【試合詳細】6・15 新日本プロレス無観客試合 内藤哲也&鷹木信悟&高橋ヒロムvsオカダ・カズチカ&SHO&YOH 棚橋弘至&飯伏幸太&永田裕志&真壁刀義vsタイチ&ザック・セイバーJr.&鈴木みのる&DOUKI

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『Together Project Special』
日程:2020年6月15日(月)
開始:19:00
会場:非公開
観衆:無観客試合

▼シングルマッチ 15分1本勝負
○辻陽太
8分43秒 逆エビ固め
●ゲイブリエル・キッド

▼タッグマッチ 20分1本勝負
石井智宏/●上村優也
12分57秒 ヌメロ・ドス
金丸義信/○エル・デスペラード

▼8人タッグマッチ 20分1本勝負
後藤洋央紀/矢野通/YOSHI-HASHI/●本間朋晃
13分20秒 ピンプジュース→体固め
[BULLET CLUB]○高橋裕二郎/石森太二/外道/邪道

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
天山広吉/小島聡/○田口隆祐
13分33秒 オーマイ・アンド・ガーアンクル
“キング・オブ・ダークネス”EVIL/SANADA/●BUSHI

▼8人タッグマッチ 30分1本勝負
棚橋弘至/飯伏幸太/永田裕志/○真壁刀義
13分4秒 キングコング・ニードロップ→片エビ固め
タイチ/ザック・セイバーJr./鈴木みのる/●DOUKI

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
オカダ・カズチカ/●YOH/SHO
14分17秒 デスティーノ→片エビ固め
○内藤哲也/鷹木信悟/高橋ヒロム

新日本プロレスが110日ぶりに無観客試合で再始動し棚橋が涙!NJC開幕前夜に出場選手たちが火花!内藤が新技披露で勝利しハポン締め!

オープニング


 正規軍の選手が入場後、選手を代表して棚橋がファンへの挨拶を行った。

棚橋「新日本プロレスが、帰ってきました!待っていてくれたファンの皆さん、ありがとうございます!今日は無観客試合という形ですが、またいつか皆さんと会場で会える日を夢に一歩ずつ頑張っていきます!今日は皆さん、画面の向こうから声援を送ってください!宜しくお願いします!ありがとうございました!」

第1試合


 110日ぶりの新日本プロレスの試合は、辻とゲイブのヤングライオン対決。
 ゴングが鳴ると素早いバックの取り合いからグラウンドでの首の取り合いとなり、辻が押し込んでクリーンブレイク。
 ロックアップから腕の取り合い、辻が足を刈ってグラウンドに引き込むとゲイブは腕十字で捕らえるが、辻は即座に足を伸ばしてロープブレイク。
 再びロックアップで組み合い、ヘッドロックからショルダータックル。両者譲らずぶつかり合っていくが、ゲイブのタックルにカウンターする形で辻がショルダータックルを決めるとボディスラム。さらに辻はキッドをコーナーに押し込んでチョップを連打していき、ゲイブが反撃の姿勢を見せるとエルボーを連打して再び押し込み、さらにチョップからヒップトスからキャメルクラッチ。ゲイブがギブアップせずに粘ると、辻は自ら解放して背中へボディプレス。辻はゲイブを引き起こしてエルボーを連打していきボディスラムを狙うが、これを耐えたゲイブが逆にボディスラム。
 ゲイブは気合を入れて辻に串刺しエルボーからショルダータックルを放つが、辻も気迫でこれを耐えて倒れず。両者は雄叫びを上げながらエルボーを打ち合っていき、これを制したゲイブが大振りのエルボーからロープチャージしてショルダータックル。辻のブレーンバスターを着地してドロップキックを放ったゲイブは逆エビ固めを狙っていくが、辻が抵抗すると逆片エビ固めに持ち替えて腰を落とす。
 辻がなんとかブレイクすると、ゲイブはロープに飛ぶが、辻はショルダースルーで高々と放り投げ、滞空時間の長いブレーンバスターから逆エビ固めの体勢に入るが、ゲイブは下からボディシザースで組み付き、そのまま辻を前転させる形での回転エビ固め。辻は不意を突かれるもなんとかキックアウトし、両者向かい合ってエルボー合戦。これはパワーで勝る辻が優位に進めていくが、ゲイブはふらつきながらも辻の顔面をビンタで這っていくガッツを見せる。すると辻も怒涛のビンタ連打で応戦していき、両者ビンタ合戦。これを制した辻がスピアーを突き刺し、すかさず逆エビ固めへ。ゲイブはプッシュアップで粘るものの、辻がリング中央まで引き戻してどっしりと腰を落とすとゲイブは無念のタップ。
 勝利した辻はカメラに向かい、「真壁どうじゃ!見てるか!明日、お前に全力でぶつかって必ず勝利をもぎ取ってやる!」と熱い思いを叫んだ。

<試合後コメント>
辻陽太
「ゲイブリエル・キッド! お前は他のLA DOJOの3人と違って、ずっと日本に残り続けて一緒にトレーニングをした。俺は前にも言ったが、お前は他のLD DOJO生とは一歩違う。もっと野毛道場寄りのヤングライオンだと思っている。だが、お前は俺の眼中にはない。俺の眼中にあるのは真壁刀義、あんただ! 正直言って、明日あんたと闘えることが凄くうれしい。だからこそ、俺の今持てる力の全てをぶつけてやる!」

ゲイブリル・キッド
「ハッキリ言って今日の結果は悔しい。でも『NEW JAPAN CUP』で俺はジュニア最強選手の一人と向かい合う。辻から勝って勢いに乗って『CUP』に挑みたかった。再開試合で負けるのは誰にとっても悔しいだろう。今日に向けて必死で準備してきたけど、辻を超えることはできなかった。でも俺は諦めない。この結果だって未来の自分の糧にしてやる。まっすぐ道場に戻って次に向けて対策を考えるだけだ。今ここで闘うことができないカール、アレックス、クラークの分も背負って闘っていく。彼らは兄弟同然の存在だ」

