新日本4.5両国大会 AJvs.飯伏のIWGPヘビー級戦をはじめとするIWGP四大タイトル戦、オカダvs.ファレ
INVASION ATTACK 2015
日時:2015年4月5日(日)
開始:16:00
会場:東京・両国国技館
観衆:9,500人(超満員札止め)
▼第1試合 10人タッグマッチ 20分1本勝負
永田裕志/キャプテン・ニュージャパン/KUSHIDA/○アレックス・シェリー/小松洋平
8分14秒 オートマティック・ミッドナイト→片エビ固め
中西学/獣神サンダー・ライガー/タイガーマスク/田口隆祐/●田中翔
▼第2試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
天山広吉/小島聡/○本間朋晃
9分26秒 こけし→片エビ固め
高橋裕二郎/タマ・トンガ/●コーディ・ホール
▼第3試合 IWGPジュニアタッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]●マット・ジャクソン/ニック・ジャクソン
12分33秒 ストロング・ゼロ→片エビ固め
[挑戦者組]ロッキー・ロメロ/○バレッタ
※第40代王者組ヤングバックスが2度目の防衛に失敗。ロッポンギ・ヴァイスが第41代王者組となる
▼第4試合 IWGPジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○ケニー・オメガ
12分59秒 片翼の天使→片エビ固め
[挑戦者]●マスカラ・ドラダ
※第70代王者ケニーが2度目の防衛に成功
▼第5試合 IWGPタッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]●“ザ・マシンガン”カール・アンダーソン/ドク・ギャローズ
9分41秒 ヘルメリー→片エビ固め
[挑戦者組]マット・ターバン(ROH)/○マイケル・ベネット(ROH)with マリア・ケネリス
※第66代王者組アンダーソン&ギャローズが初防衛に失敗。ターバン&ベネットが第64代王者組となる
▼第6試合 スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負
真壁刀義/○後藤洋央紀/内藤哲也
13分49秒 昇天・改→エビ固め
●中邑真輔/石井智宏/YOSHI-HASHI
▼第7試合 スペシャルタッグマッチ 30分1本勝負
棚橋弘至/●柴田勝頼
10分51秒 サクラバロック
矢野通/○桜庭和志
▼第8試合 スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負
○オカダ・カズチカ
15分59秒 レインメーカー→片エビ固め
●バッドラック・ファレ
▼第9試合 IWGPヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○AJスタイルズ
27分01秒 スタイルズクラッシュ→エビ固め
[挑戦者]●飯伏幸太
※第62代王者AJが初防衛に成功
NJC優勝者・飯伏を破りAJがIWGPヘビー級王座初防衛!勝負の分かれ目はケニー
ファレに勝って完全復活したオカダがAJを急襲!タッグ&Jrタッグ王座が移動!
第1試合
永田vs.中西で試合開始。まずは中西が逆水平チョップの連打から串刺しラリアット。永田もも中西の串刺し攻撃をフロントキックで迎撃するとエクスプロイダー。しかし中西もロープに振られるのを嫌がるとスピアー。さらに足を踏みならしてのラリアットからアルゼンチン・バックブリーカー。
しかし永田も中西に対して大☆中西ジャーマンを狙う。中西が踏ん張ると永田は白目式腕固め。背後から田口がカットすると場内からブーイング。続いてタイガーがKUSHIDAにタイガードライバーを決めると、ライガーはケブラドーラ・コンヒーロ。
さらにロメロスペシャルで吊り上げると、タイガーとの合体攻撃をベラ宇が、KUSHIDAはハンドスプリングエルボーを返してキャプテンにタッチ。キャプテンは串刺しエルボーからジャンピングショルダー。かわした田口はヒップバットを叩き込むとジャンピング・ヒップタック。
これをケツへの地獄突きで迎撃したキャプテンだが、田口はケツの痛みを堪えてもう一発じゃピング・ヒップアタックを叩き込む。さらに田中がボディスラムで叩き付けるが、キャプテンもジャンピングショルダーを返して小松にタッチ。
中西にエルボーで果敢に向かっていった小松はジャンピングエルボーで中西をなぎ倒す。そこに田中がドロップキックで飛んで来るが、小松もサイドバスターを返してシェリーにタッチ。エルボー合戦からカウンターのトラースキックを叩き込んだシェリーはKUSHIDAとトレイン攻撃。
だが、かわした田中はKUSHIDAをドロップキックで排除すると、シェリーにジャンピングエルボー。中西が合体攻撃を狙った永田とキャプテンをまとめて投げると、タイムスプリッターズは田中に合体攻撃を決め、そこからオートマティック・ミッドナイト(=変型シュバイン)で叩き付けて3カウント。
<試合後コメント>
永田裕志&キャプテン・ニュージャパン&KUSHIDA&アレックス・シェリー&小松洋平
――今日は第1試合での出場でしたが、最初から飛ばしたペースで試合をしていましたね。
永田「それでも全然疲れていない。息も上がらない、汗もかかない。力がありあまってしょうがない。このエネルギーをどこにぶつければいいんだ。ぜいたくな悩みか(苦笑)。まだまだ力、ありあまりまくりゼアッ!」
