「小波が挑戦してくる日まで私が持ち続けます」最後の師弟タッグ戦で快勝した朱里が両国国技館での赤いベルト奪取に向け驀進!
25日、東京都・後楽園ホールにてスターダム『STARDOM YEAREND CLIMAX 2021』が開催され、小波がスターダム退団前最後の師弟タッグで快勝した。
小波は2015年2月に華名(現WWE:ASUKA)の弟子としてプロレスデビューをするが、同年に華名はWWEへ行ってしまったためわずか5ヶ月で師弟関係は解消。その際にREINA所属となった小波は、同団体に所属していた朱里から様々な技術を学んだ。REINA解散後は紆余曲折有り2018年に小波が、2020年に朱里がスターダム所属へ。
今年3月の日本武道館大会で朱里の持つSWA王座に挑戦した際に小波は、記者会見で朱里へ『思い返せば初めて出会ったのは、私が練習生だった頃。それから、色んなことがあり、デビューして、まもなくして信じていた人に裏切られ、見捨てられ、1人になり、理不尽な世の中で誰を信じていいか分からなかったときに、あなただけは私のことを決して見捨てなかった。たくさん迷惑もかけたのに、私が『新しい道に進みたい』とあなたに話したときに、私のために色んな人に挨拶に行ってくれたり、先輩として、人としてたくさん、たくさん……あなたにはお世話になりました。あなたがいたから、レスラーとして、今ここにいることが出来ます。あなたの考え方、戦い方、人として、レスラーとして、本当に尊敬しています。だからこそ、武道館、さらに強くなった小波を見せます。あなたが教えてくれた戦い方で、あなたを超えます。私の関節地獄で……THE END!』と手紙を音読。
朱里は涙を流してこれに応え、試合では一切手加減することなく新必殺技の白虎を解禁し勝利。試合後には「小波とならもっともっと色々出来る。スターダムでまたこうやって一緒になることが出来たので、私としては闘うだけでなく一緒に組んだり、前みたいに。そういう日が来たらものすごく嬉しいなって思ってます」と笑顔を見せていた。
そして10月の大阪城ホール大会でSWA王座の再戦が決まっていたが、大会前日に小波が急性腸炎になり欠場へ。11月27日の代々木第二体育館大会で実現したUWFルールでの王座戦では、関節の取り合いから蹴りの応酬と小波が朱里から教わった技術を惜しみなく出し肉薄。だが朱里はランニングニーからバズソーキックを叩き込んでKO勝利を奪い、試合後にはリング上で号泣しながら2人は抱き合っていた。
涙の王座戦から一週間後の12月4日、小波は記者会見で同月29日の両国国技館大会を最後にスターダムを退団することを発表。その理由として2年以上続く体調不良を挙げており、REINA時代にも内臓疾患の治療と静養で長期欠場と退団を経ている小波にはしっかりとした休養が必要な様子だ。
会見後、朱里は11月の王座戦前にこのことを知っていたことを明かして涙しつつ、「小波は辞めるわけではないので、私はまた試合ができると信じています。また元気になって試合を思いっきり小波とやりたいなと思ってるし、小波とはどこに行っても固い絆で結ばれてると思っているので、二人の関係はガッチリ結ばれてると思います」と語っていた。
小波の所属ラストマッチはジュリアとのシングルマッチに決まっているが、その直前であるこの試合は朱里との師弟タッグを組み、舞華&ウナギ・サヤカと対戦。
所属として最後の対戦になる舞華&ウナギは小波に想いをぶつけるかのような集中攻撃をかけて行くが、朱里は小波の自力での反撃を信じて積極的なカットは行わず、逆に小波が攻勢をかけると飛び込んできて一気呵成の畳み掛けを見せる。
朱里&小波はぶら下がり式腕十字の競演を見せたり、息をピッタリと合わせたサッカーボールキックの同時攻撃を見せ、最後は小波が舞華をトライアングルランサーで押さえる中で朱里がウナギに白虎(※変形マフラーホールド)を決めて勝利。
試合を終えた小波は「朱里さんとはまたリングの上で必ず会いましょう。……NEVER END!」と、キメ台詞である“THE END”と逆の言葉をかけて朱里と抱擁。
バックステージでは、今月29日に控える両国国技館大会で朱里の赤いベルト戴冠を信じ、「そのときが来たら、また自分もここのリングに戻ってベルトに挑戦しに行くので、そのときまで忘れないでくださいね?NEVER ENDですよ」と笑いかける。
朱里も「私が絶対赤いベルトを獲って、小波が挑戦してくる日まで私が持ち続けます。絶対に赤いベルトを獲ります!NEVER END!」と返し、2人で笑い合いながら去っていった。