試合中に母から電話!?リング上でスマホを受け取った王者が動揺しながら涙の勝利!

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 11日、後楽園ホールにて東京女子プロレス『Positive Chain '22』が開催。セミファイナルでは伊藤麻希の持つインターナショナル・プリンセス(IP)王座に上福ゆきが挑戦した。

 上福は第5代王者としてIP王座を盛り上げていたが、第3代王者&第7代王者としてベルトを巻いている伊藤は「上福が前にチャンピオンだった時おもしろかったなって思ったんです。伊藤が前にチャンピオンだった時よりも。だから、その時代を超えたいっていうのもあるし絶対に負けたくないし、負ける気もない」と覚悟を語っていた。

 試合開始前に伊藤が強烈なビンタを叩き込み、上福が反撃しないのを見た伊藤は試合が始まるなりストンピングの嵐からエルボー連打。上福はこれを返すと必殺のフェイマサーで決めにかかるが、避けた伊藤が場外で挑発し荒々しい場外戦となる。
 リングに戻ると伊藤が得意の逆エビ固めで捕らえれば、これを返した上福が卍固めと一進一退の攻防へ。
 上福がビンタを叩き込むと、伊藤は顎に強烈なヘッドバッドを叩き込み伊藤パニッシュ(=膝で押さえつける逆エビ固め)で捕らえるが、ここで上福へお母さんからの電話が来てるとセコンドがスマホを手渡し、上福は「お母さん?今?大丈夫」と普通に電話に出始め会場中が動揺。さらに「伊藤?近くにいるよ?」とスマホを伊藤に差し出し、元々友人として上福の母とも仲の良い伊藤は「お前ら空気読めよ~!切れよ~!」と叫びながらそのスマホを受け取り「あの、今試合中で、ほんとにあの、あっ、いつもありがとうございます。でも今ほんとにシリアスな試合中なんで」と律儀に試合中であることを説明するが、そのすきに背後から上福がスクールボーイで丸め込む。動揺おさまらない伊藤へフェイマサーを叩き込みフォールするが、これを返した伊藤が丸め込み合戦を制し伊藤デラックス(=腕を足でロックしたテキサスクローバーホールド)で捕らえギブアップを奪った。


 上福は泣きながら「伊藤は一番可愛くて大事で本当に応援している友達。これからもよろしくお願いします」と握手し抱き合うが、これに感動して泣きそうになっている伊藤を見て目潰しをくらわせリングを去る。
 バックステージでは「先週人生初のオミりまして(新型コロナウイルスのオミクロン株に感染)。そもそもタイトルマッチ好きじゃないし、そういう緊張しすぎる試合苦手だけど、イットが相手だから頑張って挑もうと思った矢先にオミっちゃって。どうしようってなったけどずーっと伊藤と闘いたいから早く治したいと思ってたし、あたし初めて人と試合して『ぶっ殺してえな』って思った相手が伊藤ちゃんだったんですよ。でも気付いたらちょっとずつ心を開いてくれて、今じゃ大の仲良しになって。伊藤ちゃんには負けたけど、人をやる気にさせるプロレスラーってすごいなって。こんなタイトルマッチ嫌いで緊張するのが嫌いな私を、『早く復帰して頑張りたい』と思わせた伊藤はホントにスゲー奴だなって。ホントに大事で立派な友達だなって思った」と伊藤への愛を語る。

 そんな言葉をかけられてるとはつゆ知らず、目潰しが深く刺さり本気で痛そうに悶絶した伊藤は「マザー●ァッカー!」とブチ切れ。だがバックステージに戻ると「なんか上福も本調子ではなかったんだろうなとは思いました。最初の顔つきとかもやっぱり自信なさそうだったんで。でもビンタで目を覚ましてくれた感はちょっとあったんで。そこからなんとか持ち上げることは出来たけど、上福は友達だからちゃんと言うけど、体調戻して普通の健康になってほしいね、まず。上福も逃げずによく闘ってくれたなと思って。その気持ちが嬉しかったですね」と友人である上福を心配する。

 そして試合後に「今が伊藤麻希を潰すタイミングなんじゃないかと思って、自信を持ってココに来ました」と挑戦表明したSKE48の荒井優希に対して、「伊藤麻希を潰せるものなら潰してみなって気持ちですね。あと、勝ちたいんじゃなくて、負けたくないんですよ。この違い、判る人には判ると思うんですけど、伊藤は荒井優希に勝ちたいんじゃなくて負けたくないです」とコメントし、3月19日の両国国技館大会で決まった王座戦に照準をあわせた。

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