【試合詳細】6・20 新日本プロレス後楽園ホール大会 【IWGPジュニアタッグ】田口隆祐&マスター・ワトvsTJP&フランシスコ・アキラ 石井智宏vs金丸義信 本間朋晃vsクラーク・コナーズ

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『NEW JAPAN ROAD』
日程:2022年6月20日(月)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:542人

▼シングルマッチ 20分1本勝負
●藤田晃生
5分6秒 アルティマ
[UNITED EMPIRE]○アーロン・ヘナーレ

▼8人タッグマッチ 30分1本勝負
[CHAOS]後藤洋央紀/YOSHI-HASHI/矢野通/●YOH
9分42秒 EVIL→片エビ固め
[BULLET CLUB/HOUSE OF TORTURE]○“キング・オブ・ダークネス”EVIL/高橋裕二郎/SHO/ディック東郷(みちのく)

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
オカダ・カズチカ/中島佑斗/●大岩陵平
8分38秒 パンピングボンバー→体固め
[L.I.J]内藤哲也/○鷹木信悟/SANADA

▼タッグマッチ 30分1本勝負
[L.I.J]○高橋ヒロム/BUSHI
9分23秒 D
[BULLET CLUB]石森太二/●外道

▼AEWオールアトランティックチャンピオンシップ進出トーナメント1回戦 30分1本勝負
●本間朋晃
11分29秒 トロフィーキル→エビ固め
○クラーク・コナーズ
※コナーズが決勝戦進出

▼AEWオールアトランティックチャンピオンシップ進出トーナメント1回戦 30分1本勝負
[CHAOS]○石井智宏
19分37秒 垂直落下式ブレーンバスター→体固め
[鈴木軍]●金丸義信
※石井が決勝戦進出

▼IWGPジュニアタッグ選手権試合 60分1本勝負
【王者組/シックス・オア・ナイン】田口隆祐/●マスター・ワト
24分15秒 ザ・リーニングタワー→片エビ固め
【挑戦者組/UNITED EMPIRE】TJP/○フランシスコ・アキラ
※69代王者組が3度目の防衛に失敗。アキラ&TJPが新王者となる

アキラがイタリア人初のIWGP王座戴冠!TJPが日本語マイクでファンの心を鷲掴み!AEWの新設王座決定戦進出T決勝はコナーズvs石井の対決へ!

第1試合


 ゴングとともに藤田が突っ込んでドロップキック2連発。さらにロープに飛ぶがヘナーレがカウンターのショルダータックル。
 怒りのヘナーレはニーリフト連打でコーナーに押し込みボディブロー連打からサッカーボールキックからぶっこ抜きブレーンバスター、マウントエルボーの連打、後頭部へのハンマーブロー連打とめった打ち。藤田も折れずにチョップで反撃も、ヘナーレはミドルキック一発でふっ飛ばして胴絞スリーパーホールド。藤田はなんとかロープに足をかける。
 ヘナーレは余裕のダブルバイセップスポーズも、藤田がドロップキックで顔面を打ち抜き、ロープに飛んだヘナーレにカウンターのフロントスープレックス。さらに逆エビ固めを狙うもヘナーレが下から蹴り上げて脱出。エルボー連打からの張り手と粘りを見せる藤田だったが、ヘナーレが担ぎ上げて旋回式バックフリップからアルティマで絞り上げると藤田はたまらずタップ。試合終了のゴングが鳴り響いてもヘナーレはグラウンドでのアルティマで痛めつけ続けた。

<試合後コメント>
アーロン・ヘナーレ
「これは俺に対する侮辱じゃないのか!? 『G1』デビューを間近に控えた俺をヤングライオンと第1試合に組むなんて! しかもアイツは他の二人と違ってヘビー級でもない、一番小さいヤングライオンだぞ! 70kgしかないのにリングに上がってていいのか? 俺に対する侮辱行為だ! 俺は会社からそれだけ下に見られてるってことか。ハナから結果も期待されてない。会社だけじゃない、どうせ他の『G1』出場選手も俺を軽く見てるんだろう。だが、用心しておいたほうがいいぞ」

