【試合詳細】1・5 新日本プロレス東京ドーム大会 【IWGPヘビー級&IWGP IC】飯伏幸太vsジェイ・ホワイト 【IWGPジュニア】石森太二vs高橋ヒロム 【NEVER無差別級】鷹木信悟vsジェフ・コブ 【IWGPジュニアタッグ】エル・デスペラード&金丸義信vs田口隆祐&マスター・ワト
『バルサン Presents WRESTLE KINGDOM 15 in 東京ドーム』
日程:2021年1月5日
会場:東京ドーム
開始:17:00
観衆:7,801人
▼スターダム提供試合 20分1本勝負
[Queens Quest]林下詩美/○上谷沙弥/AZM
9分48秒 フェニックス・スプラッシュ→エビ固め
[Donna Del Mondo]舞華/ひめか/●なつぽい
▼スターダム提供試合 20分1本勝負
岩谷麻優/●中野たむ
12分49秒 グロリアス・ドライバー→片エビ固め
[Donna Del Mondo]○ジュリア/朱里
▼『KOPW 2021』決定戦4WAYマッチ 時間無制限1本勝負
[CHAOS]○矢野通
7分34秒 片エビ固め
[L.I.J]●BUSHI
※矢野が『KOPW 2021』を戴冠
※あと2人は[BULLET CLUB]バッドラック・ファレ、[BULLET CLUB]チェーズ・オーエンズ
▼IWGPジュニアタッグ選手権試合 60分1本勝負
【王者組/鈴木軍】○エル・デスペラード/金丸義信
13分20秒 ピンチェ・ロコ→片エビ固め
【挑戦者組/ワン・オア・エイト】●田口隆祐/マスター・ワト
※デスペラード&金丸が2度目の防衛に成功
▼NEVER無差別級選手権試合 60分1本勝負
【王者/L.I.J】○鷹木信悟
21分11秒 ラスト・オブ・ザ・ドラゴン→片エビ固め
【挑戦者/THE EMPIRE】●ジェフ・コブ
※鷹木が初防衛に成功
▼スペシャルシングルマッチ 60分1本勝負
[L.I.J]○SANADA
23分40秒 ラウンディング・ボディプレス→体固め
[BULLET CLUB]●EVIL
▼IWGPジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【王者/BULLET CLUB】●石森太二
25分31秒 TIME BOMB II→片エビ固め
【挑戦者/BOSJ優勝者/L.I.J】○高橋ヒロム
※石森が初防衛に失敗。ヒロムが新王者となる
▼IWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合 60分1本勝負
【IWGPヘビー級&IWGP IC王者】○飯伏幸太
48分5秒 カミゴェ→片エビ固め
【挑戦者/挑戦権利証保持者/BULLET CLUB】●ジェイ・ホワイト
※飯伏が両王座の初防衛に成功
飯伏がジェイから二冠を守り「本当に神になった!」と絶叫!SANADAが飯伏に挑戦表明!ヒロムが石森からIWGPジュニア王座奪還!鷹木が同級生対決を制してNEVER防衛!
第0-1試合
なつぽいがAZMへベルト戦をアピールし先発はこの2人に。
ロックアップからリストの取り合いとなり、なつぽいがヘッドロックからロープに飛ぶとエルボーを避けてアームホイップで投げ捨てる。走り込むがAZMが足を刈って低空ドロップキックを狙うもなつぽいが足を刈って倒しバズソーキック。避けたAZMが走り込みドロップキックの打ち合いへ。
なつぽいがガットショットからDDMが出てきて連携攻撃。ひめかと舞華がダブルのアームホイップで投げ捨てなつぽいがドロップキック。なつぽいはストンピングから舞華にタッチ。
舞華はコーナーに振るが、AZMはコーナーを駆け上がりブーメランアタック。フォールも2。
AZMはロープに飛んでクリストを狙うが、舞華はキャッチしボディスラムで投げ捨てる。フォールしようとするがAZMが三角締めで捕らえるも、舞華はバスターしようとするがAZMは着地。舞華はガットショットから一本背負いで投げ捨てロープに飛ぶが、AZMはラ・ミスティカ。AZMは詩美にタッチ。
詩美はドロップキック。舞華はロープに振ろうとするが耐えた詩美がショルダータックルで倒し、スリーパーで捕らえるとそのまま裏投げから胴締めフロントネックロック。舞華は強引にブレーンバスターで投げ捨てひめかにタッチ。
ひめかは串刺しボディスプラッシュからショルダータックルで倒し、逆エビ固めで捕らえるも詩美はロープを掴みブレイク。
ひめかはランニングニーも、避けた詩美がロープに走り背中にドロップキック。詩美は担ぐも着地したひめかとラリアットの相打ち連発。これに打ち勝った詩美が上谷にタッチ。
ひめかはガットショットからロープに飛ぶが、上谷は追走してから側転で正面に回り込みドロップキック。AZMが出てきてひめかをコーナーに振ると、串刺し攻撃を狙うがひめかは避けると2人まとめて串刺しボディスプラッシュ。さらに2人まとめてアルゼンチンで担ぐと、これを投げ捨て上谷にラリアット。ひめかはなつぽいにタッチ。
