【会見】10・24RIZIN横浜大会で斎藤裕の持つRIZINフェザー級王座にDEEPフェザー級王者の牛久絢太郎が挑戦決定!「朝倉選手よりはいい試合したいと思います」
4日、都内某所にて、今月24日に神奈川県・ぴあアリーナMMにて行われる『Yogibo presents RIZIN.31』についての記者会見が実施され、斎藤裕vs牛久絢太郎のRIZINフェザー級タイトルマッチが行われることが発表された。
まずは榊原信行CEOから挨拶が行われた。
榊原「こんにちは!連日、記者の皆さんともお会いする機会が多くなっていますし、ファンの皆さんとも配信を通じてお会いする機会がこの9月大会以降増えてきていると思いますけど、また年末に向けて『またお前かよ』というくらい皆さんとお会いする機会が増えますんで、是非年末まで、RIZINが色々アクションを起こしますので、いい形でリアクションを取ってお付き合いいただけたらと思います。2021年、オリンピックイヤーの、格闘技としての熱を非オリンピック競技ではありますけど絶やさずに今年一年を格闘技で締めくくる。格闘技の魅力、スポーツの魅力を伝えるべく年末まで突っ走っていきますので、是非お付き合いいただきたいと、そう思っております」
続いて、2日にU-NEXTで放送された『RIZIN LANDMARK』の不具合についての謝罪と説明が行われた。
現在もサーバーダウン、システム障害が起きた原因についてU-NEXTの方で検証中であり今週中には原因を究明して今後の対策について目処が立つことが説明され、視聴が叶わなかった約6%の視聴者には全額返金、そして見ることが出来た視聴者にも1時間の遅延のお詫びとして何らかの形で還元をしていきたいという意向を語った。また、今後の対応策として、U-NEXTでのRIZIN LANDMARK専用ダイヤル(0120-998-038)の設置を発表した。
続いて、『RIZIN.31』のチケットの一般発売は10月10日(日)10:00から、そしてその前より各種プレイガイドで先行発売が行われることが発表。
そして榊原CEOより対戦カードの発表が行われ、斎藤裕と牛久絢太郎が登壇。
▼RIZIN MMAルール:5分3R(66.0kg)
【王者】斎藤裕(パラエストラ小岩)
vs
【挑戦者】牛久絢太郎(K-Clann)
榊原「今日発表させていただくのは、先般の記者会見で斎藤裕から『10・24はタイトルマッチでやらせてほしい』と直談判を受けまして、斎藤裕をメインに10・24、RIZIN31は作りたいと思ってましたが、まさかそこでタイトルマッチでという覚悟を見せてもらった。その中で対戦相手を主催者として考えて、正式にDEEPフェザー級王者である牛久選手でRIZINフェザー級のタイトルマッチとして行うことをこの場で発表させていただきたいと、そう思います。ここまで斎藤選手から会見で『タイトルマッチで』というオファーをいただいてから相手が牛久選手に決まった簡単な経緯を説明させていただきますと、牛久選手からは本当に早いタイミングで『是非俺にやらせてくれ』ということを、これDEEPの佐伯代表もそうですし、自らもSNSで発信されていました。RIZINのフェザー級のタイトルマッチ、とにかくベルトを手に入れるっていうのは舞ってても手に入らないんですよ。格闘技王者になるってきっとそういうことで、自ら貪欲に挑んでいかないと手に入らないですから、そういう意味では誰よりも早くDEEPの王者であるという立場でありながらそこに満足すること無くRIZINの王者になってやるというアクションを示してくれた牛久選手に我々としては敬意を表していましたし、牛久選手を本戦に、牛久選手で決めていいんじゃないかなというふうにも、実は早いタイミングでも思ってました。ただ、10月2日のRIZIN LANDMARK、斎藤選手からタイトルマッチでと言われて、2日の朝倉未来vs萩原京平の結果によってはワンチャンあるのかなと。ただ、ファンの皆さん、またそういうことを僕が言うと『お前は競技のことをなんも分かってない!』『選手のことを考えろよ!』って……メッチャ考えてます(笑)だからこれ、無理強いすることはないです。僕は前にも言いましたけど、多少怪我があってもチャレンジするっていうふうに思うんだったらそれは進み出るべきだし、2日のLANDMARKの前日、公開計量のときに朝倉未来と会ったんですね。2日の結果によっても選手の意志がどこにあるのかは、斎藤選手の発言以降聞いてなかったんで、久しぶりに未来選手と会って話したら、本人が言いだしたのは『僕に行かせてくれ』って言ったんですよ。『2日の試合、明日僕が勝ちますから、社長、24日に斎藤裕選手とのタイトルマッチは僕に行きたいです』って公開計量の場で言われたんですね。