【試合詳細】4・17 RIZIN武蔵野の森総合スポーツプラザ大会 【ライト級】ホベルト・サトシ・ソウザvsジョニー・ケース 【フェザー級】牛久絢太郎vs斎藤裕 【女子スーパーアトム級】浜崎朱加vs伊澤星花
『湘南美容クリニック presents RIZIN.35』
日程:4月17日(日)
会場:武蔵野の森総合スポーツプラザ・メインアリーナ
開始:14:00
観衆:8935人
▼RIZIN MMAルール 5分3R(66.0kg)
●芦田崇宏(BRAVE)
判定0-3
○カイル・アグォン(SPIKE22)
▼RIZIN MMAルール 5分3R(66.0kg)
○ヴガール・ケラモフ(ORION FIGHT CLUB)
1R 2分0秒 三角絞め
●中島太一(ロータス世田谷)
▼RIZIN MMAルール 5分3R(61.0kg)
○元谷友貴(フリー)
判定3-0
●アラン“ヒロ”ヤマニハ(ボンサイ柔術)
▼RIZIN MMAルール 5分3R(120.0kg)
○シビサイ頌真(パラエストラ東京)
1R 1分36秒 TKO(グラウンドパンチ)
●リハーズ・ビギス(チームBigis)
▼RIZIN MMAルール 5分3R(71.0kg)
●武田光司(BRAVE)
2R 1分35秒 フロントチョーク
○スパイク・カーライル(Kings MMA Anaheim/Treigning Lab)
▼RIZIN MMAルール 5分3R(49.0kg)
○浅倉カンナ(パラエストラ松戸)
判定3-0
●SARAMI(パンクラスイズム横浜)
▼RIZIN MMAルール 5分3R(120.0kg)
○髙阪剛(ALLIANCE)
1R 2分5秒 TKO(グラウンドパンチ)
●上田幹雄(BRAVE)
▼女子スーパーアトム級タイトルマッチ RIZIN MMAルール 5分3R(49.0kg)
【王者】●浜崎朱加(AACC)
判定0-3
○伊澤星花(フリー)
※第3代王者が2度目の防衛に失敗。伊澤が第4代王者へ
▼フェザー級タイトルマッチ RIZIN MMAルール 5分3R(66.0kg)
【王者】○牛久絢太郎(K-Clann)
判定3-0
●斎藤裕(パラエストラ小岩)
※第2代王者が初防衛に成功
▼ライト級タイトルマッチ RIZIN MMAルール 5分3R(71.0kg)
【王者】○ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)
1R 3分32秒 タップアウト(アームバー)
●ジョニー・ケース(MMA LAB)
※初代王者が初防衛に成功
サトシが驚異のサブミッションでケースにリベンジ&王座防衛!牛久が斎藤から王座を守り感泣!伊澤が浜崎から2連勝で王座奪取!“世界のTK”髙阪剛が引退試合で衝撃KO勝利!浅倉が連敗脱出!
第1試合
お互いローで牽制し、芦田がプレッシャーをかけていくがカイルがローと前蹴りを混ぜて距離を見る。お互いジャブが交差し、カイルがタックルでテイクダウンを奪い、ガードポジションからハーフガードへ。芦田が腕を掴んで引き込もうとするが、その腕を抜いたカイルがパウンドを打ち込みサイドポジションへ。
カイルは肘とパウンドを混ぜて落としていき、逃れようと暴れた芦田がガードポジションに戻すが、カイルは一度立ち上がりパウンドを落とす。ここで1R終了。
2R、お互いローで牽制し、カイルがタックルを仕掛けるが芦田がコーナーに下がり三角絞めに。これを抜けたカイルがガードポジションでパウンドを落としていき、バックを取るとチョーク。一度離すと亀になった芦田の顔面を後ろから殴っていき、再度スリーパーを仕掛けるが芦田は腕を入れて耐える。カイルが足を入れて仰向けにさせるとパウンドと肘を落としていき、コーナーを背に芦田は立ち上がろうとするがカイルは潰してパウンド連打。芦田は殴られ続けるが2R終了。
3R、芦田がジャブで牽制するが、カイルがローからタックルを仕掛けるも芦田がフロントチョーク。抜けたカイルがパウンドを落としていき、サイドポジションからアームロックを狙う。芦田は下から膝を打ち込み逃れようとするが、カイルは顔面へのパウンドや背中への肘。カイルは三角絞めも芦田は下から洗濯バサミ。カイルが頭を抜くとパウンドを落とし続け3R終了。
判定3-0でカイルの勝利となった。
<試合後コメント>
カイル・アグォン
――試合後の率直な感想は
「とにかく試合後の感想としては、とにかく安心した。勝ちがどうしても欲しかった。連敗の悪い流れを止めて勝利で試合を終えられて嬉しい。パフォーマンスに関しては納得が行っていない。グラウンドでは圧倒したがほしかったフィニッシュは出来なかった。チョークも狙ったが腕が疲れてフィニッシュできなかった。でも勝ちが獲れたのは嬉しい。このような機会を与えてくれたRIZINに感謝している。もっとここで試合をしてチャンピオンを目指していきたい」
――久しぶりのRIZINのリングはいかがでしたか
「本当に素晴らしい気持ちだった。正直言うと、マットが少し滑る印象があった。当初の予定ではレスリングで闘う作戦だった。マットが滑ることに緊張はしたが、とにかくこのファンの熱が素晴らしい。熱が力をくれる。入場のときの雰囲気やファンの力をもらえるような空気だったから、その空気を楽しむことにした。普段は結果ばかり気にしてどういった結果になるかと考えながら入場したり試合をしたりするが、今日は思い切り全部を、この1日を楽しんでしまえという気持ちになってリングの中に入っていった。リングの中に入っていった。中々『俺は日本で闘ってこの経験をした』と言う人は少ないと思うが、自分は今ここにいる。それを家族と一緒にやっている。試合前はみなで祈って、グアムにいる自分の親と子に伝わるように祈りを捧げた。こっちには家族もいて、美憂もいて、本当に沢山の人々の支えられながらやりました。簡単なことではないが、自分はやっている。皆に支えられてやっているので早く戻ってお祝いがしたいです」
――相手の印象は
「特に思っていたことと変わらなかった。彼は打撃で来ると思ったし。自分の方がグラップリング能力は高いと思っていた。足にローキックで効かされたので、打撃はやめてすぐ寝技に行ってとにかくグラップリングで圧倒してフィニッシュを狙う作戦に切り替えたので、想定以上でも以下でも無かったと思う」
――今後の展望は
「とにかく今は家に帰ってこの勝利をみなと味わいたい。神に感謝して今を過ごしたい。自分たちのやっているスポーツは、気分が高いときと低いときの差が激しいが、今は絶頂の気分でいる。この気持ちのまま帰ってまたMMAというものを見ながら格闘家として日々、1日1%でも向上していくように心がけていきたい」
――ギロチンチョークが決まったときの気持ちは
「あのギロチンはほとんど決まっていなかった。確かに腕は回されたが、アゴは下に引いていたし、ハンドファイティングはしっかり出来ていたので全く問題はなかった」
――この期間にやってきたことで、今回の試合で生きたことは
「グラップリングを強化してきた。たくさんレスリングの強化をしてきたし、レイクダウンも簡単に取れた。そしてリストコントロールをして、パウンドを打つ。すべて出せたと思う。芦田選手はディフェンスはうまくて強かったが、オフェンスという部分では自分の方が良いグラップラーだったと思う」
――キムラクラッチを組んだときになにかを囁いているように見えた
「あのキムラの形はすごく得意で、普段だったら極められていたが、とにかく腕が疲れてしまってグリップが弱かった。フィニッシュできなかったから芦田さんに『とにかく一本取らせてくれ!』と言ったんだ(笑)『腕をくれ』と叫んでいたね。芦田さんとは昔やったことがあって、『負けを認めて腕をくれ』ということを言っていた」
――前日にスパーリングパートナーの金原選手が厳しい試合を制したことは励みになったか
「もちろん金原選手が勝ったことは素晴らしく嬉しいことだし良かったと思う。ただ1つ納得行かないのは、彼は2Rでフィニッシュして、自分は3Rでフィニッシュできなかったから、次に会ったときに絶対文句を言われること!(笑)『お前15分かかったな』と言われるのがわかっているから、それに対して腹が立っている。1Rのときにダメージを与えてチョークにも行けたから2Rでフィニッシュに行こうと思っていたが、結局フィニッシュできなかったことには納得がいっていない」
芦田崇宏
――試合後の率直な感想は
「なんも出来ずに終わりました」
――やりたかったこと、ファイトプランはどういうものだったのでしょう
「もうちょっと打撃の展開がすごく長くなるのかなって想像してたんですけど、思った以上に相手が打撃をやって来なかった。もともと僕が待ちのスタイルなんで、カウンターとかずっと狙ってたんですけど、強引に来るかなと思ったら、全く来なかった」
――試合中、グラウンドでかなり打撃をもらっていたが、顔などに傷もないしダメージはない?
「試合中も、特に効いたのは無くて。殴ってくるのに合わせて結構、ダメージを負わないような動きをしてたので、その点は特に試合中問題はなかったんですけど、試合前に言ったように、良さを消された。僕がやりたいことをやらせてくれなかったというのを試合中に感じました」
――実際に戦ってみて相手のイメージが違った?
「そうですね。もうちょっと蹴りを主体に強引に近づいてくるかなと思ったのに、そのままパッとくっついてきたり、遠い距離で来たんで。僕はもうちょっと、カウンターとかずっと狙っていたので、やりたいことが出来なかったです」
――連敗となったが、今後の展望は
「今日のこの負けは受け入れるしか無いので受け入れますし、僕が今まで何度も連敗して連勝して連敗して、っていうのを繰り返している格闘家なんで連敗したからどうこうっていうのは特に無いですけど、今はしっかり考えて行きたいなって」
――一番最初のピンチで足が滑ったように見えた。カイル選手も「マットが滑った」と言っていた
「思い切りすっ転びましたね、1R目。コケて、下になっちゃった」
――いつもより滑りやすかった?
「一発目(の試合)ってのもあったと思うし、あんなに思い切り滑ったのか、なんでかわからないですけど滑っちゃいました。マットが悪いとかそんなんじゃないです」
第2試合
お互いローで牽制し、ケラモフが前蹴りからラッシュを仕掛けて前に出るが中島が下がりリングを回る。
中島がカーフキックから距離を取るが、ケラモフはラッシュで前に出て距離を詰めると中島が脇を差していく。
ケラモフが離れるとミドルキックを放つが、これがローブローとなりタイムストップ。
再開し、ケラモフが中島のパンチにカウンターをあわせてワンツーで前に出て行くが、中島がハイキックからカーフキックで動きを止めるが、、ケラモフが足をとってから大外刈りのようにリングに叩きつけると三角絞め。これで中島が落ちてレフェリーが試合を止めた。
ケラモフ「皆さんこんにちは。ほんとに今日は素晴らしい試合ができました。日本は第2の祖国です。皆さんにお会いできるのを嬉しく思ってます。皆さんのサポートありがとうございました。ここにはいないけど、トフィック・ムサエフに感謝を。クラブの仲間たちありがとう。アゼルバイジャン!」
<試合後コメント>
ヴガール・ケラモフ
――試合後の率直な感想は
「とてもいい気分です。満足しています」
――久々の日本、RIZINでの試合はいかがでしたか
「昨日、前回の試合が昨日のような気がしているよ(笑)」
――決まり手になったトライアングルチョークは得意技だった?
「もちろんそうだし、前にも言ったけども、グラウンドでもスタンディングでも十分に戦える選手だ。グラウンドでも最近は向上させているし、チョーク、三角チョークもといい技の1つだが、あらゆる技を常に使えるようにしている」
――ケラモフ選手のチームメイトが中島選手と闘っていたといっていたが、どんなアドバイスを貰った?
「彼は左側からのパンチが鋭いということ、動きも素早くて強力な選手。そしてグラウンドも強いと。そしてキックも強いと感じました」
――闘ってみて相手の印象は
「私は彼については日本の何処かのチャンピオンベルトも持っていることも知っていたし、強いことは最初からわかっていた。相手については100%準備してきた結果、今回の結果につながった」
――今後の展望は
「やはり、RIZINでチャンピオンベルトを取ることが目標。トレーナーとも相談してこれからの試合について計画していきたいと思っています」
――フィニッシュに向かう前のスタンドで、中島選手のパンチを受けて効いているように見えたが実際どうだったか
「いや、自分では効いたつもりはまったくなかった。深く彼の方に入っていって闘いたいと思っていた。あのパンチを受けて余計に燃えて前に出ていきたいと思った」
――あのタイミングで打撃戦からグラウンドへ移った理由はあるか
「あの瞬間、テイクダウンに取った瞬間に足を取れると感じた。だからグラウンドでの戦いに移行した」
――あの片足を掴んでのテイクダウンはもともと得意としていた?
「長くグラウンドの練習をしてきて、機会があればテイクダウンからあの形に持ち込む練習はしてきた。今回それが活かせたのだと思う」
――今夜のフェザー級のタイトルマッチはどちらが勝つと思うか。そしてどちらと闘いたいと思っているか
「私は強い者が勝つと思う。だから今日強かった者が勝つ。もし斎藤選手が勝利するなら私も闘いたいと思っている」
中島太一
――試合後の率直な感想は
「えー……残念でしたね。RIZINデビュー戦、しっかり勝って飾りたかったですけど、勝てなかったですね」
――ローブローがあって、インターバルが明けてから一気に極められてしまったという流れについて思うことは
「僕の打撃はすごく良かったと思うんですけど、それで相手を止めることが出来なかった。圧の強さですね。僕の打撃のパワーが足りなかったですね」
――相手の印象は
「スタンディングだったら思ったより僕のほうが上だなって思って。でも組力は強かったっすね。もうちょい行けるかなと思ったんですけど、結構軽々足を持ち上げられてテイクダウンされたので。そこの印象は上回っていました」
――以前、ケラモフ選手のチームメイトと闘っていたと言っていたが、そこから手の内が伝わっていると感じた?