なつぽいは低空ドロップキック連発からロープを貫いてのドロップキック。さらにコーナに登るが、詩美がカットしアルゼンチンで担ぐとバックフリップで投げ捨て、そこへAZMがダイビングフットスタンプ。さらに上谷がミサイルキックからフォールも2。
なつぽいと上谷はエルボーの打ち合いから上谷がエルボー連打。なつぽいはエルボーを避けてクリストで捕らえるが上谷はロープを掴む。なつぽいはすぐさまスクールボーイも2。ならばと横入り式エビ固めも2。続けて3回転ラ・マヒストラルも2。
なつぽいはロープに振るが上谷はニールキックで迎撃し、フィッシャーマンスープレックスホールドもひめかがカット。
上谷はボディスラムでコーナー下にセットし、ムーンサルトを狙うが舞華が背中にエルボーから正面に登り雪崩式ブレーンバスター。ひめかがバックドロップからなつぽいがジャックナイフ固めも詩美がカット。
なつぽいはバックラッシュからフォールも詩美がぶっこぬき、AZMがなつぽいの背中に断崖式フットスタンプから詩美がそのままぶっこ抜きジャーマンスープレックス。さらに上谷がボディスラムからフェニックス・スプラッシュを投下し3カウント。
<試合後コメント>
林下詩美&上谷沙弥&AZM
上谷「スターダムの上谷沙弥です。今日最後、本日最後、フェニックススプラッシュで3カウント獲ることができました。私は新日本プロレスさん、飯伏幸太選手に憧れて、凄くプロレスの魅力にハマったところがあるので、この大きな舞台、この東京ドームでフェニックススプラッシュを決められたこと、本当に誇りに思います。そして、今日、私、3カウント獲ったということで、詩美さん、詩美さんの持つ赤いベルトに挑戦したいです」
林下「上谷が? 私の持つ赤いベルトにですか? たった一回、スリー獲っただけで、スターダム最高峰の赤いベルトに挑戦したいということですか?」
上谷「はい」
林下「まあ、私は今、すでに防衛戦が決まってるんで、もちろんそこは防衛して、ベルトも私のもとに返ってきますけど、その次の挑戦者を上谷沙弥に……ちょっと考えさせてください」
上谷「いいお返事待ってます」
林下「まあ、それは一旦置いておきまして、今日、東京ドーム、新日本プロレスさん、イッテンゴに出場させていただきまして、私は2018年1.4東京ドームに妹とファンとして見にこさせていただきました。そして、数年後、2021年1.5東京ドームに第0試合ですが、出場させていただき本当にうれしいです。ありがとうございました。私はここでは終わらずに今日、スターダム、Queen’s Quest、そして林下詩美の魅力を皆さんにお伝えできたと思うので、いつかはスターダムで東京ドームで試合して、そこのメインイベントにまた、このワールド・オブ・スターダムチャンピオンの林下詩美が立てる日を待っています」
AZM「はい、ハイスピードチャンピオンのAZMです。東京ドーム、私は18歳なんですけどね、最年少なんではないでしょうか、女子プロレスラーで? まあ、それは置いといてね。ここ東京ドームに出られなかった選手で、スターダムにはまだまだ魅力的な選手がたくさんいます。是非是非スターダムにも新日本プロレスのお客様、お越しください。お待ちしております。本日はありがとうございました」
林下「ありがとうございました」
上谷「ありがとうございました」
舞華&ひめか&なつぽい
なつぽい「(泣きながら)悔しいです……。クッソ……。悔しいけど……東京ドーム、でかいなあ! 私は今日、負けたかもしれないけど、この東京ドームぐらいでっかいものを得たような気がします。次、東京ドームに立つ時には絶対にベルトを巻いて、何本も何本もベルトを巻いて、また立ちたいと思います」
舞華「夢だった東京ドームで試合することができて、とてもうれしいです。ただ、林下詩美に勝てなかったことが、とてもとても残念です。私は1月17日、後楽園ホールで赤いベルトに挑戦するんで、その時はこの悔しさを糧に、必ず林下詩美から、あの赤いベルトを奪いたいと思います。そしてトップに立って、来年必ずまた東京ドームに戻って来ようと思います」
ひめか「Donna Del Mondeのひめかです。今日はなつぽいが負けてしまったけど、Donna Del Monde全員でこの東京ドームに立てたことが、何よりもDDMが認められている証拠だと思うので、もっともっとDDMが躍進していって、スターダムでもこの東京ドームで大会ができるように、もっともっと成長していきたいと思います」
第0-2試合
岩谷とジュリアは2年連続東京ドーム出場。たむとジュリアは額をこすりつけて睨み合う。
先発は岩谷と朱里。バックの取り合いから朱里が足を刈って倒しアキレス腱固めを狙うが、岩谷がヒールホールドで切り返そうとするが腕ひしぎの応酬から朱里がヘッドロック。これを切り返した岩谷とキックの打ち合いから相打ちとなり、打ち勝った朱里がサッカーボールキック。ロープに飛ぶが岩谷が足を刈ってアンクルホールドを狙うが、逃れた朱里を岩谷が蹴りつけ朱里は一度距離を取る。岩谷はたむにタッチ。たむがジュリアを要求し朱里はジュリアにタッチ。
