元オリンピック選手監修の新たなスポーツ・エンターテイメント『アクトリング』がコロナ禍でも前売り完売!

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 女性アスリートと女優による新たなスポーツ・エンターテイメントの芽が息吹き始めた。

 かつてスポーツ選手たちによる『マッスルミュージカル』や、池谷直樹氏が主催したメダリスト選手&アスリートたちによる『SAMURAI ROCK ORCHESTRA』など、演劇とスポーツ選手の融合は様々行われ人気となってきた。
 令和となり、ここに注目したのが女子プロレスと女優の融合を果たしている団体『アクトリング』だ。

 平成の時代に舞台女優や声優、グラビアアイドルなどタレントを中心とした女子プロレス集団『アクトレスガールズ』が生まれ、今の女子プロレス界のほぼ全ての団体にアクトレスガールズが出場するほどへと成長した。代表の坂口敬二氏が舞台女優からスカウトした選手は今では世界で活躍し、その審美眼は業界随一のものと信頼が置かれている。

 そんな坂口氏が新たに立ち上げた『アクトリング』には、総合監修に元オリンピックスノーボーダーの成田童夢氏が就任。アクトレスガールズで得たノウハウやオリンピック選手によるプロスポーツ界のノウハウを舞台へと活かし、アクションシーンに実際のプロレス技を取り入れた女子プロレスラーと女優たちによるミックスメディア作品として昨年展開がスタートした。


 この日歌舞伎町の中心に存在する新宿FACEで行われたプレ公演『宇宙海賊シェルオル』は、コロナ禍であるにも関わらずチケットは前売りで完売。
 リングの上で普段は闘っている選手たちが綺羅びやかな舞台衣装に身を包み、舞台上で演じている女優たちがプロレス技を放つ姿に会場で見守る普段はプロレスを見ないファン、舞台を見ないファンの驚きがそれぞれに起こる空間は今までにないエンターテイメントの息吹を感じさせる。

 昨年11月に行われたプレ公演『花月夜』では和をイメージとした衣装に身を包んだメンバーが三種の神器を求めてアクトレスガールズと対峙。主演を努めた若手の三浦亜美が過去と今の記憶に振り回される成長ストーリーでは、今の三浦を知るファンも新たにアクトリングで知ったファンも感情移入ができるように作られていた。


 今回の『宇宙海賊シェルオル』では、普段は忍者としても活躍している坂本茉莉が主演を務め、キャプテン・カリーナとして海賊団のアネモネ(夏葵)、メルジェリー(荒幡寧々)、クラム(皇希)、アド(なる)を率いてリングに登場。アクトリング共通のテーマとなる『三種の神器』を求めて攻め込んできたシェルオルの船員たちはアクトレスガールズと激突し、アネモネが卍固め、メルジェリーがファルコンアロー、クラムがアンタレス・スープレックス、アドがフルムーンプレスなどとプロレス技を見せシェルオルが圧倒。
 最後はカリーナがメテオライト・ニー・アタックを青野未来に叩き込み、大の字に倒れた青野未来を見下ろし余裕の笑みを見せる。この時点でカリーナは眼帯に隠された力を発揮しておらず、本気を出したカリーナの隠された力は本公演へと持ち越された形だ。

 令和に始まったプロレスと演劇の新しい融合の形は、完売のプレ公演を続けながら今まさにブレイクの芽が成長を続けている。

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