『10月31日にAbemaさんでの企画があるんで、その日程調整とか色々あるんですけど自分としては行きたい』と明確に言いました。それに一足飛びで僕らが乗っかるわけではないんですけど、プロの選手って多分そういう嗅覚って本当に大事だし、またファンの皆さんの中では『未来の前にクレベルにしろ』とか言うと思うんですけど、いやいや、やりたいって気持ちを表現して1歩も2歩もやりたいこと、手に入れたいもののためにハングリーにアクションを起こしてくれないと僕らは乗っかれないですから。主催者として『やってください、お願いします、頼みます』って話じゃなくて、ベルトをかけるってチャンピオンが言ってるんだから取りに来いよって話で、そこに未来はまっさきに反応してきた。京平からはそういう話は自分には無かったです。2日の試合の結果を受けて、朝倉未来、完勝。総括の前、夜の22:00くらいかな?未来と少し話をする機会があって、その場でも本人から『行きたい』と。『流れが、皆さんの了解があるんだったら自分は行きたいです。自分は足痛めてるんで一旦病院行きますけど、それでも行きたい』とその場で言ってました。その言葉を受けて僕は総括の場に臨むんですけど、自分としてはその言葉を嬉しくも思ったし、頼もしくも思ったし。でも、タイトルに挑むっていう意思を強く持って、貪欲に向かってきてくれることに敬意を表したし。でも『ここじゃないな』っていうのは総括の前にも思ってました。やっぱり牛久選手でこの10月24日は行こうと。その流れの中で、牛久に斎藤が取られるかも知れませんしね。まあ、10月24日の2人のタイトルマッチの結果によっては斎藤裕vs朝倉未来っていうことが、ファンの声にも耳を傾けながらではあるけど大晦日に実現するかも知れないなと。色んな流れに身をまさせながらではあるけど、この10月24日に朝倉選手にこの状態で活かせること早めて、誰よりも先に強い思いを持ってベルトを奪いに来ると宣言した牛久選手、ここは牛久選手にお願いしようってことで、2日の夜、総括終わった後に佐伯代表に相談して『牛久選手でお願いします』とお伝えして、今日に至ると。一部、ウチの広報の方から昨日の朝にフライングで情報が出ちゃったんですね。今後内容に気をつけますが、色々重ね重ねていきますんで、情報が漏洩する場合もあると思いますが、いずれにしてもそういうことです。斎藤選手には牛久選手で行く可能性があることを担保してもらいながら、この人も大概腹くくってるんで『誰でもいいです』と。2日の結果次第で京平が出て来る、未来が出て来る、牛久選手で行く。それでもう決めてくれと。『誰とでもベルトかけてやると言った以上相手は選びません』ということだったんで、2日のLANDMARKの夜、終わった後に斎藤選手側にもお伝えしたということで今日に至るという流れです。だいぶ話が長いですね。色んな意味で思ってお伝えできればということでここまでの経緯を発表させていただきました」
その後、追加カードとしてスダリオ剛と、DEEPのメガトン級などで活躍するSAINTの試合が発表された。
▼RIZIN MMAルール:5分3R(120.0kg)
スダリオ剛(フリー)
vs
SAINT(Y&K ACADEMY)
その後、タイトルマッチの調印式が行われ、それぞれコメントを発表。また、スダリオとSAINTから寄せられたのコメントが代読された。
牛久絢太郎
「K-Clann 所属、DEEPから来ました牛久絢太郎です。今回初参戦でタイトルマッチに選んでいただき、RIZINの関係者の皆様、そしてなにより斎藤チャンピオン、ありがとうございます。今色々言われてますけど、僕の格闘家人生すべてをかけてぶち壊しに行きますので、皆さん応援よろしくお願いします!」
斎藤裕
「対戦相手が正式に牛久選手に決まったということで、10月2日の朝倉選手と萩原選手の結果次第で色々あるのかなあと思ってたんですけど、先週の木曜日での会見で『ベルトをかけて闘います』と言った以上はもう決められた相手と、RIZIN側で提示された相手とやる覚悟でいたので、今回の試合は自分がメインでタイトルをやるっていう、そこがすごく重要なことだと思います。なので変わらず、序盤からぶっ倒しに行きますんで、楽しみにしててください」
SAINT(代読)
「皆さんはじめまして。今回スダリオ剛とファイトすることになったニューヨーク出身28歳、横須賀の米軍海兵SAINTです。今回私が出場するRIZINはトップファイターが集まるプロモーションで、私の能力をお見せ出来る機会を与えてくれてとても興奮している。相手のスダリオ剛だが、正直デカいだけでなにも心配はしていないよ。弱点が明白なとてもイージーな相手で、私はこの何倍も困難なMISSIONを乗り越えてきた。今回のMISSIONも100%成功させる自信がある」
スダリオ剛(代読)
