『アイドルになれなかった女』と『お笑い芸人になれなかった女』がさいたまスーパーアリーナのメインで王座戦!

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 6月6日、さいたまスーパーアリーナで『CyberFight Festival 2021(以下サイバーファイトフェス)』が開催。第10試合では、トリプルメインイベントとして東京女子プロレスのプリンセス・オブ・プリンセス選手権試合が行われた。

 サイバーファイトフェスはサイバーエージェントグループのCyberFight社が運営するプロレスリングNOAH、DDTプロレスリング、東京女子プロレス、ガンバレ☆プロレスの4団体に出場する選手を中心に、全15試合、総勢89選手が参加した大型プロレスイベント。
 そのメインと名のつく試合で東京女子プロレスの頂点を決める王座戦が行われた。王者の山下実優はかつてアイドルを目指して上京し、東京女子プロレス旗揚げから所属し続けている唯一の生え抜き選手。坂崎ユカはお笑い芸人を目指して養成所に通うが、なぜか歌手としてデビュー後に東京女子プロレスへ。団体初期から所属しているが、最近はAEWでの活躍も増え海外での人気が高まっている。

 試合は手の内を知り尽くしているがゆえに序盤はなかなかお互いペースが掴めず苦戦。坂崎の蹴りは空を切り、山下の蹴りはキャッチされる。
 山下が三角蹴りを叩き込んでいけば、坂崎がスライディングラリアットからミサイルキック。お互い一歩も引かずにコーナー上で競い合えば、坂崎がエプロンへの雪崩式ブレーンバスターで叩きつける。
 山下の胴回し回転蹴りと坂崎のマジカルメリーゴーランドでお互いダウンするが、最後は山下が後頭部へのクラッシュラビットヒートから正面からのクラッシュラビットヒートを叩き込み3カウントを奪った。


 試合後、坂崎は呆然とした様子で現れ「色んな事言いたかったけど、今、悔しいでしかないです。集まってきてくれた皆さんや私を応援してくれる人たちに今なんて言っていいのか分かりません、すみません……すみません……」とうつむきながら足早に立ち去り、コメントの様子を見守っていた盟友・瑞希と抱き合って号泣。

 対する山下は防衛に成功したものの浮かない表情で涙を浮かべて現れ、「さいたまスーパーアリーナでこの東京女子のベルトをかけて、ものすごく楽しかったし、この会場に入った瞬間、入場した瞬間、目の前に相手として坂崎がいて、周りを見ればお客さんがいて、東京女子プロレスにとって大きなチャンスでした。正直、悔しいところもあります。結果として勝ってこのベルトはまだ私の手元にあるけど、悔しい部分も正直あります」と言葉を絞り出す。
 そして「東京女子プロレスがDDTの女子部として進んできた部分もあるけど、やっぱり1つの女子ブランドとして東京女子プロレスがもっともっと突き進んでいかなきゃいけない。やっぱり東京女子プロレスで両国国技館でやりたいです。今日この大会で1人でも多く東京女子プロレスのことを好きになってくれた人がいたらものすごく嬉しいし、悔しい部分もあるけど私はもっともっと強く突き進んでいきたい。東京女子プロレスをみんなで大きくして両国国技館で、単独でやりたいです。その光は今日少しでも見えてたらいいなと思います」と、”DDTグループ内の1団体“ではなく”1つの女子プロレス団体”として飛躍していきたいという想いを叫んだ。

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