エルボーの打ち合いからたむがエルボー連打。さらに髪を掴んでのエルボーで倒し、ロープに飛ぶがエプロンから朱里が蹴りつけ動きを止める。朱里とジュリアでたむをロープに振ると、朱里がショルダータックルで倒しジュリアが後頭部にドロップキック。さらに朱里がPKからジュリアがたむを正面ロープにくくり、エプロンでたむの顔面を踏みつけサンドイッチ。2人でたむの顔面を蹴り上げてリングに戻すと、ジュリアもリングに戻りフォールも2。ジュリアは朱里にタッチ。
朱里はストンピングからコーナーに叩きつけ、足を刈って座らせると串刺しランニングニー。フォールも2。朱里はジュリアにタッチ。
ジュリアはストンピング。立ち上がったたむがエルボー連打も、ジュリアはケンカキックで倒しロープに飛んでラリアット。たむが股下に潜り込み丸め込むも2。
たむは水面蹴りを顔面に叩き込み岩谷にタッチ。
岩谷はエプロンの朱里をドロップキックで場外に落とし、ジュリアに串刺し攻撃を狙うがジュリアは避けて串刺しラリアット。避けた岩谷がスクールボーイからの低空ドロップキックを顔面に叩き込み619。岩谷はその場飛びムーンサルトからフォールも2。
岩谷はロープに飛ぶがジュリアはビッグブーツで迎撃し朱里にタッチ。
朱里はミドルキック連発でコーナーに押し込み、串刺しランニングニーからネックチャンスリー。フォールも2。
朱里はストンピングからロープに飛ぶが、岩谷はソバットで迎撃しロープに飛ぶも朱里は追走ニーからカッキーカッター。フォールも2。
朱里は担ぐが着地した岩谷が朱里のラリアットを巻き込んで逆打ちも2。
朱里はハイキックからロープに飛ぶが、岩谷はトラースキックで迎撃。両者ダウン。朱里はジュリアにタッチ。岩谷もなんとかたむにタッチ。
たむがハイキックも避けたジュリアがエルボー。ガードしたたむが後ろ回し蹴りもジュリアがガードし、ジュリアは走り込むがたむはリバースフロントネックで捕らえる。だがジュリアはコーナーを駆け上がりリバースして逃れると、コーナーに登るがたむが正面に登りコーナー上でエルボーの打ち合い。ジュリアはコーナー上での蜘蛛の巣からリングに着地し股下に潜り込むが、岩谷がジュリアのボディにドロップキックを叩き込んでカットすると、岩谷のコードブレイカーとたむのぶっこ抜きジャーマンの連携技。
たむはコーナーに登るがジュリアがナックルからコーナーに登り、たむを担いで雪崩式グロリアスバスター。フォールも岩谷がカット。
ジュリアと朱里は岩谷をロープに振ろうとするが、岩谷は2人の手を掴んでロープに駆け上がりまとめてアームホイップで場外に投げ捨てると、2人まとめてトペ・スイシーダ。
岩谷はジュリアをリングに投げ入れ、たむがジャーマンを狙うがジュリアが耐えるとたむは胴回し回転蹴り。ジュリアはタイガースープレックスホールドも朱里がカット。
朱里は岩谷に投げ捨てジャーマンからたむがジュリアにトワイライト・ドリームを狙うが、耐えたジュリアが朱里にたむを振り、朱里のハイキックを避けたたむがジュリアと朱里い交互にエルボーを叩き込んでいく。たむは朱里にローキックからジュリアにソバット。朱里にハイキックも、朱里が避けるとジュリアがたむにエルボーから朱里がハイキック。朱里とジュリアは合体みちのくドライバーからフォールも2。
ジュリアはグロリアスドライバーで叩きつけ3カウントを奪った。
<試合後コメント>
ジュリア&朱里
ジュリア「ジュリアのことが好きで好きでたまらない諸君、そして初めて私たちスターダムを見た新日本プロレスファンの諸君、我々がDonna Del Mondeのジュリアと……」
朱里「朱里だ」
ジュリア「いやあ、2年連続でのこの東京ドーム大会への出場、自分のことを自分でですが、誇りに思ってます。そしてDonna Del Mondeのユニット全員が今年の1.5東京ドーム大会に出られたこと、これは本当にうれしく思うし、Donna Del Mondeがやっぱり最高で最強なユニットなんだなと、見ている人たちに見せつけることができたんじゃないかなと最高の気分です。ありがとうございます」
朱里「東京ドームに自分は初めて出場させてもらって、本当に最高の舞台、そしてスターダムがこの舞台で2試合もできるっていうのが本当に本当にうれしくて、スターダム知らない人に見てもらって、印象に残って、『スターダムおもしろい』、『見たい』って思ってもらえたならうれしいなと思います。たくさんの人にスターダムファンにもなってもらえて、たくさんこっちも見てもらえたらなと思います。新日本プロレスの皆さん、スターダムを上がらせていただいて、本当にありがとうございます」
ジュリア「そして今、世界がコロナとか大変な状況ですけど、必ず、いつかまた満員のお客様の前で、また声援が出せる中で、このリングに帰ってこれたらなと思っております。今日は本当にありがとうございました」
朱里「ありがとうございました。み~んなサラマポ」
ジュリア「アリーヴェデルチ! またな!」
岩谷麻優&中野たむ
