【インタビュー】『PANCRASE 328』で山北渓人がパンクラス・ストロー級王座の北方大地に挑む!「最後にはベルトを巻けるように頑張ります」

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 昨年12月、パンクラス・ストロー級王座を初防衛した北方大地(パンクラス大阪稲垣組)が、『PANCRASE 328』(7月18日、ベルサール高田馬場)で再び挑戦者を迎え撃つ。
 挑戦者は山北渓人(リバーサルジム新宿Me,We )だ。
 山北は2020年パンクラスデビュー。同年のNBT優勝を飾った。その後、2021年6月に尾崎龍紀、10月に野田遼介を破ってタイトルへの挑戦権を手にした。アマチュアから数えると、なんと16戦負けなしでのタイトル挑戦となる。
 初めてのタイトルに臨む意気込みを、山北に聞いた。

――無敗のままタイトルマッチを迎えましたが、今の心境はいかがですか。
「タイトルマッチでもちろん気は引き締まっているんですけど、でも、いつも通りで、やることはそんなに変わってないですね。相手は強いんですけど、どっちみち相手に勝つという目標は変わりないので、変わらず、いつも通り。下手に変えちゃうとどうなのかなって感じなんで」

――タイトルにたどり着くまで、ご自分としては早かったですか、時間がかかったと思いますか。
「ちょうど良かったなと思います。(試合)間隔は、この前、野田(遼介)君とやった時(2021年10月)からあいてるんですけど、期間で言うと、MMAを始めて3年ちょい。4年経ってないので、キャリアでは1つずつやってたどり着いたという感じですね」

――野田選手との試合はすごい試合でした。
「ありがとうございます」

――タフなファイトで、あそこまで完封されて。
「もちろん極めたかったんですけど、野田選手が頑張ってきて。それでも3R終わった後にまだいけるなって感じ、余力が残ってたんで。次は5Rなんですけど、その感じでいけば全然楽勝だなって思いましたね」

――あの試合は、一本勝ちでなくてもすごい試合でした。さあ、そこでいよいよタイトルマッチ、王者への挑戦です。
「レベル的には今回の相手で一気に上がると思うので、この試合に勝ったら本物の格闘家と言っていいんじゃないかなと思ってます。相手はなんでもできる選手なので」

――さて、少し、これまでのことをお聞きします。レスリングを始める前は、どんなスポーツをしていましたか。
「レスリングを始める前は柔道をやっていたんですけど、柔道はそんなに合わなくて1年でやめちゃいました。レスリングは、もともとMMAをやりたくて始めたんです。
 小学校の頃からDREAMとかPRIDEを見ていて、格闘家になりたいと思って。柔道もそうなんですけど、レスリングも格闘家になるために始めました。今、自分が格闘技をやっていると思うと嬉しいものがあって。レスリングは超中高と続けて、今の自分の強みになっているので、やっていて良かったと思います」

――では、純粋にMMAをやるために小学校でレスリングを始めて、大学まで続けたんですか。
「そうです。もちろんレスリングも強くなりたかったんですけど、オリンピックっていうよりかは総合格闘技をずっとしたくて続けていましたね」

――周りのチームメイトとはちょっと違った目線で続けていたんですね。
「そうですね。レスラーはレスリング力があるんで、最初の方、勝ちやすいと思うんで。いきなりトップとか行けるんですけど、僕は1つ1つ他の選手と同じように上がっていって、結果いろんな経験ができて良かったと思っています」

――ご出身は三重県ですね。どの段階で上京していらっしゃったんですか。
「大学で、神奈川県にある専修大学に入って、レスリング部で4年間やっていました」

――大学時代はレスリングだけに集中していたんですか。
「はい。4年目の冬に、山崎(剛)さんのMe,Weを先輩から紹介してもらって行くようになりました。レスリングは最後の方はあまり行けてなかったんですけど、試合もまだあったので、レスリングも練習しながら、レスリングが休みの日にMe,Weに行ったりして。レスリングを引退した後は、ずっとここMe,Weで練習していましたね」

――今の山北選手を見ていると、このMe,Weがすごく合ってると思うんですけど、先輩の紹介というのは、ここが山北選手に合っているからということだったんでしょうか。
「いえ、たまたまで。その先輩を、山崎さんが『格闘技、興味ない?』ってスカウトしたんです。その先輩に一緒に連れてきてもらったのが始まりでした。なので、すごい偶然ですね。それがジャストフィットだったので良かったです」

――Me,We生え抜きの誇りや自信はあるんじゃないですか。
「そうですね、周りのみんなが強いので。藤田大和先輩とか倉本一真先輩とか神部建斗くんとか、トップが集まってるんで。その人たちと練習できるっていうのが自分を強くしてくれていると思いますね」

――その中で、山北選手がずっと続けてきたレスリングが根幹になりますね。
「はい。レスリングと、レスリングで作ったフィジカルと。あと、Me,Weは柔術・グラップリングが強いジムなので、そこがレスリングとフィットして自分の形になっていると思います。レスリングと柔術が組み合わさって良い相性になっていますね」

