“デンジャラスクイーン”ジュリアが朱里とともにタッグ王座を防衛し謎のマニフェストをぶち上げ!「私たちはピカソとベートーベンになります」
4日、神奈川県・横浜武道館にてスターダム『YOKOHAMA DREAM CINDERELLA 2021 in Summer』が開催され、ジュリア&朱里がゴッデス・オブ・スターダム王座の3度目の防衛に成功した。
王者組であるジュリア&朱里は、舞華&ひめかとのDonna Del Mondo対決を制して4月4日の横浜武道館大会で初のゴッデス王座を戴冠。これまで特にタッグチーム名を設けていなかったが、初防衛戦を控えた4月末に日本人とイタリア人のハーフであるジュリアと、日本人とフィリピン人のハーフである朱里のルーツから、イタリア語とタガログ語を組み合わせた「モノが違う狂気」の意を持つ“Alto livello KABALIWAN(アルト・リヴェッロ・カバリワン。通称アリカバ)”と命名。
ジュリアは3月の日本武道館大会での髪切りマッチの際に解説を務めた北斗晶さんから“デンジャラス・クイーン”と呼ばれたことを受けてノーザンライト・ボムを大一番での必殺技とするようになっており、「女子プロレスの歴史を創った偉大な力をお借りする」と新たな歴史の担い手としての決意を表している。
対する挑戦者の岩谷&コグマは、Twitter上で “ドラゴンベアー”と“MAGUMA”の二択でアンケートを取り、タッグ名が“MAGUMA”に決定。事前の会見でコグマは「麻優さんの“マ”と私の“クマ”で火山のように勢いをつけて、熱いタッグにしていきたい」という思いを語っていたが、その後岩谷が「何度考えても絶対ドラゴンベアーの方がしっくりくる」とちゃぶ台を返しコグマへMAGUMA解散を通告。その後岩谷が実施したアンケートでは“まゆくま”と“ドラゴンベアー”の二案が挙げられるも、“まゆくま”が勝利。しかし結局入場時には“MAGUMA”とコールされた。
この試合は、今年5月に約6年ぶりの復帰を果たしたコグマが“スターダムのアイコン”たる岩谷と、スターダムの最前線を走るアリカバにどこまで通用するのかが試される試合。
アリカバの2人は試合序盤からコグマに狙いを定めて受け身のとりようのない激しい打撃技やサブミッションで苦しめていき、岩谷はコグマのブランクの奥に眠る真の力を引き出そうとサポートに徹する。
終盤まで劣勢が続いたコグマだったが、ジュリアが「そんなもんか!」と顔面を蹴りつけて挑発していくとついに覚醒。コーナートップからの場外プランチャや重厚感あふれるジャーマン・スープレックス、雄叫びを上げながらの激しい左右のビンタ連打と畳み掛けていくが、一瞬の隙を突いた朱里のハイキックからジュリアがバックドロップからのノーザンライト・ボムを決めて3カウント。
マイクを取ったジュリアは「このベルトはな、いくら天才っつってもな、タッグ同士で信頼しあってねーと獲ることはできねーんだよ。わかったか?でももし、今後タッグが続いていくんだったら、次やったらもっと面白くなりそうだよね?」とコグマに再戦を誓う握手を求めるが、コグマの答えは顔面へのビンタ。かつて“ハイスピード・ジーニアス”と呼ばれた天才児の完全復活を予感させる気の強さを見せた。
バックステージに戻った朱里は「私、ずっとずっと考えてたんですけど、この2人が目指すべき人、発見したんスよ。それは……ピカソ!そしてベートーベン!私たちはピカソとベートーベンになります。私が、ピカソです」と宣言。ジュリアは一瞬面食らった表情を浮かべるもののすぐに平静を取り戻し「じゃあ、私はベートーベン。よろしく。またなっ」と快活に笑って去っていった。