RIZINにすべてを捧げた城戸康裕が初戦で敗戦も試合後に15分演説！2ヶ月連続参戦の木村“ケルベロス”颯太が2連勝！
6日、東京都・有明アリーナにて、『RIZIN.42』が開催され、木村“ケルベロス”颯太が城戸康裕を制して2ヶ月連続参戦のRIZINで2連勝を飾った。
城戸は大学キックボクシングを経て2003年にプロデビューし、K-1 MAX日本王者となるなど活躍。新生K-1でも約6年間闘ってきたが、2022年12月16日に契約を解除。その後の動向に注目が集まっていたが、城戸は皇治のサポートを受けつつRIZINの事務所まで赴いて参戦を榊原信行CEOに直訴していたことが判明。
戦前の会見に登場した際の城戸は、「やっとここの舞台に出れること、マジでホントに嬉しく思ってます。思い返すとすっごいキッツい思いもしましたし、悔しい思いもしましたし、思い出すと結構泣けてくる思いもしたんですよ？僕はホント正しいことをしたかったんで、その思いを榊原さんに、RIZINに伝えて、『やろう』と言っていただいたんで、僕はRIZINにすべてを捧げます。今後僕の格闘技人生、還暦くらいまでマジでガチでやろうと思ってるんで、身体許す限りボロボロになるまでしっかり闘っていこうと思ってます」と初参戦ながらRIZINへの強い忠誠心を口にしていた。
城戸の対戦相手は、木村“ケルベロス”颯太に決定。
ケルベロスは、4月1日の『RIZIN.41』で初参戦し、進撃の祐基からKO勝利を奪って鮮烈デビュー。DEEP☆KICK王者としての実力をいかんなく発揮した実績が評価されてか、本戦へ2大会連続参戦が決定。
これを受けた城戸は、「（18歳年下の対戦相手に）オヤジ狩りされないように…」と謙虚な姿勢を見せていたが、試合当日は年齢差を感じさせぬギラついた様子で登場。
1R、城戸が下がりながらカーフキックを入れていくが、ケルベロスはガンガン前に詰めていく。城戸は足を使って距離を保ちながらロー、ハイキック、バックブローと放っていくがケルベロスも冷静に捌く。城戸が前蹴り、関節蹴りからのバックブローを放ち、ケルベロスがガードしたところでゴング。
2R、ケルベロスが距離を詰めつつ小刻みにローを放ち、カウンターでワンツーを入れてヒザ蹴りを連打。城戸はガードを固めつつ前蹴りで距離を空けてローを入れる堅実な組み立てを見せるが、そのさなかでローブローが入り一時中断。城戸が頭を下げて試合が再開するも、またもローブロー気味の一撃が入ったところでゴング。
3R、城戸が前に出て左ハイを連発。隙を突いて突っ込んでくるケルベロスにバックブローを放っていくが、ケルベロスもこれを先読みして回避。ケルベロスがコーナーに詰めたところをスイッチして城戸が顔面にワンツーを入れるもケルベロスがクリンチ。そのさなかで放たれたケルベロスの膝蹴りがローブローとなり、しばらく中断。城戸が相当に辛そうな様子で再開すると、城戸が左ハイからのバックブロー、さらにもう一歩踏み込んでの右ストレートを放つが有効打は出ず。ケルベロスのパンチがテンプル付近に入るとスリップ気味ではあるものの城戸のダウンが取られ、再開した直後にゴング。
判定の結果、3－0でケルベロスの勝利となった。
コメント会場に現れた城戸は元気に15分あまり喋り倒し、3週間で13kgの減量に苦戦したことを振り返りつつ「ラスト15秒、行かなきゃ良かったなぁ～！行かなきゃつまんねー試合してんのかなって思って。『やんなきゃよかったぁ～！』って感じっすね」と激しく後悔。
そして、初のRIZIN参戦について「キックボクシングでは足の裏へのスプレーや松脂塗ることがOKなんですけど、僕はステップ踏むんで絶対マストで塗ってるんですけど、塗っちゃいけないと。『MMAの選手が主体だからそういうの使っちゃうとMMAの選手に問題が起きるんで』って。『確かにィ～！確かに塗っちゃいかんわ！』って思って（笑）結構スベるっすね、40歳のおっさんの足の裏はガサガサなんで。そこはやりづらいと思いましたね。あと、リングがふっかふかで。初めてです、総合のリング。こんなにトランポリンみたいに柔らかいんだって。僕はステップタイプの選手なんで、なかなか難しいなって。言い訳と捉えてもらっていいんですけど、僕の率直な意見です」と苦戦した点を語った。
今後について問われると、70kgでやっていきたいこと、足裏に滑り止めを塗りたい旨を語りつつ、再来週2人目の子供が生まれることを誇らしげにアピール。格闘技界のキングカズを目指して「現役生活、50、60喜んで！」とスローガンを叫んだ。
▼RIZIN キックボクシングルール 3分3R 69.0kg
●城戸康裕（TEAM ONE）
判定 0-3
○木村“ケルベロス”颯太（NJKF心将塾）
