しかし宮原も青木を鉄柵に投げつけると、ファイヤーマンキャリーから鉄柵の上に落としていく。

さらに鉄柱に叩き付けてから場外にDDTを決めた宮原。青木をリングに戻した宮原はエルボー合戦。しかし青木は腰にヘッドバットを叩き込むと、ランニング・サッカーボールキック。宮原がロープに飛ぶと、かわした青木はドロップキック。そしてミサイルキックを発射した青木はボディシザースに捉えるが、宮原はロープに脱出。
宮原はトーキックから頭部への低空ドロップキック。さらに串刺しジャンピングエルボーからノーザンライト・スープレックスで投げると、バイシクルキックで津込んでいくが、かわした青木は宮原をコーナーに座らせるとカナディアンバックブリーカーに捉えてそのまま両ヒザをマットについていく。

さらにバックドロップから一気に逆エビ固めへ。ロープに逃れた宮原バイシクルキック。かわした青木はフロントキックからラリアットを叩き込むと、バックドロップで投げてから体重を乗せたラリアットでなぎ倒す。しかし宮原もカウンターのバイシクルキックで迎撃すると、串刺しニーからライガーボムで叩き付けるがカウントは2。
ジャーマンをサムソンクラッチで切り返した青木はそこから腕十字へ。10分が経過して三角絞めで切り返した宮原だが、青木は何とその体勢から宮原の両足を抱え込んで逆エビ固めに切り返すと、テキサス・クローバー・ホールドにスイッチ。

宮原がロープに逃れると、青木はフロッグスプラッシュを投下。カウント2で返されると、青木はアサルトポイント(=レッグロック・スープレックス)を狙うが、宮原は踏ん張るとバイシクルキックから二段蹴り式のニー。
これが青木のアゴにクリーンヒットし、青木は前のめりにダウン。レフェリーは青木の状態を確認して即座に試合をストップ。林リングドクターが飛び込んでくるが、宮原は唐突な幕切れに納得いかない表情。しかし青木は大の字に倒れまま動かない。

2015-5-21全日本プロレス後楽園_宮原が諏訪魔に宣戦布告マイクを持った宮原は「青木、さすがだよ青木。強いよ。おいEvolution、青木に勝ったぞ。次は誰だ? 諏訪魔、聞こえてんのか? デカイ体してどっっか隅っこで見てるんだろ?」と挑発。そこに諏訪魔が入ってくると、宮原は「オイ、いつまでも俺のことをクソガキ扱いしてんじゃねぇよ。そろそろ出てきてもらおうか!」と宣戦布告。
宮原を睨み付けた諏訪魔が「オイ、宮原。お前じゃ俺らEvolution倒すのまず無理だよ。ただな、いつでもかかってこいこのクソガキ!」と指差した瞬間、宮原が殴りかかる。周りが両者を分けると、諏訪魔はリングをリングを降りていく。宮原は「これは諏訪魔が受けたと思っていいんですよね? もうこの全日本は新しい時代を作らなければいけない。絶対に俺が作る!」と、改めて全日本新時代を作る宣言。

<試合後コメント>
宮原健斗
「さすが青木篤志! 流れをほとんど持っていった。でも! 最後勝ったのは俺だ。青木は巧いと言われても結果がすべてだ。世界タッグ獲ってから約2週間。新しい時代を作るのは今だと思ってるんで。諏訪魔、あれは出てくるっていう意志表明でいいんですよね。いつまでもね、俺のことをクソガキって見下ろして、自分の立場を守っているんなら、そろそろ現実を見てもらおうじゃないかって。もう全日本も新しい時代に行かなくちゃいけない。2年後でも1年後でもない。今ですよ。それの先頭に俺が立つつもりなんで」

――これからどんどん上を狙っていかなくてはいけないわけですが……
「僕はもう上だとは思っていないですよ。横並びかすぐ上にいますよ。手を伸ばさなくてもいい位置にいますんで。それをあの上と呼ばれている選手たちはあぐらをかいているのか、俺の存在をどう見ているのかで全然戦い方は変わってくると思うし。でもね、昔あったことを振り返る必要が全日本にはないんですよ。昔ああだった、昔こうだった。関係ないよ、俺には。そんな時代知らないし。今の全日本プロレスが大好きなんで、そこをもっともっと盛り上げたいという気持ちから、ああやって上にいる人たち。上にいると言われている人たち。どんどんそういう人たちを排除して、(今座っている)あのイスに俺が座って、先頭に立ちたいですよ」

