【試合結果】4・23 PANCRASEディファ有明大会 久米鷹介vsマティヤ・ブラジセビッチ 徳留一樹vsアキラ ISAOvsマルコ・ブルシッチ 佐藤天vsアントン・ラッドマン

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『PANCRASE 286』
日時:2017年4月23日(日)
開始:15:00
会場:東京・ディファ有明
観衆:2040人(超満員)

▼第1試合 ウェルター級 3分3R
●中村勇太(T-Rex Jiu-Jitsu Academy)
3R 1分36秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○ 手塚裕之(ハイブリッドレスリング山田道場/TGFC)

▼第2試合 フライ級 3分3R
○ 小川 徹(TRIBE TOKYO M.M.A)
3R 0分25秒、KO(左ストレート)
● アレックス・オカダ(TS GYM)

▼第3試合 フェザー級 3分3R
○ 横山恭典(KRAZY BEE)
判定2-1
●コンバ王子(マッハ道場)

▼第4試合 バンタム級 3分3R
● CORO(和術慧舟會TLIVE)
判定0-3
○ 藤井伸樹(ALLIANCE)

▼第5試合 ライト級 3分3R
● 楳原 嵩(アブソリュート岡山)
1R 2分20秒、KO(バックブロー)
○井上雄策(リバーサルジム川口REDIPS)

▼第6試合 ストロー級 5分3R
○ 北方大地(パンクラス大阪稲垣組)
3R 4分47秒、フロントチョーク
●八田 亮(ストライプル オハナ)

▼第7試合 フェザー級 3分3R
○松嶋こよみ(AACC)
判定3-0
●内村洋次郎(イングラム)

▼第8試合 フライ級 5分3R
● 翔兵(升水組)
2R 3分26秒、チョークスリーパー
○春日井健士(志村道場)

▼ 第9試合 ウェルター級 5分3R
パンクラスVSチーム・シカティック 3VS3 先鋒戦
○佐藤 天(TRIBE TOKYO M.M.A)
1R 3分43秒、TKO(スタンドのパンチ→レフェリーストップ)
●アントン・ラッドマン(UFK NOVI ZAGREB)

▼第10試合 バンタム級 3分3R
○ 瀧澤謙太(リバーサルジム東京スタンドアウト)
判定3-0
● 神田T800周一(T-BLOOD)

▼第11試合 フェザー級 5分3R
パンクラスVSチーム・シカティック 3VS3 次鋒戦
○ ISAO(坂口道場一族)
2R 4分34秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
● マルコ・ブルシッチ(UFK NOVI ZAGREB)

▼第12試合 セミファイナル ライト級 5分3R
○徳留一樹(パラエストラ八王子)
1R 0分28秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●アキラ(フリー)

▼第13試合 メインイベント ライト級 5分3R
パンクラスVSチーム・シカティック 3VS3 大将戦
○久米鷹介(ALIVE)
2R 1分05秒、チョークスリーパー
●マティヤ・ブラジセビッチ(American Top Team EUROPE)

パンクラスVSチーム・シカティックの対抗戦はパンクラス勢が3勝全勝!「これからも提携してクロアチアと日本のスポーツ発展に貢献したい」

第1試合


 1R、手塚のパンチがヒット、中村が尻もちをつく。手塚は腕で中村の顔を押し潰しながらハーフマウント。動けない中村。手塚は脱出させず、ヒジを落として終了。
 2R。打ち合うが、手塚がフック、ハイキックで押す。さらに手塚はパンチからテイクダウン! 中村は腕十字を狙うが、手塚は抜いて立つ。スタンドに戻ると打ち合いになるが、手塚のパンチがヒット、中村がダウン! 手塚は押さえ込んで脱出させない。鉄槌、パウンドを打ち込み終了。
 3R。打ち合う両者。しかし、手塚が押す。ボディを巧く攻める手塚。手塚のパンチがヒット、中村がダウン! すかさずかぶさり、パウンドを落とす手塚をレフェリーが止めた。