「いや、それは。もうアレも結構前ですし、それは別に無いと思います」
――RIZIN初参戦の感想は
「すごい広い会場でお客さんもいっぱいいて、すごい興奮しました。闘えて良かったです」
――今後の展望は
「まあ、呼ばれるんだったら、うん。またRIZINで頑張りたいですし、また怪我もないんで、明日からまたコツコツ頑張っていきます」
――フェザー級、バンタム級どちらが良いか
「RIZINさんは……うーん、どっちがいいんでしょうね?(笑)」
――呼ばれたらどちらでも行ける準備はできていると
「はい。そうですね」
第3試合
元谷がローを打ち込むと、アランは後ろ手に組んで殴ってくるように要求。元谷が前蹴りから前に出るが、アランがワンツーで前に出るも元谷はロープを背にリングを回る。アランが前に出るよう挑発していくが、元谷はローキックで牽制しリングを周り、ワンツーで前に出て組みつく。そのまま足を絡めて倒すとガードポジションへ。アランが下から組み付きなかなかポジションを変えられず、下からアランが肘をいれていくと元谷は一度立ち上がる。
元谷から出血が見られるということでドクターチェックへ。
再開し、お互い前に出ると組み合い、これは元谷が倒してハーフガードで潰していく。ここで1R終了。
2R、元谷が前蹴りも、スカしたアランが前に出てくみついてコーナーに押し込む。
離れ際にアッパーも、元谷はボディにワンツー。アランが組み付き、元谷が離れ際にジャブからローで牽制。打ち終わりにアランがワンツーも、元谷がクリンチしてロープに押し込み、巻き投げてテイクダウンを奪う。そのままコツコツと殴り、肘を打ち込んでいくが打ち終わりにアランが抜けてスタンドへ。
アランはワンツーも元谷もワンツーで返す。ローの打ち合いからアランがミドルからローで牽制。お互いパンチが交差し元谷がおおぶりのワンツーからボディにもパンチを散らす。アランがタックルも、コーナーに下がった元谷のバックを取る。だが倒しきれずに2R終了。
3R、お互いジャブで牽制し、元谷が組み付いてロープに押し込みテイクダウンを奪う。コツコツとパウンドを落とし、コーナーに押し込み膝。肘とパウンドを落とし、アランは下から三角絞めを狙うが元谷は潰していく。
元谷は一度立つと振りかぶってパウンドを落としていくが、ここで3R終了。
判定3-0で元谷の勝利となった。
<試合後コメント>
元谷友貴
――試合後の率直な感想は
「ホント、勝ててよかったと思いました」
――1Rに出血がありました
「出血した瞬間に、『ヤバいな』って気持ちもあって。でもスイッチ入ったというかペース早めていかないと思いました」
――もともとのプランはどういうものだった?
「打撃でペース掴めたらと思ってて。あとは組んだりしたら自分のいい形作ったらテイクダウン出来ると思ってたんで」
――出血からプランが変わった?
「最初にテイクダウンで来た時点で、いいペースだなと思って。上取って、自分の形作っていこうとしたところでヒジでカットされて、そこからちょっと展開というか、アラン選手も下からヒジでポイント取ってたんで、このままじゃいけないという気持ちもありました」
――相手の印象は変わったか
「もうちょっとテイクダウン出来ないかなと思ってました。もうちょっと体が強いイメージでしたけど思ったよりテイクダウンがすんなり出来たんで、そこは良かったと思います」
――今後の展望は
「アラン選手、超えたってことで、少しずつ強い相手とやっていきたいと思ってます」
――テイクダウンがすんなり出来たというのは、アラン選手が下から引き込んでいったいう感覚とは違う?
「思ったより耐えると思ったんです。体が強くて、見た感じ体がすごく強そうなんで。でも思った対処と違って、思ったより対処できてなかったかなと思いました。4つに関しては」
――それは逆に、元谷選手のテイクダウン能力が上がっていたということも考えられる?
「まあ自分の型作ったら、相手の力が強くてもテクニックとして相手をテイクダウンしてるんで、行けるなっていう自信はありました」
アラン“ヒロ”ヤマニハ
――試合後の率直な感想は
「すみません、今日はひどかったと思います。厳しい練習を積んできたが、ジェットコースターに乗ったような気分だ。前回はいい試合が出来たが、今回はガッカリ。テクニックについては僕のほうが上だったと思うが、今日は戦略的に負けてしまった」
――相手の印象は変わったか
「変わっていない。本谷選手は頭がよく、戦略的に試合を運んだと思います。試合を停滞させる感じなってしまった。僕はもっと動きたかったのですが、それが出来なかった」
――ヒジでのカットで試合が止まると考えた?
「あの瞬間には勝つと思った。でもそうではなかった。僕はこのカテゴリで絶対チャンピオンになりたいと思っている。今10歩進んで7歩戻ってしまったような印象があります。でもいつか絶対に自分が勝つと信じていますし、チャンピオンベルトを手にしたいと思っています」
――今後の展望は
「自分の良いところを伸ばしたい。自分は負けるたびに全く違う私に生まれ変わる。3倍強くなって生まれ変わって戻ってくる」
――試合中、元谷選手が上になっている場面が多かった。フィジカル面でプレッシャーを感じたか
「自分が戦略を間違えてしまった。こういう練習はサトシ選手ともクレベル選手ともいつもしているが、試合と練習は違うもので、少しポイントを間違えてしまったと思う」
――負ける経験を活かすことが大事だと思うか
「人生にはそういうこともある。でも、自分はこれ以上間違いを犯したくないと思っている」
第4試合
ビギスがワンツーもシビサイがタックルでテイクダウンを奪う。ガードポジションからパウンドを落とし、マウントに変えてパウンドのラッシュ。何もできないビギスを見てシビサイが顔面に肘を連打するとレフェリーが試合を止めた。
シビサイ「こんにちは。あまり長々と、喋るつもりはないんですけども、ちょっと言いたいことがあります。年末、関根選手に負けてしまって、気持ち的に浮ついていた自分がいたんだなということに気づいて、心を入れ替えて練習しました。今日の、お父さんが今日見に来てくれてるんですけど、今日誕生日なんです、おめでとうございます。色々お世話になってる会長も4月誕生日なんで、なんとしても勝たなきゃいけなかったんです今日。嬉しいです。言いたいことたくさんあったんですけど忘れちゃったんで、ごめんなさい。さよなら」
<試合後コメント>
シビサイ頌真
――試合後の率直な感想は
「勝てて嬉しいです、と」
―― 勝ちにこだわっていた
「そうですね。前回自分が負けてしまったので。勝たないことにはほんとに始まらないという気持ちがあったんで。3R、ドロドロで戦う気持ちでいましたし、ああいう形で決めきれて良かったと思います」
――勝利後のロープ超えの方がダメージ大きかった?
「痛いっす、ちょっと(笑)」
――想定ではリング外に着地する予定だったのか、そこまで考えてなかったか
「そうですね。大好きな会長がいて、それしか見えて無くて。でも意外と高くて……」
――相手の印象は変わったか
「計量で向かい合ったときとリングで向かい合ったときと全然顔が全然違って、すごいデカく見えて。始まった瞬間に気負いしてしまったというのはあります。でもこの前の試合みたいなことはしちゃいけないし、自分から行くし、絶対勝つってことを心のなかで決めていました」
――試合後のマイクで言いたかったことは思い出したか
「今も思い出せないですね(笑)父親の誕生日のことをまず言いたかったんですよ。うーん。琉球の皆さんに自分がちょっと先陣切れたかなって思ったんで、頑張っていきましょうって言いたかったのかなと思いました(笑)」
――今後の展望は
「いい意味で先のことはあまり考えず、試合の話を頂いたら確実に勝つっていう、それが結果として重なっていったときにもっと先のことに気持ちが行くと思ってますので、いい意味で目先のことは考えないようにしようと思ってます」
――前回を踏まえて、今回気をつけていたところはあるか
「試合に挑むに当たっての気持ち用ですかね。ホントに、1つ1つの練習で追い込むようにしました。あらやることを想定して、ちゃんと試合のことを常に考えながら格闘技ってどういうものかと向き合いながら練習に挑んだことが、今回勝てたことの原因だったのかなと思います」
――久々の外国人選手相手の試合でした
「国内だとヘビー級ってたくさんデータがあるので知り合いだったりするんですけど、ああいう海外の選手だとデータがないですし、得体の知れない感じもあったんで。でもあの感じが味わえたのも久々だと思いましたし、国内の選手とするのとは違うなと思いました。緊張感も会ったし良い経験ができたと思います」
――昨日の関根選手の試合は見ていたか
「見てました。おめでとうございますって直接本人に言わせていただいたんですけど。おめでとうございますと。やっぱり自分より全然年上だし、引退しててもおかしくない。関根さんも高阪さんもそうなんですけど、自分が格闘技始める頃から知っている方と同じリングに上っているということ自体すごいと思います」
――リベンジはしたいという気持ちはあるか
「リベンジしたい気持ちもあるんですけど、すぐにリベンジできるほど甘くないのもわかってますし、しっかり自分がこれからも勝たないといけないし、関根さんも勝っていってお互いいい状態でもしお話があったらそれは挑みたいなと思います」
――フィニッシュへの一連の展開はスムースに見えた。狙っていたのか、相手が対処できなかったのか
「感覚としてはテイクダウン取ったときに、最初に腕抱えられてた状態で、下からの展開が少ないのかなと。パスもダイナミックに行ったんですけど、それがそのままフィニッシュにつながったんでよったですね。自分の得意の形です」
リハーズ・ビギス
――試合後の率直な感想は
「気分はとても素晴らしいです。悪くありません。解放された気分です」
――初黒星となってしまいました
「今回に関しては、体調も良くなかったし、時差もあって眠ることも出来なかったし体重も減ってしまっていた。でも負けたのは事実。言い訳はありません。相手は肉体的にも優れていて強かったと思う。これが結果です」
――日本のリングの感想は
「初めてRIZINで闘ったが、この組織に対しては、格闘技の組織の中では伝説的であり、組織力も強く、各ファイターに対するきめ細やかな心遣い、対応は本当に第一級だと思う。だからRIZINに対しては尊敬の念を抱いている。そういった意味で私は今回素晴らしい体験をしたと思います」
――今後の展望は
「もっと強くなって、誰かに勝って、勝利を収める。それだけです」
第5試合
スパイクが走り込んで距離を詰め、左右の大ぶりフックも武田は避けて脇を指しロープに押し込む。そのままバックを取ると膝を落としていき、逃れようとするスパイクを巻き投げるとコーナーに押し込む。武田はジャーマンスープレックスで叩きつけるが、スパイクはギロチンチョークを狙うが武田は逃れてバックを取り返すと膝を落としていく。
なんとか立ち上がったスパイクへ、武田はローキックを打ち込み続け、スパイクがワンツーで前に出るとコーナーに下がった武田がクリンチして1R終了。
2R、スパイクが前に出てフックからワンツー、ジャブで前に前に攻めていくが、膝蹴りの打ち終わりに武田が前に出て組み付くとスパイクが膝蹴り。これがローブローとなりタイムストップ。
再開し、前に出て来たスパイクに組み付いた武田が振り回すが、バランスが崩れて倒れたところに武田が攻め込むとスパイクが立ち上がりストレート。これを避けてタックルを仕掛けた武田にスパイクがギロチンチョーク。これで武田が落ちてレフェリーがストップした。
スパイク「アリガトゴザイマスニッポン。今日はほんとに皆様ありがとうございました。ここで試合できてることが素晴らしいことだと思う。」
<試合後コメント>
武田光司
――試合後の率直な感想は
「負けました。以上です」
――覚悟が決まっている
「覚悟は決まってたんですけど、1つのミスを仕留めきれなかったのは相手が上手かったし、ミスとしか言いようがないです」
――それがフィニッシュに出た?
「あそこでフックもらってると思うんですよ。自分の作戦を話すと、タックル入るときに絶対ギロチン狙ってるって映像見てても思ったんで、なんだろ、あそこに入ったら絶対、サウスポーっってこっち側に入るんですよ。狙えるからあっち側に入らないってことで逆のタックルを練習してて、各ラウンドごとの作戦を話すと、1R目は打撃を出さずに組めたら組んで付けて、狙えるところは狙って、カーフキックをメインに。相手がサウスポー、スイッチヒッターなんで、サウスポーで来たらカーフキック、オーソドックスで来たらブンブン出してくるんでジャブからのハイキック、あとはブンブン振り回してくるのを捌いて捌いて各ラウンドごとでスタミナ削っていこう。1R目は僕の中では、『もっと打撃出したほうが良いんじゃないの』思ってる方もいると思うんですけど、見るってチョイスだったんで1Rは形通りに遂行できたのかなと思ってます。2R目のあそこ、ギロチン決められた。あそこが僕の中でのミスだったんで」
――途中でローブローをもらって、インターバルが短かった?
「今更グダグダ言ってもだめなんすけど、もうちょっとエスケープしとけばよかったですね。死ぬほど痛かったんで。そこは僕の考えが、なんとも言えない選択だったんですけど。相手も結構方で息をしていたのが見えたし、あそこで僕が休んだら相手も回復しちゃうかなってのがあったんですけど、もうちょっと休憩しても良かったのかなっていうのが自分の中であるので次に活かしたいですね」
――相手の印象は変わったか
「フィジカルで負けるかなと正直思ったんですけど、組みによっては。だけど、4つだったりって展開、つけるってテーマで、そこでフィジカルで負けたと思ってなかったし、試合終わったあと喋ったんですけど、『組みがすごく強い』って言われたんで、組みに関しては心を持って良いのかなと思ったんですけど、組みだけじゃないところを見せたい、見せなきゃな、見せていかないとな、試合で、と思いました。あと宮田先生には言ってないですけど、試合終わったあとに話して、カーライル選手と。カリフォルニアで練習してるって言ってて。カメラ回ってないところで話してますけど、『カリフォルニアに来い』と言われたんで。なんだろな。BRAVEジムっていうのは、僕の中では、話をまとめると、無茶苦茶居心地がいいんですよ。僕は子供の指導とかしてますし。それは誰かのためにやっていることで自分のために自己中でやるためにはどうすればいいのかっていったら、BRAVEジムを出て海外に挑戦したいっていうのもあるんで。で、今挑戦した結果がこれだったんで、宮田先生には話をして、せっかく対戦相手のカーライル選手が『来い』って言ってるんで行きたいですよね。まあ宮田先生は怒るかもしれないですけど、『なに勝手に決めてんの』っていわれたらどうしようって思いますけど、僕の中での考えとしては結果が出た以上負けは負けだし、僕はこの結果に満足してないんで挑戦するってテーマを持って、海外に行ってやらせてくれっていうのをこのあと宮田先生に話そうと思ってます。負けたから行くとかじゃなくて、改めて再認識させれたって感じですね」
――今後の展望は海外に行って修行をしたいと
「もちろんそういう感じですね。行ったからって強くなるのかって言われたらわかんないです。海外に行きました。海外に行ったら強くなるのか。っていったらそうじゃないですしやってみなきゃわかんないし。駄目だったら駄目で帰ってくりゃ良いとかそういうわけじゃないんですけど、合わなかったからってまた戻ってくるのでもいいし、でもやらないことには始まりがないんで、是が非でも行かせてもらいたいなって思いましたね」
――作戦にカーフキックを組み込んでいて実際に試合でも繰り出していましたが、カーライル選手は『カーフキックの防御法』というビデオを出しているそうです
「そうなんすか?(笑)多分僕が蹴るっていうチョイスは多分相手にはなかったと思います。絶対打撃からブンブン振り回して組んでくるんだろうなって感じで考えてたと思うんで、前足がスイッチしたときに右足がちょっとこっち向いてる傾向が多々会ったんで、カーフだなって自分で考えて出してました」
――ちなみに、入門編ということでした
「入門します(笑)」
スパイク・カーライル
――試合後の率直な感想は
「まだ自分自身で試合が見られてないのでうまく分析できていないが、わかる限りで振り返ると、1Rは自分のラウンドではなかった彼が作戦を遂行していた。彼が上に乗っていて彼の呼吸が激しくなったのを確認して、このまま落ち着いて我慢しようと。その内に自分にチャンスがやってくると思っていて、その通りの結果になりました」
――ゴング直後走り寄ったのは作戦があった?