第2試合


 HOUSE OF TORTUREが奇襲しゴングが鳴ると、皆が場外で乱闘する中で裕二郎はリング上で後藤を痛めつける。裕二郎が指への噛みつきからショルダータックルを狙うも、後藤が逆にショルダータックルでなぎ倒し、CHAOS4人での太鼓の乱れ打ち。
 代わる矢野はコーナーマットを外しにかかるが、裕二郎が背後から殴りつけてカット。EVILが青コーナーのマットを外して金具むき出しになったコーナーに矢野を叩きつけ、HOTが矢野に太鼓の乱れ打ち。
 代わるEVILは矢野をリストロックで固めながらリング上を引き回し、再び金具むき出しのコーナーに叩きつける。東郷にタッチ。
 東郷はストンピング連打からチンロック、フィストドロップと連撃しSHOにタッチ。
 東郷が場外から矢野にアキレス腱固めを仕掛ける中でSHOがストンピング。さらにフィンガーロックからショルダーアームブリーカー連発。ロープに飛ぶも矢野がマンハッタンドロップで迎撃しYOSHI-HASHIにタッチ。
 YOSHI-HASHIはSHOのヒザに低空ドロップキックを見舞い、YOHがフライングフォアアームで追撃。裕二郎がビッグブートでYOHを排除も、後藤&YOSHI-HASHIがダブルのショルダータックルからざんまい。さらに裕二郎の上にSHOを重ねてその上からYOSHI-HASHIがボディプレス、さらにその上から後藤がボディプレスを見舞って4人重ねの状況に。YOSHI-HASHIがブレーンバスターを狙うが、SHOが指関節を決めて脱出。背後からEVILが一撃入れて隙を作り、SHOがスピアーを突き刺してEVILにタッチ。
 EVILはYOSHI-HASHIに串刺しラリアットからフィッシャーマン・バスターを狙うが、YOSHI-HASHIがブレーンバスターで叩きつけてYOHにタッチ。
 YOHはエルボー連打からフライングフォアアーム。さらに後頭部へのスライディングエルボースマッシュからブレーンバスターを狙うが、EVILが髪を掴んで脱出し、YOHの足をレフェリーに持たせた上で急所蹴り。HOTのトレイン攻撃をいなしたYOHは、後藤&YOSHI-HASHIとともに3人での激烈一閃を決め、ファイブスタークラッチを完璧に決めるものの、東郷がレフェリーを捕縛してカウントを妨害。その隙にEVILが組み付きEVILで叩きつけて3カウントを奪った。

<試合後コメント>
SHO
「オウ、見ただろ? HOUSE OF TORTUREの強さを、オイ。アイツら、それでもオマエ、オマエら、あんなボッコボコに、こんな毎日毎日、ボッコボコにされときながら、それでもこれ(NEVER無差別級6人タッグベルト)欲しいって言うんだ? オイ、それでもこれ欲しいって言うんだったら、オマエらはな、本当の大バカもんよ!」

EVIL&ディック東郷
EVIL「オーシ。オイ、後藤! YOSHI-HASHI、そしてYOH、このベルト(NEVER無差別級6人タッグベルト)に挑戦したいんだろ? オウ、いいぜ、受けてやるよ。こんなもんよ、防衛確定なんだよ。ベルトの肥やしにしてやるよ、なあ東郷」
東郷「オイ、矢野! オレが止めてやるからよく覚えとけ!」
EVIL「そういうことだ」

矢野通
「オイッ、東郷! テメェふざけんなオマエ、オイ! なに邪魔だ? 目障りだ? オイ! テメェの方こそこのヤロウ、オイ! オレがな! オレのやり方で、テメェをな、徹底的に排除してやるバカヤロー!」

YOH
「今は、この痛みを。痛みで、堪らえよう……」

YOSHI-HASHI
「おまえよー、レフリーの手を掴もうが、電気を消そうが、オレたちにはな、さらに、さらに奥の手があんだ。覚悟しとけよ」

第3試合


 L.I.Jが拳を合わせて結束を高めていたところへヤングライオンたちが奇襲。中島&大岩が鷹木、内藤へそれぞれダブルのショルダータックル。SANADAにも狙っていくが、SANADAはドロップキックで2人を蹴散らし、ビッグブートで突っ込んできたオカダの足を取ってパラダイスロックを狙う。オカダはこれを振り払ってジャイアントスイングで振り回し、中島へタッチ。
 中島はエルボー連打からコーナースルーも、SANADAはジャイアントスイングのダメージかふらふらと転んでしまう。中島はランニングエルボーからミドルキック、エルボーを連打。SANADAがエルボースマッシュを顎先に叩き込み、鷹木にタッチ。
 鷹木は中島をエルボーで打ち据え、ヒップトスからショルダースルー。内藤にタッチ。
 内藤はロープに振ってアームドラッグ、バックエルボー、後頭部へのドロップキック。さらに内藤のキャメルクラッチにSANADAが低空ドロップキックを合わせる連携攻撃。SANADAにタッチ。
 SANADAは中島の後頭部にエルボースタンプを連打。中島もエルボーバッド連打で突っ張りタッチを求めるものの、先にSANADAからタッチを受けた鷹木が妨害し「残念だったなあ!」と高笑い。再びショルダースルーを狙うが、今度は中島が回避し前蹴りからランニングエルボー。自力で生還し大岩にタッチ。
 大岩は鷹木にエルボー連打から串刺しドロップキック、ショルダータックルからサイドスープレックス、逆エビ固めと捕らえるが、鷹木はプッシュアップから脚力だけで大いわをふっとばす怪力を見せる。鷹木は龍魂ラリアットから龍魂エルボードロップ。これはオカダカット。オカダがエルボーを叩き込んでいる間に大岩が鷹木に背後からスクールボーイもカウント2。大岩は雄叫びを上げてロープに飛ぶも、カウンターのパンピングボンバーがクリーンヒットしそのまま3カウントを聞いた。