KUSHIDA「目標じゃない。夢でもない。俺の志はこの両国国技館でスーパージュニアの決勝をやること。もう一回ジュニアで両国に帰ってくること。志は最後まで貫くぞ。」
シェリー「新日本プロレスに定着して3年以上が経っている。この素晴らしい会社にもう3年いるんだ。今日対戦した田中も新人からデビューして日に日に強くなっている事は実感している。だがまだ自分のレベルには達していない。自分は世界最高のジュニアのレベルにいるんだ。当面の目標はIWGPジュニアのベルトを獲ること。タイトルマッチのチャンス さえもらえれば、それは果たされるだろう」
小松「スゲー、スゲー今年充実してる。心技体。俺の成長スピード、ハンパないね。」
キャプテン「ケツに火ぃ付いたな、ケツに。」
小松「ケツに唐辛子詰めてがんばってますから。」
キャプテン「ケツに火ぃ付けてやれよ!」
小松「今年はスーパージュニア、絶対出てやるから!」
第2試合
裕二郎は“R指定お姉さん”ことMAOを引き連れて登場。セクシーに腰をくねらせるMAOを「これを見ろ!」とばかりに指差す。BULLET CLUBが奇襲攻撃を仕掛け、裕二郎がテンコジの2人を場外に連れ出すと、トンガとホールがトレイン攻撃。するとトンガが掟破りの小こけしを投下。
これをかわした本間はトンガを場外に放り出すと、ホールに本家・小こけしを落とす。見事命中すると天山が裕二郎の串刺しラリアットからカーフブランディング。しかしホールが飛び込んできてラリアットを叩き込むと、トンガが馬乗りナックル。
トンガは天山をおちょくるようにモンゴリアンチョップから馬乗りチョーク。続いてホールが串刺しラリアットから天山の首を捻りあげる。しかし裕二郎が走り込んできたところにカウンターのニールキックを叩き込んだ天山は小島にタッチ。マシンガンチョップから「よーし」、串刺しジャンピングエルボーを叩き込んだ小島は行っちゃうぞエルボーを投下。
ローリングエルボーでなぎ倒した小島だが、裕二郎は手に噛みついてからコーナースプラッシュ。だが、小島はトンガの腕にラリアットを叩き込むとコジコジカッター。
トンガもラリアットを狙った小島をスピアーで迎撃するとホールにタッチ。走り込んできた本間をビッグブーツで迎撃したホール。すかさず裕二郎とトンガがトレイン攻撃を決めると、ホールがローリングラリアット。ホールはアウトサイダーズエッジを狙ったが、本間はどうにか背後に脱出。
ロープに飛ばしたホールだが、本間はこけしロケットを発射。すかさずテンコジがテンコジカッターをホールに決めると、本間がこけし(=頭を斜めにして前のめりに落下するダイビング・ヘッドバット)を投下して3カウント。
<試合後コメント>
天山広吉&小島聡&本間朋晃
天山「ありがとう、さすがやなこけし。最高最高。バッチリ決まったしね、まあテンコジ、俺も調子悪かったけども、こけしがいたら、鬼に金棒ですよ。しっかりやってくれます」
本間「ありがとうございます」
天山「最高ですよ。幸せになりましたよ。ありがとう」
小島「これがほんとのゴールデン効果だよ。な? めちゃイケ本間に名前変えろ」
本間「いや、あの、今日はテンコジにいい場面作ってもらったんですけど、その場面作ってもらったのはテンコジだけじゃない、お客さん、お客さんの応援がある限り俺は絶対負けないし、負けたくないし、皆で幸せになりたい。両国っていうぢあ舞台で試合できる事に関して、もう幸せいなってもらいたい。新日本のリングは最高だなと思いました。ありがとうございました」
第3試合
バレッタとの新タッグチーム「ロッポンギ・ヴァイス」でIWGPジュニアタッグに挑戦するロメロはアゲアゲな様子で入場。ニックとバレッタの先発で試合開始。長身のバレッタがショルダースルーで投げてから、トップロープにニックを乗せてからのノーザンライト・スープレックス。
さらにロメロとの連係攻撃を決めると、コーナーからダイブしてきたマットをボディブローで迎撃。バレッタはスイングショットでリングインするとマットの顔面を踏みつけると、ニックに向かって「Suc●It!」。怒ったニックがリングインしようとするがロープに躓いて転倒。
するとヤングバックスは「やってられない」とばかりに場内に出て、ベルトを持って帰ろうとする。ロッポンギ・ヴァイスが追いかけていくと、ヤングバックスはダブルのスーパーキックで迎撃してリングに戻る。場外カウントが進む中、ロメロがバレッタを辛くもリング内に放り込んでリングアウト負けを免れる。
しかしヤングバックスは連係攻撃でバレッタを追い込んでいくと、マットがロメロを挑発。怒ったロメロが張り手を見舞うが、ニックが入ってきてロメロを場外に追いやると、バレッタに背後からの串刺しニーからランニングニー。
だが、続くスワントーンボムを剣山で迎撃したバレッタはスイングDDTで叩き付けてロメロにタッチ。スワンダイブ式クロスボディーで飛び込むと、ニックもコルバタで投げてから串刺しラリアット。さらに2人まとめてウラカン・ラナで投げたロメロはアサイDDT。ニックが走り込むと、ロッポンギ・ヴァイスはダブルのジャンピングニーで迎撃。
そこから連係攻撃を決めると、ロメロがスライディングニー。マットがロメロを挑発しながら串刺しラリアットを連発すると、怒ったロメロがトラースキックからラリアット。だが、ニックが場外からバレッタを引きずり降ろしてタッチを阻止。ロメロにXファクター(=相手の頭を掴んでジャンプして決める開脚式フェースバスター)を決めると、場外のバレッタにスイングDDT。
