タイヤファイト絶対王者右乳2連覇達成 武士正3度目の王者挑戦も惜敗

タイヤファイトは2015年に、創始者である入江秀忠が沖縄旅行中の偶然の思い付きがきっかけで生まれた。その後2018年6月16日に、会場新宿FACEにて公式戦の日本初お披露目。スタートした当初は、誰もがこの異色の格闘技に大きな疑問符を投げかけた。しかし、ルールの単純・分かりやすさからか良くも悪くも話題を呼び、大物ユーチューバーヒカルのチャンネルを初め、様々なテレビ・マスメディア等から取り上げられた。そして遂には現在の日本格闘技界象徴の一人、朝倉未来もタイヤに足を入れた。各県王者制を取り入れたのちの現在は、全国に10県11人の男女王者が存在までに発展。
主なルールとしては豪快なKOはもちろんのこと、タイヤから足が出た場合のタイヤアウトなどで勝敗を競う。2025年のJAPANトーナメントは、新しく制定されたタイヤファイトランキング30位から選ばれた上位4選手が選抜された。その4選手とはランキング1位、タイヤファイトの申し子・右乳(タイヤファイトJAPAN2023王者・タイヤファイト富山現王者)。対抗馬として、悲願の初優勝を狙うランキング2位武士正(タイヤファイトJAPAN2022・2023準優勝 タイヤファイト岐阜現王者)。そこにハマのタイヤ師の異名も持つ、ランキング5位でタイヤファイト神奈川現王者クイック・チョップ・リー。変わり種としてはプロレスのデスマッチ王者経験者、ランキング7位中川達彦(初代タイヤファイト東京関東統一王者・第5代インターナショナルマーシャルアーツ王者)がエントリー。
10年目節目の覇権を勝ち取る闘いで、黄金に輝く全国統一ベルトを腰に巻くのはどのタイヤファイターなのか?格闘技界のデスマッチと言われる同競技。試合当日はスピーディーかつ、スリリングな闘いが繰り広げられた。
1回戦第一試合は、ミナミの格闘オヤジ武士正VS中川達彦。この1回戦はタイヤアウト2本先取で勝敗が決まる。1本目から激しい乱打戦。サークリングを上手く使い中川の背後に回り込んだ武士正が最初のタイヤアウト先取。2本目は左フックで武士正をグラつかせ、右ストレートで中川が返す。これで1ー1。勝負の3本目。開始早々なんと左フック1発で、中川がバランスを崩し転倒。武士正が悲願の王者獲得へ、3大会連続の決勝に駒を進めた。
もうひとつの1回戦には、2連覇を狙う右乳が登場。1発のある現神奈川王者、クイック・チョップ・リーと対峙したが、盤石の安定感を見せた右乳が2本先取。このまま完全優勝を果たすのでは?と思われた。
いよいよ、今年のタイヤファイターNO1を決める決勝。この決勝戦のみ3本先取となる。
グローブタッチからの1本目。お互いの乱打戦の中から武士正の暖急をつけた攻撃が功を奏し、なんと右乳がバランスを崩しタイヤアウト。前回のタイヤJAPANトーナメントでも1本も許さなかったポイントを先取された。場内大歓声。新王者誕生の機運が高まる。2本目は右乳の猛攻連打。飛びかかるようなパンチを受けた武士正タイヤアウト。これで1ー1、右乳がポイントを取り返した。3本目は強烈な右の連打を受けて武士正がダウン気味に倒れた。疲れが見える。勝負あったか?右乳が2ポイント先取。2連覇がかかる4本目。必死に応戦する武士正。しかし止めの右乳のフィニッシュブローである左フックが、自身バランスを崩しながらも的確にアゴを捉え、武士正ダウン。黄金の全国ベルトは今年も右乳の腰に巻かれた。
試合後、マイクを取った右乳は「タイヤファイトの申し子、右乳です。格闘技強くないんですが、タイヤファイトだけは13連勝ぐらいしているんで。強いタイヤファイター挑戦して来て下さい。」と、述べた。見事タイヤファイト日本統一を達成した右乳。彼の牙城を崩せるタイヤファイターは現れるのか?
試合後のインタビューで右乳は「決勝で武士正選手に1本先取された時は本当に焦りました。コンスタントに試合をしている強さを感じた。」と、まずは力負けしていたことを認めた。右乳のタイヤファイトでの強さについて聞いてみると、柔道や、スノーボードなどでバランス感を養ってきたことがよかったのかもと述べ、「様々な競技から挑戦して来て欲しい。どんどんタイヤファイトを盛り上げたい」と、語っている。
『道頓堀プロレス2025東京大会x格闘技のおもちゃ箱ACF114.5』
日程:2025年6月26日(木)
開始:18:30
会場:東京・新宿FACE
▼タイヤファイトJAPANトーナメント2025準決勝 1分2R
○武士正
1R 0分25秒 2‐1
●中川達彦
▼タイヤファイトJAPANトーナメント2025準決勝 1分2R
○右乳♡
1R 0分9秒 2‐0
●クィック・チョップ・リー
▼グラップリングヘビー級 3分1R
○ペロ正
1R 0分27秒 ノースサウスチョーク
●安藤深夜
▼グラップリングフライ級 5分1R
○森田祥平
判定
●徳☆正
▼タイヤファイトJAPANトーナメント2025決勝 1分3R
○右乳♡
1R 0分39秒 3‐1
●武士正
※これにより、右乳がJAPANトーナメントを連覇
▼猪木対アリ特別ルール 3分3R
△超人イリエマン
時間切れ判定引き分け
△内田ノボル
▼タッグマッチ 20分1本勝負
キャプテン・アメムラ/○佐々木幹矢
11分3秒、逆さ抑え込み
太陽塔仮面/●めでタイガーマスク
▼タッグマッチ 30分1本勝負
○優宇/SAKI
11分23秒、ダイビングスプラッシュ
●小橋マリカ/花園桃花
▼タッグマッチ 30分1本勝負
○シャドウWX/佐野直
10分14秒、垂直落下式ブレーンバスター
●大和ヒロシ/定アキラ
▼6人タッグマッチ30分1本勝負
○晴斗希/ラ・ピート/岩崎孝樹
16分20秒、ムーンサルとプレス
菊池悠斗/●バイオレンス・ドラゴン/ガイア・ホックス