「ほんとどの選手が下がりながら闘うことに慣れていないんで、最初にプレッシャーを与えて、たじろがせたかった」
――相手の印象は変わったか
「彼のカーフキックは非常に強くて、自分はそのカーフキックの対応をしくじった。『カーフキックの対応』という教育ビデオを自分が出しているのに、とても恥ずかしい対応をしてしまった(笑)レスリングに対しては自分の想像以上のものはなかったので冷静に対応できた」
――そのビデオのタイトルは
「『カーフキックの防御~入門編~』」
――日本で試合をするのが夢だったと
「とにかく信じられない。アメージングで夢がかなった!すごい経験をさせてもらった。1つ気になることを言うなら、RIZINのロープがケーブルであるということを教えてくれなくて、自分の慣れているロープとは感触が違う。最初に見たときも驚いて、それに対応するのに時間がかかった。アメリカに戻ってもあの感触に慣れるために違う素材を探して練習しないといけない。あれはロープの素材ではない」
――対策をするということは、またRIZINのリングで戦うことを期待して良いということでしょうか
「120%間違いなく戻って来たい。ここで得た経験はすごくすごく素晴らしいもので、ここ2週間位の体験は自分の人生で1、2を争うものだった」
――このあと日本でしたいことはありますか
「金曜日まで日本にいるので、なにをやるかはまだわかっていない。滞在中に富士山の山頂から日の出を見てみたい。カーフキックのダメージがあるのでどれだけハイキングが出来るかわからないが、もしかしたら旅に出て日本を見て回るかもしれない。とにかく今はチームメイトとこの勝利を祝いたい」
――入場時の斬魄刀などは日本で入手した?
「あれはRIZINスタッフの方が用意してくれたんだ。元々は別の入場プランがあったんだけど、それはコロナの状況もあって出来なかったので急遽あれに変更になった。次の入場はコロナの問題が収まっているならもっとド派手にやりたいと思っている」
――武田選手になんども頭から落とされていた
「ヒョードルvsケビン・ランデルマンとの試合を参考にして高いところから頭から落とされる練習を何度もやってきたので、今日対応することが出来た」
――最後はシングルレッグからギロチンのチャンスを伺っていた?
「あれは自然と出たもので、映像を見直す必要はあるがおそらく自分が打撃を当てて、その流れで武田選手が脚を取りに来たのだと思う。隙があったので、それに合わせて出た。自分はなんでも出来るファイターとして誇りを持っていて、打撃もグラップリングもどちらも出来る。今回が14勝中13個めのフィニッシュになる。7つ目のサブミッション、6つの一本があるので、次はバランスよく一本を取りたい」
――次のRIZINでのターゲットは
「それは私が決めることではない。より力のある見えない力が相手を導いてくれると思うので、私は決められたことに従うだけです」
――ファンが待ち望んでついに日本に来た。ルールの違いに違和感は感じたか
「このルールはMMAにおける最高のルールだと思っている。当然自分はグラウンドの状態で頭部にヒザをもらったことはないが、今日何発かもらって気持ちが良かった。あまり悪いものではないなと思った。ロープではなくケーブルなので対応が必要だと思ったが、MMAにおける最高のルールだと思う。とにかくこのルールは最高だ。ロープではなくケーブルなので対応は必要だが。試合にフィニッシュすることへのこだわりが強くて、試合前にRIZINルールに目を通したときに、RIZINルールはダメージに一番重きを置くということだったので、1R目にはたしかに劣勢だったがダメージはもらっていないし辛抱すれば必ず自分がダメージを与える状況になると信じて闘った」
――チャンピオンのソウザとやりたいと思うか。ブランドを広めるためにもっと日本人とやりたいか
「今回の来日でケースとは友だちになってしまった。少なくとも今夜は間違いなくケースに勝ってもらいたい。結果は神のみぞ知るというところだが、友達と闘うのはできれば避けたい。だけど、目の前に出された対戦相手とは誰とでもやるつもりでいる。ソウザが勝てば当然素晴らしいタフなチャンピオンだと思うのでやりたいと思う。自分はこれから全盛期に入ったばかり。29歳になってこれからもっと強くなっていくので、とにかく強い選手と試合して、その中で殴って蹴ってチョップして、なんでもいいからやれることはなんでもやっていきたい。これは仲間内で沢山の人が言っているが、今はRIZINとBELLATORが両団体を行き来できる状況が本当に素晴らしいこと。自分もそういうふうにやっていきたいと思っている。ゴールとしては2つの団体でチャンピオンになって、71kgのキングになることだ」
第6試合
お互いなかなか距離を詰められず手が出ない。カンナのローにSARAMIがワンツーで牽制。ローの打ち合いからカンナがタックルも、SARAMIが耐えるとそのままコーナーに押し込み、腰投げのように振り回してからバックを取るが、SARAMIは投げられないようにコーナーを背に耐える。
向き合ったSARAMIの足にカンナが組み付いていき、SARAMIがアームロックを狙うがカンナが三角締めを狙うとSARAMIは立ち上がるが、カンナが巻き投げるもすぐに立ち上がったSARAMIのバックを取り直すもここで1R終了。
2R、SARAMIが飛び込んでパンチを打ち込み ,カンナがタックルを狙うも前に出てタイミングを潰していく。
カンナがタックルでテイクダウンを奪い、三角絞めを狙うがSARAMIが立ち上がりカンナは組み付いてコーナーに押し込む。そのまま振り回してテイクダウンを奪い、パウンドを落としていくも一度立ち上がる。
下から蹴りつけていくSARAMIが腕十字を狙うが、カンナは潰してガードポジションからパウンド連打。 SARAMIは足に絡みついてヒールホールドを狙うが、カンナはパウンドを落としていきここで2R終了。
3R、SARAMIの左ジャブが入るとカンナがたたらを踏み、そこへSARAMIが前に出てコーナに押し込むと膝を打ち込んでいく。
SARAMIは足を踏みつけていくが、一度離れて向かい合うとカンナがタックルからコーナーに押し込む。
これはブレイク。
カンナがタックルでテイクダウンを奪うが、パウンドを落としていったところをSARAMIがギロチンを狙う。カンナがこれを抜けると再度タックルからガードポジションでパウンドを落としていくが、SARAMIは下から腕を取っていくがカンナは踏みつけ。
SARAMIは立ち上がり、カンナがワンツーもSARAMIは前蹴りから脇固めのように腕を絡めて近距離で殴り合いへ。ここで3R終了。
判定2-1でカンナの勝利となった。
カンナ「えーすいません何も考えてない。2年前からほんとに今までにない状況で、しんどいことも沢山あったんですけど、ジムのみんなが一緒に練習つきあってくれて、応援してくれて、そして何よりファンの方の声がほんとにパワーになりましたありがとうございました。派手な試合とか面白い試合とか、なかなかできない自分なんですけど、これからもっともっと格闘技に向かい合ってもっともっと強くなります。これからも応援よろしくお願いします。そして、昨日ジムの先輩の征矢くんが復帰戦勝ったので、自分も一緒に勝ててほんとに良かったです。応援ありがとうございました」
<試合後コメント>
浅倉カンナ
――試合後の率直な感想は
「2連敗だったので、勝ててホッとしてます」
――久々の勝利でしたが、判定で手が上がった瞬間に叫んでいるように見えましたが当時の心境は
「3R最後行くときに『出し切れ』って鶴屋先生から言われて、出し切って勝った嬉しさっていうか、ホッとした感じのほうが大きかったですね」
――3R目に踏みつけ攻撃も出ましたがどんな思いでしたか
「がむしゃらにとっさに出ました」
――最後の方の殴り合いになりましたが、あれは最後に出し切るというつもりでしたか
「そうですね」
――昨日の大会で征矢選手が勝利したのはモチベーションに繋がりましたか
「かなり大きかったですね。追い込み期間もずっと一緒で、一緒で練習もずっとやっていたので。征矢くんの復帰と一緒に勝てたのは自分でも嬉しいです」
――相手の印象は変わりましたか
「試合中はやっぱり、今回は相手をどうこうというより自分のやりたいことを先にやろう先にやろうと思っていたので、今思えばSARAMI選手が怖かったというより負けることが怖かったのかなって思います」
――女子スーパーアトム級のタイトルマッチの結果を受けて思うことは
「とりあえず勝ててホッとしてたんですけど、ホントにレベルの高い試合で、お互いほんとに強かったので、一気に現実っていうか『自分もっとやらなきゃ駄目だな』と思いました」
――今後の展望は
「今回タイトルマッチ、自分は見てる側だったんですけど、まだまだ実力は試していかなきゃいけないと思うので、ちょっとずつですけど、またタイトルに近づけるようにやってきていると思うので自分の存在をちゃんとアピールできるように頑張っていきたいと思いました」
――今回の試合で特にやりたかったこと、うまく行ったことは
「テイクダウンですかね。今までは打撃をためそうって試合とかで結局どっちも中途半端になっちゃったりとかそういうのがあったりして。今回は自分の得意な部分で倒しに行こうと思ってやってテイクダウンはうまくいきました」
――課題と感じた部分は
「トータルでレベルは上げていかなきゃいけないと思うんですけど、やっぱり自分は極めの弱さだったりとか、あと1歩が……タイトルマッチを見て足りないなと思ったので、強さをトータル的に上げていきたいと思います」
――今年はこれではずみがついたと思います
「タイトルマッチを見る前までは『とりあえず良かった~』って思いでいっぱいだったんですけど、今はぜんぜん違う感情で、また焦っているっていうか、そんな感情ですね」
――髪はいつ切られたのでしょう(笑)
「昨日切りました(笑)」
SARAMI
――試合後の率直な感想は
「負けてしまったなあ、っていう……」
――浅倉選手と戦うにあたって立てたプランなどを教えていただけますか
「どの局面でも戦える準備をしてきた。打撃でも寝技でも行けるよう準備してきました」
――3Rからかなり激しい打撃の応酬があった
「あんまり感情は無かったですね。どうやって自分の攻撃を当てていけるかなと考えながらやっていました」
――今回は判定負けという結果でしたが、敗因をどう分析していますか
「自分がもうちょっと行ける場面で行けばよかったなって思います。準備したもの、やってきたことは間違ってはなかったなというのがあるので。今回は負けちゃったんですけど、これからどこを修正すれば良いかもわかりましたし、全然負ける相手じゃないなっていうのは感じました」
――相手の印象は変わりましたか
「だいたいイメージ通りでした」
――セコンドに付いていた北岡選手とは試合後になにか話をされましたか
「『間違ってなかったよね』って。やってきたことは間違ってはなかったよねって。次に繋げるだけかなと」
――今後の展望は
「今日は負けてしまったけど、やってきたことは間違いでなかったことはわかったので、このまま続けて、もっと強化すべきところは強化していきたいです」
――リングや会場の大きさなど、普段と環境が違って調子が狂ったと感じたことはあったか
「RIZINという舞台について勝手が違って、自分自身が変わってしまったってことは無い。リングよりケージのほうがもちろんやりやすいっていうのはあって、準備はしてきたんですけど、そんなに自分自身が変わることはなかったです。ただ、予想はしてたんですけど、RIZINスーパーアトム級の選手はみんな160cm無いくらいのフレームがあって、自分は152しかないのでその面でのマイナスとかやりづらさがあったので、これからそこを修正していきます」
――SARAMI選手が背中を付けてしまう場面が予想外に多かったと思う。相手のレスリング力が思っていたよりも上だった?
「あの状況はどちらかと言うと自分が選択して、あの場面になったので。思った以上にレスリングが嫌だなって気持ちにはならなかった」
――逆に言うと、下から行けるという感触はあった?
