「灰かぶりになっても自分は立ち上がる」“初代タイガーマスクの秘蔵っ子”MIRAIがシンデレラとして王座挑戦も戴冠ならず!
28日、東京都・大田区総合体育館にてスターダム『STARDOM Flashing Champions 2022』が開催され、上谷沙弥がMIRAIを制してワンダー・オブ・スターダム王座(※白いベルト)を防衛した。
MIRAIは2011年の岩手の復興プロレスや巌流島に被災者として招待され、当時10歳ながらそのプロレスを見てプロレスラーを目指した。初めてプロレスを見てから現在に至るまで佐山サトルや新間寿とは交流を続け、柔道をバックボーンにプロレスの練習に励んでいた。
2019年5月に佐山サトルが「立派なプロレスラーになるようにとことん初代タイガーマスクと新間寿が応援していきますので皆さんよろしくお願いします」と応援のコメントをし、会場で見守る中で東京女子プロレスでデビュー。中々大きな結果を出せずにいたが、今年4月にはスターダムの春の祭典『シンデレラ・トーナメント』で初出場にして初優勝。新天地・スターダムへやってきて約4ヶ月で大きな栄冠をつかみ、上谷沙弥の持つ白いベルトへの挑戦表明を行った。
試合は2人共に堅実なグラウンド戦を展開する序盤戦に始まり、MIRAIがキャトルミューティレーションやエプロンへの変形ロックボトムを決めるなど優位をつかむ。
中盤に盛り返した上谷は、三角跳びドロップキックやスワンダイブ式プランチャといった空中殺法の数々を見せて試合を決めようとするが、フェニックス・スプラッシュを狙ってコーナーに上ったところでMIRAIが足払いをかけ、上谷はリング内に落下し後頭部をしたたかに打ち悶絶。
MIRAIはミラマーレ(※変形アームロック)、ミラマーレ・ショック(※旋回式ハリケーンドライバー)など得意技で攻め込んでラリアットを発射も、これをかわした上谷がスクールボーイ・スープレックス。立て続けにスター・クラッシャー、フェニックス・スプラッシュと連撃して3カウントを奪った。
マイクを取った上谷は、「MIRAI、やるじゃんかよぉ。すごい!まあでも、私の全力は、魂をねじ伏せた。MIRAIとは良いライバルになれるよ」とMIRAIを高く評価。
その後、スターライト・キッドが挑戦表明を行うと、上谷は「欲の塊のような、スターライト・キッドちゃん、来ると思ってたよぉ~。この白いベルトは見ての通り、価値がどんどん上に行ってるの。高いところから眺めてるんで、せいぜい追いついてきな」と余裕の態度で見下ろした。
バックステージに戻ったMIRAIは、「前回の大田区で初めてすっごい嬉しい天井を見ました。そしてその1ヶ月後、今日見たのは、悔しい天井でした。『またか』って思って、すごい、すごい、悔しいけど、こんな自分と闘ってくれた上谷沙弥には感謝しています。まだまだ自分の限界を超えられてないけど、どんなに灰かぶりになっても自分は立ち上がってみせるから、夢を諦めない私を、この始まったばかりの夢を諦めない私をどんどん皆さんに見せていきたいと思います。だって、自分はシンデレラだから!」と力強く再起を宣言。
そして、「次は、魂込めて、絶対に負けられない夏」と開催間近のシングルリーグ戦『5★STAR GP』での優勝を誓った。