<試合後コメント>
鷹木信悟
「いやあ、この後、大事な大事な『G1』のブロック分けがあるのに、その前に大岩と中島か。いい刺激もらったよ、ヤングライオンから。いい刺激と言えば……いい刺激と言っていいのか分かんねえけどよ、昨日、お隣の東京ドームでは格闘技のイベントで、(一際デカい声で)5万6000人! カァー、素直に凄いと思うよ。俺も1.4のメインをやったが、あの時は確か1万2000人だよ。プロレスラーとして、一プロレスラーとして、そこはスルー出来ないことだ。まあ今、現状にどうこう言ってもしょうがねえから、まず俺たちがやらなきゃいけないことは『G1 CLIMAX』、トコトン盛り上げてやる」

内藤哲也&岡本記者
「普段、なかなか試合することのないヤングライオンと試合が出来て、俺は楽しかったよ。彼らがこれからどう成長するか、楽しみだね。ってかさ、最近、某スポーツ新聞社のなんとか本記者が、全然ファミレスに行ってくれないからさ、自分でTシャツ作っちゃった。どう?(と言って、東スポの岡本記者に見せつける)。どうですか? ねえ、岡本記者? どうよ?」
岡本記者「いいんじゃないですか? カッコいいんじゃないですか?」
内藤「最近、あなた、UNITED EMPIREの広報さんに付きっきりで、原点であるファミレスにはもう行けないって? ファミレスにはもう行きたくないって、そういうこと? (岡本記者にジリジリと近づきながら)ちょっと有名になったらそんなんなっちゃった?」
岡本記者「そんなことないです」
内藤「変わったなあ。まあいいよ。今度、またファミレスにご招待するから楽しみにしててよ。で、俺がこの先、なんて言いたいか知ってる?」
岡本記者「明日の大会について……」
内藤「オッ! 分かってるね。ちゃんとチェックしてるじゃん。で、明日の会場は?」
岡本記者「後楽園ホールです」
内藤「で?」
岡本記者「また明日、後楽園ホールでお会いしましょう」
内藤「オオ、素晴らしい(笑)。で、その先は?」
岡本記者「アディオス」
内藤「よく分かってるね~(と満足げな表情で控室へ)」

オカダ・カズチカ
「いやあ、ヤングライオンの勢いがどんなもんかと思いましたけど、まだまだだね。思ったより新日本プロレスのヤングライオンは大したことないね。気合い入れてくれよ。そんなもんでね、ヤングライオンだからって新日本の一員だと思ってもらってちゃ困るね。まだまだ頑張りなさい。ここまで来るのが目標でしょ? 頑張りなさい」

──昨日の大会後のコメントで『THE MATCH』について言及されてて、羨ましいというお言葉もありましたけど、大会もご覧になられました?
オカダ「いや、ちょっと見てないんですけど、試合が終わって帰ってたりもしてたんで。ただ、その盛り上がりっていうのは何を見ても、どのアプリ、どのサイトを見ても書いてる感じだったんで、本当に格闘技としてあそこまでの所に行ってくれたわけですから。まあ、やっぱり悔しいですよ、先に行かれたっていうのはね。それは昨日は立ち技だけでしたけど、総合(格闘技)の人たちも同じことを思っていると思いますし、プロレスの負けじと。でも、格闘技の業界として新たな一歩を踏み出してくれたと思いますし、なんて言うか、また昨日のことをきっかけにいろんなことが変わっていくと思いますんで。いろんなこと、新しい部分を出してくれたのが昨日の『THE MATCH』だと思うんで。別に僕たちも負けて悔しいだけじゃなくて、盗めるところは盗んで、ドンドンドンドン新日本プロレスを良くしていきます」

──那須川天心選手と武尊選手と接点もあると思うんですけど、メッセージとかは発信されたりしたんですか?
オカダ「いやいや、二人の闘いだと思いますし、そこに僕らがああだこうだ言うのも違うかなと思いますしね。まあ、『頑張って』とかたくさん言われていると思いますし、『お疲れ様』、『残念だね』、『良かったね』、それもたくさん言われていると思いますんで。僕もどっちかって言うと言われる側だし、そういう気持ちも分かるんでね。落ち着いた時にまた何かあればいいんじゃないかと思いますけどね」