第2試合


 石井と上村があとから入場してくると、リングインの瞬間に2人が鈴木軍を奇襲。しかしラフファイトに長ける金丸&デスペラードはこれを予測していたかのように迎撃してイニシアチブを握ると、石井に狙いを定めてトレイン攻撃。さらにデスペラードのバックドロップに金丸がドロップキックを合わせる連携を見せ、石井が場外にエスケープすると上村に狙いを定めるが、上村は1vs2でも臆せずチョップで応戦し、2人まとめてドロップキックで吹き飛ばす。上村は金丸の後頭部にハンマーパンチを連打していくが、金丸はサミングで一呼吸。それでも怯まず向かってくる上村には顔面かきむしりで対応し、デスペラードにタッチ。
 デスペラードは上村の顔面に強烈な張り手を見舞い、上村の腕を足で絡め取りながらのフェイスロック。さらにサミングでいたぶっていくと石井がたまらず飛び出していき、デスペラードとエルボー合戦を展開。体格に勝る石井が優勢になるものの、デスペラードは石井の足を踏んで気を反らしてからの一撃で石井をなぎ倒すと場外へ蹴り出す。
 場外で上村を痛めつけていた金丸が上村をリングに放り込み、ロープに振ってショルダースルー。さらにボディスラムで叩きつけ、顔面へストンピング。
 デスペラードに代わると、2人でのレッグスプレッドからデスペラードが顔面かきむしり。デスペラードは翌日対戦する石井を挑発して金丸にタッチ。
 金丸は上村をキャメルクラッチでガッチリと捕らえると、デスペラードが石井を急襲してカットに向かわせず。上村はなんとか自力でブレイクし、金丸のロープスルーにカウンターで膝を合わせて隙を作ってドロップキックを放つが、金丸はこれを回避したため上村が自爆。金丸は上村を嘲笑してロープに飛ぶが、上村がカウンターのドロップキックをヒットさせて石井につなぐ。
 石井は金丸のビッグブーツ、ショルダータックルを受け止め、金丸のコーナースルーを返す形でショルダータックル。フラストレーションが溜まりに溜まった石井は金丸を罵倒しながらエルボーを放ち、ロープに飛んでいくとデスペラードがエプロンからキックして妨害。石井はデスペラードをギロリとにらみつけるとトップロープ越しにデスペラードをむんずと掴んでロープ越しのブレーンバスター。さらにデスペラードに串刺しラリアット、さらに金丸のビッグブーツをデスペラードに誤爆させ、金丸にパワースラム。1vs2で蹴散らす無双を見せる。
 石井は金丸に垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、金丸がこれを耐えると石井はロープチャージ。その隙に金丸はレフリーを引っ掴んで石井へプッシュ。石井が激突を避けて急停止したところで金丸がヒザを撃ち抜く低空ドロップキック。
 デスペラードに代わると金丸のアシストを受けながら石井のヒザへのドロップキックで続き、ヒザへのボディプレス、マフラーホールド、さらにニークラッシャーから足を離さずそのままマフラーホールドへ。石井がなんとかブレイクするとギターラ・デ・アンヘルの体勢に入るが、石井がこれを振り払って強引に旋回式バックドロップ。ここで上村が猛烈にタッチを要求。
 タッチを受けた上村はデスペラードをショルダータックルでなぎ倒し、コーナーに控える金丸にもアタックをかけるが、金丸は場外に降りて上村の足を引き倒して場外に落とすが、上村は金丸を鉄柵に叩きつけてリングに戻りデスペラードのエルボーを交わして走り、ランニングエルボー。さらに串刺しエルボーからブレーンバスターで叩きつけ、逆エビ固め。金丸が顔面を蹴飛ばしてカットすると金丸へエルボー連打。金丸が倒れ際の一撃で蹴り飛ばすとデスペラードがスパインバスターで追撃し、金丸がスライディングキック。さらにデスペラードがギターラ・デ・アンヘルの体勢も、上村はこれを着地しジャーマン・スープレックスを狙う。これを振り払ったデスペラードが強烈な張り手で怯ませると、石井へ「よく見とけ!」と叫んでからギターラ・デ・アンヘルの体勢も、石井が猛ダッシュしてラリアットを狙う。デスペラードは即座に上村を解放して石井をビッグブーツで迎撃するも、石井はこれをキャッチして重いエルボー。デスペラードが怯んだ隙に上村が背後から組み付いて足折固めもこれはカウント2。上村は雄叫びを上げてロープに飛ぶが、デスペラードが従事ロープワークで翻弄してスピアー。さらにマフラーホールドからヌメロ・ドスに入ると上村は無念のギブアップ。
 試合後もデスペラードは石井を挑発するが、石井は攻められたヒザを指差しながらスクワットして余裕があることを見せ、両者因縁を深めながら退場していった。

<試合後コメント>
金丸義信&エル・デスペラード
「イッシイ! イッシイ! 実はさあ、このなんだっけ? 『NEW JAPAN CUP』? 無差別級になったの、無差別級の顔のお前が一番喜んでんじゃないの? まあ、喜ぶっていう感情があいつにあるかどうか、俺にはようわかんないんだけどさ。楽しみだねえ。ヘビーとジュニアがどういう立ち位置なのか? お前ら、あれだろ? ジュニアのほうが下だと思ってんだろ。お前らがそう思ってんだったら、その通りなんだよ。お前らの中ではな。だけど、俺たちの中では違う。ジュニアの人間がヘビーを食うっていうのはな、楽しいんだぜ~。どうせお前ら、俺が石井にさ、ぶん投げられて、ぶん投げられて、負けると思ってんだろう。そうなるかよ、バカ野郎! で、ノブさん、相手誰でしたっけ?」
金丸「いやまあ、今日久しぶりにやったけどよ、久しぶりの割には丁度いい相手だったな。いい汗かいたし。これで今夜もいい酒飲めるだろう。それと、おい、ジュニアがヘビーの枠に入るっていうことはどういう闘い方になるか、よく教えてやるからよ。しっかり見とけよ」
デスペラード「(金丸の言葉を聞いて、パチパチと拍手)」
金丸「お前ら、見てる奴は頭をスマートにして見ろよ? それだけだ。そうすりゃな、もっとおもしろく見れるよ」
デスペラード「そういうこっちゃ」