岩谷「はい、2019年マジソン・スクエア・ガーデン、2020年東京ドーム、2021年、今年また東京ドームで試合できることに本当に感謝してます。そして、スターダムの良さ、このスターダム提供試合を見て、『スターダムいいな』って思って、スターダムの興行に足を運んでくださる方が少しでも増えればうれしいですし、いつかはスターダムで、多分これ去年も言ったと思うんですけど、いつかはスターダムで東京ドームをやりたいと思ってますので、これからもスターダムのことをよろしくお願いします。そして今日は同じユニットじゃなくなってしまった中野たむとのタッグだったんですけど……う~ん……まあごめんなさい。特に言うことなかったです。ありがとうございました」
中野「宇宙の皆さん、こんにちは! 宇宙一かわいいアイドルレスラーの中野たむです。かわいいですか? ブスですか? かわいいと思います。今日私は一つ夢を叶えました。アイドルの時に挫折した東京ドームに立つという夢を私は叶えた。でも、一つ夢を叶えて、一つ夢破れました。一番負けたくない相手に負けました。でも、それは今日だけ。夢は何回挫折しても追いかけ始めるのはいつからだって遅くないから、そういう夢を私たちはスターダムで、女子プロレスで見せていく。だから、こういう世の中ですけど、皆さん女子プロレスを見て、明日生きる勇気を私たちがあげるっていうのはおこがましいけど、一緒に作っていきたいと思っています。岩谷麻優……ありがとう」
岩谷「ありがとうございました」
第1試合
前日に史上最短の試合時間0秒で勝利した矢野はKOPW2020の優勝トロフィーを片手に意気揚々と入場するも、リングに上がらず場外でコールを受け、そのままゴングが鳴る。
ファレとチェーズがウルフパックを合わせようとしたところでファレがウルフでチェーズをつついて倒し、フォール。BULLET CLUB同士で決着を付けて試合を終わらせようとする作戦に出るが、慌てて矢野とBUSHIがカットする。
ファレは矢野を場外に放り出し、チェーズとともにBUSHIにトレイン攻撃を狙うが、BUSHIがミサイルキックで2人まとめて吹き飛ばす。BUSHIが起き上がった瞬間矢野が飛び込んできてスクールボーイも、BUSHIがキックアウト。矢野は素早くコーナーマットを外し、突っ込んできたBUSHIを自爆させる。さらにコーナーマットでの殴打を狙うが、チェーズが奪い取り、BUSHIと手を組んで矢野を殴打。
チェーズはBUSHIへToo Sweetを求めるが、BUSHIの答えはサミング。BUSHIはヘッドシザースホイップでチェーズを場外に放り捨ててトペ・スイシーダを狙うが、ファレが場外から足を引いてBUSHIを引き落とす。ファレは矢野をリングに放り込みチェーズとともに袋叩きに。ファレのボディブローからチェーズのニーリフト、ファレのラリアットが決まりチェーズがフォールもBUSHIがカット。
チェーズはBUSHIを金具むき出しのコーナーに叩きつけて突っ込んでいくが、BUSHIがこれをかわして頭を抱え込み、後から突っ込んできたファレにドロップキックを見舞いながらチェーズにフェイスクラッシャー。場外に抜け出したファレにプランチャを見舞い、反対方向の場外に逃れていたチェーズにへトペ・スイシーダ。BUSHIはチェーズをリングに戻してフィッシャーマンスクリューからフォールも矢野がカット。ファレが矢野をショルダータックルでなぎ倒してからロープに振るが、矢野はターザンで耐え、追ってきたファレのスプラッシュをかわして「バカヤロー!」と後頭部をペチリ。鬼の形相で振り返るファレにボディスラムを狙うが、ファレの重さに耐えられず潰れてしまいフォールされる形に。これをBUSHIがカットし、チェーズがBUSHIに放ったビッグブートはファレに誤爆。BUSHIは二段式延髄斬りからバッククラッカーを見舞い、エムエックスを発射するがチェーズがキャッチし耳へのビンタでひるませパッケージドライバーを狙うが、BUSHIが丸め込む。キックアウトしたチェーズがジャンピングニーを叩き込んでファレを呼び込み、BUSHIにグラネードランチャー。チェーズがフォールする形になるが、なんとファレがカットして自らがフォール。チェーズがこれに怒ってファレをカットし口論が始まってしまう。
ファレとチェーズが激しく言い争うとレフェリーがなだめに来るが、荒ぶる2人はレフェリーをネックハンギングツリーで絞め上げる。その隙に背後から矢野が忍び寄って634(※背後から2人へ同時に放つローブロー)を叩き込み、2人が悶絶する中でBUSHIを片エビ固めで押さえ込んで3カウント。
<試合後コメント>
矢野通
「(二つのトロフィーを両手に持ち、両手を大きく広げ、大きな声で)はい、皆さん! 2021年1月5日、勝ったのはまたしてもこの私、矢野通! 昨日ほどの激闘ではなかったかもしれませんが、親と子の縁は、簡単には、消えませ~~~ん!(絶叫)。さようなら」
第2試合