「皆さんこんにちは、スダリオ剛です。アメリカでの練習を終え、隔離期間中ですのでコメントを出させて頂く形で失礼します。今回横浜大会へ出させていただくことになりました。昨年の横浜大会はお客さんとして観戦させていただきました。1年はあっという間で、1日1日本当に濃い1年を過ごせました。僕はこの1年でチャンスを掴み取る大切さを学びました。この大会から僕は格闘家2年生になります。この2ヶ月のアメリカでのトレーニングの成果を存分に発揮し、皆さんに格闘家・スダリオ剛としてもっともっと知ってもらうためにがんばります。対戦相手のSAINT選手に関しては、リーチが長く、前へ前へ出てくる印象です。ただ、相手が誰であれ僕は僕の闘いをやります。必ず勝って良い2年目のスタートを切ります。応援よろしくお願いします」
続いて、斎藤、牛久の両選手への質疑応答へ。
――それぞれの対戦相手の印象は
牛久「打撃、寝技、レスリング、全てができて総合の際の攻防に対する反応がすごく早くて。試合を見てるんですけど、かなり頭のいい選手だなっていう印象があります」
斎藤「若くてDEEPの現役チャンピオンなので、試合数もかなりこなしてますし、それなりに修羅場というか、厳しい戦いを乗り越えてきた挑戦者にふさわしい選手だと思ってます」
――オファーを受けたとき、対戦相手の名前を聞いたときの第一印象は
牛久「すごく嬉しかったです」
斎藤「決定っていう話じゃなかったので、牛久選手の名前を聞いたときには少し驚きはありましたけど」
――牛久選手、先程「すべてぶち壊す」という発言がありましたが、それは“大晦日での斎藤裕vs朝倉未来”という予想とぶち壊したいということでしょうか
牛久「はい。そうですね」
――斎藤選手はこれを聞いてどう思いましたか
斎藤「先のことでわからないので、そういう話が上がっていたとしても、僕はとにかく10月24日の闘いにすべてをかけってって思ってるので。そんなに今から年末のことがどうとかっていうのは思ってないですね」
――牛久選手、先程斎藤選手に対して「頭のいい選手」と評していましたが、どのあたりにそれを感じますか
牛久「そのポジション、ポジションでチームで研究して、その動きを試合でしっかり出していたので、すごく頭のいい選手だし、それを実行する力のある選手だなと言う印象があります」
――斎藤選手、これまで牛久選手の試合をご覧になったことはありますか
斎藤「PANCRASE時代から見てますね、ずっと。DEEPに参戦してからも試合は全部見てます」
――斎藤選手、先程「牛久選手の名前を聞いたときには少し驚きはあった」と言っていましたが、それはなぜでしょう
斎藤「皆さんも御存知だと思いますけど、クレベル選手の件もあったので、どういう感じになるのかなっていうのは僕自身ずっと思ってたんですけど、クレベル選手の流れからの牛久選手だったので、全く違うタイプだなっていう驚きですね」
――牛久選手、RIZIN初参戦ですが、どういうファイトを見せたいですか
牛久「僕も覚悟を決めてRIZINの舞台に上がりますんで、僕の覚悟を見てもらえたら嬉しいです」
――斎藤選手、牛久選手を相手にメインイベントでどういった試合を見せたいですか
斎藤「僕も結構いろんな選手との対戦経験があるので、牛久選手と同じではないですけど似たような選手との対戦も何度もありますし、苦しい展開になることももちろん想定しています。で、色んな攻防があった上で最後は衝撃の結末、KOを目指して頑張りたいと思いますね」
――LANDMARKのときも朝倉未来選手から「華がない」と挑発するような言葉もありましたが、それに対するアンサーのような試合をしたいと思いますか
斎藤「華がある・無いってよくわかんないんですけど、多分その人の考え方とか色々あると思うんですけど、朝倉選手よりはいい試合したいと思いますね」
――斎藤選手、現状は10月24日のタイトルマッチに集中したいと思いますが、敢えて今朝倉未来選手に伝えたいことはありますか
斎藤「対戦したいと言われるのは素直に嬉しいと思います。まためぐりあうかは別の話として、2人が一番いいときというか、みなさんが見たい、お客さん・ファンのみなさんが機運が高まったときにやるのが形としては美しいと思うんですけど、僕はとにかく24日にいい試合をするっていう気持ちがあるので、それは見てもらいたいですけどね、試合は」
――先程「朝倉選手より良い試合をする」という言葉がありましたが、斎藤選手の考える“良い試合”とはどういう試合でしょう
斎藤「やっぱり、会場で見ているお客さんですとか、有料でご購入された皆さんが声を上げるような試合っていうのが良い試合だと思いますね。自分は……選手みんなそうだと思うんですけど、100%以上でがんばりますけど、それが見てる人に伝わらなければ良い試合と言えないと思うので、そういう自分の気持ちを見せたいと思いますね」