「やっぱそこが足りなかったところだなと」
――女子スーパーアトム級のタイトルマッチの結果を受けて思うことは
「伊澤さん、やっぱり強いなあっていうのはホント思いました。闘うとしたらどこで勝負したら良いんだろうと思いました」
――では、いずれは闘ってみたいと
「(うなずく)」
榊原CEOから新日程の発表
榊原CEO「こんにちは。本日は、湘南美容クリニック presents RIZIN.35、沢山のご来場まことにありがとうございます!今日、これだけ入っていただいてですね、この後タイトルマッチ含めて高阪の引退試合、最後まで選手たちが最高のファイトを見せてくれると思いますんでどうぞ応援よろしくお願いします。で、今日、この場を借りて、次のRIZINの大会の発表させていただきます。次回大会、5月5日、こどもの日、RIZINランドマークVol.3開催させていただきます。今日、この大会に出る選手、3人、ここに来てます。リングに入って一言ずつ挨拶をしていただこうと思います。お願いします。そして、この場で、改めて発表します、クレベル・コイケ選手、当然この後斎藤裕、チャンピオンの牛久選手、この二人の勝った方と次期タイトルマッチ、最有力ですよね。クレベル選手が最有力だと思います。タイトルマッチの後、8月、9月辺りタイトルマッチだと思いますのでここでクレベル選手と話をした中で、一試合はさみたいと。5月5日試合に出ます。対戦相手誰でもいいということだったんで、色々考えました。(萩原)恭平、むちゃくちゃ試練だと思いますけど、試練と思うかチャンスと思うか、これは選手次第。大半クレベル選手とのオファーは断ると思います、ノンタイトルで来るとね。恭平に聞いたら待ってましたといういう感じでした。クレベル・コイケvs萩原恭平決定です。
そしてもう一試合。大晦日、ど派手な試合を見せてくれた(三浦)孝太の試合いつなんですかって声多かったんですけど、5月5日三浦孝太試合します。対戦相手、実は大晦日にブラジルの選手を用意してました。その選手に孝太はチャンスをあげてほしいと。その選手とデビュー戦になるはずでしたと。フェリペ“キングハンター”マソーニ。このブラジルの選手との試合が決定です」
三浦「こんにちは三浦孝太です。大晦日に続き、このRIZINの舞台で試合させていただくことにほんとに感謝してます。大晦日でスゴイ反響があって、色んな方が自分の事応援してくださったんで、そういう人たちが応援して良かったという試合を絶対するんで、5月5日応援よろしくお願いします」
萩原「こんちは。前回負けっちゃったのにこういうビッグチャンスがまわってくるというのは俺も持ってるなと思うんで、この試合に全てかけて全力でクレベル選手ぶっ飛ばしていこうと思います。皆さん5月5日革命起こします。応援よろしくお願いします」
クレベル「皆さんこんにちは。クレベルです。よろしくお願いします。えーと、5月5日、自分は萩原と戦って、皆応援してってください。絶対いい試合が、でも自分が萩原もう一回チャンスで、大阪戦う、もう一回試合でチャンスよろしくお願いします。皆さんよろしくお願いします」
第7試合
上田が前蹴りをフェイントにリングをまわり、ハイキックから前蹴り。ガードしきれず崩れた高阪にパウンド連打も、高阪はタックルで右足を取って倒しガードポジションへ。上田は側頭部に掌底を叩き込んでいき、力任せに押し上げて立ち上がるが高阪は組み付く。上田はそのまま膝蹴りを叩き込み、コーナーに押し込み近距離でパンチを振り回す。上田がローから左ストレートも、これに高阪が右フックをあわせる。これで仰向けに倒れた上田にパウンドを連打しレフェリーが試合を止めた。
高阪「あのえっと、ちょっと、(ファンから「もう一試合」の声)とにかくあの今日のこの試合に向けて、沢山のありがとうがあります。まずは、自分のこの希望を聞いてくださって、実際にこの試合を、この自分の最後の試合をRIZINのリングでっていう希望を聞いてくださり、実現してくださった榊原社長、あと、RIZINスタッフの皆さん、それと、この試合実現のために動いてくださった、すべての方に、ありがとうございました!高田さん、後2分ぐらい大丈夫ですか?もう一つは、格闘技をやっていくうえで練習の仲間だったりとか相手だったりとか、家族の支えだったりとか、自分のデビュー戦の相手から応援してくださってる方も見に来ていただいていると思います。そのすべての方にほんとにありがとうございました。自分は総合格闘技をやって始めてから、それまですごいダメな奴だったんですけど、そういう、前向きな気持ちだったりとか、一生懸命頑張ることの大切さだったりとかそういうものたくさん教えてもらいました。その中でも今まで自分が試合してきた世界中の化け物たち、マーク・ハント、ミルコ(・クロコップ)、(アントニオ・ホジェリオ・)ノゲイラ、ランディ・クートゥア、ペドロ・ヒーゾ、リコ・ロドリゲス、バス・ルッテン、名前上げればキリがないんですけど、そういう人たちに自分はいつもボコボコにされてですね、ボコボコにされるたびに俺はもっと強くならなきゃ、もっと頑張らないと世界は取れないという気持ちにさせてもらいました。そのすべての世界中のバケモンたち、ほんとにありがとう。最後にですね、どうもあの、自分の頭の骨にはこう、スゴイいっぱい骨折の跡があるらしいんですね。それは、やっぱりその、世界中のヘビー級のファイターたちにボコボコに殴られて、ついた傷らしいです。ただそれは、致命傷には至らず、自然と身体が治してくれて、それでこうやってリングにも、52歳という年齢で立つことができてると思います。こんな頑丈な身体に産んで育ててくれた自分の両親と、二人の兄貴には本当に心から感謝です。どうもありがとう。最後に、今日来てくださった、ファンの皆さんお客さん、配信やPPVご覧の皆さん、長い間応援ほんとにありがとうございました」
<試合後コメント>
高阪剛
――試合後の率直な感想は
「もちろん試合で勝つのは嬉しいんですけど、『終わっちまうのか』って気持ちの方は強いかもしれないです」
――まだ闘いたいという思いが芽生え……
「いや、それはないです。それはないですけど、なんて言うんですかね。四半世紀くらいこういうことをやってきていたので、『終わっちまうのか』という。自分で勿論決めたことなんですけど、そういう気持ちが。リングに上ったり、リングに上る前の練習だったりとか、キツい練習をやって、こうこうこうした方がいい、ああしたほうがいいって積み重ねたりとか、どうやったら強くなるのかなとか、そういったことは今後やる必要がない。ただもちろん、自分は一生格闘家でありたいと思っているんで、強さを追求していくことはやっていきたいし、それをどうやったらあとに残せるのかってこともすごく重要なことなので、そこに力を注いでいけたらと思います」
――相手の印象は
「ホントにすごいポテンシャルを持った選手だなって思いました。もちろん蹴りもそうだし、動きだったりとか、身のこなしというか。いや、スゴいなぁ~って思いました。すごいと思いながらもどこかで嬉しい気持ちがあったかもしれないですね。ちょっとおぼえてないんですけど、その感情は。でもようやく日本人のヘビー級が扉を開いてくれたかって気持ちがもしかしたらあったかもしれない。自分は試合の時にはしっかり前に出て目の前の相手を倒すことしか考えていなかったので、その中でもそういう気持ちが芽生えたというか、あった気がします」
――最後の試合で勝利して引退となりました。今後の活動については
「まずはうちの道場生、ALLIANCEの道場生をしっかり鍛えて強くして世界を目指せる選手にしていくってことがまず第一ですけど、もう1つは自分が闘ってきたヘビー級ってカテゴリーを絶やさないっていうか、今後もどんどん広げて発展させられたら良いなと思っていて。そういったところも、具体的にはわからないですけど、そういうことが力になれることがあればと思います」
――最後の試合のコンディションはいかがでしたか
「自分自身はいい形で仕上がったと思っていて。正直、上田くんの動きが見えないところもあったんです。でも自分自身がやろうとしていることについてはしっかり体が動いてくれて。逆に上田くんの体のズラしとか、ああいうところは今後もっともっと鍛えれば必ず上に上がっていけるポテンシャルを持ってるなと感じました」
――これからは後進の指導もそうですが、ご自分のエクササイズも続けられますか
「もちろんです(笑)一生続けます」
――試合前に体がどう動いてくれるかということは考えたか
「なにも考えていなかったです。いつも心がけていることは常に前に出て自分の眼の前にいる相手をどうやったら倒せるかっていう2つだけなんで。それは技術といえば技術なのかもしれないですけど、それは練習の中でああでもないこうでもないって言いながら取り組んで、体にどんどん植え付けていくというか、そういった作業をずっとやってきたので。リングに上ったらさっき言った2つしか自分には頭の中で考えていなかったので。体が勝手に動いてくれます」
――ダウンを奪ったあとのパウンドがすごく早かった。それも考える前に体が動いた?
「そうですね。倒し切るっていうイメージが、体がしっかり反応してくれたかなって思います」
――リング上で終わったあとに走馬灯のように思いが
「まさにそれが起こったんですよ。起こりましたね。最後に名前を挙げた連中、ああいった連中にのされた記憶とか、画面に田村さん、RINGS時代のときとかすごい強い先輩だった田村さんとスパーリングした記憶、新弟子時代の記憶とかが色々一瞬の内にめぐりました。死んじゃうんじゃないかって、走馬灯のようにいろんなことがめぐりました」
――その中に前田さんに怒られた記憶はありますか(笑)
「前田さんの付き人だったので、付き人時代の、仕事をやりくりしながら練習したなあっていうのを、僕はあとから思い出しました(笑)」
――後進の格闘家に伝えたい事は
「自分は正直、さっきリングで名前を挙げた選手に勝ってたわけでもないし、逆に一発でのされたりとかミルコには一発で意識飛ばされてとか、マーク・ハントの試合は途中から全く見えてないし、リコにいたっては顔面血まみれにされたし、戦績的に考えると自分は負けがすごく多かったと思います。でもそこから学んだことは確実にあって、そこで気持ちをもう1回立て直して、前に進むんだって意志を持たせてくれたのは、本当に強い連中と肌を合わせたからだと思うし。もしかしたら今日の試合もああいう連中と闘ってきたっていう自信というか、そういうのが体の奥底にあったから最終的にKOに結びついたのかもしれないし。そういった意味では総合格闘技にはもちろん技術的なことも大事だし、いろんな局面でどう闘うかって闘い方も大事だと思うんですけど、一体ベースは何なのかと見つめ直すことが実は重要なんじゃないのかなと、なにか伝えられたと思います」
――引退試合に向けてのコンディション調整に不安はあったか
「まったくなかったです。試合に向けてのトレーニング、これも自分にとって大事なことなんですけど、道場での指導も大事だし、その他実況解説の仕事もものすごく大事だし、その中ですべてのところから色んな要素としてモチベーションがあったりとか、そういう事ができているというかいただいているので、逆にそうやって忙しく動かせてもらってる方が強くなれると、そういう感じがします」
――これから全く何もしなくて良いオフを迎えたら何がしたいですか
「釣りがしたいです!今バスに関してはものすごくいい時期なんで。終わりごろになると不味くなるんで、5月の頭とかになるともっと不味くなるんで、今週中には行きたいです(笑)」
――今後も格闘家で有り続けるとは思うが、それ以外にやりたいことはあるか
「う~ん、無いですね。というか格闘技ってものをこれだけ長くなってくるとそれ以外を柱にするイメージが自分にはわかないというか、なにをするにも格闘技をやろうとする情熱とか取り組む姿勢とか、それを生かして次の何かってのは考えられるんですけど、それ以上のものが今の自分には想像つかないですね」
――高阪選手にとって日本の格闘技界はどうあってほしいか
「世界に目を向けてほしいなっていうのは絶対あります。もちろん国内同士のしのぎ合い、削り合いで強くなっていくとか、どんどんどんどんレベルアップっていくことって重要なことだと思うんですけど、一歩外に踏み出していったときに、『なんだよ、リーチぜんぜん違うじゃん!』とか『組んだときの力、なんだコイツ?!』って選手がホントにいっぱいいるんで。スタミナの化け物とか、異常に体が柔らかいとか、ホントにいっぱいいるんで。総合ってのはそういう選手たちと同じリング、同じルールのもとでやり会える数少ないチャンスだと思うんですよね。だから世界に目を向けてどんどんどんどん、海外に練習に行くとかキャンプを1回張ってみるとかそういうところで日本の格闘技はレベルアップするってことが起こると思う。これよりもっと!っていう欲を持って取り組んでもらいたいなと思います」
――昨日の大会で関根選手が「昭和最強!」と叫んだが、ご覧になりましたか
「わからないです。自分見てないんで」
――「昭和最強」という言葉をどう受け止めるか
「それぞれ最強があっていいと思います。おそらく関根くんは関根くんの中にある最強と、自分の中にも強さってカテゴリ、自分の思いがある強さ、それぞれに強さがあると思うんで」
――特に昭和にこだわりはない?
「ないです」
――「世界に目を向けて欲しい」という言葉があった。高阪さんがやってきたことですが、対世界という意味では日本人ヘビー級は厳しいという現状もありますが、日本人選手が勝てるようになるためになにを大事にしてほしいか
「ベースをしっかり作るってことが必要なんじゃないかなと。それはフィジカルだったりとか、根気強く続けられるだけの、馬鹿になれる頭だったりとか、そういったものが重要だと思う。それがあって次の技術だったりとか、試合の勝ち方が見えてくると思うので。
最初からフィジカルで敵わないからって他の方向に逃げちゃうと絶対うまくいかないと思います。自分は何回も苦い思いをして、フィジカルを強くする、芯をしっかり強くするっていうのはどういうトレーニングをすれば良いのかって試行錯誤を繰り返してやっていって、自分なりに見つけられたものってのがあって。だからそういった自分にとっての柱をしっかりと、時間はかかるんですけども、それを見つける取り組みを辞めないでほしいですね」
――これから試合がない生活が始まるが、今の生活、気の持ちよう、考え方は変わりそうか
「それはないと思ってます。というのは、やっぱり自分、未だにトレーニングしてても自分に腹が立って。『なんでもう1回出来ないんだ』『なんでこの重さ扱えないんだ』『なんでタックル切られんだよ』とか、毎日の練習とか取り組みとかで必ずこういうことを思ってるんですよ。自分は完璧な人間ではないので。穴だらけなので。それをどうやったら強くなるのかなっていうところを、考えずにいられない。そこはまた変わらないので、試合の直前の状態ってのはこれから無いんで。無いと思ってるし、信じてます」
――試合をしていないだけで来年の高阪さんがもっと強い可能性もありえると(笑)
「あるかもしれないです(笑)」
――入場時に黒帯を握りしめていた
「あれはですね、自分が柔道時代に段を初めて取ったときのものです。そこが自分にとってのスタートだったっていうのを思い返して。だから今回は持ってきて、その思いを背負うっていったら大げさですけど、握りしめて試合やりたいなって思って持ってきたんです」
上田幹雄
――試合後の率直な感想は
「完敗ですね。MMAっていう世界の厳しさを教えられたなっていうか。このどん底から、また1から這い上がっていきたいと思います」
――世界大会よりも追い込みを入れていたと語っていたが、それでも及ばなかったのは体力、技術、気持ち、どういう面だと思うか
「技術でしょうね。あと経験ですか。空手のときの1個決まれば追い込むっていう悪い癖……まあまあ、MMAでは悪い癖になっちゃうんでしょうけど、どこで冷静にやっとけばって感じだったんですけど、変に倒しに行き過ぎて一発もらっちゃった。まだ映像見てないんですけど、ちらっとリプレイ見たらそんな感じでした」
――MMAデビュー戦としての手応えは感じたか
「自分の技的には何個かヒットはしていたので、そこは追究していきたいと思いますし、テイクダウン取られても立てたっってのは出来たので、経験積んでいかなきゃなって感じですね」
――高阪選手の印象は
「印象は特に変わらないですけど、やっぱり気持ちの強い方ですし、引退試合ということで強いところもあったと思うし、そこでやられたなって感じですね」
――空手時代もここで試合をしたといっていたが、RIZINの試合で上がったこの会場の印象は
「昨日来たときにはああ懐かしいなって思いましたけど、オープニングセレモニーで、またRIZINと空手は違うと思いました。また特別な感じがあって。盛大にこういうセレモニーとかが行われたり。そこは違ったのかなと思います」
――今後の展望は
「言い訳無しで自分が弱かったから負けたので。でもこっから這い上がるのが自分自身の課題。自分も空手時代から負けて負けて負けて最後に勝ってきたので、この敗戦を忘れること無く、またしっかり、今は脳のダメージがあるかもしれないので、そのケアをして、また1からしっかり這い上がっていく。そこは皆さんよろしくお願いしたいと思います」
――ダウンを奪われたのが右のクロスだったが、左を不用意に伸ばしたところにやられたように見えた
「もらったのは覚えてるんですけど、倒れたあとに何発かもらったのは一瞬記憶に無いですね。パーンって来て、終わってたら止められたんで。リプレイ見て……」
――最初の蹴りがうまく行って油断してしまった?