――タイトルマッチが決まって、周りの反応はいかがですか。
「みんなに『獲るでしょ!』みたいな感じで言われるんですけど、試合をする自分としては、相手が強いなという印象を持っちゃいます。でも、周りから見てそう言われるということは、僕はちゃんと(ベルトを)獲れる位置にいるんだなって思います」

――また一つ、Me,Weにベルトを、というところですね。
「はい。増やしていきたいですね」

――地元の皆さんも応援してくれているでしょうね。
「そうですね、応援してくれていますね。三重県立いなべ総合学園高校っていうんですけど、恩師の藤波先生も試合ごとに毎回応援してくれています。在校生の子たちや、専修大学の先輩・後輩たちも、みんな応援してくれていますね」

――そういう山北選手の姿に憧れて、総合に来る人もいるかもしれませんね。
「そうですね。そうなってくれたら、自分としてもすごく嬉しいです」
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――さて、試合の話の戻りましょう。現KOP・北方選手は、砂辺(光久)選手を下してからパンクラスでは長期政権を築いています。どんなイメージがありますか。
「前回の、宮澤(雄大)選手との試合も見させてもらったんですけど、極める力を持っているし、本当に満遍なく全部できる選手ですね。あと、やっぱりストーリーがある選手だと思いますね」

――どのように闘っていこうと思っていますか。
「毎回、そんなに作戦とか決めていなくて、練習でやってきたことが勝手に出てくれるので、作戦を考えるというよりも普段の練習をしっかり頑張るという感じですね。そうすることで試合で良い動きができているので、そこは下手に変えない方がいいと思っています。もちろん、強い技とかを警戒はするんですけど、いつも通りです、本当に」

――この3年間で著しく成長してきた山北選手、いろんな武器を身につけてきてるんですけど、なんと言ってもあのレスリング力と、相手をドミネートするコントロール力が秀でていると思います。ご自分の中では、どういうところが強みだと思っていますか。
「抑える力ももちろん自信あるんですけど、ずっと極めを狙い続けられる体力ですね。あと、追い込まれたところからが強いと思っているんですけど、そこはまだ試合で見せられていないので、追い込んでくれるかなという感じですね」

――チャンピオンに追い込んでくれよと。
「はい。そこで自分の持ち味を見せたいですね」

――相手は修羅場もくぐり、5Rも経験している選手です。何が試合のキーポイントになると思いますか?
「そうですね……本当に1つ1つミスなく、5Rやり切るつもりで。そう簡単に決めさせてはくれないと思ってるんで、5Rしっかり走り切るつもりで、その中でチャンスをモノにしたいです。極めももちろん狙っていきたいですね」

――山北選手はちゃんと下から上がって行って6戦無敗、しかも挑戦者決定戦も経てタイトルに挑戦というのは価値が高いと思うのですが、ご自分ではその辺はどう意識されていますか。
「ちょっと意識するところもあるんですけど、でも、急に強い選手とやらずに1つ1つステップアップしながらたどり着いたという感じなので、そんなに戦績は意識してないです。もちろん、きれいな方がいいですけど」

――1戦、Road to ONEをはさみましたが、キャリアのほとんどはパンクラスで積んできました。パンクラスのベルトに対しては、どんな思いがあるのでしょうか。
「格闘技を始める前は、そんなにベルトを獲りたいって思っていたわけじゃなくて、ただ格闘家になりたかったんです。でも、格闘技をやっていて勝っていって、ベルトに近づいていくうちにどんどんこのベルトが欲しくなって、早く巻きたいですね、ベルト」

――よく、チャンピオンとチャンピオン以外は全然違うと言われますが、いかがですか。
「そうですね、ランキングを見ても、やっぱり北方選手は頭一つに抜けていると思うんです。でも、自分も、ランキングを見ると、ピンチになったことがないので、(チャンピオンと)ちゃんと闘える位置にいると思います」

――海外ではこのストロー級がまだないところも多く、現在のところ、海外で闘うにはフライ級かバンタム級に上げていく必要があります。このような現状を考えて、この先どのような未来を描いているのでしょうか。
「ストロー級って、限られた人というか、僕みたいにちっちゃい人しか闘えない階級で、やっぱり軽量級の方が世界で勝ちやすいと思ってるんで、そのチャンスをしっかりつかんで、海外で強い選手と試合をしたいですね」

――やはり世界のトップを見据えていると。
「そうですね。狙える位置にあると思うので。世界一になりたいですね」

――では、改めて、タイトルマッチ、どんな勝ち方をしてくれますか。
「きれいに一本取ったり、スパッとKO で勝つのが理想形ですけど、簡単にそうはさせてくれないのが格闘技だと思います。まして、相手は北方選手なので。泥くさくても5Rやり切って、しっかり勝つ覚悟でやっていきます。
 勝つイメージは見えているので、自分が練習してきたことをしっかり出して、最後にはベルトを巻けるように頑張ります」

(聞き手・撮影/吉田了至、構成/佐佐木 澪)

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