「会社に対して思うところがあるのは当たり前」退団騒動で揺れるアイスリボンで“大黒柱”トトロさつきが王座戴冠を果たしファンへメッセージ

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 19日、東京都・後楽園ホールにてアイスリボン『アイスリボンマーチ2023』が開催され、トトロさつきが安納サオリを下して悲願のICE×∞王座戴冠を果たした。

 2019年10月のジュリア退団騒動に端を発し、2021年末には現プロミネンスの5人(世羅りさ、柊くるみ、宮城もち、藤田あかね、鈴季すず)とテクラ、雪妃真矢の7名の退団、2022年5月には藤本つかさの寿休業およびつくしの引退、2023年3月には石川奈青の退団、朝陽のアクトレスガールズへのレンタル移籍が発表されるなど、厳しい話題が続くアイスリボン。

 そんな中で“アイスリボンの大黒柱”を自認して奮闘を続けている生え抜き選手の1人がトトロさつき。
 トトロは2017年にデビューし、その恵まれた体格を生かしたパワーファイターとして活躍。普段は不動産会社のOLとして働き、宅地建物取引士の資格も有する文武両道のインテリレスラーだ。
 昨年にはまなせゆうなとのタッグ“BIG☆DEKAI!!!”でリボンタッグ王座を戴冠するなど覚醒の兆しを見せ、選手の大量離脱に揺れるアイスリボンでエースとして立つ覚悟を固める。この日、トトロは安納サオリという“外敵”に流出している団体の至宝を約9ヶ月ぶりに奪還せんと並々ならぬ決意を持って臨んだ。


 トトロは試合序盤からエルボーやボディプレスなど体格を活かしたパワーファイトで攻め込んでいくが、安納は後の先を取って的確な足攻めで対抗。トトロの機動力を削いだ上でウラカン・ラナを狙うが、トトロはこれをキャッチしてそのまま逆エビ固めへ持ち込む怪力を披露。ここからトトロの背骨攻めが展開され、終盤まで一進一退の攻防が続く。
 トトロはラリアットの連打からジャーマン・スープレックスと豪快に攻めつつ、藤本つかさの技であるビーナスクラッチも繰り出すなど柔剛併せ持った畳み掛けを見せ、フォーリング・トトロ(※ダイビング・セントーン)から動くこと雷霆の如し(※変形片翼の天使)で突き刺して3カウントを奪った。

 これでトトロは、里歩、藤本つかさ、雪妃真矢に次ぐ4人目のアイスリボン王座のグランドスラムを達成(ICE×∞王座、リボンタッグ王座、トライアングルリボン王座)。

 悲願の王座戴冠を果たしたトトロは目に涙を浮かべながら「安納サオリがいなかったら、私は、アイスリボンの主役を狙うどころか、自分の人生の主役さえも誰かに明け渡そうとしてたんじゃないのかなと思います。私が閉じ込めてた気持ち、あなたのおかげで呼び覚ませました。私は安納サオリの、そのしなやかな強さが、大好きです。今日はありがとうございました」と安納に感謝。
 その後は名実ともに大黒柱となったトトロの「プロレスでハッピー!アイスリボン!」のコールで大会を締めた。

 バックステージに戻ったトトロは、「私はあんまり前に出ないほうがいいのかなって思ってました。それは、会社なのか、お客さんなのかが、若手の選手、私とキャリアが一緒でも年が若い選手に活躍して欲しいって思ってるんじゃないかなって。そういうのを肌で感じていたので、あまり前にいかないほうがいいのかなって思ってたんですけど、そうじゃないですよね。自分が充実してこそ、自分が強くあってこそのアイスリボンの大黒柱・トトロさつきだと思う」と胸中を吐露。

 そして、朝陽&石川奈青の離脱会見でプロレス界がざわついていることについて問われると、「会社に対して思うところがあるのは当たり前だと思います。私も無いわけではないです。でも、世論、お客さんの声を見ていると、ぶっちゃけ一方的な話ばかり鵜呑みにしすぎて、1つの面からしか見えてないんじゃないかと思います。私は4月以降もアイスリボンにいます。だから『アイスリボンは無くなってもいい』なんてホントに思ってないです。1ミリも思ってないです。むしろ、『無くなればいい』『社長が交代すればいい』――そう言ってる人を見返していきます。『私こそがプロレスでハッピー!』。そう大きい声で言えるようにならないといけないですね。チャンピオンとして」とファンにメッセージを贈った。

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