「そうですね。一発前蹴りとか下段で良いのが入ったので、このまま行こうかなと思ったんですけど、やっぱり経験が違いましたね。そこでも冷静に合わせられましたね」
――MMA初試合を終えての感想
「奥が深いっていうか、経験1年も無い自分が出られるような甘い世界じゃないと思いましたし、もっともっと稽古してまたこのRIZINの舞台に帰ってきたときには強い上田幹雄を見せたいなと思ってます」
――2戦目には時間を置きたい?
「いや、そんなことないですね。もうこのまま出来るのであればまたやりたいですし。呼んでいただけるのであれば。今回こうやって経験させていただいたんで。プロの世界で経験とかそんな甘ったれたことは言っちゃいけないと思うんですけど、このRIZINという大きな舞台で初戦を経験させてもらったので、この経験をジムや道場に持ち帰ってしっかり稽古していけば2戦目はこうはならないと思うので、そこはしっかり自分自身意識して練習していきたいと思います」
――すぐにでも試合をしたい?
「そうですね。また闘いたいですね、もう。とにかく勝ちたいです、早く……」
第8試合
ローでお互い牽制から伊澤が打ち終わりにワンツーからタックルで組み付き、ロープを背にした浜崎の足を刈って倒す。
伊澤は膝を打ち込みながらサイドポジションとなり、顔面に膝を連打し浜崎は下からアームロックを狙う。これで上を取り返した浜崎に伊澤が下から三角絞めを狙いながら殴っていく。下から肘を連打し再度三角絞めを狙うが、浜崎が立ち上がって逃れると猪木アリ状態でローキック連打。
伊澤はスライディング気味にスネを蹴っていき、立ち上がると右ストレートから組み付いていくと、離れ際にワンツーからタックル。コーナーに押し込むが、ここで1R終了。
2R、浜崎が右のワンツーを顔面にあてていき、打ち合いになると伊澤がタックルで組み付きロープに押し込む。そのまま倒してパウンドからサイドポジションへ。顔面を膝で押し付けて腕を取ろうとするが、浜崎が亀になって守りに入ると伊澤はボディを殴っていき、顔面に膝を連打。立ち上がった浜崎の腕を離さずそのまま潰してグラウンドに戻ると顔面に膝。マウントを取っていくが、浜崎が回転して逃れるも伊澤は腕ひしぎ。そのまま三角絞めも狙っていくが、浜崎は腕を抜いて立ち上がると飛び込んで踏みつけようとする。だが伊澤は下から蹴りつけて耐えるとここで2R終了。
3R、お互いフックから浜崎が突っ込みテイクダウンを奪う。浜崎は腕を取ろうとするが、伊澤は顔面を蹴りつけて逃れようとするが浜崎がクラッチを切って腕を伸ばす。伊澤は回転して距離を詰めて上を取り返すと、フロントチョークのように捕らえて顔面に膝を連打。 そのまま洗濯バサミのように捕らえ、三角絞めもこれは浜崎が抜けるとサイドポジションへ。そのままボディに肘を打ち込んでいくが、そのまま3R終了。
判定3-0で伊澤が勝利した。
伊澤「(泣きながら)DEEPジュエルスストロー級チャンピオンで、RIZINスーパーアトム級チャンピオンになった伊澤星花です。えっと、RIZIN関係者の皆さんと、DEEP関係者の皆さんと、いっつも練習付き合ってくれる、指導してくれる横澤さん、あと、セコンドに付いてくれてるCOROさんと風我、あといつも支えてくれてるお兄ちゃんもありがとうございます。家族のみんなほんとに大好きです。応援してくださるファンもありがとうございます。えっと、みんな、応援してくれてるのに、途中で気持ち折れちゃったりもして、まだまだ、甘いところばっかりなんですけど、RIZINチャンピオンになって、これから、しっかりと胸を張って、世界一になれるように頑張っていきます。まだまだ、こんな技術もなんにもないので、えっと、RIZINで一番強いことを証明できるように、榊原さん、いますか?是非、女子スーパーアトム級チャンピオンをきめるトーナメントやってください。絶対そこで強さを証明します。RIZINファンの皆さん本当に大好きです。本当にありがとうございました」
<試合後コメント>
浜崎朱加
――試合後の率直な感想は
「悔しいですよね。連敗なんで」
――敗因をどう見るか
「テイクダウン取られたのが一番かなっていうのと、ポジションをいいところ取られた時間がちょっと長かったかなって」
――リベンジはなりませんでしたが、また挑戦したいか
「短期間ではあるんですけど対策して、練習の中でも出来た部分は増えたんで、もう1回チャンスが有ればやりたいなと思います」
――前回と変わった部分はあったか
「私の中では極められるって怖さもあまりなかったですし、そういった部分では自分の中でも成長出来たなと思ってて。またやりたいですね、もう1回」
――藤井恵さんが今回もセコンドに付いていたが、終わってから言葉をかわされましたか
「色々お話をしました」
――内容はここでは言いたくない?
「そうですね。内緒です」
――今後の展望は
「今回試合までに頭使って練習してたと思う。今までなあなあになっていた部分をしっかり考えながらやることで成長が見えたので、続けていけば自分の中でも強くなれるのかなと思いました」
――伊澤選手のどこに一番強さを感じたか
「テイクダウンですかね。力強さとかもありますけど、一番はテイクダウン能力の強さを感じましたね」
――伊澤選手は流れるような攻撃をしていて攻撃の手を休めない攻め方を見せていた。浜崎選手が付き合って削られた感覚はある?
「削られた感じはまったくなかったんですけど、テイクダウンしてからのコツコツ当ててきたりとか、ホント嫌でしたね。パンチだったりとか」
――自分に2勝する日本人選手が出てきたことについて
「悔しさもありますけど、新しいというか、若い力が下から出てきてるのは嬉しくもありますよね」
――リベンジはしたいか
「いやぁ、したいですね。ふふっ(笑)」
――成長した部分は今回の試合のどこに出た?
「具体的に言うとタックルに対しての対処だったりとか、パスガード入られたときの対処ですかね」
――3Rでは自分から言って先にテイクダウンしてキープする場面が長かった。「またやりたい」というのはあれが出来るのならということですか
「得意な形になれたのでやったんですけど、それがなくてもやりたい気持ちはありますね」
――1R、2Rで先手を取られた
「受けちゃったところですかね。やっぱりタックル入られて、うん。後手に回っちゃったところですかね。もっと先に行けばよかったですね」
――怖いものなしの若さのようなものを感じる?
「うーん。元々前に前に出るタイプだと思うんで。もっと上から攻めていくべきだったかなと」
――若い選手に連敗して、「これはキツいな」じゃなくて「もっと強くなりたい」という気持ちが強い?
「そうですね。この数週間しか詰めてやってないんですけど、そこでもホントに佐々木さん、藤井さん、阿部さんもそうですけど色々アドバイスくれて、初めて自分の成長を感じられた部分があったので、そこはホントに自分の中で財産かなと思うので、もっと伸びしろあると思いました」
――伊澤選手が先程「スーパーアトム級のGPを開催してほしい」と訴えていた。リベンジの機会が年内に訪れる可能性がある
「全然、もちろんやりたい気持ちも強いんで、そこは。まあGPなんで誰とやるとかわかんないですけど、もちろんやりたいです」
――間を置きたいというわけでもなく、やれるならすぐやりたい?
「まあ、短いですよね。まあそこはしっかり調整してやります」
――伊澤選手はまだ国内でしか試合をしていませんが、世界王者にもなった浜崎選手から見て伊澤選手は世界で通用すると思うか
「うーん、この階級は世界にないんで。アトムに落とせるならもちろん戦えると思います」
――感動的な煽りVでしたが、見てどう思ったか
「見てないんですよ。見たいんですよ~(笑)あとで見ます」
伊澤星花
――試合後の率直な感想は
「ずっと言っていた2本のベルトを持つっていうのが出来て嬉しいと思います」
――重いですか?
「メッチャ重くてびっくりしました!(笑)」
――試合後に涙を流していたのが印象的だった。涙の意味は
「そうですね、3R目の途中で自分が下になっちゃっときに心が折れかけちゃって、それが悔しくて、喋ってたらこみ上げてきました」
――嬉し涙ではなく、悔し涙?
「そうですね。まだまだ実力不足だなって実感しました」
――3Rフルに使って闘うと戦前に言っていたが、やろうとしてたことを一部できなかった感情があった?
「自分の中の展開と違った部分、あと心の甘さが出てきたかなと思いました」
――心の甘さとは
「下になっちゃったときにすぐ動けばよかったんですけど、そこで1回休んで様子見ようって思っちゃって、そこから下になって、自分が責められない時間が少し長くなっちゃったのでそれは悔しかったです」
――2回目の浜崎戦、以前との違いはあったか
「浜崎さん、すごい前回の試合を受けて研究してきたなというのが伝わってきて、多分一番象徴的だったのが、自分が下になったときに入ってこないで距離取って足蹴って距離取ってっていうようなところがあって下からの攻めはほとんど出来なくて、っていうところが一番感じました」
――今後の展望は
「リングの上でも言ったんですけど、女子スーパーアトム級のトーナメントを是非開催してもらって、そこで優勝してRIZINファンの皆さん全員に認めてもらいたいなって思っていあmす」
――それはベルトもとった上でGPでも優勝したいか
「自分がRIZINで闘っているのは浜崎選手だけなので、『いや、●●には勝てないんじゃないか』っていうような声もあると思うので、トーナメントであたった相手を全員倒して文句無しで倒して皆さんに認めていただきたいと思います」
――試合を終えましたが、今食べたいスイーツは
「今はタピオカが飲みたいです!(笑)昨日HARBSでミルクレープを食べちゃったのでそこは満足なので、タピオカいっぱい飲みたいなって思います(笑)」
――すべてを出し切れた試合でしたか
「自分がやりたいことはやりきったっていう感じですね。あとは途中の甘さがあることは改善点だなと思います」
――一番良かったと思う部分は
「際でのヒザが使えたかなと思います」
――この短いキャリアでここまで到達すると思っていたか
「総合格闘技を始めたときに、ホントは弟と最初に一緒に目標を立てて、去年の大晦日のRIZINでベルトを取るのが最初の目標だったんですけど、ちょっと押しちゃってはいるんですけど、いい調子で来てるなって思います」
――世界を見据えているか
「そもそも総合格闘技を始めたときに世界のレベルとか世界の団体とかをよく知らなかったので、自分の中でRIZINが候補としてあって。これから世界をしっかり考えていきたいと思います」
――現時点では世界は視野に入っていなかった?
「そうですね。いや、ずっとやるなら、最終的には世界一って目標があるんですけど、詳しくないので。どういう団体があって、どういうところがあってっていうのがあまり良くわからないので、しっかりRIZINでベルト持って、トーナメント開催されたら守ってチャンピオンになれるように頑張っていきながら、自分の底力を上げて世界のどこでも戦えるような力をつけていきたいと思っています」
――公開計量で白いビキニを着るという話があったが、やめた理由は
「ちょっと恥ずかしかったので……(笑)メッチャもう、お客さんがいっぱいいたから恥ずかしいといって。これから普通の計量のときには頑張ろうかなって思います(笑)」
――常に先手を取って攻めていた。あのペースでやれるなら3Rに行ってしまおうと思ったか
「3R目まで持つかなと思って、最初から飛ばしてやらせていただいています」
――常に先手を取れた秘訣は
「今回自分も結構打撃に重点を置いてやってきて、打撃でも戦える自信があったので自分からどんどん攻めていくことが出来たかなと思います」
――浜崎選手は日本女子MMAでトップを張ってきた選手です。その選手から2連勝でベルトを巻いたということについて
「浜崎さんに勝ってベルトを獲れたのは嬉しいんですけど、自分自身まだまだ弱いので、これからもっと強くならなきゃなって気持ちが一番大きいです」
――下になって腕を取られたとき、長くなってしまったのが悔しい?