さらにマットが抑えたロメロにニックがスワントーンボムを投下。ヤングバックスはインディーテイカー(=スワンダイブ式ハイジャックツームストンパイルドライバー)を狙うが、ロメロはヘッドシザースで投げて回避。さらにコーナーのニックを追いかけて雪崩式フランケンを狙うが、ニックが回転を止めるとマットがスーパーキック。そこから改めてインディーテイカーを決めたがカウント2でバレッタがカット。
ダブルのスーパーキックでバレッタを排除すると、ターンバックル・パワーボムで投げられたロメロにジャンピングキック。ヤングバックスはMORE BANG FOR YOUR BUCK!!(=マットのカミカゼからニックが450°スプラッシュ→マットがムーンサルトプレス)を狙ったが、450°スプラッシュをロメロが剣山で迎撃。
すかさずバレッタがコーナーのマットを最上段からの雪崩式ジャーマンで投げると、ロメロは場外に追いやったニックにトペ。その間にバレッタがマットをジントニックの体勢に捕らえると、ロメロがスワンダイブ式フットスタンプで合体する「ストロング・ゼロ」を決めて3カウント。
初挑戦でいきなりIWGPジュニアタッグを奪取したロッポンギ・ヴァイス。マイクを持ったロメロは「コンバンワ! トゥナイト・ロッポンギ、ノリノリだぜ! フォーエバー!」とマイクアピールした。
<試合後コメント>
ロッポンギ・ヴァイス
ロメロ「みんな、今日の結果を見ただろう。大けがを乗り越えて、俺のパートナーとしてバレッタが新日本に戻ってきてくれた。いいチームができ上がったな」
バレッタ「今日はまだ始まりにすぎない。これからロッポンギ・ヴァイスの時代になるんだ」
ロメロ「チーム名の通り今日は六本木に繰り出して、盛大なパーティーをやるぞ。バレッタ! お前はチャンピオンなんだから、お前が払うべきだ! バレッタ、ノリノリダゼ〜(笑)。トゥナイト! バレッタ! ゴチソウサマデシタ〜。ゴッチャンデス! アリガトゴザイマス!ゴ ッチャンデス!」
バレッタ「ノー! ノー! ロッキー! 俺は払わないぞ! ロッキー!」
ロメロ(遠ざかりながら)「ゴッチャンデス! ゴッチャンデス!」
第4試合
ドラダのセコンドにはライガー、タイガー、田口、タイムスプリッターズ、さらに欠場中のBUSHIといった新日本ジュニアがズラリとセコンドにつく。ドラダのコスチュームには日の丸も入っている。
スピーディーなロープワークからドラダがロープに飛び乗ってヘッドアタックで飛び込むが、ケニーは余裕でかわしてストンピング。ケニーは相手セコンドのシェリーに唾を吐くと、ドラダのハンドスプリングもかわすが、ドラダは腕を取ってトップロープの上でリバウンドしてのアームドラッグ。
さらにティヘラでケニーを場外に投げたドラダはトペ・スイシーダを発射。大きなダメージを負ったケニーだが、それでもドラダを鉄柵に叩き付けていくと、ハリケーン・ラナを狙ったドラダを逆にパワーボムでエプロンに叩き付けてからリングに戻し、フロッグスプラッシュ式のクロスボディー。これをかわしたドラダがロープに飛び乗っての背面アタックを狙ったが、ケニーはドロップキックで迎撃。
キャメルクラッチに捉えたケニーだが、ドラダはロープに逃れる。シュミット流バックブリーカーでなおもドラダの腰から背中にかけて痛めつけていったケニーはドラダのチョップにチョップで応戦しておいてのサミング。
カナディアンロッキーバスターからグラウディング・シューティングスターを放ったケニーだが、かわしたドラダは肩口までジャンプして飛び付き、スイングDDTで叩き付ける。さらにケニーの腕を取ってコーナーに飛び乗ったドラダはミサイルキック。ドラダはケニーをエプロンに出すと、リング内から場外へハリケーン・ラナで投げていく。
さらにスライディング式のプランチャを投下したドラダはリングに戻ると、ムーンサルトプレスを投下するが、ケニーは両足をあげて迎撃。それでもドラダはケニーの背後に飛び付く。ケニーも踏ん張ろうとしたが、ドラダはどうにか十字架固めで丸め込む。カウント2で返したケニーはメキシカンバックブリーカーで持ち上げて旋回すると、そのまま両ヒザからマットに落ちる。
ドラダはドラゴンスープレックスを狙ったケニーを回転エビ固めで丸め込んだドラダは、横からケニーの背中に飛び付いて高速の回転エビ固め。これもカウント2で返したケニーはエプロンからセカンドロープの上に立つ。しかし下から蹴り上げたドラダはロープ渡りからのティヘラでケニーをリング内に投げる。さらにドラダはロープ渡りからロープ中央からのムーンサルトプレス。
「Su●k It!」とケニーを挑発したドラダを高速ドラゴンスープレックスで投げたケニーは、ドラダを肩車。これも回転エビ固めで切り返したドラダだが、キックアウトしたケニーは二段蹴り式のジャンピングニーを叩き込むと、もう一度肩車して片翼の天使(=エレクトリックチェア式ドリラー)で叩き付けて3カウント。
ジュニア王座を防衛したケニーはマイクを持つと「メキシコのゴミは片付けた。あとはアメリカのゴミだ」と言ってアレックス・シェリーを挑発。バレットポーズをするケニーの腕を掴んだシェリーはその銃口を自分に向けて睨み付ける。
<試合後コメント>
ケニー・オメガ
「ファンは『ケニーは本物のチャンピオンじゃない。いつもヤングバックスに助けてもらってるじゃないか』と言っている。……今日はヤングバックスはいたかい? いないよね。タマ・トンガは何かやったか? 何もやってねぇだろ! 俺の力さ。ドラダとの力の差だよ。これで日本でもメキシコでもベストの存在だと証明した。次にお見せするのはアメリカの選手の中でもベストという事かな」
――あなたの実力は間違いないもので、正直なところ挑戦者が見当たらないくらいではないかと思うのですが?