第2試合


 1R、オカベがいい音をさせ、ローを放つ。小川もローを返して様子を見る。オカベのローが効いているか。
残り1分で、小川がタックルからテイクダウン! サイドからハーフマウントに移行し、パウンドで終了。
 2R、小川が前に出る。パンチから組むと、オカベはギロチンにとらえて引き込む。絞めるが極まらず、小川が外してパウンド、ヒジ連打で終了。
 3R。お互いローキック。次に小川の左パンチがヒット! オカベが仰向けにダウンし、レフェリーが止めた。

第3試合


 横山は昨年9月、コンバ王子は今年2月、ともに悔しい判定負けを喫している。お互いここで勝ち星を挙げ、次につなげたいところ。

 1R。横山がハイキック。王子は腕を絡めるようにして強引に倒す。
スタンドに戻り、横山が再びハイキック。組んでケージへ押し込む。バックを取り投げると、亀になった王子にパウンドを浴びせる。スタンドに戻り、横山が組んでケージへ押し込むが、王子が投げる。腕を取り,バックマウントになったところで終了。
 2R。気合いの入ったパンチを見せる横山。フェイントを入れながらパンチを出していく。王子は腕を狙うが、これは極まらず。スタンドに戻り、距離を取る王子に対し、横山は蹴り。さらにタックルでケージに押し込むもブレイクがかかる。

 両者、それぞれ攻めてはいるが、決め手となる攻撃が出ないまま迎えた最終ラウンド。組みつく横山だが、展開は作れず。後半も、横山が組み付くが離れて打撃戦に。最後は王子が組んでケージへ押し込んで終了。
微妙な内容となったが、判定2−1で横山が勝利を挙げた。

第4試合


 1R、パンチから藤井がタックルに入る。ケージに押し込むと、両者入れ替え合う。COROがヒザ連打し、入れ替えるが、藤井がさらに入れ替えてテイクダウン。しかし、COROは立ってバックを取り引き込むが、藤井は返す。COROが下から固めて終了。
 2R。前に出る藤井。COROがバックを取り倒すが、藤井が返して上に。脱出したいCOROだが、藤井は逃がさない。しかしスタンドに戻り、打ち合う。
COROがタックルからテイクダウン。藤井は返して上になりパウンドで終了。
 3R。藤井がパンチで攻め込む。藤井がタックルに入ると、COROはチョーク! しかし入りが浅く、藤井は頭を抜く。再び首を狙うCORO。しかし、藤井も再び外して殴る! ハーフマウントからサイドに移行しながら殴り続ける藤井。
 両者、立つが、藤井がタックル、上になる。亀になったCOROにチョーク。COROはこれをしのいだが、藤井がコントロールして終了。
 判定3−0で藤井が勝利。

第5試合


 当初は林源平が闘う予定だったが、ケガにより、やむなく欠場となった。急遽、代役となった楳原は、本来はフェザー級で闘っている選手。昨年よりパンクラスに参戦し、3戦している。
 対する井上は、2010年修斗ミドル級新人王。しかし、2013年よりMMAから離れていた。しかし、2015年に「巌流島」に出場しKO勝ちを収めている。公開計量では「小さい頃からパンクラスに憧れていた」と語っていた。

 1R、パンチで出る楳原に、井上が跳びヒザをヒットさせる! 楳原は尻もちをつくが、立ってパンチで出る。井上は身長で優り、組んでヒザ連打。しかし、パンチを入れていく楳原。井上は組むが、楳原は離れる。が、井上が前蹴りからバックブローをヒットさせる。楳原ダウン! レフェリーがすぐに止めた。

 前回は大阪で、2−1の判定で惜しくも敗れた楳原。今回は本来より上の階級で、しかも大会1日前という急なオファーでの試合となった。さすがに体格の差があり、パワーが違ったが、下がらずパンチを当てていった根性と健闘を讃えたい。

第6試合


 北方は、昨年12月、砂辺光久の持つベルトに挑戦。1Rは打撃で有利に進めたものの、2Rにジャーマンで投げられ、チョークスリーパーで1本負けを喫してしまった。今回は再起の一戦。再びベルトに挑戦するため、絶対に負けられない。
 対する八田は第2代ZSTフライ級王者。昨年6月、パンクラスに初参戦し、ノンタイトルながら砂辺と対戦している。下になり、ヒジをもらってKO負けを喫したが、今年2月、児玉勇也に1本勝ちしている。
 両者ともに、ベルトを見据えての闘い。砂辺はRIZINへの出場を表明しているため、タイトルマッチは先になるかも知れないが、お互い負けるわけにはいかない一戦だ。