──“プロレスラー”オカダとして刺激を受けたのが一番ですか?
オカダ「そうですね。いや、俺らもやりますよ。来年の東京ドームは超満員。別に5万人を入れられないわけじゃないですし、入れてプロレスの力を見せたいなと思っているんで、そこはしっかり目指して、本当にお互いに競争出来るようにやっていきたいなと思います」
 
中島佑斗
「クソッ! チキショウ! 今日、新日本のトップの人らと組まれて……クソーッ! いつか食ってやる」
 
大岩陵平
「(氷嚢で胸を冷やしながら)クソッ! こんな豪華なメンバーの中で試合させていただいて、こんなに不甲斐ない結果で! まだまだ練習します! クソッ! もっと強くなります! ありがとうございました」

第4試合


 翌日にIWGPジュニア王座戦を控えるヒロムと石森が視殺戦を展開し、ヒロムが直接対決を求めてヒートアップも石森はするりとかわす。
 BUSHIと外道でゴングが鳴ると、BUSHIがしつこいヘッドロックで攻め立てるも外道はマスクを引っ張って脱出。BUSHIもお返しに外道のヒゲを引っ張って自軍コーナーに連行しヒロムにタッチ。
 ヒロムはヒゲへのダブルアックスハンドルからヒゲを掴んで引き回し、今度はBUSHIがタッチを受けてからヒゲへのダブルアックスハンドル。
 BUSHIはオーバーヘッドキックからミサイルキックを狙うが、石森がロープをヨラしてBUSHIを転落させ、ヒロムも場外に落としてToo Sweetを目に突き刺す。そのまま4人入り乱れての場外戦へ。リングに戻った外道はBUSHIのマスクの隙間から指を突っ込んでのサミング。石森にタッチ。
 石森はBUSHIの目玉にToo Sweetを突き刺し、ニードロップ、目へのToo Sweetと連撃し外道にタッチ。
 外道はコーナーマットがずらされてむき出しになった金具にBUSHIを叩きつけ、グラウンドでのスリーパーホールド。BUSHIは振り払ってヒザへの低空ドロップキックを見舞い、二段式延髄斬りで追撃。両者タッチ。
 ヒロムと石森はエルボーで打ち合い、ヒロムが石森の顔面をロープに打ち付けた上でロープを蹴り上げる。さらにヒロムちゃんボンバーのフェイトからティヘラ、串刺しラリアットから低空ドロップキックで場外に蹴り出し、エプロンから場外へのショットガンドロップキック。さらに串刺しデスバレーボムを狙うが石森が着地し、頭頂部への踵落とし。足を止めてのエルボー合戦となり、ヒロムのトラースキックをかわした石森がジャンピングニー。倒れず耐えたヒロムがトラースキックを見舞うも、石森がハンドスプリング式オーバーヘッドキックで反撃し、両者タッチを求めるも先に生還したのは石森。
 外道はヒロムのタッチを妨害し、チンクラッシャーからヒロムの足をレフェリーに持たせた上での急所蹴りを狙うが、ヒロムが振り払ってスピンキック気味のトラースキック。さらにBUSHIがコードブレイカーで追撃し、ヒロムがDで捕らえると外道は悲鳴を上げてタップアウト。

 ヒロムはマイクを取り退場しようとする石森に語りかける。

ヒロム「お~う、楽しみだなあ!明日の久しぶりの超満員札止めの中でやるIWGPジュニアヘビー級選手権試合。石森、最強のチャンピオンとやれることを俺は幸せに思うよ。でもな、そのベルト、アンタから取らなきゃ取る意味がねーんだよ。楽しませてくれ。それからさっきスタッフさんにちらっと確認したよ。『明日(チケットは)あと何枚残ってるんですか?』って。そしたらさ、スタッフさん、ニヤニヤして笑って答えてくれねーんだよ。あの表情から見ると、そんなねーよ。多分100枚くらいじゃねーか?オイみんな!早いもん勝ちだ!そしてまた会おうぜ!」

 ヒロムの言葉を受けた石森はリングに戻ってヒロムの眼前にベルトを、そしてヒロムはBOSJ優勝トロフィーを石森の眼前にベルトを掲げ、互いに不敵に笑いあった。

<試合後コメント>
高橋ヒロム
「絶好調! 絶好調! 絶好調!! こんな好調な事は珍しいですね! これも、『スーパージュニア』からそんなに期間がないからなのかしら? いやー、オレのテンションはもうもうもう、それはそれは誰にも止められないテンションでございます。だってさ、超満員札止めにするんだ。この後楽園ホールをコロナの前の状態に戻すんだ。戻さなきゃいけないんだ。いつまでもあぐらかいてるわけにはいかないんだ。少しづつ、少しづつ、構わない。その始まりが明日の後楽園ホール大会だと思ってる。そして! その! 超満員札止めの中、オレは、石森太二という最強の男からIWGP Jr.ヘビー級のベルトを頂く! そんな! 幸せなことはないだろう。オレは最高に幸せになってやる!」