ワトとデスペラードの対面でゴングが鳴った瞬間にワトがショットガンドロップキック。さらにエルボー連打で畳み掛けるとデスペラードはロープにもたれて「待て待て待て待て待て」とワトを下がらせようとすると、ワトはコーナーに控える金丸をビッグブートで蹴落とし、突っ込んでくるデスペラードをエプロンに落としてから水面蹴り。落下したデスペラードへトルニージョを見舞っていく。ワトはデスペラードをリングに放り込むと自軍コーナーで踏みつけながら田口にタッチ。
田口はコーナー上からブレーンチョップを見舞い、ヒップバッド連打。田口とデスペラードは素早いロープワークの攻防を見せるが、デスペラードが立ち止まって田口を眺め始めても田口は1人でジョギングのようなペースで走り続け「カモンカモンカモン!」と挑発。デスペラードが静観している間に田口はスピードを上げるが、金丸が場外から足を引いて転ばせ、場外鉄柵に叩きつける。さらにデスペラードは場外でワトを天山に叩きつけて痛めつける。
デスペラードは田口をリングに戻してヒザへニードロップ。金丸にタッチ。
金丸はレッグブリーカー、リング上に持ち込まれたイスの上へのニークラッシャーを見舞い足への集中攻撃。
再びデスペラードが試合権利を得ると田口は逆水平チョップの連打で反撃。デスペラードは田口のヒザへガットショットを見舞って金丸にタッチ。
金丸は田口のヒザに低空ドロップキック、悶絶する田口に顔面かきむしりを見舞ってロープに飛び、田口のカウンター狙いのヒップアタックもかわして自爆させる。金丸は再びロープに飛ぶが、田口は前方回転地獄ケツを叩き込み、ワトにタッチ。
ワトは金丸に飛びつきネックブリーカーからスワンダイブ式のエルボースマッシュ。さらにレシエントメンテを狙うが、金丸が振り払ってレフェリーをワトにぶつける。ワトはレフェリーをどかしてロープに飛ぶが、金丸は2度、3度とワトにレフェリーをぶつけて苛立たせ、ワトの旋風脚をかわして4度目のレフェリースロー。ワトがうんざりしたところで鋭い延髄斬りを叩き込み、デスペラードにタッチ。
デスペラードはブレーンバスターを狙うが、ワトが背面着地してミドルキック。田口にタッチ。
田口はヒップアタックを放つが、デスペラードがアトミックドロップで迎撃しコーナーに振って突っ込んでいく。しかし田口は足でデスペラードの首をホールドし、屈伸運動でコバクニのように尻にデスペラードの顔面を何度も打ち付け、ランニングヒップアタックを炸裂させる。田口はスリーアミーゴスからどどんの体勢も、デスペラードが振り払ってギターラ・デ・アンヘルの体勢へ。田口もこれを振り払い、スリーパースープレックス。そしてギタってから「オヤァイ!」と叫んでケツイェを発射衣装とするが、金丸が低空ドロップキックで撃ち落とす。デスペラードのニークラッシャーからさらに金丸が低空ドロップキック。デスペラードがマフラーホールドからヌメロ・ドスを狙うが、決まり切る寸前にワトがカット。デスペラードはピンチェ・ロコを狙うが、田口は足を刈ってオーマイ・アンド・ガーアンクル。デスペラードがロープブレイクしようとするとワトが619を叩き込み、田口がどどんスズスロウン。これは金丸がカット。ワトがコーナーに上がっていくが金丸がこれを妨害。田口が金丸を蹴落とした隙にデスペラードがロコ・モノを狙うが、田口が延髄斬りで阻止し、どどんを狙うがデスペラードが回転エビ固め。これはワトがカットしレシエントメンテ。さらにそこへ田口がケツイェを叩き込み、改めてどどんを狙うがデスペラードのロコ・モノが炸裂し、そのままピンチェ・ロコで叩きつけるとこれでカウント3。
<試合後コメント>
エル・デスペラード&金丸義信
※デスペラードは「何だ、あのクソバカ野郎ども。ふざけやがって。あー、頭痛てぇ。あー、気持ち悪りぃ」などと言いながらインタビュースペースへ。
デスペラード「あー、気持ち悪りぃ! あー、頭ばっかり蹴りやがって、ホントに」
金丸「今までやってきた中で、あの青いの、一番よかったんじゃない? まぁ、アレじゃ勝てねぇけどな。よかったというか、まぁ、ちょっとは伝わったかな」
デスペラード「そうすか。俺はアイツ殺したくてしょうがないすけどね」
金丸「前哨戦であのぐらいやってこいって」
デスペラード「そうそう、そういうことだ。前哨戦レベルなんだよ、オメェのモチベーションの持っていき方っつの? 上がり方っつの? テメェら、試合終わってみたらこの結果、どうなってんだ。俺たちが勝ってんじゃねぇか。口先ばっかだな!…って言おうと思ったけど、テメェにゃ口もねぇからよ! どの部分でやる気見せてくれんの?」
金丸「口もなきゃ動きもねぇな」
デスペラード「ハハハ!」
金丸「頭もなけりゃ、何もねぇんじゃねぇか? 若さだけか、オイ? 若さだけじゃ通用しねぇぞ、オイ!」
デスペラード「若さなんてのはなぁ、時間が経てばなくなっていくんだぜ? そんな武器を武器だと思っちゃいけねぇよ」
金丸「その通りだ」
デスペラード「で? 代表質問が何とかかんとかって聞いたんだけど、ある? なきゃ帰るよ!」
──「防衛ロードをすでに描いている」と記者会見でもおっしゃっていましたが、どんな1年にしたいですか?