上村優也
「情けないです。シングルマッチは明後日なんで、明後日、今日やられた分の、今までやられた分の何倍にも返してやるよ、この野郎! 覚えとけよ」

第3試合


 後藤と裕二郎でゴングが鳴ると、ロックアップから腕の取り合い、ヘッドロック、ショルダータックルと攻防を展開し、後藤がショルダータックルでこれを制するとコーナーに追い込んでエルボー連打。さらに串刺し攻撃を狙うが裕二郎がビッグブーツで迎撃してピンプジュースの体勢も、これを振り払った後藤が牛殺しを狙うが、裕二郎もこれを着地して場外にエスケープ。
 裕二郎が邪道にタッチすると、矢野が「俺がやってやるー!」と叫んでタッチを要求。試合権利を得た矢野が観衆を煽っていくが、無観客のため反応が無く矢野が困惑。矢野がコーナーマットを外している間に邪道も竹刀を持ち、両者得意の獲物を手に対峙。互いに武器を手放すように叫ぶも収集がつかずレフリーが両者へ反則カウント。矢野はカウント4でコーナーマットを場外に放り捨てるが、邪道は手放さず竹刀を振りかぶる。矢野はこれを回避して場外へ逃げ出すが、裕二郎がすかさずリングに放り込み、邪道が矢野の顔面をロープにこすりつける。邪道はそのままロープに振っていくが、矢野はロープに捕まって耐え、「アーアーアー!」と叫んで揺れると、満足した様子でYOSHI-HASHIにタッチ。
 YOSHI-HASHIと邪道の対面となるが、外道が出てきてYOSHI-HASHIを背後から急襲。そのまま二人がかりで袋叩きにしてロープに振っていくが、YOSHI-HASHIは外道をトップロープにぶら下げてドロップキック、邪道には強烈な逆水平チョップを見舞ってブレーンバスターの体勢も、石森がカット。YOSHI-HASHIは石森をスイングネックブリーカーで排除するも、裕二郎が入ってきてラリアット。アシストを得た邪道がYOSHI-HASHIの額を矢野がコーナーマットを外したコーナーに叩きつけ、裕二郎にタッチ。
 裕二郎はYOSHI-HASHIにギロチンドロップ、エルボードロップ。ヘッドドロップと連撃し外道にタッチ。
 外道はYOSHI-HASHIを金具むき出しのコーナーに叩きつけると、矢野が「それは痛いだろう?!」と抗議。
 石森に代わると、石森がYOSHI-HASHIと逆水平チョップで打ち合っていき、石森がこれを制してネックツイスト。さらにハンドスプリング式オーバーヘッドキックを狙っていくが、YOSHI-HASHIが空中で石森をキャッチ。これを脱出した石森へヘッドハンターを見舞って後藤にタッチ。
 後藤は石森へブレーンバスターを狙うが、石森が着地して走ると追走してラリアット。さらに金具むき出しのコーナーに叩きつけるとバックドロップで叩きつけ、牛殺しの体勢へ。石森は顔面かきむしりでこれを脱出し、ハンドスプリング式オーバーヘッドキック。外道にタッチ。
 外道はチンクラッシャーからトラースキックを放つが、後藤がキャッチすると地獄突きからナックル、張り手を連打。これを耐えた後藤がショートレンジラリアットを見舞い、本間にタッチ。
 本間は外道の顔面かきむしりを耐えてショルダータックルでなぎ倒すと、エルボー連打でコーナーまで追い込んでいき、金具むき出しのコーナーに叩きつけてからフェイスクラッシャーから小こけしを放つが外道はこれを回避して裕二郎にタッチ。
 裕二郎は本間に串刺しビッグブーツ、さらにフィッシャーマンズスープレックスを狙うが、本間が耐えてブレーンバスター。ここでCHAOS勢が入ってきて裕二郎にトレイン攻撃を見舞うと、矢野のマンハッタンドロップから本間の小こけしが炸裂。そして本間がコーナーに上がってこけしを放つが、裕二郎がこれを回避して自爆させる。本間はすぐにエルボーで追撃してロープに飛ぶが、邪道が場外から竹刀で本間の背中を打ち据えると即座に裕二郎が組み付いてフィッシャーマンズスープレックス。これは後藤がギリギリでカットに間に合うが、裕二郎が後藤を場外に放り出して本間へピンプジュース。これで3カウント。

<試合後コメント>
高橋裕二郎
「どうせよ、どうせ後藤ちゃんのことだから、『NEW JAPAN CUP』優勝します~とか言っちゃってんだろ? 違うんだよ。もっと、もっと謙虚に行こうぜ。まずは、まずは1回戦だよ。なあ? 1回戦。お前がよ、『NEW JAPAN CUP』何回優勝しているかわかんねーよ。なあ? でもよ、まずは1回戦。謙虚に行こうぜ」

邪道「『NEW JAPAN CUP』初出場、俺?」

――ハイ
邪道「50超えて、初出場。名誉なことじゃないの。明日誰だっけ?」

――矢野選手です
邪道「矢野? 矢野マジック?」

――そうです
邪道「そんなの通用しないよ。何でかわかる? 何年あいつと付き合ってると思ってんだよ。あいつの、奥の奥の奥の、奥の奥の奥の、奥の奥の奥の、奥の奥の奥の、奥の奥の奥の、奥の奥の奥の、奥の奥の奥の、(移動しながらも続ける)奥の奥の奥の、奥の奥の奥の、手まで全部知ってっからよ?」