石森太二
「明日だな、オレとヒロムのIWGP Jr.(ヘビー級)選手権。うん。明日見に来ればわかる。確かに、ニュージャパンワールドやサムライ生中継で画面越しに見たほうが声も出せるし、面白いかもしんない。だが! 明日、後楽園ホールの会場へ見に来れば、後々、“オレ、あの試合見てたんだよ、ヤバかったよ、スッゲー試合だったよ”って後々語れるようなよ、そういうもん見してやるからよ。なあ? チケットねえ奴は、今すぐ買いに行け。当日券でもいい。そして超満員札止めのあの会場で、石森太二の強さと凄さ見せつけてやるから」

第5試合


 第5試合、第6試合はAEWの新タイトル・AEWオールアトランティックチャンピオンシップの初代王座決定トーナメントの1回戦。1回戦の勝者が翌21日の決勝戦へと駒を進め、優勝者が同月26日(現地時間)のシカゴ大会での初代王座決定4WAYマッチへと出場できる。

 ロックアップでの力比べから本間がロープに押し込んでクリーンブレイク。その後本間がヘッドロックに捕らえるも、コナーズがヘッドロックで返してショルダータックル。コナーズはコーナーナックルからダブルアックスハンドル。さらにエルボースマッシュ、逆水平チョップで打ち据えランニングエルボーを狙うが、ショルダータックルでカウンターした本間が小こけしを発射。コナーズはこれをかわして自爆させ、逆水平チョップ連打から串刺しスピアー、エルボースタンプ、逆水平チョップを連打し連続体固めからのチンロックでスタミナを奪う。これを振り払った本間だったが、コナーズは十字ロープワークで翻弄して交通事故タックル。さらにスピアーを発射も、本間が正面からキャッチして振り払い、こけしロケット。
 本間は大谷晋二郎に捧げる顔面ウォッシュから小こけしを発射。再びかわしたコナーズは本間の腕を取って互いの逃げ場をなくした状態でエルボー合戦を仕掛ける。連打で打ち勝った本間がラリアットを叩き込むもコナーズは倒れず耐える。互いにラリアットを放って相打ちとなるも、ダメージが大きいのは本間。それでも意地のラリアットを叩き込んだ本間が小こけしをヒットさせ、コーナーに上ってこけしを狙うが、コナーズが下からビンタを見舞って妨害しなだれ式ブレーンバスターの体勢へ。本間はサンセットフリップパワーボムを狙うが、コナーズは頭頂部へのナックル連打で脱出。本間はノーモーションヘッドバッドからショートレンジラリアット。雄叫びを上げた本間がこけし落としを狙うが、コナーズが耐えると本間は振り払って背面へのこけしロケット。コナーズは倒れず耐えてスピアーを突き刺し、パワースラム、トロフィーキルと畳み掛けて3カウントを奪った。

<試合後コメント>
クラーク・コナーズ
「試合で血が出ることはあまりないんだけど、今日のホンマ戦で出血したよ。さすがはタフな野郎だ。コケシは効果の強い技だ。首がもげるかと思った。だが肝心なのは最後に俺が勝ったってことだ。これから次の試合を観ないといけないから、コメントは手短にしとく。『FORBIDDEN DOOR』まで行きたいのなら、まずは俺を越えないといけないぞ。どっちが勝ったとしても、“CLARK DOOR”をこじ開けることは出来ない。それはそうと、コーラクエンのみんなありがとう。このトランクスを着始めてからはコーラクエンで無敗だ。そうだぜ! 誰が相手でも、ぶっ壊すだけだ! LET'S GET WILD!」

本間朋晃
「(ヤングライオンの藤田に肩を借りて現れると、床に倒れ込んで)なんだ、あのパワー。クソーッ! 俺がヘビー級なのに負けるわけにはいかねえんだよ。AEW、どうすんだよ。『G1』だって諦めてねえんだよ! 世の中、諦めなきゃなんねえものがいっぱいあるかもしんねえけど、俺はその諦めっつうのが大嫌いでよ。俺が諦めてどうすんだよ。絶対諦めねえぞ、バカ野郎! 『G1 CLIMAX』、6年ぶり4度目……やってやるよ! クラーク・コナーズ、俺は負けっぱなしで終わんねえから。俺は明日、石井智宏とやるつもりでいたんだ。クソッ! このままじゃ終わんねえ! 絶対終わんねえよ、この野郎!」