「その通り! 俺はこの世界を征服した! アメリカの選手の挑戦者といえば……アレックス・シェリーかな。彼が次の挑戦者だ。ファンが俺を信用していない? なんで? 今は俺の時代だぜ!俺はジュニアヘビーの神だ」
――今日ヤングバックスがタッグ王座から転落したのですが、新しいパートナーを見つけてタッグ王座に挑戦しようという考えはありませんか?
ケニー「あ〜。いつでもIWGPヘビーやヘビーのタッグタイトルは獲りたいと思ってるよ。でも今はAJ、ドク・ギャローズとマシンガンが持っているからね。まぁまずはアレックス・シェリーだな。」
――ベスト・オブ・スーパージュニアにはチャンピオンとして臨むことになるかと思いますが、最大の標的としてかなり厳しい戦いにはなるかと思いますが?
ケニー「それは確かに。タフなスケジュールだよね。これまではいつも怪我に悩まされてきた。最初の参戦では鼻を骨折していたし、次の年は太もも、そしてその次は足首。だが今年は万全な体調で臨めるからね。100%で臨めるからにはイージーに勝てるよ」
第5試合
マリア・ケネリスに先導されてまずはROHのターバン&ベネットの「キングダム」が入場。アンダーソンはマリアに手を振ってすっかり夢中の様子。ギャローズがそんなアンダーソンに「これから試合だぞ」というようなジェスチャーで制止するほど。
にやけながら試合が始まってもマリアに手を振るアンダーソンに対し、ターバンがアームドラッグで投げていく。それでもなおアンダーソンはマリアに自身の筋肉をアピールするが、マリアは夫のベネットの足に抱きつく。そんなアンダーソンに見かねてギャローズがベネットに馬乗りパンチ。
するとアンダーソンがチャンスだぞとばかりにギャローズに場外に出るように指示。2人でマリアをハサミ撃ちしてリング上に追い込むと、ギャローズがマリアを捕まえるが、ここで夫のベネットがパンチで飛び込んできて妻を救出。ギャローズはアンダーソンに「集中しろ」と説得してからベネットをブレーンバスター。
ベネットもミサイルキックを返してターバンにタッチ。アンダーソンにスピンキックからドロップキック、延髄斬りを決めたターバンは、ギャローズには三角跳び延髄斬り。さらにアンダーソンにニールキックからライオンサルト。これをアンダーソンがかわすと着地したターバンはネックスクリュー。
さらにベネットのスタナーからターバンがスワントーンボムを投下。アンダーソンがベネットのスピアーをかわしてターバンに誤爆させると、ギャローズがビッグブーツ。ギャローズはマリアに「お前がいるからアンダーソンがおかしくなるんだ!」と恫喝。すかさずアンダーソンは変形の牛殺しを決めるとマジックキラーの体勢に。
どうにかターバンがカットし、そのままギャローズにクロスボディーを浴びせて場外に転落。その間にアンダーソンがベネットにジャンピング・フロントキックを叩き込むが、マリアがエプロンに上がってきてアンダーソンに向かって腰をくねらせて誘惑。
思わずとびきりの笑顔で夢中になるアンダーソン。たまらずギャローズがマリアに殴りかかろうとするが、そこにターバンがノータッチプランチャを発射。さらにベネットがアンダーソンをパイルドライバーの体勢で持ち上げると、ターバンがコーナー最上段からダイブして合体する「ヘルメリー」を決めて3カウント。
試合後、ギャローズはアンダーソンに向かってキングダムが王座を奪取して喜ぶマリアを見て目を覚ませというジェスチャー。あれほど強かったアンダーソン&ギャローズは一体どこに行ってしまったのか? 女に惑わされてこのまま仲間割れしてしまうのか?
<試合後コメント>
マット・ターバン&マイケル・ベネット with マリア・ケネリス
ターバン「見たか! 我々もこのベルトは絶対に獲りたいと思っていた。それが実現したよ。ずっと獲りたかった最高のベルトだ。」
ベネット「新日本のリングはアメリカでも評価は高い。これまで数々の最高のチームがこのIWGPタッグ王座を獲ってきたが、ついに我々もこの王座を手に入れた。バレット・クラブがベルトを保持してきた時代は終わった。今や時代はキングダムのものだ。」
3人「キングダム・ハズ・カム!」
――試合前にはアンダーソン選手がマリアさんにアプローチしていましたが?
マリア「カール? 彼はわたしをイライラさせて、非常に気分を害したわ。わたしは結婚してるんですよ! それを知っていながら……最低の男ね!」
――男性のタイプとしてはどうですか?