第4試合


 試合前にリングや場外の清掃・消毒作業が行われ、さらに会場で常時行われている換気に加えて強力な換気が行われる。

 田口が前に進み出て挑発するとSANADAが前に進み出て前哨戦の顔合わせでゴング。
 ロックアップからバックの取り合い、腕の取り合い、グラウンドでの首の取り合いを展開しクリーンブレイク。ここで田口がSANADAにグータッチを求めるとSANADAは警戒しながらもこれに応じようとするが、田口は拳を合わせること無くガットショット。田口はSANADAの回転エビ固めをさらに回転して切り返し、足を取ってパラダイスロックを狙っていくが、解説席のミラノコレクションA.T.が「雑だなぁ?!」と驚愕の声を上げるほどの精度であり、かかりきらないまま途中で放り出し、カメラに向かって見得を切るが、呆れたSANADAがパラダイスロックを狙う。しかし田口も決まり切る前に抜け出してロープに飛びヒップアタック。さらに「オヤァイ!」とギタって見せ、SANADAの低空ドロップキックをかわしてヒップバッドを見舞って天山にタッチ。
 天山もヒップバッドで続き、田口がブロックサインで合図。天山はヘッドバッドを連打していくとSANADAはチョップで応戦し、両者チョップの打ち合いに。天山は田口のブロックサインをちらりと見やってからモンゴリアンチョップ。ここで小島も入ってきて天山のモンゴリアンチョップ&小島のエルボー、そして小島も「俺もやるーッ!」とモンゴリアンチョップ。そして小島のロープ越しのエルボードロップ&天山のヘッドドロップの連携が決まると放送席のライガーは「これがテンコジだよぉ!」と喜びの声を上げる。天山は串刺しボディスプラッシュからブレーンバスターを宣言し豪快に叩きつける。さらに天山はチョップ、ナックルと連打してロープに飛ぶが、EVILが場外から足を引いて天山を倒すとSANADAがすかさず低空ドロップキック。そのままL.I.Jが分断に入って場外戦を展開すると、レフリーが気を取られている間にSANADAが天山の顔面をかきむしる。
 BUSHIに代わるとSANADA、EVILの3人で天山をストンピングで痛めつけ、BUSHIがTシャツを脱いで天山の首を絞め上げ、レフリーに咎められるとEVILにタッチ。
 EVILはコーナーに控える小島を落としてから天山にブレーンバスターを宣告。天山がこれを耐えるとEVILはロープに飛ぶが、天山はニールキックでカウンターして小島にタッチ。
 小島はEVILをコーナーに押し付けてマシンガンチョップ。さらに「いっちゃうぞバカヤロー!」からコーナーに上がっていっちゃうぞエルボーを決める。さらに小島はエルボー連打からローリングエルボーを放つが、EVILがサミングから小島の足をレフリーに持たせてからのトラースキック。さらにEVILが串刺しラリアットからフィッシャーマンズスープレックス。さらにダークネスフォールズの体勢に入るが、小島が抵抗するとラリアットを狙う。小島はEVILのラリアットをラリアットで撃ち落としてコジコジカッター。両者タッチ。
 田口とSANADAの対面となると、田口がSANADA、BUSHIとヒップアタックで迎撃してロープ際に吹き飛ばし、往復ランニングヒップから場外に滑り出てSANADAへ地対空ヒップアタック。さらにスワンダイブ式ミサイルヒップを叩き込んでからのオーマイ・アンド・ガーアンクルも、SANADAは前転して吹き飛ばすと田口のヒップアタックをアトミックドロップで迎撃。さらにドラゴンスリーパーの体勢に入るも田口はサムソンクラッチで切り返し、SANADAがこれをキックアウトすると田口のヒザを低空ドロップキックで撃ち抜く。
 代わるBUSHIがコーナートップからミサイルキックを叩き込み、ブレイクダンスで立ち上がる。ここにEVILも加わってL.I.Jの3人で田口へトレイン攻撃。EVILのトラースキック、SANADAの振り上げキック、EVILのバッククラッカーと連撃してフォールも小島がなんとかカット。
 BUSHIはライトニングスパイラルは回避されながらも延髄斬りを叩き込み、さらにロープに振っていくが田口がカウンターのヒップアタックをヒットさせてオーマイ・アンド・ガーアンクル。これはSANADAがカットするも、さらに小島がカットへ。ここでSANADAとEVILが小島をロープに振っていくが、小島は二人の攻撃を誤爆させると天山を伴ってEVILにテンコジカッター。アシストを受けた田口がどどんの体勢に入るも、BUSHIは着地してBUSHIロールを狙うが、これを更に回転して立ち上がった田口がスライディングヒップ。フォールを返したBUSHIの足をキャッチしてオーマイ・アンド・ガーアンクル、さらにグラウンドに引き倒して絞り上げるとBUSHIも返せずギブアップ。

<試合後コメント>
田口隆祐&天山広吉&小島聡
田口「ようやく試合再開で。ですけど、無観客。やっぱ今まで皆さんに、お客様に……(ここで天山と小島がやって来る)」
天山「監督、ありがとう!(と言って、田口と握手)」
田口「ありがとうございます」
天山「ごっちゃんした」
小島「ありがとうございました(田口と握手)」
天山「最後決めてくれて」
田口「やっぱり今までお客様に凄い力をいただいてたんだなと、無観客試合をして改めて感じました。今回は『NEW JAPAN CUP』のトーナメントで、一気にIWGPのヘビーの挑戦まで勝ち上がればこぎつけられるんで、またとないチャンス。コロナで残念なことになってますけど、始まりましたんで、これをチャンスに変えてもう一度ステップアップしたいと思います」
小島「はい、ありがとうございました」
田口「ありがとうございました(天山、小島と握手を交わして退場)」
天山「いやあ、やっとこの日が、待ちに待ったこの日がやって来てね。俺的には『コロナふざけんな、タコ!』って。もうやっとよ。なあ、コジ?」
小島「本当にありがとうございました」
天山「3カ月半、まあホンマにイライラして、ストレスが溜まりまくって、どこにぶつけたらいいって。それがもう今日の試合から始まって、試合ができるようになって、俺たちレスラーみんながあのリングに上がっての試合。お客さんがいてもいなくても、今日なんかは無観客かもしれないけど、でも画面の向こうに何十万、何百万っていう人が見ているっていうのはね、意識して。どんな試合だろうが、今日は初っ端でウォーミングアップじゃないですけど、コロナ明けっていうことでね。俺はもうそんなことはどうでもいいんだ。とにかく試合やって、リングに上がって、暴れて、全部をぶつけるって。その気持ちですよ。まあ、『NEW JAPAN CUP』、私はYOSHI-HASHI? シングルではやったことないんやけど、そんなもん関係ないって! ガンガン行くしかないって! 天山広吉、そんなクソみたいな奴に負けてたまるかって! ふざけんなって! 100年早いって! YOSHI-HASHIか知らんけどよ。まあ、『NEW JAPAN CUP』、何試合やったらコジとできるんかな?」
小島「わからないです(苦笑)」
天山「コジと真剣勝負やろうぜって」
小島「そうです。お願いします」
天山「OK! ありがとう。がんばりましょう!」
小島「がんばりましょう!」
天山「ありがとうございました(小島と握手をして先に退場)」
小島「プロレスラー生活29年にして、初めての無観客での試合。このキャリアにしてこの初めての経験っていうのは本当に大きいから。他のどの選手よりもこの29年間、もう様々なことをやり尽くしてきた。そのプロレスラー生活の中でも初めてのお客さんがいない中での試合。これを経験した俺とか天山とか、ハッキリ言って、絶対に誰も敵わないぞ。自信持ってやってやるよ。ぶっちぎりで優勝してやる、俺が」

EVIL「新日本が再開したことで、新たなる始まりの時が来たな。この『NEW JAPAN CUP』を制した者が時代の人間になる。その制する者は、もちろんこの俺、EVILだ! よく覚えておけ」