第6試合


 石井と金丸の初シングル。
 石井のリングインと同時に金丸が奇襲し、あらゆる体勢からのジャックナイフ式エビ固めで速攻を狙うが石井はなんとかキックアウト。金丸は石井を場外に放り出して場外鉄柵、リング鉄柱に叩きつけた上でニークラッシャー。なんとかリングに戻った石井へスクールボーイからブリティッシュフォール、さらにディープインパクトを発射も、これをキャッチした石井がフロントスープレックスで投げ捨てる。
 石井はようやく一息ついてTシャツを脱ぎ捨て、コーナーに押し付けて逆水平チョップを連打。金丸のサミングも読み切った石井がバックドロップで叩きつけ、垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、金丸がぶっこ抜いてブレーンバスター。石井もすぐに起き上がってショルダータックルでなぎ倒し、場外に逃れた金丸をすぐにリングに放り込んで間を取ることも許さない。金丸はぼろぼろになりながらもエルボー合戦を仕掛けていくもパワーでは敵わず大の字になってダウン。
 石井はラリアットを狙うが、金丸はカウンターの低空ドロップキックでヒザを打ち抜き、さらにヒザ裏へのドロップキック、ロープに振ってヒザへの低空ドロップキックから足4の字固め。石井がロープに逃れると、金丸はさらにニークラッシャーからビッグブートを発射。石井はこれをキャッチしてニークラッシャー。さらに金丸を抱え込んで両ヒザをマットに叩きつけるニークラッシャーと、目には目をヒザにはヒザをの復讐。
 金丸は珍しくラリアットを放っていき、石井のラリアットをかわしてラリアットでふっ飛ばしムーンサルト・プレスもカウントは2。すかさず金丸は足4の字固めも石井はなんとかロープに辿り着く。
 金丸は再びニークラッシャーから関節蹴りを連打しロープに飛ぶが、石井がぶちかましで迎撃。石井は串刺しラリアットから滞空時間の長い雪崩式ブレーンバスター。さらにパワーボムの体勢も金丸は着地してヒザへの蹴り。石井は再びぶちかましを狙うが、金丸がレフェリーを引っ掴んで石井にぶつけ、その隙に組み付いてDDT。
 レフェリーが昏倒して無法地帯となったリングで金丸はウイスキーを口に含んでミスト噴射を狙うが、石井が腹部へのタックルを決めたことでウイスキーミストは虚空へ噴射される。石井は延髄斬りからラリアットを発射。これをかわした金丸も延髄斬りを発射も石井は回避しラリアット。錐揉み回転してぶっ飛んだ金丸を強引に引き起こして垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、金丸は着地して今度は石井をレフェリーへプッシュ。石井は衝突を避けて逆にレフェリーを金丸に投げ返すが、金丸が一歩上回りレフェリーのブライドを突いての急所蹴りからサムソンクラッチ。石井はなんとかキックアウトするが、起き上がり際に金丸のディープインパクトがクリーンヒット。完璧に決まるもまさかのカウント2。金丸はタッチアウトを狙うが、着地した石井がノーモーションヘッドバッド。グロッキー状態の金丸へ、石井がスライディングラリアットから垂直落下式ブレーンバスターを狙う。金丸は必死に堪えながらヒザへの蹴りを連打していくが、石井はこれを耐えきって垂直落下式ブレーンバスター。石井が根性で上回って3カウントを奪った。

<試合後コメント>
石井智宏
「金丸、残念だったな! (※左足を何度か叩き)無事生還だ。見てるやつには悪いが、番狂わせなしで。明日の試合、ヤングライオンに毛が生えた程度のやつなんだろう? オレの気持ちはもう成田に向いている」

