【試合結果】3・18 DEEP後楽園ホール大会 長谷川賢vs片平“なぎさ”吉幸  奥野“轟天”泰舗vs住村竜市朗 桜井隆多vs佐藤洋一郎

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『DEEP 78 IMPACT』
日時:2017年3月18日
開始:18:00
会場:東京・後楽園ホール

▼オープニングファイト DEEPフェザー級 5分2R
●高塩竜司(パラエストラ栃木)
1R 3分57秒、センタクバサミ
○やますドミネーターさとし(team SOS)

▼第1試合 DEEPフライ級 5分2R
○島袋 力(CORE王子豊島)
判定3−0
●前田卓哉(パラエストラ松戸)

▼第2試合 DEEPバンタム級 5分2R
●宮川博孝(ALLIANCE/チームゆでたまご)
1R 0分49秒、ヒザ蹴り
○小川顕広(CAVE)

▼第3試合 DEEPバンタム級 5分2R
○高野優樹(和術慧舟會HEARTS)
1R 4分23秒、腕ひしぎ十字固め
●若菜千明(レンジャージム)

▼第4試合 DEEPライト級 5分2R
○ジャイアン貴裕(パラエストラ松戸)
1R 1分39秒、TKO(ヒジ→ドクターストップ)
●大山剱呑助(INFIGHT JAPAN)

▼第5試合 DEEPストロー級 5分2R
△阿部博之(ドラゴンテイルジム)
判定1−0
△村元 友太郎(ALIVE)

▼第6試合 DEEPフライ級 5分2R
○井上直樹(空手道自心会)
判定2−0
●安谷屋 智弘(総合格闘技道場 闘心)

▼第7試合 DEEPフェザー級 5分2R
○上迫博仁(チームクラウド)
2R 0分23秒、TKO(右フック)
●ガイ・デルモ(GUTSMAN)

▼第8試合 DEEPフェザー級 5分2R
○今成正和(Team-ROKEN)
1R 0分23秒、ヒールホールド
●大原樹里(KIBAマーシャルアーツクラブ)

▼第9試合 DEEPウェルター級グランプリ リザーブマッチ 5分3R
●桜井隆多(R-BLOOD)
2R 1分22秒、フロントチョーク
○佐藤 洋一郎(macaco jiujitsu academy)

▼第10試合 セミファイナル DEEPウェルター級グランプリ 準決勝 5分3R
●奥野“轟天”泰舗(CAVE)
判定0−3
○住村 竜市朗(フリー)

▼第11試合 メインイベント DEEPウェルター級グランプリ 準決勝 5分3R
○長谷川 賢(フリー)
1R 4分13秒、左ミドルキック
●片平“なぎさ”吉幸(パンクラスイズム横浜)
※決勝は住村VS長谷川に決定。

DEEPウェルター級GP決勝戦は長谷川vs住村に決定!上迫博仁がガイ・デルモを秒殺しパンクラス進攻へ名乗り

第5試合


 阿部は2007年修斗でプロデビュー。2011年よりパンクラスに主戦場を移した。2015年から始まったストロー級トーナメントでは宇都木正和、江泉卓哉らと激闘を繰り広げ、軽量級戦線を盛り上げた。同年11月の決勝では惜しくも砂辺光久に敗退、ベルトを巻くことができなかった。2016年6月、DEEPに初参戦、ストロー級グランプリにエントリーしたが、小島壮太に敗退。今年40歳になる阿部の再起戦。勝ってベテランの意地をみせたいところだ。
 村元は2015年3月にHEATでプロデビュー、PXCにも参戦する。昨年3月、ストロー級に階級を変更し、同年8月よりDEEPに参戦。昨年12月の前戦では越智晴雄に1本負けを喫しており、今回はベテランを食って勢いをつけたい、野望に燃える22歳だ。