マリア(夫であるベネットと腕を組みながら)「わたしの夫を知っているでしょう(苦笑)。ノー! ノー! ノー!」
試合後、今年の『真夏の祭典G1クライマックス』は7.20札幌で開幕し、8.9、8.11、8.12の後楽園3連戦、8.14〜8.16の両国3連戦を含む全28日間、19大会で開催されることが発表された。
第6試合
真壁がリングインするなり石井がNEVER無差別級のベルトを真壁の顔に押し付けて挑発。中邑がリングインすると、後藤が詰め寄って睨み付けるが、中邑はまるで見えていないとばかりに無視。しかし後藤が先発で出てきて中邑を指名すると、中邑も後藤と目を合わせることなく先発で出て行く。
「見えてない」というジェスチャーをしながらもニーリフトからコーナー下で踏みつけた中邑に対し、怒った後藤はショルダータックルからエルボーを連打。ここで真壁が自らタッチしてリングイン。真壁は石井に手招きすると、飛び込んで来た石井とエルボー合戦。
真壁は左右のハンマーからショルダータックルでなぎ倒すと内藤にタッチ。内藤は低空ドロップキックからランニングサンセットフリップ。内藤が石井をロープに飛ばすと、石井は控えの真壁に殴りかかっていく。石井は真壁を場外に連れ出してチェーンで首を絞めていくと、拳に巻いて殴り付ける。
YOSHI-HASHIに捕まっていた内藤がリングに戻されると、中邑がニードロップを投下。なおも後藤に対して「見えていない」というジェスチャーで挑発しておいてからフロントキック。その間にYOSHI-HASHIが内藤をトップロープに逆さ吊りにしておいて背中にドロップキック。
さらにCHAOSはトレイン攻撃。そこから石井がベアハッグで持ち上げると、中邑が駆け上がり式延髄斬り。さらにYOSHI-HASHIがヘッドハンター(=前方回転ネックブリーカー)。内藤もロープ駆け上がり式DDTを狙うが、YOSHI-HASHIはバンカーバスター(=変型ショルダーネックブリーカー)で切り返そうとする。だが、内藤もこれを許さずジャンピングエルボーアタック。
再び真壁と石井が飛び込んできて真壁が串刺しラリアットからコーナーでの馬乗りナックル。さらにダブルリストアームサルトで投げた真壁は走り込んできた石井をパワースラムで叩き付けてからラリアット。倒れない石井に対し、ラリアットを叩き込む真壁だが、石井も倒れずにラリアットを返す。
両者ロープに飛ぶが、ラリアットの相打ちで打ち勝ったのは真壁。そこから両ヒザつきのパワーボムで叩き付けた真壁はエルボー。しかし石井は雄叫びをあげながら耐えると、胸を突き出して前進していく。真壁はロープに飛ぶが、石井はカウンターのラリアットでなぎ倒す。続いて中邑が延髄斬りから走り込む。しかし真壁はレフトハンド・ラリアットでなぎ倒して後藤にタッチ。
エルボーの連打していく後藤だが、そこにYOSHI-HASHIが入ってきてCHAOSはトレイン攻撃。これをラリアットで迎撃した後藤は石井をラリアットでなぎ倒すと、YOSHI-HASHIに串刺し式村正(=ニールキック)。しかし中邑がスピンキックからリバースパワースラムを返す。
滾った中邑がダッシュするが、内藤がスワンダイブ式ミサイルキックで飛び込んで来る。石井がラリアットで飛び込んでくるが、真壁がダブルラリアットで石井とYOSHI-HASHIを吹っ飛ばす。後藤は中邑に牛殺しを狙うが、うまく逃れた中邑はカンフーキックからダイビング・ボマイェを発射。だが、狙い澄ましたボマイェを牛殺しで切り返していった後藤はバックドロップ。
後藤のローリングラリアットを倒れずに受け止めた中邑だが、後藤はそこにニータッチヘッドバット。崩れ落ちた中邑を引き上げた後藤は特攻ラリアット(=ショートレンジのカチ上げ式ラリアット)で1回転させると、一気に昇天・改(=マットに叩きつける際にエルボードロップになる昇天)で叩き付けて3カウント。
“見えていなかった”後藤から3カウントを奪われた中邑。後藤は腰に手をあててインターコンチへの挑戦を改めて表明。その横では石井と真壁がエルボー合戦。NEVER無差別級王座を巡る闘いも激化するばかりだ。
<試合後コメント>
真壁刀義&後藤洋央紀
真壁「俺、何べんも言ってんな? もう機は熟しただろこの野郎。チャンピオンシップだチャンピオンシップ。あの野郎が望んでんだろ? おい石井よ、逃げんじゃねーぞこの野郎。いいか? テメーがチャンピオンだ? 逃げんじゃねーただそれだけだ。おいただそれだけだいいな? 言ってる意味わかるよな? 逃げるんじゃねーそれだけだ。テメーがなんて言おうとよ、テメーが飲めば俺は挑戦者にあがるんだよ。おい、逃がしゃしねー。逃がしゃしねーよ。俺を指名しろよこの野郎。それだけだよ。俺トサカに来てるからよ、上等だよ、この生ぬるいこの状況? 大っ嫌いだからよ昔からよ、全部叩き潰してやる、それだけだ」