第7試合


 田口とTJPでゴングが鳴ると、リストロックの応酬で田口がコミカルな失敗に見せかけた動きで油断を誘い巧みにグラウンドに引き込んで首を固めていく。TJPもこれをするりと抜けるディフェンス技術を見せると田口が虚空へのヒップアタックで威嚇。両者タッチ。
 ワトとアキラの対面となると、ロックアップの押し合いから離れ際にアキラが激しく挑発。そのままエルボーの打ち合いとなり、アキラがワトのカンフーコンビネーションをかわしてロープに飛ぶも、ワトはカウンターのソバットからエルボードロップを決める。ワトはサッカーボールキックの連打からロープに飛ぶが、エプロンから手を伸ばしたTJPがアキラに触れて試合権利を獲得。そのままリングに飛び込んだTJPはアキラとの合体ティヘラを成功させ、カットに来た田口をアキラがドロップキックで場外へ蹴り出す。TJP&アキラは2人で場外へのスライディングキックを放つが、田口&ワトは入れ違いにリングに入り、プランチャの編隊飛行。
 リングに戻って田口が試合権利を得ると、ワトと2人でダブルのカニバサミからダブルの低空ドロップキック。カットに来たTJPにはダブルのヒップトスからダブルの低空ドロップキックとシンクロ率の高いコンビネーション攻撃を見せる。そして田口は2人をロープ際に並べてワトのロープ送りに合わせて往復串刺しヒップアタックを見舞っていくが、TJP&アキラがこれをかわして田口を場外に転落させ、ワトにはサンドイッチドロップキック。場外に落下した田口&ワトへアキラがノータッチ・トペ・コンヒーロで飛んでいく。
 闘いの場がリングに戻るとTJPと田口の対面となり、TJPがリバース・インディアン・デスロックから鎌固め。アキラにタッチ。
 アキラはTJPの肩車から飛び降りる合体ダイビングセントーン、ショルダーネックブリーカーと連撃しTJPにタッチ。
 TJPはアキラとの交互のミドルキック連打を見舞い、アキラが低空ドロップキック。TJPはスリーパーホールドで捕らえ、自軍コーナーに連行してアキラにタッチ。
 アキラは自軍コーナーで田口の後頭部を踏みつけ、TJPにタッチ。
 TJPはセントーン・アトミコを発射も田口はこれをかわし、アキラを三角飛び式ドロップキックで場外に排除。TJPには下から蹴り上げて距離を取ってワトにタッチしようとするが、アキラが場外からワトの足を引いて妨害。TJPは田口に顔面ウォッシュ、さらに田口のヒップアタックをアトミックドロップで迎撃してアキラにタッチ。
 アキラ&TJPは2人で田口をロープに振るが、田口はヒップアタックで強行突破し、2人まとめてDDT&リバースDDTで突き刺してワトにタッチ。
 ワトはTJPにミドルキック連打からドロップキックで場外へ。さらにアキラもティヘラで場外に放り出してノータッチ・トペ・コンヒーロで2人まとめて押しつぶす。ワトはアキラをリングイン放り込み、スワンダイブ式エルボースマッシュ。ワトはハイアングル・ジャーマン・スープレックス・ホールドで叩きつけるがカウントは2。さらにワトはTTDを狙い、田口がヒップアタックで加勢に入るもこれがワトに誤爆。アキラはTJPをカタパルトにして超スピードのショットガンドロップキックを見舞い、TJPのトラースキックからアキラのジャーマン・スープレックス・ホールド。これを返されるとTJPにタッチ。
 田口がヒップアタックで飛び込んできたTJPの出鼻を挫き、ワトがTJPをコーナーに上げて雪崩式レシエントメンテを狙うが、TJPが脱出してエプロンに着地。すかさずアキラがコーナーに飛び乗ってスパニッシュフライ、TJPがマンバスプラッシュで追撃。これは田口がカット。
 田口は1vs2のエルボー合戦を挑んで奮戦も、TJPのカサドーラからアキラが飛びつく合体コードブレイカーからTJPがブーメランアタック式ネックブリーカードロップで田口を排除。TJPはワトにデトネーションキックを狙うがワトがかわしてレシエントメンテ。ワトは田口にタッチ。
 田口はTJPへスワンダイブ式ミサイルヒップからケツイェ。さらにコーナーへ上がっていくが、アキラがチーキー・ナンドス・キックからリーニングタワーを狙うが、田口はこれを振り払ってTJPにどどん。これを返されると素早くオーマイ&ガーアンクル。カットに来たアキラはワトが河津掛けからベンダバールに捕らえる。TJPは前転してアンクルから逃れピノイ・ストレッチ。ワトがカット。4人が大の字に。
 アキラが田口にハイキックからロープに飛ぶが、田口が延髄斬りで反撃しワトにタッチ。
 ワトはアキラへミサイルキックから旋風脚。さらにRPPを狙うがアキラが回避運動を取ったのを見て着地。アキラが回転エビ固めからのフットスタンプを見舞い、ファイヤーボールを発射も、これを回避したワトがベンダバール。これをTJPがマンバスプラッシュで豪快にカット。アキラ&TJPはリーニングタワーを狙うが、田口がアキラの足を掴んで妨害。アキラは田口を蹴り出してケブラーダで追撃。TJPがワトにデトネーションキックを見舞い、アキラ&TJPがリーニングタワーを決めて3カウントを奪った。