 1R。村元はステップを踏み、フェイントをかけながらパンチを打つ村元。阿部は片足タックルをしかけるが、村元は付き合わない。しかし阿部のパンチがヒット! これが効き、村元はふらついてしまう。村元は距離を取り警戒するが、タックル。阿部は潰して上になり、マウントに移行する。村元が亀になると、阿部はバックマウントからチョークを狙う! 村元、これは外すが、阿部はバックからパウンド連打。村元は立つが、阿部はバックを取ったまま逃がさない。阿部は、そのまま後ろに倒して再びバックマウントを奪う。しかし、終了間際、村元が上に! 阿部の側頭部を殴る。阿部は下から村元の腕を狙うが、終了。
 2R。取り返したい村元は、飛び込んでのパンチ。阿部は鼻から出血している。阿部は組み付くが、村元が上に。すぐにスタンドに戻り、打ち合う。村元は飛びつくように上に。立ちたい阿部。しかし、村元はバック→サイドに移行し、ヒザ連打。しかし、これ以上展開なくブレイク。阿部はプレッシャーをかけながらパンチを出す。少々疲れが見えるか? 村元がパンチを打つと、阿部がスリップ。村元が上になりパンチを落とす。残り1分。阿部は立ちたいが、村元がバックに回り、殴って終了。
 判定は1−0でドロー。阿部は四方に向かい、丁寧に礼をしてリングを下りた。前回のトーナメントでは引退も期して臨んだ。そこからの復帰戦だけに、進退が気になる。

第7試合


 2014年の大晦日に開催された『DEEP DREAM IMPACT 2014 ~大晦日special~』で、DEEPとパンクラスは初の5vs5全面対抗戦を行なった。佐伯繁・DEEP代表は「大きい対抗戦をやって、3年くらいはやらないで、また大きい対抗戦をやりたい」と話す。今年はまさに3年目。まずはここから、新たな対抗戦の幕が切って落とされた。

 1R、デルモはパンチから組み付きたいが、上迫は付き合わない。上迫の蹴り足を取り、コーナーへ押し込むデルモ。右足をかけるが、上迫はこらえる。デルモはバックを奪い、上迫を大きく投げテイクダウン! しかし、上迫はすぐに立つ。デルモはバックに回ってコーナーへ押し込むがブレイク。打ち合う両者。上迫はパンチとヒザで前に出る。デルモは応酬しながらも、下がり気味で終了。
 2R。開始直後、上迫の右ストレートがヒットし、デルモがダウン! デルモは立ち上がるが、上迫は右アッパーで再びダウンを奪う。デルモは足にしがみつくが、上迫のパウンド連打をもらい、ここでレフェリーが止めた。

上迫「DEEP対パンクラスという対抗戦をやらせていただき、このリングに立ってくれたガイ選手、本当にありがとうございました。今回はDEEPに来てくれたので、今度は自分がパンクラスに乗り込みたいと思っています。強い選手を僕にぶつけてください!」

 リングサイドで試合を観戦していた酒井代表は、上迫と握手をかわし「いつでもいいよ」と快諾した。

第8試合


 昨年12月、長倉立尚との王座決定戦で、40歳にして王座に返り咲いた今成。今回は王者なっての初戦だ。
 対する大原は、180cmの長身を誇り、打撃を得意とする26歳。ノンタイトル戦ながら、勝てば大金星だ。

 1R開始直後、今成はスライディングしてヒールを狙う。大原はパウンドを打ち、回転して外そうとする。しかし、ヒールホールドが極まり、大原がタップアウトした。
 今成は「足関十段」の本領を発揮した一戦。大原は顔を歪め、しばらく立ち上がれず。

第9試合


 元DEEPミドル級王者・桜井と、元修斗環太平洋ミドル級王者・佐藤のトーナメントリザーブマッチ。1回戦で、桜井は奥野“轟天”泰舗に、佐藤は長谷川賢にそれぞれ敗れている。

 1R開始すぐ、桜井がパンチ! ダウンした佐藤にかぶさり、パウンド連打。ハーフから両脇を差す佐藤。佐藤は下から足を狙う。桜井は足を抜きパウンド。桜井はサイドからアームロックを狙うが、これは極まらず。桜井はボディ、ヒジと細かく殴る。佐藤はガードに戻し、上体を密着させて三角を狙うが、残り1分でブレイクがかかる。
桜井がタックルに入ると、佐藤は倒れながら腕を極めに行くが、桜井防いで終了。
 2R、打撃戦となる。しかし、桜井は少々疲れが見えるか。佐藤はさらにパンチでプレッシャーをかける。桜井はタックルに入り、佐藤がギロチン! そのまま引き込んで絞め、桜井からタップを奪った。

佐藤「45歳なんて、すごいけど、正直ナメていました。1発目をくらって冷静になれました。もし負けたら、自分も45歳までやらないといけないのかなとプレッシャーになっていました。この競技、年食ったらキツイです。でも、やれるところまで全力でやりたいです。今日はありがとうございました」