後藤「これで、俺も発言権あるだろ。改めて、インターコンチ、挑戦者に名乗りを上げさせてもらうよ。資格がねーなんて言わせねーぞ。俺は直接あいつからとってんだ、あいつの全てをとってやる。俺に喧嘩売ったこととことん後悔させてやる」
※内藤はノーコメント
中邑真輔&石井智宏&YOSHI-HASHI
中邑「……目にものとは……。見えない。見えてない。……いい事教えてやろうか? 見えてないのは、テメェの方だ、後藤。喜んで、受けて立とうじゃないか、透明人間さんよ。」
YOSHI-HASHI「内藤、まだまだだ、おい! もっとだ!」
石井「(真壁は)やっとエンジンかかったか? 遅いんじゃねーのか? ……よし分かった。よし分かったよ。俺があいつの挑戦を受けてやる」
第7試合
まず柴田が入場すると、続いて棚橋が入場。柴田はずっと棚橋に背を向けたままで両者目を合わせない。柴田の新日本復帰以来、2人だけのタッグはこれが初めて。一方、矢野&桜庭は合体テーマ曲で入場。桜庭はSAKU面を装着して登場。
棚橋vs.矢野で試合開始。矢野は場外にエスケープして「来いよ!」と挑発。棚橋が場外に降りていくと、素早くリングに戻った矢野は棚橋がリングに戻ってきたところで桜庭にタッチ。すると棚橋も柴田にタッチ。
バックの取り合いからバックを取った柴田がヒザ十字を狙うが、桜庭はアキレス腱固めを狙う。しかし柴田もアキレス腱固めを狙いながらロープ際へ。ブレイクがかかると、脇を差した柴田はロープに押し込んでいって離れ際にチョップを叩き込んで「来いよ」と挑発。すると桜庭は場外にエスケープしていく。柴田が追いかけていくと、桜庭は矢野ばりに素早くリングに戻る。
リングに戻った柴田は桜庭のミドルキックをキャッチすると、自軍のコーナーに押し込んで棚橋にタッチ。フライングメイヤーからヒザを落とした棚橋は引き起こしてロープに飛ぶが、場外にいた矢野が足をすくって倒し、場外に引きずり出して鉄柵攻撃。
さらにイスで殴打した矢野は光の速さでコーナーカバーを外す。リングに戻された棚橋に桜庭は顔面へのフットスタンプ。続いて矢野がコーナーポストが外され、金具が剥き出しになったコーナーに棚橋をホイップ。そこに柴田が飛び込んでくると、今度は桜庭が剥き出しの金具に投げつけてから場外に連れ出して鉄柵攻撃。
棚橋がロープに飛ぼうとするところを髪の毛を掴んだ矢野だが、棚橋は張り手を見舞ってロープに飛ぶ。しかし矢野がカニ挟みで倒すと、場外の桜庭が上半身が場外に出た棚橋に張り手。意外な攻撃をくらった棚橋だが、フライング・フォアアームを返すと矢野の髪の毛を掴んで引き倒す。
ここで柴田がリングインして桜庭に「来い」と挑発。桜庭がリングインすると、柴田はエルボーの連打でコーナー下に座らせると顔面への低空ドロップキックを串刺す。ハーフハッチで投げた柴田はフライングメイヤーで投げてからラッシュガードをめくって剥き出しになった背中にサッカーボールキック。
さらに足4の字固めを決めていくが、桜庭はラッシュガードが頭から被さったまま反転して脱出。かつて桜庭がホイス・グレイシーに対して道着を使って行った殺法だが、これを柴田にやられた桜庭は、ラッシュガードを脱ぎ捨てると柴田を蹴りまくる。
柴田はどうにか組み付くとスリーパーを仕掛ける。しかし逆にバックに回った桜庭がスリーパー。棚橋がカットに入るが、桜庭は離さない。柴田は自力でロープに脱出。桜庭はミドルキックを叩き込むと、飛行機投げから一気にサクラバロックへ。勝負所で一気に“極める”速さはさすがの桜庭。完全に極められた柴田はタップ。その後も柴田は右肘を冷やしながら苦痛で顔を歪めた。
<試合後コメント>
矢野通&桜庭和志
矢野「おい棚橋、お前の名前全部なくしてやる! エアエースだお前なんかわかるかおい? おい! 棚橋、エースの座だけじゃねーんだよ馬鹿野郎! レスラーとしてもお前はエアレスラーにしてやる! テメーの存在をな! 全部俺が丸め込んでやるバーーーカ!」
――柴田選手からギブアップ取る形になりましたが。
桜庭「はじめの頃は柴田選手と新日本プロレスに喧嘩売るって来たんですけど、結局なんかその、今全然違うパートナーとやってて、なんか柴田選手とかも、ほんとは一緒に組んでた棚橋選手とかと喧嘩するべきなんじゃないのかなと。僕もあれですけど…もし喧嘩相手がいないんであれば僕が買いますし。なんかただ、今のまんまだとまだまだのような気も。結構痛かったですけど(苦笑)」
――今後も柴田選手と闘う機会があれば?