 1R。北方がパンチで出ると、八田がタックルで倒すが、北方はすぐに返して上に。八田は上体を引き付けているが、展開なくブレイクがかかる。
八田が再びタックル。しかし、北方は落ち着いて上に。サイドを取る。しかし、北方は攻め手が少ない。八田が足を狙うと、北方は起き上がって殴る。立った八田はケージに押し込むが、北方が入れ替える。八田がヒザを打ち込み、引き込む。八田はカカト連打。北方は上だが、攻めがないまま終了。
ジャッジは二者が北方、1人が八田を支持。北方はポジションだけでなく、もっと攻めないと苦しい。
 2R。北方がパンチで前に出る。八田はタックルを仕掛けるが、切られてしまう。組みたい八田だが、北方は付き合わない。八田の蹴りをキャッチした北方だが、八田は首をかかえて引き込む。しかし、お互い細かいパンチを入れ合うだけで膠着状態となってしまう。
ジャッジは三者が八田。
 3R。開始すぐ、飛びついて引き込む八田。北方はパウンド、ヒジ。八田は下からコツコツ殴るが、大きく攻められない。北方は、ケージ際でハーフマウントからパウンド、ヒジ。このまま殴って終わるかと思われたが、残り20秒で北方がギロチン! 歯をくいしばり絞め上げる北方に、八田がタップアウト。
北方は殴って時間を過ごせば判定勝ちもできたが、少ない残り時間でも1本を狙いに行ったところに大阪・稲垣組の意地と精神がある。さらにキッチリ極めて、タイトルマッチへの強い意欲を感じさせた。

第7試合


 松嶋は、子供のころパンクラスの「キッズ・ラボ」に通い、鈴木みのるや大石幸史、北岡悟、川村亮らの薫陶を受けてきた。現在は所属こそ違うが、その心にも身体にも、しっかりとパンクラスの精神を受け継いだ選手だ。
 一方の内村も、「P’sLAB」から格闘技を始め、ZSTでウェルター級王者となるなど活躍してきた。
 試合では、松嶋のセコンドに北岡悟と川村亮、内村のセコンドには渡部謙吾(元パンクラシスト)と石川英司(元パンクラスGRABAKA所属)が付き、パンクラシストしかいないという、現在では珍しい光景となった。
 「現代MMAの申し子」と呼ばれる松嶋。前回(2016年12月)、パンクラス参戦2戦目でマルロン・サンドロ(第2代パンクラスフェザー級王者、並びに第2代SRCフェザー級王者)と闘う大きなチャンスを得たが、パンチをもらい、ヒジ連打でKO負けを喫している。ここで連敗するわけにはいかない。
 現在のルールに移行する前だが、内村も2013年にサンドロと対戦しておりドロー。しばらく間が空いたが、パンクラスに復帰した昨年は2連敗。どうしても勝ち星をつかみたい状況だ。パンクラシスト対決は、どちらに軍配が上がるか。

 1R。お互いステップを使う。内村のパンチがヒット! 松嶋はバランスを崩し、よろけるが、組んでケージに押し込む。松嶋、引き込んでテイクダウン! パンチを落とす。内村は下からパンチ、ヒジ。さらに首を狙うが、これは極まらない。下から蹴る内村。松嶋が立って蹴ったところで終了。
 2R。松嶋が流れるような蹴り2発、そしてハイキック! 松嶋は内村をかつぐようにして投げ、バックを奪う。内村はケージへ押して肩パンチ。内村が押し倒すが、松嶋はすぐに立ってケージへ押し返す。松嶋は速く鋭いヒザを打ち込む。さらに、豪快に投げケージへ押し込む。いったん離れ打ち合うが、内村がテイクダウンして終了。
 3R。松嶋の蹴りで内村がバランスを崩し、猪木アリ状態に。松嶋はなんと連続で投げ! 会場が沸く。内村は下からヒジ。松嶋は立とうとする内村のバックを取り、立とうとする内村をさらに投げる! 内村は立てないまま終了。

