「すべてを背負ってデスマッチをやる覚悟がお前にあるか!?」女子プロレスのデスマッチ&ハードコアユニット『プロミネンス』が旗揚げし佐々木貴が世羅りさへ熱い檄!
24日、東京都・新木場1stRINGにて『プロミネンス旗揚げ戦 ~はじまりの紅炎~』が開催された。
プロミネンスとは、2021年末を以てアイスリボンを退団した世羅りさ、柊くるみ、夏実もち(※宮城もちから改名)、藤田あかね、鈴季すずの5名で結成されたデスマッチ&ハードコアユニット。全員フリーランスながらユニットとして活動をともにしていく形式であり、男子団体・女子団体を問わず幅広く参戦している。
プロミネンスの注目度を高めたのは、今年1月にプロミネンスがスターダムへと殴り込みをかけたことによる対抗戦の勃発。
アイスリボン時代から続く愛憎渦巻く因縁を持つすずとジュリア、かつてFantastICE王座を巡って争った世羅と朱里、そしてWUW王座などを巡って争ったあかねとテクラと役者が揃っていたこともあり、感情むき出しの対抗戦は大きな話題に。
マットプロレスでの3度のプレ旗揚げ戦がDDTやNOAHを擁するサイバーファイトが運営する動画配信サービス『WRESTLE UNIVERSE』で放送されていたこともあり、多方面での露出を獲得。大会前からチケットが完売となる順風満帆の本旗揚げ戦を迎えることに成功した。
セミファイナルでは、世羅りさvs佐々木貴の蛍光灯デスマッチが実施。
デスマッチ団体としても名高いFREEDOMSの代表である佐々木は「これがやりたくてアイスリボン辞めてきたんだろ!」と脳天に蛍光灯を叩き込んだり、「デスマッチ団体を背負う厳しさ教えてやるぞー!」と蛍光灯の破片で埋め尽くされたリングへ雪崩式ブレーンバスターで叩きつけたりと世羅を鼓舞しながら熱い闘いを展開。
世羅も佐々木の思いに応えて有刺鉄線竹刀での一撃や、ダイビングダブルニードロップ with 蛍光灯など死力を尽くして闘うものの、最後は佐々木の右脚(バズソーキック)with 蛍光灯に沈んだ。
すべてを出し尽くして大の字になる世羅へ、佐々木は「時には、リーダーっていうのは、孤独を感じるものだ。団体を背負い、興行を背負い、自分も選手としてリングに上がる。お客さんの反応も気になる。お客さんの入りも気になる。次の大会のお客さんの反応もSNSも気になる。でも、そんなのは団体代表だけだ。他の選手が気にしてるのは、自分の試合、自分の人気、自分のグッズの売れ行き、正直そんなもんだ。俺も孤独を感じて嫌になりかけたことが何度もある。でも!団体代表というのは組織を背負って、ファンの皆様の思いを背負って、その肉体と命と健康管理、生活、その向こうにいる家族、すべてを背負ってその上でリングでデスマッチをやる覚悟がお前にあるか!?デスマッチ団体、デスマッチユニット、トップで団体で身体張って闘うっていうのはそういうことだ。そのうえで一緒にリングにあがって闘ってくれる選手、そして見に来てくれるお客さん、それを広めてくれるメディア、もっと言えば、自分を育ててくれた古巣の団体!その全てに、感謝の気持ちを絶対に忘れるな。それを忘れないで闘えば、プロミネンスはもっともっと大きくなると思う」と熱いリーダー論を説いた。
これを受けた世羅は涙しながら「自分は確かに前の団体を、前の団体から大勢引き連れて、逃げた。テロリストだと言われても仕方のないことかもしれない。他の団体に『ハードコア・デスマッチを名乗るな』と言われても、仕方がないぐらい、不出来な選手かもしれないけど、そんな自分は今日で辞めにします。今日旗揚げしたので!今日からは新しい、シン・世羅りさとして、誰にも、名乗るななんて言わせない、不出来だなんて言わせない。自分がプロミネンスを引っ張っていくリーダーだ!1つ言えるのは、今日参戦してくれた人たち、手伝ってくれたスタッフの皆さん、そして今日来てくださった皆さん、そして、自分たちが居た前の団体、全てに感謝しています。ありがとうございました」と想いを叫び、人間としてもプロレスラーとしても一皮剥けた姿を見せた。
旗揚げ戦を大盛況の内に終えたプロミネンスは、5月29日に旗揚げ第2戦の開催を決定。
次回大会では世羅りさvs鈴季すずのデスマッチによる一騎打ちが決定したということもあってか大会終了後の前売り券販売所には長蛇の列が出来ており、早くも成功の兆しが見えている。
女子によるハードコア・デスマッチユニットという異例のコンセプトを持つプロミネンス。その名に込められた“コロナの中から飛び出していくもの”という意志を体現していけるのかどうかに注目が集まる。