桜庭「全然やりますよ」
棚橋弘至
棚橋「……矢野を捕まえないとね」
※柴田はノーコメント
第8試合
セミでは1.4東京ドームで棚橋に敗れて以降、ことごとくファレのバッドラックフォールに沈められてきたオカダ。しかし3連敗したあと、3.15広島でついにファレに一矢報いたオカダがシングルマッチでの雪辱に挑む。
オカダが珍しくゴング前にエルボーで奇襲攻撃を仕掛けて試合開始。エルボー合戦になると体格差が出てしまったが、カニ挟みで倒したオカダはファレの顔面にベースボール・スライド(=スライディング式ドロップキック)。しかし再びダッシュしたオカダをファレはショルダータックルで迎撃。
場外にオカダを連れ出しなおもショルダータックルで吹っ飛ばしたファレは、鉄柵にオカダを叩き付けると、放送席の柴田記者からネクタイを奪い取り、オカダの首に巻き付けてから再び鉄柵攻撃。セコンドのトンガも外道を鉄柵に叩き付けていくと、ファレは柴田記者のネクタイで口を拭いてから投げ捨てた。
オカダはどうにかリングに戻ったが、ファレはショルダークローをお見舞い。さらにニーリフトを突き上げたファレは両手でショルダークロー。グッタリするオカダを踏みつけたファレだが、オカダもエルボーを返すとフロントキック。だが、走り込んできたオカダをビッグブーツで迎撃したファレ。
続くジャンピング・ボディプレスをかわしたオカダはラリアットでファレを場外に叩き落とすと、オカダも場外に出てジャンピング・フロントキックで鉄柵の外に。そこにオカダッシュで突進したオカダは鉄柵越えのクロスボディー。キャッチしたファレだが、背後に逃れたオカダはラリアットで鉄柵内にファレを落とす。
リングに戻ると串刺しジャンピングエルボーからDDTを決めたオカダは、ツームストンパイルドライバーの体勢に。だが、持ち上げさせないファレはサモアンドロップで叩き付けると、コーナースプラッシュからジャンピング・ボディプレス。のど輪で捕まえたファレだが、オカダはその手を払うとエルボースマッシュ。
ファレは肩口に担ぎ上げるが、背後に逃れたオカダは突き飛ばしてコーナーに激突させると、その勢いを利用してボディスラム。さらにダイビング・エルボードロップからレインメーカーポーズ。これをチョークラリアット(=チョークスラムの体勢で持ち上げてからのショートレンジラリアット)で切り返そうとしたファレだが、腕へのハンマーで迎撃したオカダ。
しかしファレはネックハンギングからコーナーに投げつけるとバッドラックフォールの体勢に。しかしリバースで切り返しながら持ち上げたオカダはリバース・ネックブリーカー(=こうもり吊りの体勢から相手の後頭部にヒザに叩き付ける)。
そこからツームストンパイルドライバーを狙ったオカダだが、ファレが体重を乗せて押し潰す。続くファレの突進を馬跳びで飛び越えたオカダだったが、ファレはスピアーを叩き込むと、コーナーまで押し込んでからダイビング・ボディプレスを投下。モロにもらってしまったが、カウント2で返したオカダ。
ファレは一気にバッドラックフォール(=投げ捨てアウトサイダーズエッジ)を狙ったが、背後に逃れたオカダは背後からドロップキック。続くチョークラリアットも空中でのドロップキックで防御。
オカダのレインメーカーをかわしたファレだが、バックを取ったオカダは見事なジャーマンで投げるがカウント2。オカダの左頬が内出血しているが、それでもオカダはドロップキックからファレの巨体を回転させながら持ち上げると、完璧な形でツームストンパイルドライバーを決める。さらにダメ押しのレインメーカーを決めて3カウント。
倒れて動けないファレを踏みつけながらレインメーカーポーズするオカダのその姿は、まさしくレインメーカーの完全復活と言っていいだろう。
<試合後コメント>
オカダ・カズチカ with 外道
オカダ「まぁこれで(=頬の傷)顔で分かるように、ファレは結局ボクと戦ってもこんだけの傷を付けるだけしかできません。余裕なんだ、ファレ。もっともっと重くなりやがれ。こんなんじゃ全然効かねぇよ」
外道「おい、ファレ! 予告通りだ。リングにめり込んだ感想はどうした! テメェは! これで! 終わりだ! レインメーカーは更に上に行くぞ!」
第9試合
ヘビー級に転向した飯伏が初出場にしていきなりNEW JAPAN CUP 2015で優勝。優勝者はIWGPヘビー、インターコンチ、NEVER無差別の中から希望するタイトルに挑戦できるが、飯伏が選んだのはAJスタイルズが持つIWGPヘビー。
IWGPヘビー初挑戦の飯伏は指をケガしているが、NJCの優勝トロフィーを抱えて入場。NJC決勝のときと同様、若干軽量のDDT仕様のコスチューム姿。AJのセコンドには飯伏のかつての盟友であるケニー・オメガがつく。
まずは飯伏がローキック。そこからロックアップするが、AJがコーナーまで押し込む。そこから場外に放り出したAJだが、リングに戻った飯伏は再びロックアップ。そこから投げていったAJは余裕の表情。飯伏もアームドラッグで投げると、ウラカンホイップでAJを場外に投げ飛ばす。
リングに戻ると一転してスピーディーな丸め込みの応酬に。そこからAJがぶっこ抜くように飯伏を持ち上げてスタイルズクラッシュを狙うが、飯伏はサムソンクラッチで切り返す。カウント2で返したAJは立ち上がって飯伏と睨み合う。