 判定は29-28、29-28、30-27の3-0で松嶋が勝利した。
 松嶋の流れるような動きは特筆ものだ。蹴りを連続で効かせるなど、たとえて言えばフィギュアスケートの連続ジャンプを思わせた。華麗に見えるが、力がなければ出来ない。また、豪快な連続投げも会場を大いに沸かせた。パワー、バランス、バネは、どれをとっても素晴らしく、今後にますます期待が高まった。
 しかし、マイクを渡された松嶋は謙虚。「こんな試合ですみません。次に向けて、また見せられるよう頑張ります」と話した。

<試合後コメント>
松嶋こよみ
「試合を終えて、うーん、何とも言えない感じです。でも、こういう経験が必要だったのかなと思っています。これまでは、わりとアッサリ勝ってきていたので、こういうしんどい試合の経験ができて良かったです。内村さんは、思った以上に組みが強くて、四つになった時とか苦しかったです。僕はわりと諦めやすいタイプなので(笑)、そこで諦めそうになりましたけど、セコンドの声をちゃんと聞けて、最後までできて良かったです。内村さんはもっとステップを使ってくると思っていたんですけど、そうでもなくて、(僕のことを)研究されているなと思いました。やりにくかったです。
 今回、セコンドを北岡さんと川村さんにお願いしたのは、いま一番、練習を見ていただいているからです。試合は、一番練習をみて、分かってくれている人についてもらうのが良いと思いました。内村さん側も、セコンドが謙吾さんと石川さんで、パンクラスばかりでしたね。びっくりしました。投げは、必死でたまたま出ました。打撃であまり見せられなかったので、投げでお客さんに喜んでもらえたなら嬉しいです。
 今回は、動きを止めないこと、いかに流れを大切にして途切れさせないかということを心がけて練習してきました。ただ、思っていたよりは出せなかったです。今後は練習したことを100%出せるような試合がしたいです。
 今回はしっかり追い込めたわりに、あの試合しかできなくて、納得がいっていません。勝ったのに、勝った気がしていないです。でも、1つ1つ勝ち星を重ねることが大切なので、この勝利は次につながっていくと思います。自分には、もっと良いところがたくさんあると思っています。これからは、それをもっと見せていきたいです」

第8試合


 翔兵は柔道がバックボーン。2014年ネオブラッド・トーナメントでバンタム級優勝したが、現在はフライ級に変更し、3連勝中。
 対する春日井は第2代HEAT総合ルールバンタム級&初代フライ級王者。パンクラスには昨年6月より参戦し、これが3戦目となる。

 1R、両者打ち合う。前に出た将兵が、春日井のパンチでバランスを崩した。立ち上がるが、春日井は組んでケージへ押し込み、バックを取る。ヒザを打ち込む春日井。倒すとバックを奪う。翔兵はなんとか立ちたいが、春日井がキープして終了。
ジャッジは三者10-9で春日井。
 2Rも打ち合う。翔兵は組んでケージへ押し込むも、春日井は入れ替えてヒザ。さらに翔兵が入れ替えてケージへ押すが、テイクダウンは奪えない。再び打ち合うが、春日井が組んで倒し、バックからチョーク! 翔兵たまらずタップ!

 翔兵は自信を持って臨んだ一戦だったが、ほとんど何もできないまま終わってしまった。ネオブラッド優勝のプライドを懸け、再起を期待したい。
 春日井はパンクラス初参戦時からタイトルマッチを熱望していた。試合後、テレビの解説席に座る王者・マモルに、ケージから対戦を要求。