デスペラード「どんな1年つったってねぇ、さんざん頭バカバカ蹴られちまって、この先のこと何て忘れちまったよ。腹ん中にあんのはなぁ、ワトも、田口も、俺たちがタッグタイトル持ってる間はなぁ、テメェらにタッグチャンピオンの目はねぇって、それだけだ。俺たちの未来じゃねぇ、テメェらの未来だよ」
金丸「見ての通り俺らのチーム、確立してるからよぉ。えぇ!? どこのチームにも負けねぇよ。仮に負けたってよぉ、痛くもかゆくもねぇよ」
デスペラード「へへへへへ」
金丸「それだけ俺ら自信あんだよ。勝ち負けとかそういう問題じゃねぇ自信が。そのな、俺らの自信ってのはな、経験と、他のヤツには絶対負けねぇからな」
デスペラード「この試合、もう1回、ビデオでも何でも見てみろ。印象に残ってるのは何だ? 俺たちがずーっといじめてる画と、田口が尻ではしゃいでるだけだろ。ワト、オマエは何をした? 何を残した? 残すならオマエは結果を残さなきゃ。それ以外のものはないんだから、結果を残さないと何もないんだよ。(※バンザイして)残念だ」
金丸「(※角瓶を持って)今日もいい酒飲めるか、オイ」
デスペラード「(※報道陣に)オイ、何かあんのか。どっかで見た顔がいんな。何かしゃべってみろ、ホレ。質問あるだろ、なきゃないでいいけど」
三谷紬アナ「おめでとうございます」
デスペラード「はいどーも」
三谷アナ「初めて試合してる姿を今日拝見したんですけど、とてもカッコよかったです」
デスペラード「そうなん? 初めてかよ(苦笑)」
三谷アナ「はい。おめでとうございます」
デスペラード「質問ねぇのかよ!」
三谷アナ「あ、Tシャツ買いました!」
デスペラード「質問じゃねぇよ!」
金丸「どちらさん?」
デスペラード「オイ、自己紹介!」
三谷アナ「すみません! 『新日ちゃん。』を担当しておりますテレビ朝日アナウンサーの三谷と申します。デスペラード選手にはお世話になっておりまして」
金丸「呼ばれてねぇよ」
デスペラード「そうだよ! 呼ばれてねぇじゃん! ガイすか」
金丸「ま、そういうことだよ」
三谷アナ「ぜひ次回、来ていただければとおもいます」
金丸「言ったね?」
デスペラード「質問もなく、結局感想で、『カッコよかったです』で終わっちゃったから、おしまいだ! 次の挑戦者、来るんだったら出てこい! ……どうせ来ねぇだろ。(記者に)何だデブ、何かあんのか?」
──今日、祝杯は何本飲むんですか?
金丸「祝杯? (※角瓶を持って)とりあえず1ケース用意してあるよ」
デスペラード「ハハハハ! ダースで飲むよ。あーあ(※席を立ち、「あー気持ち悪りぃ!」などとブツブツ言いながら帰っていく)」
マスター・ワト&天山広吉
ワト「金丸、デスペラード、こんな反則してよぉ、勝ったと思うなよ! 変わってねぇとか、コスチュームが変わっただけだとか、ああだこうだ言ってるけど、俺はまだ終わってねぇ! 俺の青い炎はまだ消えてねぇからな!(※マイクを叩きつけて先に控室へ)」
天山「ひと言言わせてもらいます。ワトはこれからのね、人間やと思ってるし、だから俺はこうやって後押しっていうかね、ヘルプしてるっていう。しっかりと、近い将来ね、彼にジュニアを牽引する人間になってもらいたい。今日はその第一歩やと思ったから応援したけども、残念な結果になりましたけども、まだこんな、1試合ごときで諦める男じゃないから。しっかりと、ジュニアタッグ、シングルも、全てをね、手の中に収めてほしいと。これからワトの時代が来るように、しっかりと俺がヘルプしていきたいと思います」
第3試合
ゴングが鳴ると、ロックアップで組み合うもすぐに振り払い、にらみ合いからエルボー合戦。さらにショルダータックルで何度もぶつかり合い、鷹木がヒップトスからショルダータックルでなぎ倒して先制。さらに鷹木がロープに飛ぶが、コブはリープフロッグでかわしてからドロップキックを見舞う身軽さを見せ、場外に放り出して鉄柵攻撃から軽々と放り捨てるベアハッグスープレックス。
コブは鷹木をリングに戻してバックエルボーでなぎ倒し、何度も体固めに入って体力を奪う。さらにコブはベアハッグで締め上げ、鷹木は振り払ってブレーンバスターを狙うが腰のダメージから上がらず、逆にコブがブレーンバスター。コブはロープに飛ぶが、鷹木がエルボースマッシュからのグーパンチ、龍魂ラリアットのコンボを炸裂。しかしコブは倒れず全く同じコンボの龍魂ラリアットを放つが、鷹木はこれをかわしてバックドロップ。さらに鷹木はエプロン上でのデスバレーボムを狙うが、コブが振り払って場外への奈落式BTボムを狙うが、鷹木がリング内に着地して叩き落とし、滅多に見せないトペ・コンヒーロで追撃。