TJP「ア・キラ!ア・キラ!(※コールを煽る)ハジメマシテ!ハジメマシテ!TJPです!ハジメマシテ!UNITED EMPIREです!IWGPジュニアヘビーキュウ、チャンピオンです!ツカレタ!熱い。熱い。水ください!でも、お腹いっぱい!なぜなら、ワタシは、チャンピオンですから!」
アキラ「後楽園ホ~ル!ア・キラ!ア・キラ!(※コールを煽る)ハジメテ、イタリア人、新日本プロレスチャンピオン!新日本プロレスのチャンピオン!今少しだけ、イタリア語話します。ゴメンナサイ。(※イタリア語のマイクから)アリベデルチ!」

<試合後コメント>
フランシスコ・アキラ&TJP
アキラ「やったぞ!  CE L'ABBIAMO FATTA!(イタリア語で“自分たちがやった!”)。(勝者の)テーブルとビールはないのか? いや、ワインがいい。なんでワインがないんだ? UNITED EMPIREがIWGPジュニアタッグのベルトを獲った! このIWGPの名のつくベルトを巻くことが俺の生涯の夢だった。史上初のイタリア人のIWGPチャンピオン。歴史を作った。それから、彼が史上初の(100%)フィリピン人チャンピオン。フランシスコ・アキラとTJPが獲った! 今夜ファンにアンチに、俺たちの実力を証明し俺たちはニュージャパンに相応しいことを見せてやった! ベルトがその証拠だ! QUESTA È LA PROVA !(イタリア語で“これが証拠だ”)。 ORA SONO UN CAMPIONE(イタリア語で“俺がチャンピオン”)」
TJP「たった今、二人で素晴らしい思い出を作った。前にも言っただろ? 忘れたか? 俺たちはまだゴールに届いていないと言ったはずだ。『BOSJ』の結果はまあまあに終わったが、俺はそんなもので満足してない! UNITED EMPIREはトロフィー以外のものに目をつけていた。いいか…(カメラにベルトを見せ)今日やっとゴールまで辿り着いた。もうしばらく前からこのベルトに目をつけていた。EMPIREに相応しい宝だ。これでジュニアとヘビー二つのタッグの宝が揃った。この宝と共に王国を築いていく」
アキラ「CE L'ABBIAMO FATTA!(イタリア語で“自分たちがやった!”)」

田口隆祐&マスター・ワト
ワト「(床に倒れ込みながら、すぐに立ち上がり)クソーッ! もう一度……やられたらやり返します(と、田口を置いて先に控室へ)」
田口「(床に腰を下ろして、右腕を冷やしながら)クソー……(と呟いてから、しばらく報道陣を見渡し、突然おかしな声色を使いながら)なんて言ったらいいんでしょうかね? なんて言ったらいいんでしょうか? あまりにもショックで声が、声がこんなになってしまいました。すいません。あれ? 声が、普通に、聞こえるよ。プロレス専門誌ならではの視点で鋭い質問を切り込んでくる週プロさん、何かありますか?」

──まあ、残念な結果になってしまいましたけど、69回の防衛も叶わずに。
田口「はい、わずか2回の防衛でベルトを失ってしまいましたけども、アタシの、アタシの不徳の致すところって言うんですか? ワトさんは何も悪くありません」

──全ての責任は田口さんにあると?
田口「はい、69%の責任と言いましょうか、全てっていうのはちょっと。若干、ワトさんも責任はあると思いますので、69%というところでお願いします。全部背負うのは違うと思いますので、ワトさんが31%、私は69%。ツチノコからUFOまで、鋭い質問で切り込んでくる東スポさん、何か質問はありますか?」

──二度と69代王者を名乗れないというか、ついに69代王者が終わってしまったことについて何か思われることはありますか?
田口「はい、これで一つジュニアの歴史の幕が下りるのかと思うと寂しい感じはありますよね。しかし、70代から新しい扉が開くと思えば、それは非常に喜ばしいことじゃないでしょうか?」

──69という数字に関して特別な思いがあったと思うんですけど。
田口「新しいベルトがありますので」

──他のタイトルの69代を狙う?
田口「はい、狙います。どうか、69代の挑戦権が。68代になりましたら、是非チャンピオンは私を指名していただけたらと思います。負けた者が長々と話すのもなんですから(と言って立ち上がる)。まだ何か聞きたいことはありますか?」

──いや、大丈夫です(笑)。
田口「チャンピオンベルトを失って残念ではありますけども、ワトさんもこれから新しいパートナーを見つけてもいいですし」

──えっ、もう解散ですか?(笑)。
田口「いや、“グランドマスターへの道”を行くには、いろんな人とタッグを組む、いろんな経験をするのも大事ですから。(自嘲気味な笑顔を浮かべながら)僕から学ぶものはもう何もないと思いますので、もう二人とも満足と言ったところでしょうか」

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