力比べを要求したAJだが、飯伏が応じると蹴って行ったAJ。飯伏も蹴っていくが、キャッチしたAJはサミング。しかし飯伏もカウンターのソバットからドロップキックで場外に追いやると三角飛びケブラーダを狙う。しかしコーナーに飛び乗ったところで背後からAJが攻撃。それでもエルボーで叩き落とした飯伏はケブラーダ。
AJがかわすと着地した飯伏だが、AJは投げ捨てジャーマン。顔面から場外マットに激突した飯伏は朦朧としながらリングに戻る。AJは顔面にニードロップを落とすと、串刺しジャンピングエルボー。踏みつけていったAJはシュミット流バックブリーカー。飯伏もエルボーで反撃してロープに飛ぶが、AJはカウンターのドロップキック。
場外に飯伏を連れ出したAJは本部席のIWGPのベルトに飯伏を投げつける。そこからリングに戻ったAJは鎌固めを決めてからチンロックで苦しめる。飯伏もスワンダイブを狙ったAJをハイキックで撃墜すると、ミドルキックで蹴り倒してからその場飛びムーンサルト。だが、AJはヒザへの低空ドロップキックからレッグロック。
さらにAJはローキックから低空ドロップキックを狙ったが、飛び越えた飯伏はそのままフットスタンプ。場外に出たAJに飯伏は三角飛びケブラーダを発射。やや跳び位置がズレたが、リングに戻った飯伏はスワンダイブ式ミサイルキックからパワースラム。さらにライオンサルトを投下。
さらにフルネルソンから高速ジャーマンにスイッチ。そこから飯伏はAJをコーナーに乗せようとするが、逆にAJがブレーンバスターでコーナーに飯伏を投げつける。さらにスタイリングDDT(=ライオンサルトで飛び付いてのリバースDDT)をズバリと決めたAJだが、飯伏が掌底から蹴り。しかしAJも蹴りと掌底のコンビネーションを返すと延髄斬り。飯伏がオーバーヘッドキックを叩き込むと、AJもオーバーヘッドキックを返す。
エプロンに出たAJに飯伏はスワンダイブ式ジャーマンを狙ったが、AJは下からエルボーを突き上げて回避。スワンダイブ式エルボーアタックからどどんのようなフェースバスター。そしてブラディサンデー(=垂直落下式インプラントDDT)。
飯伏に手の銃口を向けたAJはスタイルズクラッシュを狙う。足をバタつかせて脱出した飯伏だが、AJは飯伏の足に絡みついて回転するとカーフキラー(=変型回転足4の字固め)。飯伏は苦悶の表情でロープに脱出。AJが足を取りにいくが、飯伏は飛びヒザを入れて脱出。だが、AJもショートレンジラリアットでなぎ倒す。
AJは雪崩式スタイルズクラッシュを狙うが、飯伏はエルボーで回避すると雪崩式フランケンを狙う。AJは回転を止めるが、飯伏は足をバタつかせて脱出すると、エプロンからスワンダイブで飛び付いてのスーパー雪崩式フランケン。飯伏はシットダウン・ラストライドを狙うが、AJはパンチで脱出。
だが、飯伏はショートレンジラリアットでなぎ倒すと、シットダウン・ラストライドで叩き付ける。カウント2で返したAJだが、飯伏はAJを踏みつけてからコーナーに登っていったが、ケニーが突如エプロンに登っていく。飯伏は思わずケニーと目が合って止まってしまう。それでもケニーがリングを降りると、飯伏はフェニックス・スプラッシュ。
だが、ケニーが時間を稼いでいたため、すでに立ち上がっていたAJは飛んで来た飯伏をキャッチするとそのままスタイルズクラッシュで叩き付けて3カウント。
エンディング
結果的に試合の勝敗を決定づけた行動に出たケニーは試合後も冴えない表情のまま。飯伏とは喧嘩別れしたわけでもないし、ゴールデン☆ラヴァーズも解散したわけではない。それだけに自分の取った行動が辛かったのか、涙を拭うような仕草も……。
それでもケニーは王座防衛したAJをほかのメンバーと共に祝福。AJもベルトを掲げてコーナーに登ったのだが、そこにオカダが乱入! BULLET CLUBのメンバーを蹴散らしていくと、コーナーからAJを引きずり降ろしてレインメーカーを叩き込む。不意打ちを食らったAJは大の字に倒れてダウン。
オカダはAJを踏みつけてベルトを奪い取ると、外道がマイクを持って「オイ、AJ! 去年の両国、INVASION ATTACKを覚えているか? これはよ、その仕返しだよこの野郎。オイ、オメーがこの状態じゃよ、今日はイッツ、リアァァァァル無理だな。オイ、心配するな。代わりによ、俺がマイクで締めてやる」と言い放つと、「オーイ、いいか? 人類の想像を超えた史上最強のインベーダーがレインメーカーの所有物を取り戻して、プロレス界にさらにカァネの雨が降るぞぉ」とオカダのIWGP奪還を宣言。
強奪したベルトをひとまずAJに返したオカダと外道が引き上げたあと、AJはようやく目を覚ましたが、明らかに朦朧としている様子。裕二郎とトンガの肩に担がれてどうにか引き上げていった。
<試合後コメント>
飯伏幸太
――IWGPヘビーへのタイトル初挑戦、敗れはしたものの、ものすごい試合を見せていただきました。
(長い沈黙の後)「……最後のビッグマッチだと思って、全力出したんですけど、勝てなかったです。……あ〜!」
――結果は敗北でしたが会場の誰もが勝利を確信した場面も多くありましたし、また見たいというのが試合後のすべてのお客さんの気持ちではないかと思います。
「……もし、IWGPヘビーのベルトにまた、挑戦できるんだったら、いつでもやらしてもらいたいです。また実力でチャンスをもぎ取ります」
――AJスタイルズはいかがでしたか?
「僕は……本当に……ナメてたわけじゃないです。でも、本当に全力出して負けました。すごかったですね。何回でもやらさせてもらいたいです。……(今日のところは)もう無理です、もう無理……」