第9試合


 1R、ラッドマンがミドル。佐藤はパンチで応戦。ラッドマンが放った蹴りがローブローとなり、タイムストップとなる。
 再開。打ち合う両者。しかし、今度は佐藤の蹴りがローブローとなってしまう。
 わりあい短い時間で再開。再び打ち合い、両者とも思いパンチを繰り出す。佐藤がケージへ押し込むと、ラッドマンは引き込んで腕を狙う。佐藤はこれを生き抜く。ラッドマン、続いて足を狙う! しかし、これも外れた。
 ラッドマン、諦めず再び下から腕狙い。外れてブレイク。
打 ち合い、佐藤がケージ際で上となり、殴って立たせない。佐藤はそのまま殴り続け、レフェリーが止めた。

 佐藤はケガによって1年4ヵ月の欠場。しかし、ブランクを感じさせない闘いぶりで国際戦をものにした。

佐藤ケージ上コメント
「1年4ヵ月ぶりに帰ってきました! まだまだ超えなければならない壁があるのに、ずいぶん休んでしまったので、最短距離でベルトを獲りたいです」

第10試合


 瀧澤は2015年よりパンクラス参戦している。前回は昨年11月の佐久間健太戦。1Rではダウンを喫したが、2Rで目のさめるような猛反撃で会場を沸かせた。しかし、3Rでスタミナ切れし、気持ちは折れなかったが判定負けとなった。今回は再起戦となる。
 一方の神田は2015年ネオブラッド・トーナメント バンタム級覇者。昨年は2連敗したものの、今年2月に判定勝ちしている。

 1R。両者打ち合う。神田は早くも出血している。瀧澤の蹴りがローブローとりタイムストップ。同時にドクターチェックもおこなう。再開。神田のバックブローがヒット。瀧澤もパンチで攻め、激しく打ち合って終了。
 2R。コーナーから立つ際、「オオッ!」と声を出して自らを鼓舞する神田。
瀧澤は手を緩めず、打撃で前に出て行く。しかし、神田も引かない。瀧澤がケージ際で飛び膝からケージに押し込む。ヒジを入れるが、離れたところで終了。神田はダメージのせいか、やや疲れが見える。
 3R。このラウンドも打ち合うが、神田がやや劣勢か。しかし、神田は下がらない。タックルに入るが、瀧澤はすぐに立つ。瀧澤も鼻から出血しているが、動きを止めず打ち続ける。瀧澤にも疲れが見える。しかしそのまま打ち合って終了。
 判定は3−0で瀧澤が勝利。打たれて出血しながらも、泥くさく攻めて勝利をつかんだ。

瀧澤 ケージ上コメント
「KOを狙っていましたが、神田選手が強くてできませんでした。
試合前には気持ちが落ち込んだりしたこともありましたが、いろんな人の支えで全力で練習ができました。もっとメチャクチャ練習して強くなって、タイトルを獲ります!」

村田夏南子あいさつ


 今大会に参戦予定だったが、練習中のケガにより欠場となった村田夏南子がケージイン、ファンにあいさつした。村田は、昨年7月のRIZINで同郷で柔道の先輩でもある中井りん(パンクラスヴィーナス)と対戦し、リアネイキッド・チョークで1本負け。中井に勝つべく、MMA修行のため、パンクラスに参戦することになっていた。

「ケガで欠場することになってしまい、パンクラスファンの皆さん、本当にすみませんでした。ケガを治して、7月2日にここでクレアと闘います。その時は、パンクラスファンの皆さんに喜んでいただけるような試合をしたいと思います」

第11試合


 一時期、パンクラスを離れ、Bellatorに参戦したが、2連敗でリリースされたISAO。アメリカでのトレーニングも積みながら、日本に帰ってきた。
 VTJ 8th(昨年9月)で第10代修斗世界ライト級王者・斎藤裕に判定勝利。パンクラス復帰戦となった昨年12月(PANCRASE 283)には高谷裕之に判定勝ちを収めている。
 対するブルシッチは180cmの長身で、MMA戦績は9勝5敗だという。ISAOは、身長差のある相手はウィル・チョープ(2015年9月)で経験済み。1年弱ぶりの国際戦で、どんな闘いを見せてくれるか。