第5試合


 棚橋が入場してコーナーに上ってポーズを決めているところで鈴木軍が奇襲。
 各選手が場外に散っていく中、みのるが永田にスリーパーホールドからのゴッチ式パイルドライバーを狙う速攻を仕掛けるが、永田はショルダースルーで切り返し、ミドルキック連打からコーナーに振って串刺しビッグブート。さらにエクスプロイダーを狙っていくが、みのるは首投げで切り返してPK。みのるが手招きして挑発すると永田と正面からエルボーで打ち合っていき、両者避ける素振りすら見せずに大振りの一撃を受け合っていく。互角の攻防からビッグブートで顔面を蹴り合う意地の張り合いに発展すると、よろけたみのるへザックがタッチ。しかしみのるは永田を相手コーナーまで押し込み、飯伏が永田にタッチしたのを確認してからザックへリングを譲ろうとするが、永田はみのるに突っかかっていき試合そっちのけで揉み合っていく。
 ザックがランニングブートで飯伏に突っ込んでいくが、飯伏はこれをキャッチしてハイキック。ザックもこれをかわしてハイキック、水面蹴りを放つが、飯伏もこれを回避してミドルキックでなぎ倒す。両者エルボーで打ち合っていき、飯伏がソバットを放つがザックはこれをかわしてロープへ飛ぶ。両者ショルダータックルでぶつかり合い、ザックの突進を飯伏がリープフロッグでかわそうとするも、なんとザックは空中で飯伏の足を取ってドラゴンスクリューに入る離れ業を見せる。ここで鈴木軍がなだれ込んできて全員入り乱れた場外戦へ。みのるはイスを持ち出して永田を痛めつけ、ザックは鉄柵を使って飯伏の足関節を極めていく。
 リング上はみのると飯伏となり、みのるが飯伏を強烈な張り手で攻め立てて「来いよオラ来いよオラ」と笑いながらペチペチと頬を叩く。飯伏もエルボーで反撃していくが、みのるが飯伏を場外に放り出すとザックが飯伏を押さえつける中でタイチがイス攻撃。さらに飯伏がリングに戻されるとDOUKIがボディスラムからのフットスタンプで追撃。
 再びザックと飯伏の対面となると、鈴木軍全員で飯伏の顔面を踏みつけていくと飯伏の表情が消え、冷徹なエルボー連射。しかしザックのローキックで倒れ込んでしまう。
 タイチと飯伏の対面となると、串刺しアックスボンバーを叩き込み、ザックもザックドライバーの体制に入るが、これを脱出した飯伏が2人まとめてオーバーヘッドキックで撃退し、棚橋にタッチ。
 棚橋はタイチにエルボー連射からフライングフォアアーム、さらに太陽ブロー連打からセカンドコーナーに上ってサンセットフリップ。さらに棚橋がスリングブレイドを狙っていくが、タイチも組み付いてバックドロップの体勢。棚橋がこれを振り払うと棚橋はエルボー、タイチはミドルキックで打ち合っていき、打ち勝った棚橋が串刺し攻撃を狙うもののタイチはこれを回避してジャンピングハイキック。倒れ伏す棚橋を見下ろしながらバズソーキックを狙うが、棚橋はこれをキャッチしてドラゴンスクリュー。真壁にタッチ。
 真壁はタイチに串刺しラリアットからコーナーに上ってテンカウントパンチを放ち始めるが、途中でみのるがカット。これには永田と飯伏も即座に加勢に入り鈴木軍を場外に放り出す。真壁はタイチへラリアットを放つが、タイチはブートでこれを撃ち落としアックスボンバー。DOUKIにタッチ。
 DOUKIは真壁に串刺しラリアットからヒザを撃ち抜く低空ドロップキック、正面からの低空ドロップキックと軽快な連携を見せ、下からイタリアンストレッチNo.32。真壁はこれをブレイクすると右ラリアットを放ち、これを回避されると振り向きざまの左ラリアット。ザックがこれをカットすると飯伏がミサイルキックで排除、その飯伏へタイチがバズソーキック、そのタイチに棚橋がスリングブレイド、棚橋にみのるがエルボースマッシュ、みのるは永田が排除すると、レフリーが気を取られている間にDOUKIが鉄パイプを持ってリングへ上がり真壁を殴打してから首固め。真壁がなんとかこれをキックアウトするとDOUKIが地獄突きで追撃するも、真壁はラリアットでカウンターし、コーナーに上ってキングコングニードロップ。これが完璧に決まると3カウント。

<試合後コメント>
真壁刀義&永田裕志&棚橋弘至&飯伏幸太
真壁「そんなもんは通用しないぞオマエ。通用しないそんなもの? なんべんも言うぞ? あんな中途半端なもの通用するわけないだろ、おまえコラ。次はないぞ? 次はない……。どうコレ? 長州力バージョンで全部言ったんだけどどう思う? まあまあ良いべ? まあまあ良いべ? 完成度高いべ(ニヤリ)」
永田「YouTubeチャンネルの宣伝、ここにきてそれやるんだ(笑)」
真壁「(苦笑しながら)正解! でもあれだよね。鈴木軍勢いあって良いと思うよ。良いと思う、ただそれだけだ。良い思うよ、それだけ。きっちりやってけよおまえ。いつも変わらない、それだけ。で、今日第1試合、第2試合か、辻がいるだろう? 辻がやったぞ。明日1回戦だよな? 活きが良いじゃねーかよ。先輩たちのよ、叱咤激励そのまま試合に生きてるじゃねーかよ。それでいいぜ。明日どうなるか? オイ、木っ端微塵にしてやる! オイ、いいか? 新日本プロレスの試合は全試合第一線だよ。その試合を見せてやる。それだけだ!」
永田「キャリア28年で初の無観客試合。いろんな雑音、試合前あったけどなんのことはなかったですね! お客さんがいようがいまいが、カメラの向こうで見てるファンに向けてのメッセージ。こちらに集中させる。若い頃を思い出しましたよ。客を意識するんじゃなく、客の目を向けさせろ。それを思い出してなかなか今日、本当に良い気持ちで試合ができた。鈴木みのるの目がちょっとはこっちに向いてきたみたいなんで。試合やってて凄くやりがいがあったし、今までこっちを見てなかったものが、『NEW JAPAN CUP』の効果でこっちをちょっとだけ見るようになってかたからさ。明日前哨戦やって、明後日、鈴木みのる久々に殴り倒したいなと。そういう欲が今、試合後出てきました。永田裕志52歳、最年長。最高のコンディションでこのリングに戻ってきました。ゼァ! 以上」
飯伏「ちょっと興奮しすぎましたね。またこうやってみんなの前でプロレスができて、ほんと最高です。ちょっと、ちょっとこのタッグのベルトを意識しすぎたかなって思ったんですけど、今はまずは『NEW JAPAN CUP』これを優勝しとくこと、その途中にパートナーの棚橋さんのこと、ここをまずクリアすることですね。とりあえずみんなの前に立てて最高に嬉しいです。最高です、今日は。また明日もよろしくお願いします」
棚橋「……フゥ~(息を整えて)。帰ってきました! ハイ。まずは第1歩ということで。まず第1歩が無観客試合……ね? 僕たちは……、なかなか不安な状況の中ではありますけども、ひとつづつ、ひとつづつ、最善を尽くして、前に進んで行きたいと思います。ハア。……今日は無観客試合という形でしたが、これは! これは! 選手にとってすっっごい経験になる!! (力を込めて)。お客さんがいる状況でやるのと、全然違うからこそ、そん中でどう伝えるか? どう魅せるか? どう戦うかっていう、もう経験値が……。だからこそファンの皆さんが、会場に入って、みんなに観てもらった時に、いまの経験がきっと生きてくると思うし、応援してくれるファンのみなさんの存在がどれだけ、うれしくて(声をつまらせて)、ありがたくて、プロレスラーにとって……どれだけ尊いものかっていうことをいま、選手は感じていると思います(涙をこらえながら)。だから、みなさんと……、みなさんが会場でプロレスを、楽しんでもらえるようになるまで。ウン! 俺は諦めません! そして、プロ野球、プロサッカー。ね? あらゆるアーティストさんのライブイベント、そういう皆さんが楽しんでもらえるものが1日も早く、みんなに届くように頑張っていきましょう。今日はありがとうございました。明日も頑張ります!」

