「俺にも王道の血が流れてる!」約2年ぶりに三冠ヘビー級王座戴冠を果たした宮原健斗にアブドーラ・小林が挑戦表明!

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 23日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『2022 NEW YEAR WARS』が開催され、宮原健斗が約2年ぶりに三冠ヘビー級王座に返り咲いた。

 全日本プロレスの至宝たる三冠ヘビー級王座はジェイク・リーが保有していたが、昨年12月の年内ラストマッチでジェイクが鼻骨骨折および左眼窩内側壁骨折の怪我を負い王座を返上したことから空位に。
 本来は1月2日にジェイクへの挑戦が決まっていたアブドーラ・小林は「不戦勝で自分が暫定三冠王者でいいだろう」と主張していたが、結局は諏訪魔、芦野祥太郎、宮原健斗、本田竜輝の4選手による新王座決定トーナメントが行われることになった。

 1回戦では、諏訪魔vs宮原という現在の全日本が誇る黄金カードの試合が行われ、序盤から諏訪魔が押していたものの、宮原が耐えに耐え抜いて電光石火の首固めで辛勝。
 同1回戦では、芦野vs本田という元WRESTLE-1対決が実施。W-1時代は芦野が常に最上位王座戦線に絡み続けるスターであるのに対して本田はデビューしたての新人という立場であったが、この試合では対等以上に渡り合い、本田が急所打ちからのファイナルベント(※変形無双)で金星。

 決勝は宮原vs本田の一戦となったが、両者は昨年10月31日に『本田竜輝 試練の七番勝負~高校からレスリングを始めた僕が、老舗プロレス団体に飛び込みで参戦を直訴し、正式入団を果たしたのちに、トップ選手への階段を登るための試練の七番勝負 第六戦』と題された本田のチャレンジマッチという形でシングル戦を行っており、その際は宮原がスネークリミット(※変形三角絞め)に捕らえて9分18秒で快勝を収めている。


 TOTAL ECLIPSEに加入して悪堕ちした本田の成長に期待がかかる中でゴングが鳴ると、本田はパワー勝負で真っ向から打ち勝ち場外でのラフファイトでも優勢を掴み、宮原のお株を奪うエプロンパイルドライバーを敢行。
 さらにジェイクを欠場に追い込んだラリアットやファイナルベントも決めていくが、猛攻を耐えしのいだ宮原がブラックアウトを的確にクリーンヒットさせていき、シャットダウン・スープレックス・ホールドで決着。2020年3月に手放して以来、約2年ぶりに三冠ヘビー級王座のベルトを腰に巻いた。

 宮原は、退場していく本田の背中に向けて「こっからまた這い上がってこい!これが今のお前の実力だ。こっからが勝負だろ?!」とエール。さらに全日本プロレスTVのカメラに向かって「ジェイク・リー、見てんだろ?お前には引き分けの続きもあるんだよ。続きはお前が復活してからだ」と昨年10月に60分フルタイムドローの死闘を演じた前王者のジェイクにも発破をかけた。

 そして、「全日本プロレスの選手。今日から横一線だ!実績・キャリア、そんなもん理由にするな。このベルト、挑戦してこい。大きな大きな胸で引き受けようじゃないか」と挑戦者を広く募り、「宮原健斗ならびに全日本プロレス、最高ですかーッ?!」と大会を締めにかかるが、ここでアブドーラ・小林がカウベルをガラガラと鳴らして宮原を祝福しながらリングイン。

 アブ小の突然の登場に宮原が動揺する中、アブ小は「俺が来たからには、最高だけど満場一致ではないな。お前は身内の4人で勝ち上がっただけだ。そして俺は“暫定王者”アブドーラ・小林だぞ!暫定王者の俺とお前がやるしかない」と主張。
 宮原がげんなりしつつ「単刀直入に言うと、このベルトに挑戦したいのか?」と問いかけると、アブ小は「挑戦じゃないな。統一戦だ!」と言い張った。観衆が大喝采でアブ小を支持すると、宮原も「やってやろうじゃないか!」と受けて立つ姿勢を見せた。

 バックステージに戻ったアブ小は「私にも王道の血が流れてるんですよ。大日本プロレスの初期に、ジャイアント馬場さんに教わったMEN'Sテイオーさんが、地方遠征のときによく関本大介選手にレスリング教えてたんです。それを横で見ていた俺!馬場さんの孫弟子の先輩ですよ!孫弟子であり、グレート小鹿の弟子であり、“アブドーラ”の後継者。十分三冠挑戦の資格はあるでしょう?宮原からしたら地べたの地べたかもしれませんけど、王道の血が流れてますから。質問はない?じゃあ満場一致でこの挑戦はOKということで!」と語り、上機嫌に去っていく。

 そして、宮原は「50周年の2022年の初めてに俺がこの三冠ベルトを巻いているということにはなにか大きな大きな意味があると思う。この全日本プロレス50周年イヤーは俺が引っ張るから。俺が中心で“最高”を叫び続けるよ。任しとけ、俺に!」と全日本のエースとしての覚悟を語る。
 そして、前回の戴冠時には川田利明に並ぶ最多連続防衛(10回)を打ち立てたことに触れ、「2年前の自分と比べられると思うけど、過去は過去なんで。過去の自分と戦うつもりもないし、過去の全日本プロレスと戦うつもりもない。過去は過去で素晴らしいものもあったし、今は今で素晴らしいんで。あまり比べる必要はないんですよ。過去は過去で精一杯闘ってきたレスラーがいて、今も精一杯闘っているレスラーがいる。それでいいじゃないか。よく全日本プロレスは比べられがちなんでね。今がすべてという人生を歩みたいよね。だから、ファンの皆様は今を楽しんでもらえたら良いですね、プロレスを見て」と持論を述べた。

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