 1R。ISAOが組んでテイクダウン! ISAOは鉄槌を浴びせる。ブルシッチはガード。ISAOはコツコツ殴っていく。ブルシッチは下から三角絞め狙いか? しかしISAOは外し、サイドからハーフマウントへ。ISAO、ヒジ、パンチを連打! ブルシッチはほとんど手が出せない。ISAOが上をキープして終了。
ジャッジは三者とも10-9でISAOを支持。
 2R。ブルシッチはパンチで前に出るが、ISAOはテイクダウン。ハーフマウントからヒジ連打。さらにサイドからマウント! ブルシッチはハーフに戻しはしたものの、何もできない。ISAOはヒジを落とし、削りまくっていく。さらにバックマウントから殴り続けるISAO。ブルシッチは動きがなく、レフェリーが止めた。
ISAOが完勝で日本勢2勝目を挙げ、対抗戦は日本勢の勝利が決まった。

ISAO ケージ上コメント
「今日はたくさんの応援ありがとうございました。いま、パンクラスでは外国人(※ナザレノ・マレガリエ)がフェザー級のベルトを持っていますけど、このパンクラスを外国人の好きなようにはさせたくありません。僕は修斗の王者にも勝ちました。次はタイトルマッチをやらせてください」

第12試合


 徳留とアキラは、時期は重なっていないが、かつてともに五味隆典に師事している。
 アキラは2013年よりパンクラスに参戦。9戦したうち、北岡悟戦(2015年3月)がパンクラス唯一の負けとなっている。今回はフリーとなって2戦目。練習環境も変わった中、どのような闘いを見せるか。
 一方の徳留は、2015年11月、北岡にKO勝ちし、第6代ライト級王者となった。しかし、昨年9月、初防衛戦で久米鷹介にKO負けを喫し、王座を譲ってしまった。この敗戦で引退も考えたが、トレーニングの中で伸びしろを見いだし、再びベルトを狙い復帰した。
 タイトルへ一歩踏み出すのは、どちらか。

 1R。開始すぐに打ち合う両者。徳留の左がヒット! アキラがよろめいてダウン! 徳留は、すかさずかぶさりパウンド。レフェリーが止めた。
 アキラは公開練習で「徳留選手はUFCから戻ってさらに強くなった」と語り、対策もしていた。それでも徳留は強かった。

徳留は、息子・司くんをケージに上げてマイクを持ち

「僕の息子の司です。よろしくお願いします。子供が生まれて最初の試合、また、ベルトを失って最初の試合だったので、良い結果になってホッとしています。必死で練習してきたので、この結果が出たと思っています。次、まだこれから試合をするのに失礼ですけど、また久米さんとやらせてください。よろしくお願いします」

<試合後コメント>
徳留
「今は本当にホッとしています。あのキツイ練習(※公開練習で見せた、サーキットトレーニング)が身になりました。以前は週2回だったんですけど、週3回にしてから心肺機能が上がってきて、続けることにしました。
 前回、久米選手に負けて、ああいう負け方、自分は同じような負け方ばかりしていると思いました。成長しないなら、このまま続けても仕方がないと、引退しようと思いました。先が見えているなら、やってもしょうがないんで。
 でも、トレーニングで、まだ自分はできることがある、伸びるところがあると分かりました。成長できる部分があるなら、絶対に続けた方がいいと周りの人にも言われましたし、練習をみていただいているシルバーウルフの大宮司(進)さんも、親身になってくださって、『もう1回(ベルトを)獲らないとダメだよ』と言っていただいて。もう一度やると決めたなら、取り返さなくちゃダメだと、プラスの気持ちになれました。
 子供という存在も大きかったです。このごろ笑ったりするようになって。勝ってケージに上げられて良かったです。今回、早く終わって、血も汗もつかない感じで良かったです。
 今日、久米選手の試合を見て、進化しているなと思いました。穴がない。強い王者という感じでしたね。次にやれるとしたら、どう攻めればいいか今はわかりませんけど、僕も今回はケガもないので、すぐに練習を再開して、また磨いていきます。いま思うのは、とにかく全体を上げなくてはいけないということ。どこを上げる、ここを強くするというのではなく、全てを上げていかなくては。前回の敗因を含め、もっとレベルアップして、自分を突き詰め、もっと強くなります」