鈴木軍
鈴木「オイ、オイ! 絞りカスの永田裕志。それと、のうのうとおせちでも食ってたんじゃねーのか新日本プロレス。おまえらとはな、生き方が違うんだ。おまえらみたいな誰かに頼って、誰かにすがって生きてる人間とは違うんだ。オイ。ぶち壊してやる、全部」
タイチ「オイ、あいつ何やってたんだこの4ヶ月間、棚橋。すっかりブーちゃんになっちまっておまえ、何だあのデブ。デブの腹見た? 棚橋のデブ。だから、思い直して俺だってウエイトアップしてきたんだ。ハンデなしだ。それで良いんだろう? どうせガタガタ言うんだろ? なあ。まあいいや。ちょっとよ、ザックは何でおれの横にいるかわかるか? 何でトーナメント出るかわかるか? こいつこそプロだ、プロフェッショナルだ。この時を、いつこの時が来ても良いように国に帰らず日本にいることを選んだ。どうだ他のバカ外国人ども。国に帰りやがってなぁ? そんな怖いんだったらよ、最初から日本にいるな。最初からプロレスラーになるな。そんなもん怖がってるようじゃこれで終わりだ。ザックみたいなこんな頼もしいパートナーはいねーぜ? あれからずっといたんだザックはおれとの約束守る為になぁ。そうだ、誰よりも元気だ」
ザック「ありがとう」
タイチ「こんな頼もしいパートナーがいて獲れないわけねーんだ。その前にシングルマッチトーナメントで」
ザック「俺はいつだってキャリアを最優先に考えている。だから日本を離れなかった。『NEW JAPAN CUP』1回戦、タイチと俺の相手は飯伏と棚橋だ。俺たちが共に勝ち上がって2回戦で鈴木軍の名に相応しい勝負を見せてやる。そして俺たちのどちらかが優勝する。そのあとでタッグベルトに挑戦する」
タイチ「おれとザックのシングルマッチもあるかもな。ザックに勝てる気しねーな。俺との対戦はジャンケンしようぜジャンケン」
ザック「フフフ。この4ヶ月間、他の外国人レスラーが国に帰る中、俺は日本に居続けた。あいつらの気持ちも分かる。家族を放っておけなかったんだろ。でも俺はプロだ。だから決して日本を離れなかった。俺はこれからタッグのベルト含め、全てのベルトを奪ってやる。タナと飯伏は4ヶ月も防衛していないんだから、ベルトを返上するべきだ。2人からベルトを取り上げろ。俺は大会が再開するまでずっと禁酒してた。飲んでいいのは試合の後だけだと決めている。だから今夜は飲みに行くつもりだ。今日は飯伏をギリギリのところまで追い込んでやったぞ」
※傍らで倒れているDOUKIに向かって
タイチ「おまえだってよ、メキシコ帰らねぇで日本にいたんだろ? おめーもプロフェッショナルだ。他の連中とは違うんだよバカみたいに言いやがって、この時を待ってたんだからよ、見とけよコノヤロー! こっからだこっから、な。特に俺とザック」
ザック「チョットダケ(飲みに行こう)。レッツ・ゴー!」
タイチ「いいよ。でも、ソーシャルディスタンスだ」
ザック「もちろん」
タイチ「楽しみだ。ついに来たぞ、この時が!」
ザック「大会再開まで長すぎた。認めたくないが、お前ら記者のことでさえ恋しくなった程だ」
※ザックとタイチは先に控室へ
DOUKI「『NEW JAPAN CUP』俺が入ってないのもそうだけど、何で1発目にみんなヘビー相手なんだよ。オイ、これが新日本のやり方かよ」

