タイガーマスクが大病を乗り越え最年長で王座戴冠!「俺は絶対に終わらない!絶対に諦めない!」
26日、東京都・後楽園ホールにて新日本プロレス『Road to POWER STRUGGLE』が開催され、タイガーマスク&ロビー・イーグルスがエル・デスペラード&金丸義信を破ってIWGPジュニアタッグ王座を戴冠した。
今年8月に開催された『SUPER Jr. TAG LEAGUE』にてエル・デスペラード&金丸義信が優勝を果たし、9月5日のメットライフドーム大会にて行われたIWGPジュニアタッグ王座戦にて石森太二&エル・ファンタズモから勝利して王座奪取に成功。
その後、デスペラードは自身からIWGPジュニアヘビー級王座を奪ったロビーの前に現れ「アイウォントリマッチ。でも、俺だけがお願いするのは悪い。そこでひとつ提案だ。もし俺の挑戦を受けてくれるのなら、俺はこのIWGPジュニアタッグのベルトを賭ける。だからパートナーを決めてくれ」とお土産を持ってリマッチを要求。
ロビーはこれを快諾し、『SUPER Jr. TAG LEAGUE』にてデスペラード&金丸を破ったパートナーであるタイガーとともに王座挑戦を表明。シングルとタッグで複雑に絡み合うジュニアの頂上決戦の火蓋が切って落とされた。
デスペラード&金丸は序盤からタイガーの足に狙いを定め、素早いタッチワークでロビーの介入を許さずヒザを徹底破壊。タイガーはロープに振られるも走れず倒れ込んでしまう場面もあった。
ロビーはタイガーを信じて反則攻撃以外ではカットに入らず、タイガーも期待に応えるかのように痛む足でデスペラードに風車式バックブリーカー、金丸にカンガルーキックを見舞って自力で生還。ロビーは華麗な蹴り技で2人を相手に圧倒していき、タイガーとの合体攻撃を決めて金丸を追い込んでいく。
デスペラードの献身的な救援で金丸は息を吹き返しかけるが、タイガーが決死のトペ・スイシーダでデスペラードの動きを封じ、ロビーがロン・ミラー・スペシャルを決めて金丸からタップを奪った。
ロビーはこれでIWGPジュニアのシングル&タッグの二冠王に。
そしてタイガーマスクは9年4ヶ月ぶりの王座戴冠。昨年は大腸憩室炎穿孔を患って約8ヶ月の欠場を強いられ現役続行すら危ぶまれた中、最年長王座戴冠を果たすという奇跡の復活劇を成した。
タイガーはロビーと抱き合って王座戴冠を喜び、「自分は去年大腸の大きな病気をして、正直レスラー生活終わりかと思いました。実際に主治医の先生から『無理だ』と言われました。でも、毎日毎日道場で練習し、色んな人から励まされて、後輩のレスラー、先輩のレスラー、みんなから励まされて今日このベルトを獲ることが出来ました!僕の師匠である初代タイガーマスク、佐山サトル先生も具合が悪い状況で、『もうタイガーマスクは終わった』……色んな所でそういう声を聞きました。しかし!俺は絶対に終わらない!佐山サトルの魂をここ(胸)に入れ、そして2002年にこの新日本プロレスに来て、俺はこの新日本プロレスで骨を埋める。俺は絶対に諦めない!」と魂のマイク。
続けてロビーは「シンニホンプロレスファン、ダイスキデス!お前が今年持っていたベルトは今2本ともここにある。お前がベルトを取り戻すのは不可能だ。俺のターゲットはお前だ。お前をまっすぐ撃ち落とす!アリガトーゴザイマシタ!」と日本語を交えたマイクで大会を締め、観衆は大喝采で祝福した。
バックステージに戻ったタイガーは「金丸、デスペラード。ホントに正直な気持ち、メチャクチャ強いよ。ホントに強い。かつてはマスクを破ったりだ何だ、いろんなことをしてたけども、だって、金丸はジャイアント馬場さんのところの秘蔵っ子だよ。デスペラードは、この新日本プロレスで育ってきた本物のヤングライオンだし、強いわけだよ。素晴らしい選手だった。その素晴らしい選手から獲れた、これは正直、本当に、強がりでも何でもなく、うれしいです」と対戦相手の2人にも深いリスペクトの意を示した。