逮捕報道で報道被害にあったレスラーに学生時代からの先輩レスラーが救いの手!「実際に事実とかなり違う報道がされた」
9日、三富政行(31)と大谷譲二(29)が会見を開き、2021年1月27日に開催される『P.P.P.TOKYOハウスショー』にて大谷譲二復帰戦を行う事を発表した。
大谷は学生プロレスをバックボーンに2015年にミスター雁之助率いる『ガッツワールド』でデビュー。ガッツワールド解散後は田村和宏が代表を務めるプロレスリングHEAT-UPに所属し活躍していたが、昨年の11月にファンの女子高生と歩いていたところ職務質問を受けて青少年健全育成条例違反の疑いにて逮捕された。この報道がテレビのワイドショーなどでも取り上げられると、大谷は団体から謹慎処分を受けネット上やプロレス界からバッシングを受けることとなった。
だが大谷は捜査を受けた結果、そもそも被害届も出ていない状況のため数日で不起訴処分となり釈放。しかし報道では不起訴処分になった事も数日で釈放された事も被害届が出ていない事も触れられず、世間では“逮捕された”というイメージのままバイト先なども転々とする事態となってしまった。
謹慎中のままコロナ禍となってしまった事で大谷の復帰戦は白紙となり、汚名返上する機会を与えられないままバッシングだけが続く状態へ。そのまま10月に所属団体も退団した大谷に、学生プロレス時代からの直属の先輩である三富政行が声をかけ今回の復帰戦が決まった。
大谷は会見場に現れると「昨年はファンの皆様、関係者の皆様に、多大なるご迷惑をおかけしたことを、この場を借りて謝罪させていただきたいと思います。大変申し訳ございませんでした」と深く頭を下げ、三富もともに頭を下げる。
今回の復帰戦に関して三富は「大谷と夏過ぎぐらいに会う機会がありまして、色々と話す中で彼自身プロレスに対して熱はあるものの、どうしてもこの行き場のない気持ちというかある意味押し殺されてるというか、表に出ることもできず、逆に言えば中途半端な報道のままのイメージで終わっているという事に関してのもどかしさ悔しさを非常に感じました。世間を騒がせてしまったことは事実なんですけど、実際に事実とかなり違う報道がされたという部分に関しても実際ありましたので、僕も一度失敗した人の悔しさというかもどかしさは非常に共感できる部分があります。僕と彼は個人的な話ではあるんですけども、自分が20歳ぐらいの時、学生プロレス2年生の時に入ってきた1年生が彼でした。ほんとに腕のとり方一つロックアップのとり方一つ、初めて受け身を取ったところから知ってます。もしプロレスに復帰するのであれば僕は全面的に応援したいという気持ちがあることを伝えまして、僕の団体で復帰の舞台を作らせていただきました」と経緯を語る。
大谷は涙をこらえながら「自分の弱さになってしまうんですけど、プロレスが大好きだっただけにちょっと重たくなってしまう部分がありまして・・・自分の出てた試合や、他の選手の試合などDVDにためてよく見返してはいたんですけど、そういう僕の宝物とかコスチュームとか、一回ゼロに手放してしまうぐらいのところまで至りました。学生の頃プロレスの楽しさを教えてくれたのは三富さんだと思っていて、今回すごいプロレスが嫌いになってしまった時に、三富さんとお会いして話す中で気がつけばプロレスの会話で熱くなってたりとか、またやりたいなと思うようになって。付き合いも長いので、遠慮なく僕の気持ちとか僕の話を一番聞いてくれた方なのかもしれない。それを試合にぶつけたいと思います。今はやる気満々です」と復帰に向けての決意を語った。
最後に三富は「世の中になにか世間を騒がせてしまったらこの人は叩いていいんだという風潮が今あると思う。Twitterで炎上したとか、テレビ番組の中で憎まれ役を買えばこの人は叩いて良いんだと。そういう風潮は非常にあるかなと感じてます。彼自身も結果として世間を騒がせてしまった事に関しては反省もしてますし、今回謝罪させていただいた次第ではあるんですけども、何かもう一度輝ける場所というのはこれから作っていかなきゃなというのは、僕自身がいろんな経験をした中で感じたこと。今回彼の復帰の舞台という事で、僕らの物語をPPPという僕が作ったリングで紡いでいきたい」と思いを述べ、1月27日の新木場1stRing大会で三富政行vs大谷譲二のシングルマッチを行うことを発表した。
この大会には鈴木鼓太郎や谷嵜なおき、アンドラス宮城や真琴などの選手も参戦が決定済み。企業スポンサーとして株式会社AREXYもつき、メインイベントとなる復帰戦をサポートすることとなった。