「もっと早く展開できたら、もっと自分が攻めているシーンを見せられたのかなと思うので、悔しさのほうが大きいです」
――INVICTAの王者などと対世界として争っていきたいか
「それはあんまり意識して無くて。自分はただ浜崎さんに勝てたっていう結果があるってだけっていう受け止め方をしているのと、INVICTAのチャンピオンとやるのかっていうのは、今やってるRIZINで試合が組まれれば是非やらせていただきたいと思っているっていう形で、誰でもいいので、次組まれた試合で私の最高のパフォーマンスを見せたいと思います」
第9試合
牛久がハイキックで牽制。斎藤がローからジャブで牽制。
斎藤のローに牛久がミドル。お互いパンチが空を切り、攻めきれないまま3分半が経過。斎藤が前に出て組み付くとコーナーに押し込み、残り10秒で牛久が押し倒しパウンドを連打するが1R終了。
2R、様子を見ながら斎藤がハイキック。打ち終わりに牛久がハイキックを打ち込み、崩れた斎藤に飛び込んでギロチンチョーク。これを逃れた斎藤がガードポジションからコツコツボディを殴っていくが、そのまま2R終了。
3R、牛久がフックやバックブローで牽制。斎藤もハイキックからワンツーと打ち込んでいくが、牛久のカウンターで斎藤がふらつく。
牛久はハイキックで牽制しローキックからワンツー。牛久はガードしていき、斎藤は前へ前へと出続ける。
斎藤は飛び膝もキャッチした牛久がコーナーに押し込むがブレイク。
斎藤が飛び膝も、交わした牛久がジャブ。
大ぶりのパンチを斎藤が振り回していき、牛久は下がって避けると肘とフックで牽制。
斎藤がハイキックやワンツーを放っていき、ボディにもストレートを散らしていくとワンツーから距離を詰めて膝。牛久はガードし続けタックルで飛び込みコーナーに押し込む。これはブレイク。
斎藤が前に前に出ていくが、牛久はカウンター狙いに。飛び膝からハイと斎藤は前に出続け、牛久は組み付いてコーナーに押し込む。そのまま3R終了。
判定3-0で牛久の勝利となった。
牛久「前回のRIZIN初参戦でタイトルマッチやって、そん時たまたまって声が大きくて、ほんとにこの半年間死ぬ気で追い込んできました。それがこうして結果に繋がってほんとに嬉しく思います。えっと、僕この半年の間に、SNS頑張ったりYoutube始めたり、それはRIZINていう舞台が大好きで、RIZINファンのみんなの熱い気持ちが大好きで、もっと盛り上げたいっていう気持ちがあって始めました。僕、すごく不器用なんすけど、皆さんの事大好きな気持ちは変わらないんで、皆さん第2代RIZINフェザー級チャンピオンの牛久絢太郎に、僕を信じてついてきてくれないですか?皆さんと一緒なら、マジで不可能はないと思ってるんで、それを試合を通して僕が体現していきたいです。それにはやっぱりみなさんと一緒に僕も強くなりたいです。だから皆さん、これからは、第2代RIZINフェザー級のチャンピオンの牛久絢太郎の応援よろしくお願いします。僕は皆さんのこと裏切ったりしないんで、応援よろしくお願いします」
<試合後コメント>
牛久絢太郎
――試合後の率直な感想は
「この半年間、本当に自分を追い込んで頑張ってきたので、勝利が何より嬉しいですね」
――これで文句無しで胸を張って王者であると言えますか?
「そうですね。もう大丈夫ですよね?逆に?(笑)」
――顔つきも変わったように思えます。それは気持ちが変わったことが大きいか
「そうですね。RIZINさんのベルトを持つことによっていろんなプレッシャーがあって、逆にそのプレッシャーが自分を強くしてくれているってことを強く感じますね。本当にベルトに感謝していますね」
――伊澤選手もタイトルを獲得しました。K-Clannで2つのタイトルマッチで2人共ベルトを巻いた状態で終わりました。なにかお話はされましたか
「お話と言うか、普通に『良かったですねー』『やりましたねー』『やってきたこと間違ってなかったですねー』って純粋にお互いの勝利を喜び合って。ハイ。これから色々と話してきます(笑)」
――前回と比べて相手の印象は変わったか
「前回の試合よりも僕を仕留めに来てるなっていう圧力を感じましたね」
――開始前にもグローブタッチもしていなかった
「あっ、それは斎藤選手に僕がグローブタッチするのかしないのかって目で合図して、向こうがグッと、というか、だからやんなかった。多分、そこにお互い敬意があると思うんで、変な意味は無いです」
――今後の展望は
「僕はホントに1試合1試合に集中してすべてをかけてるんで、先のことを考えないようにしてて。とりあえずまた今日から考えます。とりあえず今日はゆっくりします」
――試合を終えてやりたいこと、食べたいものは
「やっぱり甘いもの食べたいですね。試合前は減量もあるんでちょっと控えてて。そういうのも食べたいですね。チーズケーキだったり、どら焼きだったり、全般好きっすね(笑)」
――節制は何日くらい続けていたのですか
「1ヶ月位は気をつけてましたね」
――今回の試合も含めて4試合連続タイトルマッチでしたが、緊張感はどんな感じでしたか
「一言で言うのはすごく難しいんですけど、とにかく必死だったなって。必死だったからあっという間に過ぎちゃった感じで。不思議な感じっすね。だから毎回この4試合はプレッシャーを感じていたので、そのプレッシャーが逆に強くしてくれたっていうのをすごく感じます」
――4回のプレッシャーを乗り越えられた最大の要因は
「プレッシャーに負けず自分を追い込んで、そのプレッシャーから逃げずに自分から追い込んできたっていうのがあります」
――RIZINという舞台は選手にとって特別ですか
「やっぱり僕にとってすごく特別で、なんかRIZINさんで闘うのすごく楽しくて、僕もすごく試合前からワクワクしてて、本当に特別な場所だなっていうのは体で感じてますね」
――前回との違いをどこに感じるか
「今度は自分が挑戦者じゃなくて、防衛するっていう形で試合だったんですけど、そのプレッシャーがすごくて。やっぱりRIZINさんの大きな舞台で、大きな舞台だからこそプレッシャーもすごくて、本当に自分を強くしてくれたなと。自分に自信がないと試合できないなと思いました」
――戦術・戦略はどういうものだったか
「打撃で作ろうとは思ってましたね。あんまり今回は組みで行くっていう作戦にはならなくて、打撃で勝負しようっていう作戦でした。大まかに言うと」
――斎藤選手も言っていましたが、頻繁にスイッチしていた狙いは
「多分斎藤選手がガツガツ来ると感じていたので、プレッシャーを逃がすじゃないですけど、自分の距離を創るためにスイッチ混ぜて。元々僕は両方できるんで、使えるんだったら使おうという感じで作戦を練りました」
――ハイキックが一発きれいに入って、そのあとカウンターも入った
「タイミングも見て、あと体が自然に反応してくれたっていうか、それがデカいですね。でも、フック系のパンチは前戦の朝倉選手の試合もあったので、そこは自分の中での作戦に入れてました」
――試合終わって判定末までの気持ちは
「僕は『勝ったな』と確信しました」
――リング上でお話をされていました。斎藤選手は「あとで牛久選手に聞いてくれ」と言っていたのですが、内容を教えていただけますか
「『泣かないで、泣かないで。チャンピオンなんだからもっと胸張って』って言ってくれて。優しい方だなあと思いました」
――防衛戦の相手について
「僕の中で斎藤選手が本当に尊敬できる、リスペクトできるすごい選手なんで、これに勝てたってのはデカいですね。先のことは本当に考えてなかったんで、とりあえず今回の勝ちはデカいですね」
――プレッシャーを相当感じていたと思う。それを超える自信を持つにあたり追い込みの中で一番つらかった追い込みは
「練習は毎回毎回キツいんですけど、その追い込みを積み重ねていくときに、試合前にになったときに苦痛が自信に変わるんですよ。表現が難しんですけど、毎大会毎大会限界まで追い込んでると『もうこれだけやったんだから悔いはないな』っていうのが一気に自信に変わるんです」
――それはどのタイミングで自信に変わる?
「そうっすね、リングに登る瞬間って選手によって色々考えてると思うんですよ。色々こみ上げてくるものも会ったりすると思うんで、そのときに結構変わるっすね」
――判定を効いた直後に左手でなにかを制しているような仕草を見せていた
「前回の試合で、すごい僕が叫びすぎちゃって、目が変わるほど叫んでて、みっともないなと思って……(笑)嬉しいんすよ。一瞬叫ぼうと思って、『ちょっと落ち着け自分』みたいな。自分に対しての『落ち着け』ですね(笑)」
――最後のマイクで「付いてきてください」とメッセージを送り、拍手が起こった。ファンからの後押しは伝わったか
「いやあ、普通に嬉しかったっすね。皆さんに受け入れてもらえたなっていうのはすごく感じて、すごくその拍手は嬉しかったです」
――同じ階級の朝倉未来選手が試合後に「牛久、男が簡単に泣くなよ」とツイートされていました
「『男なら泣くなよ』は確かに……。どうなんすかね。自分はこみあげるものが……たしかにそうですね。最近泣いてばっかりですね。涙腺がちょっと弱いかもしれないですね。前回のタイトルマッチも泣いてたような気がしたんだよなあ。最近涙腺が弱いかも知んないっす。次は泣かないんじゃないですかね?わかんないです、そのときにならないと(笑)」
――ダウンを奪ったシーンが印象的だった。右ハイキックは狙っていた?
「何回か掴んではいましたね。とっさに出た感じです」
――そのあとギロチンに行った。相手も回復したように見えた
「若干ずれてたんで、相手の動きに合わせて極めに行こうかなと思ったんですけど、相手もセコンドから『休んで』って言われてたんで、だから僕もそこの動きに力を使わずに相手の動きを見てました」
――前戦に比べて落ち着いて作戦を遂行できていた
「そうですね」
――朝倉未来をチャレンジャーとして見た場合どう感じるか
「どうですかね。そうですねえ。とりあえず、なにも考えて無くて。とりあえず今回の試合を終わって……ホント次のことを考えてなかったんで(笑)面白くなりそうですね」
――今日の結果を受けて、次の挑戦者がどんどん名乗りを上げてくると思う。自身がそういう対象となっていることについて
「まあ、それを言うってことは皆勝てるから言うってことだと思うんで、僕の評価が低いのかなというのは感じますね」
――逆に言うと「やりたい」と思わなくなるくらい強くなりたいと
「そうっすね、はい」
――「付いてきてください」というマイクがあったが、RIZINでどういう存在になりたいか
「リングで言った通り、僕が勇気とか感動を試合を通して見ている方に体現できたらなとそれは思いますね。それをなにか感じ取って普段の私生活の中での力になれば僕は嬉しいです。そういう勇気と感動を与えられるファイターになりたいですね」
――リング上でSNSやYouTubeをPRされていました。RIZINのフェザー級はキャラクターが強いが、自分はどんなキャラだと思う?どういう立ち位置にいたい?
「素の自分を見せられたらなと。素の自分ってちょっと天然なんですよ。抜けているところがあって。そういうところを見てもらえればなと。抜けてる部分があって、それを自分でもたまに感じるんで(笑)」
斎藤裕
――試合後の率直な感想は
「あまりちょっと、言葉にならない状況がありますね」
――出しきれなかった、また判定に持ち込んでしまったことでしょうか
「そうですね。いろんな沢山の方々に協力してもらって今回の試合を迎えることが出来たんですけど、結果として応えられなかった自分への歯がゆさですね」
――試合中、牛久選手のハイキックをもらった場面が印象的だった。意識はあったか
「もらったんで効いたんですけど、うまく反応できなかったというか、タイミングなのかなあって思いますね。通しで1Rから3Rまで試合を見てみたいなと思うんですけど、多分ディフェンスが出来ないタイミングでもらってしまったのかなと」
――石渡さんとともに綿密に戦略を練ってきたと思うが、それを試合中に出せたか
「半々くらいかなーってとこですね。やっぱり相手あってなんで。相手の動きを見ながら当てはめていけるところははめていこうかなってのは思いましたけどね。出来ることはやったけどなあって思ったりします」
――前回と比べて相手の印象は変わったか
「前回よりも色々打撃の交錯だったり組みの展開もあったので、構えスイッチしたりとか、オーソドックス、サウスポーで構えて器用な技とか技術も持ってる選手だなっていう印象があります」
――判定結果が出たあとに牛久選手と言葉をかわしていたが、何を話していたのでしょう
「あまり覚えてないです。ええと……ねぎらいの言葉をかけたような気がしますけど、本人に聞いてください、すみません」
――覚えていないのはダメージによるものか、それどころじゃない心境だったのか
「今思い出したんですけど、言わないでおきます。牛久選手から聞いてください」
――今後の展望は
「今後はちょっとゆっくり休む時間が増えるかと思ってます。自分1人で決められないところもあるんで、休みながら近い人達と相談して決めていきたいなと。すぐ次っていう状況じゃないですね」
――3Rを通して斎藤選手の打撃の距離で試合ができていないような印象を受けました
「どうだろうなあ。構えもオーソドックス、サウスポーを頻繁に変えていたのでそういう風に見えたのかもしれないですね。僕はそこまでおかしいなと思って試合はしてなかったんですけど、しきりに前足を変えていたのでそういうふうに見えたのかもしれないですね」
――1Rから牛久選手の関節蹴りが出ていましたが、あれは嫌だった?
「あれは1つ作戦として用意してたんじゃないですかね。自分の距離を維持するための攻撃だと思うんですけど、ダメージとかは全く無いですね。出づらさも特には。つかめるならつかもうかなって感じでした」
――判定を待っているとき、自分の中での手応えは
「どうだろう。今見返すと、切り取ったハイライトで見るとしっかり落ちてるので、ダメージとかで見ると3R頑張ったけど届かないかなあって、今では思うんですけど、なにかの間違いで勝ちになってほしいとは思いましたね」
――3Rはかなり強引に仕掛けていたように見えた
「はい。3R行かないと勝てないと思ったんで。ダウン取るとかそういう攻撃にしないと半敵は厳しいかなって。セコンドの石渡さんも『倒しに行くぞ』っていう指示があったんで。もらっても自分から詰めていくっていう意識はありましたね。もう半歩、もう1発2発、1,2,3くらいまで打てたらと今では思いますね」
――もう1度チャンスが有れば再戦したい?