第10試合


 今月40歳になる奥野。「負けたら引退」を公言している。トーナメント1回戦では、桜井隆多と激闘の末、判定勝ちを収めた。今回も生き残るか。
 対する住村は、1回戦で元同級王者の悠太からチョークで1本を奪い勝ち上がった。準決勝でも格上を食うか。

 1R、住村がパンチで出る。首相撲から倒し、ヒジ、パウンドを連打する奥のは蹴り上げで対抗するが、住村はハーフからサイドに移行しながらボディを殴る。奥野は押さえ込まれ立てない。住村、さらにパウンドラッシュ。止められるのではないかと危惧するほど。しかし、奥野が耐えて終了。奥野は左まぶたをカットしている。
 2R。奥野はパンチで前に出る。組んでコーナーへ押し込むが、住村は離れる。住村の左ミドルが効き、倒れる奥野。住村はすかさず上になりパウンドを見舞う。住村はヒジを落としながら足を抜き、マウントへ。奥野はハーフに戻すが、動けない。住村がヒジを連打し終了。
 最終ラウンド。体を振り相手を睨みつける奥野。住村は蹴りから組んでコーナーへ。住村は突き放し離れる。奥野はパンチを打ち込むが、住村はかわしてパンチをヒットさせる。住村の左ミドルで奥野が尻餅をつく。住村は上になり、ヒジ、ボディブロー。立ちたいが、立てない奥野、蹴り上げで抵抗する。終了ギリギリ、奥野は反転して立つが、時間切れとなる。
 住村はロープを使うシーンがあり、イエローカードをもらったが、攻め続けて判定勝利、決勝へ勝ち上がった。

住村「今回からフリーになりましたが、ここまで来られたのも、以前の所属ジム・トリニティーサンズと、須田(匡昇)代表のおかげです。この場を借りてお礼を言いたい。奥野選手は本当に強かったです。このあとメインで試合をする2人も強いですが、決勝で僕と闘わないといけないので、ちょっとかわいそうですね。僕は淡路島出身なんですが、田舎でも死に物狂いでやれば一番になれることを証明したいと思います」

第11試合


 優勝候補の筆頭とされる長谷川。1回戦では佐藤洋一郎と対戦。終盤、失速してギリギリの勝利となったが、今回は本領を発揮するか。
 前回の1回戦が、パンクラスイズム横浜移籍初戦となった片平。元UFCファイターの吉田善行を破っている。長谷川も固めきるか。

1R、長谷川は左ハイキックでプレッシャーをかける。片平は組んでコーナーに押し込むが、すぐに離れる。パンチを振っていく長谷川だが、片平は隙を衝き組む。片平は倒せず、離れると好タイミングでボディブロー。長谷川はパンチを入れていく。長谷川、左ミドル。効いた! パンチでロープ際へ追い込む長谷川。片平はダメージが。さらに長谷川の前蹴りがボディに入りダウン。長谷川がKO勝ちで決勝への切符を手にした。

長谷川「ひとつ前の試合で寒いことを言っていたけど、僕の方が普通に強いでしょう。(住村の)名前も覚えてないくらいです。これからも感謝を忘れずにやっていきたいです」

<試合後コメント>
長谷川賢
「今の気持ちは、ホッした、それだけですね。今回、あまり体調は良くなかったです。今年の初めに首をケガして、痛み止めを飲まないといけないし、練習もできなかった。でも、病院に行ったら、治らないから、痛み止めを飲みながら練習していいと言われて。
 でも、練習に復帰したその日に右足を肉離れしてしまったんです。そこから復帰したらまたその日に肉離れで…。それが試合の3週間前のことで、スパーリングが1回しか出来ませんでした。オーソドックスを試してみたりしましたけど、しっくり来なくて。本当は試合をキャンセルしようかと思ったくらいです。シューズを履いていたのも、足が痛くて、試合前に踏ん張りが利かなかったので、急きょ履くことにしました。それでも、出来ない中でも、ウェルターという階級でも出来るということを今日は証明したと思うので、自信になりました。
 ずっとタックルを狙われる方がイヤだったので、打撃はある程度もらう覚悟でいました。つかまったら転がろうと思っていました。パンチを警戒されていたので、蹴るしかないと思いました。ミドルがあそこまできれいに決まるとは思いませんでした。決勝は問題ないです。試合も見ていましたが、別に…っていう感じです。僕が目指しているのはそこじゃないですから。タイトルとかに関わらず、1試合1試合、白星か、黒星かが一番大切です。次は7月になると思いますが、試合当日の朝まで万全を期して準備します」

(写真・文/佐佐木 澪)

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