――最初に入団を決意された時は、強くて大きくてオーラのある選手たちの一員になりたいとおっしゃっていましたが、今はもうそれを乗り越える立場という事ですね。
「そうですね。+α、スケールのデカいプロレスラーですよ。僕が目指しているのは。全日本はこんなもんじゃない。それはいろいろな意味ですよ。全日本はこんなもんじゃないですよ。もっともっとスケールデカいですよ、全日本は。これから、Evolution、今日が始まりですよ。青木もまた言ってくるだろうし、諏訪魔もああいう風に暴れるだろうし。でも俺はデンと構えるつもりはないんで。俺は挑戦者なんで。世界タッグチャンピオンでも俺は挑戦者なんで。どんどんどんどん上の人間に食いついていきますよ」

第6試合

2015-5-21全日本プロレス後楽園_第6試合①石井のセコンドにはこの日試合はないが、同じチーム・ドリフの入江茂弘と高尾蒼馬がつく。ロックアップからロープに押し込んだ石井はクリーンブレイク。ショルダータックルでなぎ倒した鼓太郎は石井のサマーソルトドロップをかわすとアームドラッグで投げていく。さらに腹部へのエルボーからキチンシンクを叩き込んだ鼓太郎はカナディアンバックブリーカーの体勢からガットバスター。
腹部へのエルボーで石井を場外に出した鼓太郎は鉄柵に投げつけてからフロントブレーンバスターで鉄柵に腹部から落としていく。徹底した腹部攻撃で苦しそうな表情の石井をリングに戻した鼓太郎はフロッグスプラッシュを投下してからボディシザース。

ロープに逃れた石井だが、鼓太郎は腹部へのエルボーからセントーンを落とす。石井もエルボーを打っていくが、鼓太郎は徹底して腹部へのエルボー。フロントキックを返した石井は腹部へのエルボーからロープに飛んだ鼓太郎にドロップキック。さらにアームホイップからサマーソルトドロップを落とすと、ソバットからヘッドシザースで飛び付いてクルックヘッドシザース。
ロープに逃れた鼓太郎はロープに飛ばされるのを拒否。石井は投球フォームからのチョップを叩き込むが、鼓太郎はビット(=ハンドスプリング・エルボー)を返すと、串刺しジャンピングニーから地獄の断頭台。これをドロップキックで迎撃した石井は投げ捨てジャーマン。

着地した鼓太郎は腹部へのエルボーからランニングエルボーで石井を場外に追いやるとトペを発射。石井をリングに戻した鼓太郎はブルーディスティニーの体勢。しかしエルボーで逃れた石井は鼓太郎をコーナーに乗せると追いかける。腹部へのエルボーで叩き落とした鼓太郎だが、それでも追いかけていった石井は最上段から雪崩式ブレーンバスター。
しかし体を捻って着地した鼓太郎はコーナーに登っていく。足にしがみついていった石井は背後から追いかけていくと、雪崩式リバースフランケンで投げていく。石井は続けてダイビング・ネックブリーカードロップを決めるがカウントは2。10分が経過してエプロンに出た石井は奈落式タイガースープレックスを狙う。

踏ん張った鼓太郎は逆に奈落式タイガードライバーを狙うが、踏ん張った石井はジャンピングキックから奈落式フランケンシュタイナーで投げていく。リングに戻った鼓太郎をタイガースープレックスで投げようとする石井だが、踏ん張った鼓太郎は腹部へのエルボー。しかし石井も張り手を返すと、エルボーと張り手の打ち合いになり、鼓太郎は掌底アッパーを叩き込むが、石井は延髄斬り。
ならばと必殺のニールキックを放った石井だが、鼓太郎は特訓してきた十字ブロックでガード。石井は右ヒジへのニーリフトからもう一度ニールキック。しかし鼓太郎はこれも十字ブロック。石井は鼓太郎の腕を巻き込んでニーリフトでカチ上げるとうずくまった鼓太郎にオーバーヘッドキックを落とす。

2015-5-21全日本プロレス後楽園_第6試合②そしてタイガースープレックスで投げていったが、カウントは2。今度こそとニールキックを放った石井だが、キャッチした鼓太郎はそのまま石井を肩車すると、レクイエム(=高角度前方回転落とし固め)で叩き付けて3カウント。
あと一歩のところまで追い込みながら世界ジュニア王座に手が届かなかった石井を入江と高尾が肩に担いで引き上げていく。鼓太郎も胸を押さえて苦しそうに引き上げていった。

