18歳の女デスマッチファイター・鈴季すずが大流血の末に竹田誠志に惨敗!
24日、東京都・後楽園ホールにて『春は短し戦え乙女~アイスリボン後楽園大会~』が行われ、鈴季すずが竹田誠志とのハードコアマッチで大流血の末に惨敗を喫した。
すずは中学卒業後に世羅りさのデスマッチに憧れてアイスリボンに入門し、2018年の大晦日にデビュー。その負けん気の強さと運動神経ですぐに頭角を現し、得意のジャーマン・スープレックスでデビュー戦から先輩選手相手に勝利を挙げ、デビュー11ヶ月で当時雪妃真矢が保持していたICE×∞王座に挑戦するなど快調な滑り出しを見せた。
昨年3月には等々力渓谷での武者修行を経てパワーアップし師匠・藤本つかさをシングルで撃破。雪妃には王座戦で2度敗れて涙をのんだが、昨年8月の横浜文化体育館大会では3度目の正直で雪妃からICE×∞王座を奪取。18歳にして団体のトップまで上り詰めた。
そして1月の後楽園ホール大会にて藤本つかさに王座を明け渡すと、「アイスリボンに入ったきっかけ、それは世羅りさのやるデスマッチ!これからは自分がデスマッチ界の先頭に立つ覚悟はもう出来てます!」と胸に秘めていたデスマッチ&ハードコアマッチへの情熱を叫び、これを受けた藤本はすずに『鈴季すず・決意のハードコア七番勝負』を用意。
2月の第1戦は宮本裕向、3月の第2戦は佐々木貴と、すずが一番心に残っている試合(佐々木貴vs宮本裕向の“高所作業につき立体足場建築現場デスマッチ”)に出場した2選手と対戦するもともに惨敗。今大会での第3戦目の相手は、常にデスマッチ界の最前線を走る竹田誠志に。
すずは竹田の入場時に奇襲し、イスを投げ渡してイス同士のチャンバラを挑むなど初っ端からアクセル全開。しかし竹田は余裕の笑みを浮かべながらこれらを受けきっていき、すずに自身をボディスラムでイスの山に叩きつけるよう命令し、技を受けても「気持ちいいぜぇ~♪」と喜びの声を上げる。
竹田はフェイバリットウエポンである大鋏を持ち込み、すずの額をグリグリとえぐって大流血させると、頭へのイス攻撃や、タッカーで額に紙を打ち付けようとするなど容赦のないファイトを展開。すずは急所蹴りからリングに鈴をばら撒いた上でのジャーマン・スープレックス・ホールドを見舞うなど根性を見せていくものの、竹田はロッキンポ、ラダー上からのスワントーンボムと大技で連撃し、大鋏で額をえぐりながらのメガラバで捕らえる。
すずは意地でもギブアップしない姿勢を見せるものの、試合続行不可能と判断したレフェリーが試合を止めた。
竹田は「デスマッチ・ハードコア、技とか技術じゃねーよ。ハートだよハート、いいかすず、一つだけ。この悔しさ、そしてデスマッチ・ハードコアへの思い、ぜってぇ忘れるな。それを持ち続けていたら必ず良いことあるから」とアドバイスを贈って去っていくが、すずはその背中に向けて中指を突き立てる根性を見せた。
試合を終えた竹田は、「小学校で言ったら低学年、1年生みたいなもんだよ。デスマッチ入学式、こんなもんじゃねえからな。デスマッチの世界、もっとぼろぼろになって、血を流して、もっともっと這い上がってこい。これを味わってから物を言え。俺は若い頃、散々上の者にボコボコにされて、それがあったから今がある。アイツには心の底に秘めたなにかを感じる。最近のインディーの若手とかデスマッチやってるやつらにああいう芯の気持ちってのを見習って欲しいなと感じたね」とすずを評価。
対するすずは、「ギブアップしていないから負けていない!」と主張するものの、心の奥では敗北を素直に受け入れている様子。しかし、「1回こんなことになったぐらいで『やめたい』って言うような、ヤワじゃないんで。鈴季すずは!心は誰よりも強いから!」と強気の姿勢を崩さず牙を剥いた。
5月5日の横浜ラジアントホール大会で行われる『鈴季すず・決意のハードコア七番勝負』の第4戦の相手に葛西純、さらに同月9日のSKIPシティ大会で行われる第5戦の相手は木髙イサミに決定。
世界に名を轟かせる超一流デスマッチファイターたちとの闘いの末にすずが何を掴み、どのように成長した姿を見せてくれるのか。残る試練の行く末に注目していきたい。