「うーん、まあ、同じ相手に2度負けてるんで、そんなに甘くないと思います。もしやるんだったら自分が勝ち上がらないと駄目ですね」
――会場に青いグッズを持った斎藤ファン詰めかけた。ファンに向けてメッセージを
「ほんとに試合前からそうですし、会場に来ていただいたみなさんも入場の時から、試合中も、すごく熱心に応援していただいて、なんとか勝って応えたかったんですけど、ここまでたくさん応援してもらってことを一生忘れずに。感謝の気持でいっぱいですね。とても感謝しています。ありがとうございます」
第10試合
ローの打ち合いからソウザが踏み込むが、お互いパンチが交差し距離を取る。
ソウザはローを打ち込んでいくが、ジョニーがストレートを伸ばす。ソウザのワンツーにジョニーがストレートを合わせていき、ソウザが踏み込み大ぶりフックをジョニーは避ける。
ソウザはタックルも、ジョニーは足を刈って巻き投げていき、ガードポジションを奪うがソウザは腕ひしぎ。そのまま担ぐがジョニーはコブラツイストのように組み付き、ソウザが自らリングに倒れるとジョニーは立ち上がり猪木アリ状態へ。
ジョニーは足を持って挑発するが、レフェリーがスタンドに戻す。
ソウザがフックで踏み込むがジョニーもカウンターを返す。
ソウザのハイキックをガードしたジョニーもミドル。
ジョニーのフックが顔面を捕らえていき、アッパーが空を切るとソウザがタックルからバックを取り、人工衛星ヘッドシザース気味に三角絞め。ソウザが腕も伸ばしたところでジョニーがタップした。
ソウザ「ミナサンコンニチハ。ワタシRIZINライト級王者、ホベルト・サトシ・ソウザデス!私を応援してくれてほんとにありがとう。私すごい今日簡単な話ある。私、最初からほんとに、私白色が好きだけど、ちょっとMr.PRIDEがちょっと、高田さん、この色が好きだから、誕生日おめでとうと、先生のおかげだから。(ここからポルトガル語で)皆さんほんとにありがとうございます。沢山の人が信じてもらえなかったかもしれないですけど勝てて嬉しいですありがとうございます。僕を一番イラつかせたのは相手が僕がハートがないといったことです。それは本当ではないです。日本でのMMAを盛り上げたいと思っていますし、RIZINの力をもっと見せていきたいと思います。そのあとに、私ちょっと挨拶の友達。Tシャツ、応援してくれてる、ほんとにありがとう。またお願いしますね。ほんとに、これから、もっと練習、もっと強くなる。絶対、えっと、ベラトールのベルトもとりたいから、これからももっと頑張ります。ありがとうございました」
<試合後コメント>
ホベルト・サトシ・ソウザ
――試合後の率直な感想は
「ホントにとても嬉しいね!ホントにこの試合だけ、負けたことあるから、このリベンジの気持ちは、とても良かったです!」
――いつ金髪にされたのですか
「ホントに昨日の夜ね。ホントにやりたくないけど、奥さんとマネージャーがうるさいから(笑)やるかなっておもって(笑)もっと試合に集中だから、やりたくないけど、マネージャーと奥さんが2年前と今のサトシ全然違うから皆ビックリするからって、髪の色が違うから(笑)」
――相手の印象は変わったか
「前とおんなじくらい。多分私の自信、これが多分一番大事。と、ホント2年前からやったのときは、ちょっと私じゃないね、まだ。まだまだ。まだまだが、自信が無い、勝つの気持ちもないから、その気持ちで試合するが、絶対許さない。1回だけ間違えてるから。そのくらいだけが違うですね、ホントに」
――今後の展望は
「そうね、ホント、それちょっとにまだ考えてない。前と同じくらい、少ししたら家族とBBQ食べたい(笑)最初が、これ。と、そのときもまだ日本の名前守りたい。RIZINの名前守りたいから。昨日と今日が、日本人ちょっと、外国やるのときにちょっと負けてるから、私、かなしい。今日が私勝つから、RIZINのベルト日本にまだそのままでしたい。他の人が来るでも、絶対RIZINと日本の名前も守りたいです」
――金髪にしたことについて、ブラジル人格闘家のオリベイラ選手が金髪にして一度も負けたことがないというジンクスを持っているが、それにあやかりたいという気持ちはあったか
「そう、そのチャールズがすごいモチベーションが、私も試合やる前チャールズが2週間くらい前にベルト取ったし、私も矢地やるときから1週間くらい前からチャールズもやったことあるから、やったから、だからもうチャールズがわたし、モチベーションだね。彼は私のインスピレーションだね。今回私心配ね。チャールズが来週くらいやるから。それだけが私心配けど、だけどよかったね、金髪、ラッキーが出来たから(笑)」
――フィニッシュは本当に素晴らしくも不思議な技でした。どういうふうに極めたのでしょう
「得意のボンサイ(笑)矢地選手と闘ったときの決め技とほとんど同じ。入り方が違う。矢地のときはアメリカーナから入った。今回は入ったところが違うだけ。レスリングが柔術をニュートラルにする。それを見せられてよかった」
――チャンピオンとして重圧がすごい試合だった。「どんなポジションからでも極める」と予言した。それを的中させたまさに予言者となった
「公式計量のとき自分はとても緊張していた。足が震えるほど緊張していた。それはケース選手と闘うので緊張していたのではなく自分が大会に出るということについての緊張感でした。三崎先生もおっしゃっていた。緊張することはとてもいいこと。ただそれをコントロールしなければならない。緊張することで恐怖心を煽ってはいけない。私が唯一MMAで負けたケース選手に勝てたことが本当に嬉しい」
――第8試合、第9試合とリベンジする側の選手が2人負けてのメイン。緊張はあったか
「ホントに、私、その気持ちはないね。もうホントに。言ってるけど、自分すごい自信あるから、ホントにその気持ちはないです」
――打撃で打ち合うシーンもあったがスタンドで向き合えたことは自信になったか
「ああ、そう、私にはその自信があるね、もう絶対アレが、打撃あるから、出来る。もちろんが、KO少し難しいけど、もちろん、なんだろ、スタンドだけで彼と闘うのは難しいけど、ただそれだけは勝てない」
――今回のフィニッシュは徳留戦で決めたものを空中で極めたもののように見えた
「もちろんね、今日の極めは矢地にやったのと一緒ね。でも間違えたから、海朝倉が後ろで逃げた。でも自分でこの技よく練習しました。たまにバック取るから極めが出来ないとか相手のディフェンスで足を中に入れるから、そのバリエーションはボンサイにはありますから(笑)」
――BELLATORのチャンピオンにどのくらいの時期に挑戦したいか
「ホントに、まだ、すぐがまだ、まだちょっと私出来ない。私は彼の打撃のレベルが、彼が色々打撃の経験あるから、私、知ってるね。長いから、大会、私出るから、その中で私レベルがわかる。だからもっと練習したいとか、もっとポイントに直したいから、自分の自信ももっと上げたいから。でも私それは私よく考えるね。もっと成長したい。後ろには戻りたくない。彼は世界のチャンピオン。目標にしてるね」
ジョニー・ケース
――試合後の率直な感想は
「一言で言うなら自分に対して失望している。試合を見直さないとわからないが、技術的なミスをしたのだと思う。自分が覚えているのは、バックを取られてしまったのでとにかくバックチョークに気をつけなければいけない。そしてレスラーとしての本能で相手のことを持ち上げて落とそうとしたことから始まったことだと思う。気付けば三角の体勢に入って、腕が折れるかタップするかという選択しか無いところまで持っていかれてしまった。脱帽です。今日は彼のほうが強かった。それだけです。負けることはつらいことだけども、これをしっかり受け止めて次に向けてうまくなって戻って来たい。現在1勝1敗なのでラバーマッチの可能性はあると思うが、まずは家に戻って自分を見つめ直して、何を強化しなければならないのか、それを見たいと思います」
――今回の試合までMMAの試合をしていなかった。ブランクや試合勘の問題はあったか
「全く試合感の鈍りは無い。自分は調子よく試合に臨んだ。これだけレベルの高いところで試合をするということは、自分は当然この試合に臨むときには楽な試合ではないと思っていたし、彼のことをワールドクラスの選手だと言ったのも本心。その中で今日は自分の一歩先を常に行っていて、自分が動いている間に彼はその先を動いていた。本当に自分は自分は今までにないくらい調子が良かった。そういうコンディションで試合に臨んでいた。これは世界タイトル戦で、相手は世界王者。1つのミスが命取りになるようなしのぎ合いを我々はやっている。自分でも驚くことに16年もプロ格闘家をやってきて、まだまだ覚えることが日々増えている。今夜は本当にチャンピオンにおめでとうと言いたい」
――前回と比べて相手の印象は変わったか
「彼の打撃は間違いなくうまくなっていた。何発かもらったし、彼は打撃に自信を持っている感じがした。何発かもらって自分も驚いた。『これはちゃんとしたファイトになるじゃないか』と。間違いなくうまくなっていた。自分もうまくなってこの試合に臨んだつもりだが、この試合はファイトだ。ファイトの中で自分は本当に調子が良くて、万全の状態でこの試合に臨んだ。ただ、このファイトの中で予測できない1つの要素。それはファイトだ。当然2人の選手がリングに上がれば1人が勝って1人が負ける。今夜は自分が負けた。それだけだ」
――久しぶりのRIZINの雰囲気はどう感じたか
「本当にアメイジングな感覚で、本当に今回の試合が決まってから日本に来て、1秒たりともこれを当たり前だと思っていなくて、常に1秒1秒を感謝しながら過ごしてきた。日本に戻ってきてファンの前で戦えること、RIZINのキャンバスが足の裏に触れる感覚、全てにおいて感謝しながら過ごしてきた。当然負けることは好きじゃない。ただ、自分は本当に幸せものだと思う。このような機会をもらって、ましてや自分が心から愛するものを毎日やって生きていけるという幸せを感じている。捕らえ方次第で幸せに感じることがあるので、当然自分は試合には負けたが、今は勝者の気分だ」
――今後の展望は
「まずは家に帰って家族と過ごしたい。ちょっと右足が痛いのでなんとも言えないが、たいしたことないと思うのでジムにはすぐに戻れると思う。とにかくジムに戻ってたくさんトレーニングをして、随分と長い間試合をしていなかったが、自分にとっては闘うのが人生の一部だと思っている。長い間試合をしていなかったので人生の一部がなくなっていることだと思うので、とにかくジムに戻ってたくさん練習して細かい修正をしてすぐにでも試合をブッキングしてもらいたいと思っている。2連敗してしまっているので白星先行になりたいと思っている。ワールドクラスの選手に2連敗しているので気にしていないが、自分もワールドクラスのファイターだと思っているので、細かな修正で強化して、また戻ってきたいと思います」
――フィニッシュについて、最後にケース選手が右足を抱える形であの体勢になったのはなぜか
「アレは本当にレスラーの性だと思う。ハイトップを取ったら10人中9人落ちると思う。あの体勢から三角を狙ってくる人間はほとんどいない。自分はバックを取られることを避けたいと思った。なぜならあの状態でバックを取られると71kgのリュックサックを残りのラウンドでずっと背負うことになるので、それをなんとかしてでも避けたかった。あの状態からグラウンドに引きずり込まれること、バックを取られることを避けた結果。レスラーとしての性がそうさせた」
――あの体勢で三角を取られたことは今まで無かった?