鷹木は串刺しラリアットからDDT、ダイビングエルボードロップ、さらに熨斗紙を狙うが、コブが振り払うと突っ込んできた鷹木をキャッチしてアスレチックプレックス。さらにロコモーション式サイドスープレックスからパワーボムを狙うが、鷹木がフランケンシュタイナーで投げ飛ばし再び熨斗紙を狙うが、コブが耐えて持ち上げBTボム。さらにラリアットから担ぎ上げていくが、鷹木は逆に担いでデスバレーボム。さらに串刺しラリアットから雪崩式ブレーンバスターで叩きつけ、ぶっこ抜きジャーマン。さらにスライディングラリアットを放つが、コブがキャッチして立ち上がりエクスプロイダー。鷹木も負けじノーザンライトスープレックスで叩きつけ、両者膝立ちで額をゴツゴツと突き合わせながら張り手合戦、エルボー合戦と展開。鷹木は左右のエルボー連打からグーパンチ。さらにラリアットも、耐えたコブがジャーマン・スープレックス。しかし鷹木もすぐに立ち上がりパンピングボンバー。鷹木は勢い余って場外に落下し大の字に。
鷹木が場外カウント19でリングに戻ると、コブが即座に組み付いてジャンピングパイルドライバー。コブはツアー・オブ・ジ・アイランドを狙ってロープに振ろうとするが、鷹木が足のダメージから倒れ込んでしまうとその場でのツアー・オブ・ジ・アイランドを狙うが、振り払った鷹木が膝裏へのラリアット。さらに鷹木はドラゴンスクリューからMADE IN JAPAN、さらにラリアットを連打していくがコブは倒れず耐え、ヘッドバッドで反撃。鷹木がロープに飛ぶとその勢いを利用してジャーマン・スープレックスで叩きつけ、さらにツアー・オブ・ジ・アイランド。さらにコブは鷹木をコーナーに上げて雪崩式の攻撃を狙うが、鷹木が逆にリングに入って潜り込み、パワーボムで反撃。
鷹木は右腕を突き上げながら「立て!」と煽り、「これで最後だ!」とパンピングボンバーを発射も、コブは龍魂ラリアットで迎え撃つ。さらに自身もムーンサルトで飛びながら叩きつけるブロックバスターからラリアットを放つも、鷹木も正面からラリアットでぶつかり合う。鷹木はグーパンチからのヘッドバッドでコブを怯ませると変形裏投げから「終わりだ!」と叫んでパンピングボンバーでコブを一回転させ、最後はラスト・オブ・ザ・ドラゴンで叩きつけてカウント3。
<試合後コメント>
鷹木信悟
「(コメントブースの段に上がったものの、ダメージのためか、一度膝をついてしまう。それからイスに座り)2021年としては、最高のスタートだな。最高だよ。気分は最悪だけど、ダメージで気分は最悪だけど、だけどやっぱ最高のスタートだな。だが、今日の試合は2020年、昨年さんざんジェフにやられてきた、それを一つ返したに過ぎない。2020年の総決算だ。ジェフとも終わりじゃねえだろう。リング上で言ってやったよ。『試合に勝ったのに勝負に負けたような気分だ。プリーズ・ワンモアタイム!』って。もちろんシカトされたけどな。まあ何が勝因かわからんが、一つ一番奮起する刺激になったのは……もちろんジェフに対しても完全にスイッチ入ってた。アドレナリンもモチベーションも最高潮だった。だけどよ、今日に集中してたんだが、昨日のドームの試合見たよ。メインの内藤vs飯伏。あのシチュエーション、最高じゃねえか。様々な感情があるが、あいつらには様々な感情があるが、一つはとんでもなくいい刺激をもらったよ。だから今日は、何がなんでも、俺もやるしかないと思っていた。さっき言ったように今日の試合は2020年の総決算だと思っている。改めて2021年が始まるのは明日からだ。明日からだ。明日からも、おい! ランペイジドラゴンの如く暴れ狂うからよ。新日本プロレス! 明日はもちろん俺は出るぜ。おもしろいカード! 刺激的なカード! 用意しておくんだな。俺の言いたいことは……以上だ(と言って引き上げる時、再び床に片膝をついてしまうが、『オッシャ!』と気合いを入れて立ち上がり退場)」
第4試合
ゴングが鳴ると両者しばらく動かず見つめ合い、ゆっくりと間合いを詰めてEVILがガットショットからSANADAを場外に連れ出すが、SANADAはすぐにリングに戻って上からEVILを見下ろす。
EVILはリングに戻ると一気に距離を詰めてEVILを狙うが、SANADAもドラゴンスリーパーでの切り返しを狙い掟破りのEVILを狙うもEVILはこれを回避。互いに同時にガットショットを放ち、互いに足をキャッチ。SANADAが足を刈ってパラダイスロックでEVILの身動きを封じ、低空ドロップキックで場外に叩き出す。SANADAはエプロンからのムーンサルト・プレスを発射も、EVILがこれをかわしSANADAを鉄柵に叩きつける。そしてリングの下から取り出したイスをSANADAの首に引っ掛け、もう1脚の椅子でフルスイングしホームラン。
EVILがSANADAをリングに戻して顔面を踏みつけていくと、SANADAはチョップで反撃。しかしその間にディック東郷がコーナーマットを外しており、EVILが金具むき出しのコーナーへSANADAを叩きつけると再び場外に連れ出し場外鉄柵に打ち付ける。そして東郷がSANADAをリングに放り込んでイス攻撃を見舞い、EVILが連続片エビ固めでSANADAのスタミナを奪っていく。続けてEVILはブレーンバスターを狙うが、SANADAはこれを振り払い、ロープに飛んだEVILのヒザをカウンターの低空ドロップキックで撃ち抜く。