ブランコ・シカティック氏あいさつ


 今大会では、パンクラス対クロアチアの対抗戦がおこなわれた。クロアチア群「チーム・シカティック」を率いるブランコ・シカティックさんが、パンクラス・酒井正和代表とともにケージに入り、あいさつした。
 シカティックさんは、1993年、チャンプア・ゲッソンリット、佐竹雅昭、アーネスト・ホーストを倒し、K-1 GRAND PRIX初代王者となった伝説の選手だ。衝撃的なKO勝利は、のちのK-1人気を決定づけたといって過言ではない。

 シカティックさんは、昨年6月、パンクラスとプロモーター契約を締結。「ロード・トゥ・パンクラス」と銘打ち、クロアチアでトーナメントを開催している。このトーナメントで優勝した2選手と、有望な1選手を連れてパンクラスに殴り込みをかけてきた。

「このたび、クロアチアチームに参戦のチャンスを与えていただき、ありがとうございます。ここまでで2選手が負けてしまいましたが、クロアチアの選手は皆“虎の心”を持っています。最後まで、その精神でもって闘います。そして、これからも提携して、クロアチアと日本のスポーツ発展に貢献したいと思います」
と語ったシカティックさんは、酒井代表とガッチリ握手をした。

第13試合


 久米は、昨年9月、徳留を破って第7代ライト級王者となって以来約7ヵ月ぶりの試合となる。戴冠後、初の試合は防衛戦か、ノンタイトルでもUFCファイターとの試合を想定していたが、タイミングが合わなかったという。しかし「僕自身、試合がしたかったので」と、大将としてクロアチア選手を迎え撃つこととなった。
 クロアチアチームの大将ブラジセビッチは、「ロード・トゥー・パンクラス」トーナメントで優勝。松濤館空手を経験しており、クロアチアのナショナルチームに選ばれたこともあるという。

 1R。久米はプレッシャーをかける。ハイキックで距離を詰め、ケージへ押し込む。久米は組んですぐ上に。ブラジセビッチは上体を起こし立つも、久米はゆっくり倒してハーフマウント。ブラジセビッチは立ちそうになるが、久米は殴って立たせない。さらに殴ってキロチンを狙うが、これは外れる。ブラジセビッチは抜けるが、久米はまた組んでテイクダウンを奪い、殴り、ヒジ連打。ブラジセビッチはガードするしかないまま終了。
ジャッジは10-9が1人、2者が10-8で久米を支持。
 2R。久米がパンチからテイクダウン! ヒジ、ボディブローで攻める。さらにバックを取り、チョーク! ブラジセビッチがタップ。王者の名にふさわしい、貫禄あふれる試合で久米が勝利。

久米「今日はありがとうございました。名古屋からもたくさん応援に来てくれて、皆さんのサポートで勝つことができました。ブラジセビッチ選手はすごく強かったです。これからも、王者としてレベルを上げて、皆さんの期待に応えられるような王者になっていきます」

 この結果で、対抗戦はパンクラス勢の3勝全勝で幕を下ろした。久米には、シカティックからシカティックオリジナルワインが贈呈された。

<試合後コメント>
久米
「今はホッとしています。今回は、ベルトのプレッシャーというよりも、試合前にちょっとケガがあったので不安でした。でも、そこを乗り越えて、良い経験になったと思います。
 相手は打撃を狙っていたと思います。僕の組みも警戒していたんじゃないでしょういか。僕の側からは未知数の部分が多かったので、先手でいいところを取れて、相手も持ち味を出させずにいけて良かったです。
 練習は、この試合に向けてというよりは、自分の動きを作って、高めていくことを心がけてやってきました。試合でも、いかに自分の動きをできるかがポイントでした。今後も、さらに自分を高め、進化していきたいと思います」

【スイングバウト】
▼第1試合 ライト級 3分3R
● 渡慶次幸平(P’sLAB吉祥寺)
1R 0分26秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○ 丸山数馬(TEAM LTDR)

▼ 第2試合 ウェルター級 3分3R
● 上原広誉(ハイブリッドレスリング鹿児島)
1R 2分59秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○ 菊入正之(NEVER QUIT)

(写真・文/佐佐木 澪)

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