「よくおぼえていないので何とも言えないが、あの体勢からもう少しうまく防御できるのではないかと今では思う。レスラーとして彼と向き合おうと思っていたら気づいたら三角に入っていた。今日のように入られたのは自分には初めてのことだった」
――世界中でコロナ対策が緩和している中、日本は少し厳しい状況にある。ケース選手が 日本で緩和されてから始めて試合をする外国人選手になるが、このことを他の海外選手にどう伝えたいか
「そんなに厳しいものではなく、3日間の隔離があって、検査をして陰性であればそれが解除される。そこまで厳しい条件とは自分は感じなかった。願わくばコロナ前のような完全に自由なものになればと思っている。ただ、韓国で1回2週間の完全隔離を経験している。あの状態から試合をすることは考えられない。今回に限ってはそこまで悪いものではなかった」
――入場時に「闘魂」のハチマキをしていたが、あの意味は
「あれは自分が北岡選手とやった試合の後にファンから貰ったもので、なにが書いてあるのかは分からないが、今回のために荷造りをしている中で出てきたので持ってきた。当時ファンになんて書いてあるか説明してもらったのだが忘れてしまった。今回引っ張り出してきて友人に意味を聞いたらまあいいんじゃないかと思って装着した」
<大会総括>
榊原信行CEO
「2日間本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。今年7年目にRIZINが差し掛かってですね。僕自身が思ったことは、2015年に世界に通用する戦いの舞台をもう1回作りたいと、そんなことできるのかと、UFCとかBELLATORとか資本がある中で随分選考して走ってるアメリカのプロモーションを中心としたものがたくさんあるなかで後発でどこまで行けるんだっていうのを今後の僕の人生かけてやりたいという会見をさせていただいたのが2015年10月。この7年目に差し掛かって、今日ホントに思ったのが、この7年間のRIZINの歴史が深くて重くて、ようやく色気が出てきた感じがしました。格闘技はもちろん、KOとか一本とか華々しい闘いを見に来ているファンもたくさんいると思うんですけども、僕が常々戦いを通じて人間ドラマをいかに紡いでいくか。それでなければ格闘技のコンテンツは他のフィクションの映画や舞台や他のエンターテイメントに勝てないと、そう思っております。ただ、闘うという、人間と人間が本当に、拳、肉体全体を通じて闘うことでしか伝えられないストレートに伝わる魅力をキチっとドラマを醸成して届けることができれば、どんなエンターテイメントにも負けないと、そう信じていますし、それはPRIDEの時代も確信を持っていました。たくさん、もう金太郎飴のように大会がどんどんどんどん送り出されていくスタイルに、あまり僕自身良くないっていうか、そうじゃないなって思うことが多いんですが、それでも世界のプロモーションに通用するためには一定の大会数を持たないと、『しょせん年4回とか5回でしょ』ということで。これはアメリカの放送局・配信局、スポンサー、あとこれはBELLATORのスコットにもよく言われることなんですけど、大会数が足らないということをよく言われて。思い切ってこの2年半は日本のファンと一緒に作り出してきた熱をRIZINもようやく世界のトップファイターたちを開国して日本に戻せるということで政府からの大きな方向修正があったのでチャレンジをしようということで、今回は第1弾と言っていいと思いますが、海外からの選手たちを迎え入れてこの2日間をお届けすることをさせていただいたんですけど、内容が素晴らしいというか、すべてが戦いを通じたたくさんの深くて思い人間ドラマ、RIZINの歴史の中で紡いできたものが間違いじゃなかったなと、そう実感ができた大会でした。本当にこの2日間闘ってくれた選手、セコンド、関係者に心から御礼を言いたいと思いますし、これからも我々が進んできた道は間違いじゃないっていう、今日僕はそういう確証を持てたので、これからも心ある、志高き選手たち、ファンのみんなと、この戦いの舞台をワールドクラス、ワールドワイドにダイナミックに展開していきたいと、そう思ってます。
上のタイトルマッチ3本、これ僕が格闘技界に関わらせていただいて、やっぱり闘いの1つのテーマとしてわかりやすいのはリベンジってテーマが掲げられることが多いんですけど、得てしてリベンジマッチっていうのはうまくいかないことのほうが圧倒的に多い。これは過去の歴史とかを見てきても中々思うように行かない。最初の試合に負けるには、負ける理由がある。それはアクシデントとか偶然とか勝負の綾とか、いろんな物があると思いますけど、やっぱり簡単じゃないんだな、リベンジマッチは。ということを感じさせられるスーパーアトム級、フェザー級のタイトルマッチだったかなと。新チャンピオンになった伊澤星花選手は、次の日本の女子格闘技界を引っ張っていくと思う。SARAMIとカンナの試合の、スピードも迫力も位置段階上に思えたし……思えたっていうか間違いなくそうだと思いますし。あの浜崎朱加が一方的に守勢に回るって、世界の選手達と闘ってるときも見たことなかった。これを2回連続で浜崎朱加をそういう形で。ほぼ完封だと思います。そういう結果になったことを浜崎選手も相当悔しがってはいるようなので、ホントにRIZINのチャンピオンとして、DEEP JEWELSのチャンピオンとして、これからどんどんどんどん引っ張っていってほしいと、そう思います。
あとは牛久選手、本当に素晴らしかったと思います。1回目の試合の時と圧倒的に風格も違うし、チャンピオンとチャレンジャーが入れ替わっているのでそういうことなのかもしれないですけど、牛久選手がリング上で言った、半年間本当に精進したんだと思います。リング上で僕に牛久がベルト巻くときに『僕は敵じゃないです』って言ったんですよ。俺は敵だと思ってないけどって(笑)彼はやっぱりファンにああ言う気持ちを伝えたのは、やっぱりRIZINのチャンピオンとしてファンに本当に認めてほしい、心から受け入れてほしい、もちろん斎藤裕っていう魅力的な選手を応援するファンも居ると思うんですけど、押しも押されもせぬRIZINフェザー級のチャンピオンは牛久絢太郎ですんで、僕らも牛久を本当に誇りに思いますし、これからもこの階級を引っ張っていってほしいと彼に伝えましたが、チャンピオンとしての風格がますますましてくるんじゃないかなと、そういう闘いだったと、そう思います。
サトシソウザとジョニー・ケースの試合。3タテでリベンジマッチ失敗なんじゃないかと、普通にそこまでの流れを見ていたら思うファンの人も多かったと思うんですけど、サトシ選手のレベルアップが尋常じゃないですね。ホント、あんな総合っていうか、MMAって、自由にいろんな引き出しを引き出せる競技、殴る蹴るって限定されているわけではない、殴るだけに限定されてるわけではない。自由に両選手の中で引き出しが引き出せるスポーツ。だから本当にインテリジェンスが問われるスポーツなんですけど、考えていることを行動に移すというか、結果を出す、GoToフィニッシュに行くためのアプローチが自由にできる。それを具現化してリング上で実行できる選手って少ないと思いますけど、あんなフィニッシュ、そこまでの展開も含めて、ちょっとMMAの闘うスタイルが、またある意味変わる可能性すら感じる勝利だったかなと、そう思います。素晴らしかったと思います。
あとはなんといっても高阪選手。ちょっと不覚にも自分も感極まってしまいましたが、どうしてもこれは2015年の時を思い出すんですけど、RIZINとして僕が格闘技界に復活をして人生をかけてやるって思いを伝えたときに、高阪は自ら会いに来て『僕にやらせてくれ』と名乗り出てきたんですね。そんなときから、0から1を創るときのチャレンジを、RIZINの栄えある1試合目は高阪剛でしたし、神を信じているわけではないですけど、戦いの神がいるとするならば、本当に高阪がここまで格闘技と向き合って精進していたことをしっかり見ていた。家族の前で最後の試合で素晴らしいKOが出来たのかなと。もちろん高阪の精進の結果だと思いますけど、素晴らしい引退試合。引退試合じゃなくても素晴らしいKO勝利、パウンドアウトだったなと思います。
いずれにしても他のアンダーカードもドラマチックな展開も多く、どちらかといえば今日は判定の試合も多かったかもしれないですけど、ファンの人達にも十分そこに思いを持って積み重ねてきた選手たちの血と汗と涙を感じてもらうことが出来たと思うし、RIZINという舞台の、これはここまでファンとともに紡いできた6年間、7年間の歴史の深さと重さを感動という形で届けられたんじゃないかなと、そう思っております。以上です」
――ライト級ではホベルト・サトシ・ソウザ選手が日本を代表して王座を防衛した。他の日本人が負けたという状況もあるが、RIZINに興味を示している若い選手もいる。これからのライト級戦線をどう見るか
「外国勢vs日本人選手ってことで言うと、シビサイが勝っただけって感じかな。これは単純にそういうことだけでもないんだろうけど、コンスタントに外国勢と闘う機会がこの2年半無かったので、外国人独特のスピードとか、同じ階級でも圧力とか、そういうものを含めて日本人選手はアジャストする必要があると思ってます。RIZINとしてもそういう機会をどんどん提供していきたいし、またそういう意味では日本人選手、もちろんサトシソウザも日本人枠にはいると思いますけど、矢地が負けて、武田が負けて、1回リセットされる状況で言うと、新たな日本人ライト級を背負って立つ若い選手たちが出てきてくれることが待望される、望まれる、求められると思うんで、どんどん積極的に可能性のある、まだRIZINに出ていない選手に出場の機会を作っていきたいなと、そう思っております」
――伊澤星花選手が今年のスーパーアトム級GPの開催をアピールしていました。実現の可能性は
「充分あるんじゃないですかね。メンバーはそろうと思うんで、どういう形でやるかは、女子のスーパーアトム級は今年トーナメント実現させて良いんじゃないかと今日は思わせられる内容だったかなと思います。決定じゃないですけど、最終調整をして伊澤選手の件も含めて前向きに考えたいなと思いました」
――外国勢との差を改めて感じたということですが、以前から話があるBELLATORとの対抗戦に危機感を覚えて、今じゃないと感じた?
「いや、そんなことは無いと思いますね。積極的にやるべきだと思いますし。この2日間は1勝4敗みたいな形ではありますが、まだまだウチには……ウチにはっていうかRIZINで活躍している選手たちにはたくさん戦いに飢えて世界の選手達と闘いたいってことに前向きな選手がいっぱいいるんで。どんどんそういう選手たちを起用していきますし、BELLATORとの対抗戦も、いずれにしても今週末ハワイへ堀口の試合のタイミングに合わせていってきて、スコットともしっかりミーティングをしてこようと思ってますんで、是非実現させたいと、そう思います。でも多分サトシだったらピットブルに勝てるんじゃないかなと。楽勝で勝てそうな気がして。でも、見てみたいじゃないですか。本当に理想的なのは日本にしっかり日本人のチャンピオンがいて、外国勢を迎え入れてくれる。まあこの間の時代みたいに世界のトップアスリートを全部日本の招聘するってのは今すぐは無理だけど、それでも世界中、BELLATOR、我々がフェデレーションという形をとっている、そういうことで言えば各団体のトップアスリートたちを迎え入れることは十分できると思うんですね。UFCとは交渉がなかなかうまく行かないですけど、少しずつ距離が縮まってきているし、距離ってのは交渉の距離。ONE FCとだって僕は今後全然積極的に、向こうがどう思うかは別として会って話をして、青木真也でも、秋山でも、是非引っ張ってきたいと思ってますから、僕のアクションは変わらず世界のトッププロモーションと交わっていけたらと思っています」
――今回はじめての会場でしたが、会場については
「新しいんでですね、キレイではありましたけどね。ファンのみんなの声がどうなのかってのが1つ。そこはヒアリングしなきゃいけないことで。どうしても、そういう意味でいうと、横長の会場なので。すごくいいんですけど、ホントは沖縄アリーナに1回来てもらえるとわかるんですけど、沖縄アリーナが東京にあったらなとつねづね思うんですね、格闘技をやることだけを思うと。多分一番端の、同じA席でもリングの正面と壁と、同じ金額だと申し訳ないなと思うくらいの見え方の違いがあるわけです。さいたまスーパーアリーナのよいうに、あそこはラムダって言って地下から4回分くらい下がると階段になってると見やすいんですけど。そんなこと言って東京ドームで大会やりますけどね(笑)何いってんだって話もあると思うんですけど、そういう意味でいうと、ぴあアリーナとか沖縄アリーナとか、武道館とか、そういうところのほうがファンにとっては見やすいと思う。運営側は選手たちのみやすさファーストなので。キレイで使いやすくて機能的なアリーナではありますけどね」
――ちらっと青木選手の名前が出た。今日もセコンドで来場していたが、なにか会話は
「『こんにちは』って感じですね。ホント社交辞令で挨拶した感じですね、今日は。まあまあ、ここで話すほど簡単な話ではきっと無いので、改めてまた。青木選手と会って話ができる状況にはあるし、我々が超えていかなきゃいけない、青木真也選手がRIZINに出るためのハードルもわかっているので、我々も努力していくし、そこがクリアになれば前に進むんじゃないかなと思います」
――LANDMARKでクレベル選手の試合が発表されたが、クレベル選手は8月頃に王座挑戦になる?
「今のコンテンダーというか、挑戦権があるのは今の時点ではクレベルだと思います。ただ、5月5日に試合しますから。彼は試合勘をなくさないために1試合挟んでおきたいってことですけど、そんな噛ませ犬で萩原恭平が出てくるつもりもないでしょうから、そこでなにかあれば振り出しに戻りますよね。1試合挟まずにこのまま行くんだったら、順当に行けば牛久選手とクレベル選手が7、8、9月あたりの大会で行くのが順当だと思ってます。ただ5月5日に試合をやるんで、なにが起こるかわからないですよね、そこは」
――今5月のLANDMARK、8月の大会の話が出たが、次のナンバーシリーズは
「現状、6月19日の瞬間最大風速が凄まじいので、5月5日をやったあとは、ちょっと休憩してですね、インターバル取って、7月以降の中でナンバーシリーズ、RIZIN TRIGGERっていうのを続けてまとめていけたら良いかなと思います」
――現時点では、5月5日と6月19日に全力投球
「そうですね」
――この2日間、日本人vs外国人が1勝4敗という結果でした。ナンバーシリーズでは積極的に外国勢を招聘する?
「そうですね。RIZINくらいというか、僕らくらいが外国勢を呼ばないと、多分他のプロモーションは呼ばないと思うんです。僕らはここで満足していたくないんですよ。ホントに島国である日本という島国の中だけにとどまる気がない。選手を呼ぶだけで渡航費用もセコンド含めてかかりますし、今でもまだコロナのくくりでホテルを借り切って、ホテル内にちゃんとトレーニングが出来る、選手たちのコンディション調整のための環境を整えたり、当然通訳の費用もかかるし、正直日本人選手の闘いだけでこの2年半のことを考えると、そのままにしときゃいいじゃんっていうのは経営的な判断からすると無いことはないです。でもそんなのつまんない。どんだけ日本人選手が弱いかは外国人選手を連れてくればハッキリすることだし。逆に外国人選手を向こうにまわして、世界標準で戦える。今回も外国人選手を、ファンも見せれば、やっぱちょっと違うねっていうのを感じてもらえると思う。ホント海の向こうではそういう選手たちが……別に今回もUFCのランカー、BELLATORのランカーを呼んできたわけではないですから。まだまだ上がいる。そういう選手たちの中でも闘っていける日本人を僕は作っていきたいし、そのための努力は……ドリームファクトリーワールドワイドって名前だったかな。ドメスティックじゃなくてワールドワイドに攻めたいと。ここは諦めずにそういう方向でやっていきたいと、そう思ってます」
――5月5日は、同じ会場でリングでの開催?
「場所はもう前回までのところで押さえてはいます。リングにするのかケージにするのか落とし込んでないですけど、多分リングになると思います。5月5日までは。そのあとケージになるかもしれないし。一応5月5日は前回まで開催してきたところでやる形で準備はしています」
――三浦孝太選手の2戦目の相手について
「デビュー戦で、ホント安直なんですけど、キングカズの息子なんで、お父さんの流れをくんでブラジルから選手を招聘しようということは最初から考えていたんですね。去年の大晦日のデビュー戦に。既に全部選手契約も終わって、渡航・入国申請書類も終わって、これはジョニー・ケースもそうだし、ケラモフもそうだし、実はムサエフもそうでした。残念ながら11月の末になって政府の方から急ブレーキがかかってしまって入国できないということでフェリペ選手もそういう意味では試合を組まれると思ってずっとトレーニングしてくれてたから、孝太とも話をして、律儀なところが彼にはあって、ずっと自分のデビュー戦を待っててくれた選手とやりたいということもあって。まず順番がひょっとしたら入れ替わる形になっちゃったのかもしれないですけど、その結果、彼を招聘する形にしました」
――高阪選手が今後の話として「ヘビー級を絶やさないようにしたい」と話していました。RIZINヘビー級についての展望、そして高阪選手に担ってほしいと思うものはありますか
「常にヘビー級の人材というか、そういう選手たちは僕らも日本国内でアンテナを張って見てはいるんですね。貴賢神……ちょっとまた言いすぎちゃったのかもしれないですけど、貴賢神選手もスダリオ剛選手もそうだと思いますし、その前で言うと大砂嵐とかですね。あれは日本人じゃないか(笑)でもいろんな選手をこれまでもTKのところに預けることが多いんですよ、最初のスタートは。これからもヘビー級の選手を育成・普及する部分でのサポートは是非TKにお願いしたいと思ってますし、日本人選手は今日TKに負けてしまった上田選手も極真の世界王者って16年ぶりとかに誕生した逸材だと思うんで、ほろ苦いデビューだと思いますけど、結果良かったってことが1年先、2年先に思えるような形で彼が精進していけばいいと思いますし、それは貴賢神しかりですね。素材は揃ってきてるので。スダリオにしてもシビサイにしてもですね。世界と向き合える素材というかベースの選手たちっていうのはヘビー級でいるので、彼らをどう育成・普及するかっていうのがRIZINにとってのこれからの1つの大きなテーマかなと思います」