<試合後コメント>
鈴木鼓太郎
「初防衛戦になりますけど、これが俺が作り出す世界ジュニアの闘いの第一弾ですね。背中で見せるプロレス。俺が見てきたプロレスだし、俺が憧れたプロレスだし、俺が教わってきたプロレスです。そのプロレスに少しでも近づけるようこれからも努力していきたいと思います。そして見てるお客さんの想像を超えるような試合をしていきたいです。俺は想像を超えていく」

――以前おっしゃっていた「追い続ける背中」という……
「ひとつしかないでしょう。あの背中に少しでも近づかないと。せっかく教えてもらったプロレスですから。そういう意味でも少しでも恩返しできたらと思っています」

第7試合

2015-5-21全日本プロレス後楽園_第7試合①三冠王座を戴冠しながらも体調不良で長期欠場となったため返上。しかし復帰してからは絶好調の曙は今年の『チャンピオン・カーニバル』で優勝。曙欠場中にドーリングを撃破して三冠王者となった潮崎に満を持して挑戦する。
曙は後から入場してきた王者・潮崎を拍手をして迎え入れる。そして曙から握手を求めると、潮崎が応じる。その瞬間、グッと引き寄せた曙は至近距離で王者を睨み付けた。

緊張感のある中、試合開始のゴングが鳴ると、ロックアップから一気にコーナーまで押し込んだ曙は睨み付けながらブレイク。手四つの力比べでも一気に押し込んでいった曙だが、後転した潮崎は下から捻りあげる。走り込んできた潮崎をショルダーブロックで後退させた曙は「来い、オラ!」と挑発。
トラースキックから走り込んだ潮崎だが、ショルダーブロックでなぎ倒した曙はエプロンに出た潮崎をタックルで場外に叩き落とす。エプロンに戻ってきた潮崎に曙が突進するが、袈裟斬りチョップで迎撃した潮崎はヘッドシザースで飛び付いて場外に落とそうとする。

さすがにこれは無理だったが、リングに戻った潮崎はウラカンホイップで投げてからスライディングキックで曙を場外に出すと、鉄柱に押し付けてから回転袈裟斬りチョップを頭部に叩き込み、さらにDDTで叩き付ける。エプロンから袈裟斬りチョップを振り落とした潮崎だが、曙も潮崎を鉄柵に投げつけるとショルダースルーで投げ飛ばす。
頭部から出血した曙だが、場外でヨコヅナインパクト(=ジャンピングパイルドライバー)の体勢。リバースで切り返した潮崎。両者、どうにかリングに戻ると潮崎は後頭部に蹴り斬りチョップを落としてからジャンピング・ニードロップを3連続投下。

立ち上がろうとする曙の側頭部にトラースキックを叩き込んだ潮崎は、フェースロックで絞りあげる。だが、オンブしながら立ち上がった曙は後方のコーナーに叩き付けて脱出。潮崎はダイビングショルダーを狙ったが、キャッチした曙は背中に張り手を振り下ろすとボディプレス。これをかわして自爆させた潮崎はショルダータックルでぶつかっていくが、曙は倒れない。
ジャンピングショルダーで何度ぶつかっていっても倒れない曙だが、逆水平チョップでどうにか倒した潮崎は串刺し逆水平チョップ。10分が経過し、潮崎はローリング袈裟斬りからブレーンバスターを狙ったが、曙が押し潰す。突っ張りでコーナーまで吹っ飛ばした曙はコーナースプラッシュからエルボードロップ。

曙はコーナーに登っていくが、下から捕まえようとした潮崎。張り手で防御した曙だが、潮崎は背後からドロップキックを叩き込むとパワーボムで叩き付ける。そして走り込んでのラリアットから豪腕ラリアットでなぎ倒すがカウントは2。潮崎はゴーフラッシャーを狙うが、自ら痛めている脇腹を押さえてしゃがみ込んでしまう。それでも対角線ダッシュのラリアットを狙った潮崎だが、曙はスクラップバスターで迎撃。
エルボー合戦から潮崎の逆水平チョップに張り手で応戦する曙。潮崎もどうにか倒れずに堪えるが、曙は左右の張り手から串刺し攻撃を狙う。トラースキックで迎撃した潮崎だが、曙は張り手からバックドロップ。カウント2で返した潮崎。ここで15分が経過。曙はヨコヅナインパクトを狙うが、潮崎が蹴り上げて阻止すると、曙は張り手からコーナースプラッシュ。

