“空手くノ一女優” 福田茉耶がUWFルールで格闘技デビューも橋本千紘に惨敗し「こんなになにもできないと思いませんでした」と号泣
1日、東京都・東京ドームシティホールにて『GLEAT Ver.1』が行われ、福田茉耶がデビュー戦で橋本千紘に完敗を喫した。
『GLEAT』とは、2019年にプロレスリングNOAHの親会社としての役割を果たしたリデットエンターテインメントが旗揚げした新団体。
リデットが「NOAHの中に“強さ”を強調したいと考えたときに田村潔司が出てきた」ということでNOAH時代から田村との交流が始まり、2020年にリデットがNOAHから離れたことをきっかけに田村との新団体設立に向けて始動。ついにこの日に本旗揚げを迎えた。
この日は後半戦でUWFルールの試合が4試合実施され、第6試合では福田茉耶のデビュー戦として橋本千紘とのシングルバウトが開催。
福田は1歳から芸能活動を開始し、現在20歳のアクション俳優。第6回および第7回剛柔会空手道世界選手権大会で優勝を果たすなど古くから格闘技の心得を持ち合わせている。
また、福田は元オリンピックスノーボーダーの成田童夢さんが総合監修を務める“女優達がリング上で演じて闘い、個性を発揮し様々なパフォーマンスを繰り広げるステージ”をコンセプトに立ち上げられた『アクトリング』で“葉隠”の“八咫烏焔”役で出演予定。さらにU-FILE CAMPで田村潔司からも指導を受け、この日は橋本というあまりにも強大な相手をデビュー戦の相手に迎えた。
ローキックで刻む福田に対し橋本は体格差を生かして強引に引き倒し逆エビ固めでエスケープを奪い、距離を取りながら蹴りで牽制する福田の足をキャッチし即座にアンクルロックでエスケープを奪うなど橋本もUWFルール初挑戦ながら圧倒的な強さを発揮。
福田が組み合おうとすると橋本が腕を掴んで引き倒し、ぶっこ抜きのサイドスープレックス。さらに逃げる福田に詰め寄ってローキックを打たせていき、福田がブラジリアンキックをクリーンヒットさせていくも、橋本は怯まず担ぎ上げて水車落としでダウンを取る。
福田は逃げ回りながら的確に掌底をヒットさせていくが、ローを放つと橋本がキャッチしてアンクルロック。これは逃げられず福田がタップ。橋本は自身の29歳の誕生日を4分50秒の完全勝利で飾った。
試合後、橋本は「自分も今日初めてのUWFルールだったんですけど、橋本千紘の新しく闘う場所、来たんじゃないのぉ、これ!ホントに今レスリングやってる女子っていないので、これきっかけで『こういうスタイルもあるんだ』ってことで、レスリングからもどんどんどんどんこっちに流れてきてほしいなと思いますね」とUWFルールに手応えを感じた様子で笑顔で語る。
そして福田については「自分がいつかこのマットでオブライトを出せるぐらい強くなってほしいなと思います。自分は本当に自信もってる技なので、相手もしっかりもっと身体を作ってもらわないとそういうのは出せないので」と現時点では必殺のオブライトを出すまでもなかったという旨を語りつつ、福田のブラジリアンキックについては「あー、アレすごかったですね。見えなかったですからね、変則的なんで。ああいうキックをする人も仙女にはいないですし、アレは武器になるなと思いましたね。でもアレちょっとグラっときたので、アレだけ危なかったなと思います」と高く評価した。
対する福田は、息も絶え絶えでコメント会場に現れ「手も足も出なくて……こんなに、こんなに……なにもできないと思いませんでした」と号泣。しかし、「途中で一瞬でも『ダメかもしれない』って思ってしまったことが一番悔しいです。最後まで気持ちだけは負けずにもっと前に前に出たかったなと思います」と折れぬ闘志を垣間見せた。
大会終了後、UWFルールの4試合を総括したGLEATのED(最高経営責任者)を務める田村潔司は「テクニックが無い分、やっぱり未熟な部分ではあるんですけど、彼女自身の気持ちが前に出てたので、まあそこはスゴくいいなと思います」と福田のガッツを評価。
そして「GLEATの選手は、船木誠勝、橋本千紘、福田茉耶の3人のいいところを3で割って1にしたような選手が一番いいかな」という謎掛けを残した。