初代タイガーマスクの“秘蔵っ子“舞海魅星が2・11後楽園で上福ゆきが持つインターナショナル・プリンセス王座に挑戦
東京女子プロレスが10日、東京・板橋グリーンホールで、「TOKYO JOSHI 2021 WINTER~LOVERS~」を開催。初代タイガーマスク(佐山聡)の“秘蔵っ子“である舞海魅星が2月11日、東京・後楽園ホールで、“グラドルレスラー”上福ゆきが保持するインターナショナル・プリンセス(以下、IP)王座に挑むことが決まった。
この日のセミファイナルで鈴芽との「BeeStar」で出陣した舞海は、上福、宮本もか組と対戦。舞海は上福と激しくやり合い、ドロップキック、串刺しラリアット、ショルダータックルを見舞うもカウントは2。上福もチョップ、串刺しドロップキックで応戦も、「BeeStar」が合体式フェイスバスターを繰り出した。孤立した宮本だが、舞海にゼロ戦キックを一閃。これでひるまなかった舞海はタックルからバックドロップを決めて、宮本から3カウントを奪った。
試合後、マイクを持った舞海は「上福さん! 率直に言います。そのベルトがほしいです!」と上福が持つIP王座に挑戦表明。上福は「このベルト、インターナショナルっていうんだけど、インターナショナルの意味わかる? インターナショナルっていうのは世界共通だとか国際的だとかそういう意味なんだよ。わかる?」と問い掛けた。舞海は「わかります。だから自分はもっともっと世界に舞海魅星を広めていきたいです。だから上福さんと、そのインターナショナルのベルトを懸けてタイトルマッチをするのを舞海魅星が想像する新しい景色の1ページに刻ませていただけませんか?」と返答。
上福は「たぶんだけど、魅星ちゃんが知ってるインターナショナルって、岩手から板橋区とか新木場あたりの区間をインターナショナルと思ってるんだろうなって思うの。だけど、正直魅星ちゃんにインターナショナルな人になる素質あるなって思ってて。Twitterとかに関して、東京に出て来てがんばって横文字使ってるんだろうなって思うし。どっちがモア・インターナショナルか決めよう。場所はあなたみたいな田舎の人が大好きな東京の3大名所の一つ、後楽園ホールでやりましょう。田舎ちゃんの本気を待ってます!」と受諾。これにより、2・11後楽園での上福VS舞海のIP王座戦が決定した。
バックステージで舞海は「前回タッグで鈴芽と挑戦したときに、鈴芽がマイクでしゃべってくれて、そのときに『チャンスは自分でつかみに行くものだ』って、学んで。今日鈴芽といっしょに試合に挑んで、もかちゃんから勝利して、自分からマイクでアピールさせていただきました。田舎者って言われるんですけど、否定せず。自分は田舎者だと思うんですけど、その田舎者が今こういう状況のなかで、インターナショナルのベルトを獲ったら元気づけられる。地元も日本も世界も元気づけられると思うので。そうしたら素晴らしいことだと自分では思うので、絶対にベルトを獲りに行きたいと思います。2月11日、ミラマーレショックを起こします」と意気込んだ。
受けて立つ上福は「田舎者の魅星ちゃんが、たぶん東京に出て来てインターナショナルって言葉を覚えたんでしょうね。インターナショナルってがんばって言って、世界に広めたいって。私はこのベルトを使って、東京女子のキラキラ素敵な要素を世界に届けたいなって思って。しかもスタイリッシュにオシャレにかわいく、きれいに見せたいなって思っていたので。正直魅星ちゃんが出て来て、キラキラスタイリッシュになれるのかなって不安はあるけど、魅星ちゃんはマイクでも言った通り、いろんな言葉をつくって世界に発信しようとがんばってるんですよ。ちょっとまだ早いなって気はするけど、パワーとかヤル気とか気持ちはめっちゃ強いから、どっちがモア・インターナショナルなのか、ちょっと体感して、もちろん勝って、もっといっぱい海外の人を東京女子の虜(とりこ)にしたいなって思います」とコメントした。
岩手県宮古市出身の舞海は初代タイガーと親交が生まれたことがきっかけで、プロレスラーになることを夢見て、柔道の練習に励んだ。高校卒業後、東京女子に入団し、19年5月3日、後楽園でデビュー。昨年秋に行われた第5代IP王座決定トーナメントでは1回戦を勝ち上がったものの、準決勝で乃蒼ヒカリに敗れ王座奪取はならなかっただけに、ベルトへの思いは強いはず。同団体では屈指のパワーファイターである舞海が、上福の牙城を崩せるか注目が集まる。
また、10日の板橋大会のメインイベントでは、2・11後楽園でプリンセス・オブ・プリンセス王座を懸けて闘う、辰巳リカ(王者)と渡辺未詩(挑戦者)が6人タッグ戦(辰巳、山下実優、桐生真弥組VS渡辺、角田奈穂、らく組)で初の前哨戦で対峙した。
辰巳と渡辺は強烈なエルボーの打ち合いを見せるなど、ともに一歩も引かず。辰巳はヒップアタック、ドラゴンスクリュー、足4の字固めで攻め立てると、渡辺はダブルチョップ、串刺しボディアタックなどで応戦。最後はらくを捕らえた辰巳が胴絞めドラゴンスリーパーでギブアップを奪って勝利。
試合後に、辰巳は「未詩とはタッグを組んでからは闘ったことがなかったので。だいぶ久しぶりの対戦だったんですが、正面からぶつかったら勝てないかもしれないなと感じたので、これからは対策として正面からぶつかってきたものはスルリとかわして、暖簾のように避けて、自分のペースでいけたら余裕があるんじゃないかなって感じてます」と話した。
渡辺は「リカさんと当たるのは2年弱ぶりで。そのときに1回シングルしたきりなんですけど、そのときとは自分も違うし、リカさんもベルト獲って全然違うし。やっぱり白昼夢でいっしょにいた期間とは、また対角に立つと全然違っていて。自分にとってリカさんがいないと、できない部分がすごい大きいなっていうのは実感したんですけど。見てる方から見ても、リカさんの方が先輩ですし、自分はまだ3年経っただけで、負けちゃうのかなって思われてるかもしれないんですけど、負ける気は全くなくて。練習量とか筋肉量とかは、リカさんにトータルした時間は負けてないんじゃないかなって思うので。そこを自分の自信として、あと1カ月くらいあるので、リカさんと対角に立ってベルトを目指したいと思います」と語った。