第6試合


 闘志むき出しの3Kを下げてオカダが先発を買って出ると、進み出たのは内藤。
 ロックアップで組み合って押し込み合い、惜しかったオカダが離れ際にエルボーのフェイント。挑発を受けた内藤がガットショットから首投げ、スリーパーホールド、オカダが切り返すと腕を取って再びテイクダウンを奪い、クリーンブレイク際に内藤が寝転がって拳を点に突き上げる挑発。オカダはゆっくりと間を取っていくと両者タッチ。
 鷹木とSHOの対面となるとロックアップで押し込み合い、離れ際の鷹木のチョップをかわしたSHOがショルダータックル。そのままショルダータックル、エルボーと正面からぶつかり合う意地の張り合いを見せ、SHOがジャンピングエルボーからの串刺しラリアット。鷹木もお返しの串刺しラリアットを放ち、再びショルダータックルでぶつかり合うも、これを制したのはSHO。ここにヒロムが入ってくるが、YOHが加勢してコンビネーション攻撃でヒロムを排除し鷹木にはダブルのドロップキック。SHOが鷹木へサッカーボールキックを放つとラリアットを放っていくが、鷹木はこれを正面から受け止め、バックエルボー、ナックル、ショートレンジラリアットと畳み掛けてお返し。ここに内藤とヒロムが加勢に入ってオカダとYOHを分断し、鷹木がSHOへ一撃入れてヒロムにタッチ。
 ヒロムはSHOに逆水平チョップを連打し、SHOがダウンしても引き起こしてさらに逆水平チョップ。鷹木にタッチ。
 鷹木はナックル、逆水平チョップを交互に連打し、ブレーンバスター。
 内藤に代わるとSHOをトゥーホールドで痛めつけ、さらにヒザへのストンピングと痛めつけてヒロムにタッチ。
 ヒロムはSHOをコーナーに振って串刺しラリアットから低空ドロップキック。さらにSHOの眼前で「どうした?来いよ」と挑発すると、SHOは気迫のエルボー連打。さrないロープに飛ぶが、鷹木がエプロンからキックを放って流れを断つと、2人でSHOをロープに振るが、SHOが鷹木にスピアー。追撃に来たヒロムのブレーンバスターを逆にブレーンバスターで返してオカダにタッチ。
 オカダはヒロムにエルボー連打からランニングバックエルボーを放ち、「行くぜ!ニッポン!」と雄叫び。さらにヒロムにバックエルボーからDDT。さらにボディスラムからコーナーに上がるとヒロムが距離を詰めてきたためジャンプしてリングイン。ファイヤーマンで担いでくるヒロムをかわし、ツームストンパイルドライバーの体勢に入ろうとするがヒロムはこれを着地してジャーマン・スープレックス。内藤にタッチ。
 内藤はオカダに串刺しバックエルボーを連打し、オカダをコーナーに上げて雪崩式フランケンシュタイナーを狙うが、これを耐えたオカダが着地してリバースネックブリーカーの体勢へ。内藤がこれを振り払って突っ込んでいくと、これをキャッチしたオカダがリバースネックブリーカー。YOHにタッチ。
 YOHは内藤にエルボー連打から内藤のエルボーをかわしてフライングフォアアーム。さらにコーナートップからのミサイルキックを叩き込み、ジャーマン・スープレックスの体勢に入るも、内藤が暴れて脱出。するとYOHがドロップキックで追撃してコーナーに吹きとばすが、ここでヒロムと鷹木が入ってきてYOHにトレイン攻撃。さらに内藤のマンハッタンドロップ、鷹木のパンピングボンバーが立て続けに決まるがSHOがカット。鷹木が「邪魔んすんな!」とSHOに突っ込んでいくが、SHOはラリアットで鷹木をなぎ倒していくが、鷹木も即座に起き上がってパンピングボンバー。リング上には内藤とYOHが残され、内藤がデスティーノを放つが、YOHがこれを着地して首固め、これを返されるとアームドラッグからのトラースキック、ファルコンアローと狙っていくが、内藤が着地して延髄斬り。さらに内藤はニヤリと笑ってから新技と見られる変形フェイスクラッシャー(背後から飛びついて首をロックしつつ自らが前方回転して相手の顔からマットに叩きつける)を放ち、最後は満を持してのデスティーノで3カウントを奪った。

 試合後、内藤は勝者組の手を掲げるレッドシューズ海野レフリーの腕をリストロックに捕らえてグラウンドにねじ伏せ、ヒロムがレフリー役で海野の顔を覗き込みながらレフリーストップのジェスチャー。最後はL.I.Jの3人だけで手を掲げた。

内藤「新日本プロレスワールドを御覧の皆様、新日本プロレス、そして、我々ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが3ヶ月半ぶりに帰ってきたぜ!カブローン!しばらくは無観客試合が続きますが、また皆さんの前で試合をし、そして皆様と一緒に大合唱するその日を楽しみに待ってますよ。ま~ず~はぁ~?まずは明日から始まるNEW JAPAN CUP。皆様の目で、皆様の耳で、新日本プロレスの戦いを存分に楽しんでください。NEW JAPAN CUPの結末はもちろん……トランキーロ!あっせんなよ!ではでは、最後はいつものアレ、新日本プロレスワールドを御覧の皆様、準備はよろしいでしょうか?トゥギャザープロジェクトスペシャル、最後の締めはもちろん!EVIL!BUSHI!SANADA!ヒロム!鷹木!イ・内藤!ノス・オトロス!ロス・インゴベルナブレス!デ!ハ!ポン!」

<試合後コメント>
鷹木信悟
「闘いが再開したということは、もう『NEW JAPAN CUP』に向けてスイッチが入ってんだよ。初っ端からスカして悪いけど、今グータッチする気分じゃねえな。まあ、当たり前だったことが、当たり前じゃなくなったからな。まあ、今日こうしてリングに上がれたことは素直にうれしく思うよ。まあ、それでも! 闘いが始まった以上はプロレスラーとして完全にスイッチが入った。明日から、始まるなぁ、おい! 『NEW JAPAN CUP』。1回戦の相手、オスプレイからSHOに変わった。順調に行けば、L・I・Jのメンバーと闘える。EVILか? いや、その前に2回戦、SANADAだな。次はEVILか? 決勝がヒロムか? おもしれえ。その先には、大阪城で内藤が待ってんだろ? こんなおもしれえことやらないわけにはいかねえだろう。その前にはまずは1回戦、SHO。おい、今日やって思ったよ。あいつ何が変わったんだ? 1年前の『BEST OF THE SUPER Jr.』の開幕戦から、何が変わった? 映像見て、お前らなんか変わったと思うか? 俺は何も感じない。気持ちは伝わるかもしれないが、形には何も見えてこない。なんかあるか?」

──SHO選手との一戦よりも、もっとその先を見ているということでしょうか?
「当たり前だろう。SHOと闘って、まあ1年。あいつなりに何かの分岐点かなんかで、だいぶ俺のことを意識しているようだけど、俺からしてみたら通過点だよ。過去だよ」

──先程、SHO選手は、鷹木選手の「這い上がってこい」というコメントがあったから、「必ず這い上がってやる」と強い気持ちで答えてくれていましたけど。
「いやいやいや、這い上がって来たか? オスプレイの棚ぼたじゃねえかよ、おい! 気持ちだけじゃねえんだよ。プロは結果残してなんぼだろ。違うか? 本当だったら今日はいい試し斬りだったな。あいつのクローズラインじゃ、あいつのラリアットじゃ、俺を倒せねえよ。(右腕で力こぶを作りながら)もっと威力増してっからな、俺は。来週の月曜日まで1週間あるんだ。SHO、知恵を振り絞って、俺の前に来い。ちょっとは俺を本気にさせてくれよな!」

高橋ヒロム
「ああ! ああ! ああああ! ああなんておもしろすぎるんだぁぁ。なんておもしろいんだ、プロレスって! こんなにもおもしろくて、こんなに快感なんだ。思い出した! 思い出したよ! プロレスおもしろすぎる! 最高! この空間最高だよ! ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、最高だ! 内藤哲也、最高だ! 鷹木信悟、最高だ! 決勝まで上がってくるんだろ、鷹木信悟? 俺は必ずその決勝の相手としているだろう。なあ、楽しみにしているよ。そしてぇぇぇぇ! 新日本プロレス、1回戦、相当おもしろい相手を組んできたじゃねえか! 高橋ヒロムvs本間朋晃。首やっちゃったもん対決。おもしれえもん組んできたじゃねえか、新日本プロレス。なあ、本間さん、嘘偽りなく、誤魔化すことなく、身体と身体のぶつかり合い! おもいっきり、お互いの身体、ぶつけ合おうじゃねえか! そんな凄え楽しいもんを俺とあんたなら見せられるだろう。見せてやろうぜ! プロレスファンに、新日本プロレスに、俺たちの闘い、見せつけてやろうぜ! 楽しみにしてるよ、本間さん、ファッファッファッ! まあ、勝つのはこの俺だけどなぁ! は~い、質問コーナー! なんでも来な! 今日のヒロムちゃん、凄えぜ! なんでも答えてやる!」

