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　30日、RIZINが『Yogibo presents RIZIN.29』に関する記者会見を実施し、榊原信行CEOがシバターについて言及し、YouTuberファイターの持つ新たな可能性を語った。

　シバターはサブチャンネルも合わせて登録者数約140万人を誇るYoutuberであり、パンクラスP's LAB横浜で練習する格闘家でプロレスラー。ニコニコ動画時代から様々な炎上系動画を繰り広げていたが、Youtubeに活躍の場を移してからは有名Youtuberとの絡みで様々炎上。朝倉兄弟が出場する以前からTHE OUTSIDER（アウトサイダー）に出場しており、一昨年に朝倉未来（総登録者数：約213万人）と、昨年朝倉海（総登録者数：約106万人）と対戦するも敗北。
　昨年大晦日にRIZINに初参戦した際には、“魔娑斗二世”HIROYA（総登録者数：約10.6万人）と対戦し、相手の得意とするキックルールでダウンを取り、腕十字でタップを奪うなど大活躍。一時はドロー判定となるも、すったもんだの裁定の末に判定勝利をもぎ取った。

　戦後にHIROYAが発した「タップはしてない。腕十字ってどこが痛いんですか？」という発言は数多くの論争を引き起こし、朝倉未来も「シバターはホントに採用して正解だった。格闘技ファンが増えたんじゃないですか？あんなに真剣な姿を見て感動した人もいるでしょう。プロレス的要素も含めつつHIROYA選手に勝つなんてすごいこと。今日のMVPじゃないですか」と戦前・戦後も合わせて格闘技界に大きな話題と注目を集めたシバターを高く評価していた。

　この日の会見後に囲み取材に応じた榊原信行CEOは、先日渡米した際にフロイド・メイウェザーJr.のサプライズによってUFC代表のダナ・ホワイトと約15年ぶりの再会を果たしたエピソードを語りつつ、海外の格闘技シーンについて言及。

　アメリカでは、YouTuberファイターとして活躍するローガン・ポール＆ジェイク・ポール兄弟が台頭しており、4月17日にジェイクが元UFCファイターのベン・アスクレンを相手に1RでTKO勝利を決めた試合や、6月6日に行われるメイウェザーvsローガンの試合は全世界から注目されているという状況を語った榊原CEOは、「シバターを上げることのきっかけを作ったのはローガン・ポールが去年イギリスの人気YouTuberとやったボクシングマッチ。あれが残念ながら去年の格闘技の中で一番バズって再生回数とか視聴者数とかが一番多かった試合。これは認めざるを得ないんです。結果、シバターを上げて、HIROYAとやった試合、僕らとしては地上波では生放送に乗せなかった試合が、再生回数や話題性で言ったら、大晦日のナンバーワンになってしまう。堀口恭司vs朝倉海以上に、世の中の人達はそこに興味があるんだと」とRIZINが誇るYouTuberファイター・シバターが打ち立てた数字を評価。

　そして、「UFCとかBELLATORはそこに触れられないじゃないですか。どう考えても。そこに触れちゃったときの、UFCの食物連鎖が崩れちゃう。でも、後発のRIZINにはワンチャンある。僕はやるべきだと思う。僕らも上げていく上で言うと、話題作りだけの選手だけじゃなくて実力に裏打ちされて、上がってくる以上は真剣に、ある一定のレベルの中で闘える選手の中でマッチメイクしていきたいと思ってますね」とRIZINへのYouTuberファイター参戦、積極的なエキシビジョンマッチの実施について意欲を見せた。

　しかしシバターは25日に『RIZINの運営がひどすぎる！もう出ません』という題でYoutubeに動画を投稿し「大晦日終わって榊原さんと笹原さんとか運営の方数人とご飯をしまして、東京ドーム大会出て欲しいとオファーを受けていたのに6月13日に変更になったのを聞いていない。『相手決まったので練習しといてください』と言われたのに連絡が誰からも来ておらず、ギャラと対戦相手は確定したのかとメールしても返事がない。コロナ禍なので延期はしょうがないが決められることはあると思う。試合をやるのかやらないのか？やるんだったらルールはなんなのか？ギャラは？大晦日も一週間前にルールも対戦相手も決まって動きが遅いしちゃんと伝えてくれないし上から目線。5月23日も連絡遅いから出るつもり無かったけど6月13日に変更したとしても出るつもりありません。どんなビッグネームでも1000万2000万積まれても出るつもりない」ときっぱりと断言している。

　RIZINは再度シバターの心を動かすことが出来るのか？会見を受けてYoutubeチャンネル『PROWRESTLING SHIBATAR ZZ』へどんな動画が投稿されるのか注目が集まる。