「デスペラードが呼んでくれたおかげで今ここにいるよ」エル・リンダマンがエル・デスペラードとの夢の対決を制してBOSJ優勝を約束!
24日、東京都・後楽園ホールにて新日本プロレス『BEST OF THE SUPER Jr.29』が開催され、エル・リンダマンがエル・デスペラードとの一騎打ちで勝利をもぎ取った。
『BEST OF THE SUPER Jr.』はジュニアヘビー級の最強選手を決めるためのシングルリーグ戦。
今年は新日本プロレス50周年の年ということもあり、他団体選手や外国人選手が数多く参加するなど例年よりも広く門戸を開いて行われている。
中でも注目されていたのは、エル・デスペラードvsエル・リンダマンのカードだ。
リンダマンは選手としての能力の高さやマイクパフォーマンス、人懐っこいキャラクターなど様々な高い魅力を持つ選手であり、業界内でも注目されている選手。前IWGPジュニアヘビー級王者であるデスペラードが防衛戦の相手候補として真っ先に名前を挙げたことでも新日本ファンにも深く知られており、自団体であるGLEATの至宝・G-REX王座を持つ団体のトップとしてBOSJへと乗り込んできた。
IWGPジュニア王座をかけての闘いとはならなかったものの、BOSJという華の舞台でようやく2人の対決が実現することとなった。
デスペラードの入場とともにリンダマンがドロップキックで奇襲し、ノータッチ・トペ・コンヒーロやミサイルキックで追撃。反撃の姿勢を見せるデスペラードへ飛びつき腕十字で捕らえて一気に試合を決めようとする。
これを真っ向から受け止めたデスペラードはカウンターのスパインバスターで流れを変え、場外戦で優位を取ってセカンドロープ上を抜けるトペ・コンヒーロ。さらにギターラ・デ・アンヘルで動きを止めてからじっくりと足攻めを行っていくが、リンダマンも足を引きずりながらもコーナーへのエクスプロイダーから雪崩式腕十字、熊殺しと一歩も引かず。
さらにジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うリンダマンだったが、デスペラードはサムソンクラッチからマフラーホールド、ヌメロ・ドスと流れるような連撃を決め、オリンピックスラムからピンチェ・ロコの体勢へ。リンダマンはこれを振り払ってローリングエルボーを叩き込み、ジャーマン・スープレックス・ホールド。デスペラードもローリングエルボーから再びピンチェ・ロコを狙うが素早くバックを取ったリンダマンが投げっぱなしフルネルソン・スープレックスから必殺のタイガー・スープレックス・ホールドを決めてカウント3を奪った。
マイクを取ったリンダマンは、「リンダマンが勝ったぞオイ!1月4日、東京ドームから随分と長い間が経ったな。おい、デスペラード!とっとと帰れ馬鹿野郎!いいかオイ!プロレスのリング上はメインで勝ったやつが締めるって相場が決まってるよな?アイツの役割はこの俺の名前を出してスーパージュニアに呼んだ時点でもう終わりだ。アイツは用無しだ」と憎まれ口を叩く。
しかし、デスペラードが退場して姿が見えなくなると「眼の前で言うの恥ずかしかったから言わなかったけど、デスペラードが呼んでくれたおかげで今ここにいるよ。ありがとう!なんか小っ恥ずかしいだろ、目の前でイチャイチャすんの……」と照れ笑い。
そして、ちゃっかりNEW JAPAN WORLDの会員登録の促進営業を行いつつ、「別にGLEATのファンが新日本を見に来ても構わないし、新日本のファンが他の団体に言ったっていいわけだろ?他の団体のファンがNEW JAPAN WORLD見てもいいだろう。別に国と国との間みたいにパスポートが必要なわけでもないし、プロレスファンにはシェンゲン協定だって必要ないだろう。シェンゲン協定が分からねえかオメーら馬鹿だから!(笑)要はそういうことだ。リンダマンがBOSJの主役になるってこと分かったよな?」と軽快なマイクを飛ばし、最後は「GLEATしようぜ!」で締め。会場にはGLEATのテーマが鳴り響き、新日本ファンもGLEATする形で終わった。
これで3勝1敗と優勝に向けて快調に滑り出したリンダマンは、バックステージで「俺のいるGLEATはなぁ、俺中心に回ってる。いや! 新日本プロレス、それに世界のプロレス界は、この俺、リンダマン、GLEAT、#STRONGHEARTS中心に回っていくし、回していく。それぐらいの覚悟は、俺にはあるからよぉ」と思いを語る。
そして、デスペラードについては「いや、とんでもない選手ですよ。ま、この『SUPER Jr』に参戦してる選手はなんなとんでもない選手って分かってるけど、特別、ジュニアを熱くしようとか、新日本プロレスを盛り上げようという気持ちがね、言葉でも分かってたけど、戦いで一番伝わる選手かな。そりゃやっぱ、ジュニアを引っ張ってきただけありますよ。これから先、リンダマンがいなくてもデスペラードを中心にジュニアは面白く回っていくと思うし。だけどよぉ、俺がいた方が面白いことは確かだし、お客さんも分かってるよな。G-REXのタイトルマッチで入江茂弘と戦ってから『全勝で行く』って言っちゃったんで。今までの、ちっぽけで弱気なリンダマンは終わりだよ。なぜなら、G-REX、新団体、ベンチャー団体GLEATを背負ってるからな」と熱い気持ちを口にした。
一方、真っ向勝負で敗れたデスペラードは、バックステージにたどり着くなりバタリと倒れ込み、「チクショー。刺激的だったよ」とだけ言い残して会場を後にした。