──3カ月半前よりもよりパワーアップしているように……。
「(質問を途中で遮って)おーいおーい!」

──楽しかったですか?
「楽しかった! 見てもらえたらわかると思う。ヒロムちゃんがどれだけ楽しんでたか。見てたらわかると思う。俺は、楽しんでなかったかい? あんたにそう聞きたい!」

──いえいえ。
「この痛み、この苦しさ、久々に思い出した。エルボー一発でこんなに痛えのか! チョップ一発でこんなに痛えのか! 投げ技一つがこんなに重いのか! 思い出させてくれた。思い出した。なんだろう、この感動は。530日、欠場してきた時より何か凄い心にズシッと来る。やっとプロレスができる。あの時はプロレスができなかったから仕方ないけど、プロレスができるのにプロレスができない! そんな状況が俺は凄いストレスだった! でもぉ! 今日でおさらば。まあお客さんがいればなお最高なんだろうけど、まあそれは取っておこうよ。だって、今ここにお客さんが入ってたら、俺のテンションはいったいどうなっちゃうの! 聞きたい。教えて。俺は聞きたい」

──大変なことになると思います。
「うん。それだけか~い! そんだけかい、俺がこんだけ言っても! (落ち着いた口調になって)いいんじゃない。本当にそうなると思う。いい答えだった。ヒロムちゃんの喉が枯れちゃわないうちに質問するならどんと来い」

──ジュニアチャンピオンとして、『NEW JAPAN CUP』に挑んでいくわけですけど、そこに向けた思い……。
「関係ねえー! 俺はただ、優勝するだけだーーー! 文句あるか?」

──ありがとうございました。
「オッシ! ありがとう! みんな大好きだぞ、チュッ!」

内藤哲也
──そして内藤選手です。110日ぶりにリングに上がりました。
「ヒロムちゃんはコメントが長いな。俺、バックステージでずっと待ってたよ。まだかな、まだかなって待ってたぜ。いやあ、強がる必要はあるかもしれないけど、嘘をつく必要はないかな。久々のリング、久々の試合。ダメージもそうだし、息も上がって、非常に苦しい試合でしたよ。なんかこんなにプロレスってしんどかったかなって。なんか凄え思いながら試合をしていましたよ。でも、楽しかったな。楽しかったよ。まあ、疲れすぎたおかげでさ、喉も枯れちゃって、ちゃんとマイクできなかったけどさ。でも、楽しかったよ。まあ、マイクでも言ったけど、明日から始まる『NEW JAPAN CUP』、俺はエントリーしてないんでね。明日、俺の試合はどうだろうね? 多分、組まれないんじゃないのかな? そうなった場合は『新日本プロレスワールド』で、ポップコーンを食べながら、コーラ飲みながら、見させていただきますよ。今日、リング上で随分、高橋ヒロム、鷹木信悟が熱くなってたね。おそらく、EVIL、BUSHI、SANADAも熱くなってることでしょう。いいじゃない。いいと思うよ。いつも言ってるでしょ? ユニット内で競い合ってこそ、今以上のユニット、今以上のロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンができるって。非常にいい状況だよ。まあ、誰が上がってきても構わない。同門対決でも構わない。大阪城ホール大会、俺の目の前にいったい誰が立つのか? EVILなのか? BUSHIなのか? SANADAなのか? ヒロムなのか? 鷹木なのか? 楽しみにしてるぜ。今日、『新日本プロレスワールド』でご覧の皆様もいったい誰が勝ち上がってくるのか、いろいろ想像しながら楽しんでください。では、また明日、インターネット中継でお会いしましょう。アディオス!」

オカダ・カズチカ
「お客さんがいようがいなかろうが、リング上の闘いは何も変わらないんでね。まあでもこうやって、110日ぶりに試合ができたということは、小さな一歩なのか、大きな一歩なのか、それを決めるのはまだ誰もわからない。でも、これから僕たちがしっかりやっていくことによって、今日の一歩が大きな一歩だったねと、言えるようになるんじゃないかなと思います」

──率直に無観客での大会でしたけど、カメラの向こう側のファンを強烈に意識した闘いだったんでしょうか?
「正直、お客さんがいてもいなくても、オカダ・カズチカっていう……まあオカダ・カズチカっていうか、新日本プロレスのレスラーにはお客さんがいないからどうとか、そういうレスラーは一人もいないと思うから。何も変わらず。違ったらここまでの汗をかくような熱い試合もできないと思いますし、まあ何も変わらず、プロレスはプロレスだなっていう。何も変わってなかったし、3カ月半経とうが、僕たちは本当にリング上で生きているというか、リングに上がってないと息ができてないような感じだったので、苦しい状態が続いていましたけど、こうやって自由に息ができるようになったので、まだまだ大変な状態ですけど、それを気をつけていって、『新日本プロレス、さすがだね』って。スポーツ界やエンターテインメント界、みんなから『さすが新日本プロレス。今日の1日は良かったよ』って言ってもらえるようにこれからもしっかりやっていきたいと思います」

YOH
「(バックステージで倒れ込み)始まりはさ、いっつも向かい風から。でもさ、それが、それが俺だからさ。しっかり自分の足で立って、次の闘いに進んでいきます」

SHO
「この前の試合、沖縄の試合? かなり遠くに感じる。沖縄が終わって、『どんたく』シリーズを回って、地元の宇和島でも試合をして、そして『SUPER Jr.』、全部全部楽しみだったんだよ。本当に『どんたく』シリーズ回れなかったこと、『SUPER Jr.』できなかったこと、それは残念だよ。でも、今俺はここに立ってんだよ。本来なら、このトーナメントの1回戦はオスプレイだったかもしれない。でも、今こうして俺が鷹木信悟と1回戦でやれるんだよ。1回戦だよ? 言うて1回戦だ。超えなきゃいけねえんだよ。『NEW JAPAN CUP』、出るからには優勝だ。鷹木信悟、上から『待っててやるから這い上がって来い』って? 必ず這い上がってやるよ」

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