しかし潮崎もコーナーからダッシュして豪腕ラリアットでなぎ倒す。場外にエスケープした曙だが、潮崎はノータッチプランチャでアタックすると、曙をリングに戻してから拳を突き上げて串刺しラリアット。さらに曙の手首を掴んで引き込んでのショートレンジラリアット。カウント2で返した曙をブレーンバスターで投げた潮崎だがカウントは2。天を指差した潮崎はコーナーに登っていくが、曙も立ち上がる。そして背中にチョップを落とした曙はチョップを打ってくる潮崎に張り手。
2015-5-21全日本プロレス後楽園_第7試合②そこから投げ捨てのトルネードボムで叩き付けるとエルボードロップを投下。潮崎もカウント2でどうにか返すが、曙はコーナースプラッシュ2連発からランニング・ボディプレス。これもカウント2で返した潮崎だが、曙は左右の張り手を連打すると河津落とし。20分が経過し、曙はヨコヅナインパクトを完璧に決めてカバーするが、何とこれもカウントは2。曙は何と潮崎の両腕を抱え込むパッケージドライバー式ヨコヅナインパクトで叩き付けて3カウント!

2015-5-21全日本プロレス後楽園_エンディングこれにはさすがの潮崎も大の字に倒たまま動けない。自ら返上したベルトを再び取り戻した曙はベルトを手に土俵入りポーズ。
そして「曙」コールの中、マイクを持つと「ファンの皆さん、三冠チャンピオンに返りました! 今日たくさん応援えりがとうございました。おーい、潮崎! 今日ありがとう。また近いうちやるぞ! 今日は本当、たくさんしゃべりたいんですけど、無理無理。今からメキシコ行かなきゃいけなんで。とりあえずこのベルトを持って日本全国、いや世界どこでも、誰ともやります! 自信ある人たちはどんどん出てきてください。チャンピオンカーニバル以来やっていないんですけど、もう一回万歳をやりたいと思います。皆さんいかがでしょうか? 全日本万歳! 全日本万歳! 全日本万歳! 今日はありがとうございました!」と万歳三唱で締めくくった。

<試合後コメント>
渕「2度目の三冠、おめでとうございます、乾杯!」
※渕に音頭で吉江とSUSHIがビールで乾杯
曙「いやぁいいもんだねぇ」
渕「今日の最後の技、あれは何?」
曙「ヨコヅナファイナルインパクト! あれなら返されない。マスコミのみなさんにも言いましたが、だんだん慣れてくると(フィニッシュとして)危なくなってきた技なんですよね。いずれは必ず返されると思って、自分も考えて成長しないと。相手が成長している分自分も成長しないとなかなか三冠は獲れないですよ。これから成長して成長して。まだハタチのつもりで」
渕「あれは絶対返されないだろう」
曙「頑張ります!」

――前回は試合で負けたのではなく、ベルトを返上したわけですが……
曙「前回も前回だし、今回も今回だし。チャンピオン・カーニバルで優勝した時の、偉そうに言うわけじゃないですけど、今の曙の方が前回獲った時より全然強いし、今日もだいぶ攻められたんですけど、じっくり構えて、さばいて。やっぱり攻めるところはバンバンバーンと自分の分野の流れにはなりましたね」

――張り手を鬼気迫る表情で繰り出していましたが。
曙「最近はみんな張ってくるからムカつくんだよね。誰を張ってると思ってるんだって。張り手の専門家なんだよ」

――横綱が今の方が強いというのは、今日もそうでしたが20分超える闘いを制する事ができるスタミナにあるのではと思うのですが。
曙「もちろんスタミナもそうだし、今日最後に出した技もそうなんですけど、やっぱり気持ちですね。いろんなことを経験して、気持ちがだいぶ変わりましたね。(前回)獲った時よりだいぶ。もう(前回)獲った時は絶対投げ飛ばされないとか、そういうところばかり気にして。今はもう投げ飛ばされても、起き上がった時に何ができるかの方を考えてやってるんですよね。相手もやっぱり考えてきているんで、自分もただ同じことしかやらないというのではなんの意味もないと。長続きできない。これからは絶対的な壁になって、上がってくる選手にまだまだ顔じゃないって」

――前回獲った時とどちらがうれしいですか?
曙「前回の方がドキドキ感がありましたけれど、正直言うと今は獲って当たり前。持たなきゃいけないという時期だと思っているんですね。相撲の言葉で言えば心技体がガッチリ合ってるんで。ありがとうございました!」

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