EVILが突っ込んでくるのをリープフロッグでかわし、ドロップキックでEVILを場外に放り出してプランチャ。さらに反対方向の場外に逃れていた東郷へもプランチャ。SANADAはEVILをリングに戻してTKO狙いも、EVILがサミングで脱出。ロープに飛ぶSANADAの足を場外から東郷が引き倒し、場外にテーブルを設置し始める。
EVILはSANADAへテーブル上への奈落式EVILを狙うが、SANADAが暴れて抜け出しマジックスクリュー。さらにSANADAはタイガースープレックスホールドからドラゴンスリーパーからスイング式に移行し、Skull Endを狙うがEVILが金具むき出しのコーナーにたたきつけてこれを脱出。EVILはワンハンド・バックブリーカーから雪崩式ブレーンバスター、さらにScorpion Deathlock。SANADAがなんとかブレイクすると、EVILはダークネスフォールズからEVILを狙うが、SANADAが振り払うとラリアットを狙う。SANADAはこれをかわしてEVILを金具むき出しのコーナーに自爆させ、バックドロップからTKO、そしてシュミット式バックブリーカーからラウンディングボディプレスを発射するが、EVILが回避。SANADAは着地するものの足にダメージを負う。
EVILが突っ込んでくるとSANADAはガットショットを放つが、EVILがこれをキャッチしてレフェリーにぶつけ、レフェリーが失神。その隙に東郷がイスを持ってリングに上がりSANADAを殴打。倒れ込んだSANADAの顔面へナックルを連打してアシストするとEVILを鼓舞してトレイン攻撃から2人でマジックキラー。そして東郷がコーナートップに上がり、伝家の宝刀・ダイビングセントーンを発射しようとするが、SANADAが下からEVILを蹴飛ばしてロープにぶつけ、その振動でバランスを崩した東郷が落下。SANADAは下からスモールパッケージもカウントは2。ならばとSANADAはムーンサルト式で飛びついてSkull End。EVILはSANADAの髪や耳を掴んで脱出しようとし、意地でもギブアップはせず。ならばとSANADAはコーナートップに上がり背中へのラウンディングボディプレス。続けて正面へのラウンディングボディプレスを放つもEVILが剣山で迎撃。EVILはラリアットを狙うが、SANADAはこれをかわして再びドラゴンスリーパーを狙う。しかしEVILがレフェリーを掴んで視界を奪うと、その背後から東郷がスポイラーズチョーカーでSANADAの首を締め上げる。しかしSANADAはこれを振りほどくと突っ込んできたEVILをかわしてドロップキック。EVILが東郷にぶつかり、東郷はエプロンから先程自分がセットしたテーブルの上に落下する。
EVILが呆然と東郷を見下ろす中、SANADAはオコーナーブリッジで丸め込み、これを返したEVILは投げっぱなしタイガースープレックスからラリアット。互いにSkull EndとEVILを狙い合う攻防からEVILが股間へのパンチを狙うがSANADAがガード。SANADAは掟破りのEVILでEVILを叩きつけ、ホップアップ式TKOからラウンディングボディプレスを投下し、これで3カウントを奪った。
第5試合
ゴングが鳴ると互いに視線を外しながらゆっくりとリングを回り、ロックアップでの押し込み合い。石森が離れ際にガットショットを放ちハンドスプリング式の攻撃を狙うもヒロムが回避してラリアットを狙うが、石森もこれを回避してヒロムを場外に放り出す。石森はコーナーに上って場外飛びを狙うが、ヒロムがエプロンに下ろしてトラースキック。さらにリング内から飛びついてサンセットフリップ・パワーボムを狙うが、石森はバク宙で着地。ヒロムはすぐに組み付き、ホップアップ式パワーボムでエプロンに叩きつける。
ヒロムは花道でのボディスラムを見舞い、花道を入場口まで戻ってたっぷり助走をつけてからのショットガンドロップキックを放つが、石森が空中で足をキャッチし、そのまま後頭部から花道に叩きつける。ヒロムがよろよろとエプロンまで戻ってくると石森が三角飛びケブラーダで追撃。
石森はコーナーマットを外してヒロムをリングに放り込み、金具むき出しのコーナーにヒロムを肩から叩きつけてからエルボースタンプの連打でヒロムの古傷である肩を何度も殴打。さらにアームブリーカーで肩にダメージを与える。さらに石森はヒロムの足をコーナーに引っ掛けてからの延髄斬り、続けてスライディングジャーマンを狙うが、ヒロムが脱出してロープに飛び「負けるか!」と叫んでティヘラ。
ヒロムは追ってくる石森をぶら下がり式首4の字で痛めつけ、場外でカサドーラ式フェイスバスター。そしてエプロンを駆けての奈落式ショットガンドロップキック。リング上に戻してファルコンアロー、さらにコーナーデスバレーを狙うが、石森が着地して延髄斬り。ヒロムの足をロープにかけてスライディングジャーマンで叩きつける。さらにスワンダイブ式ファイヤーバードスプラッシュでヒロムの左肩を押しつぶし、悲鳴を上げて転げ回るヒロムをYes Lockで捕縛。
ヒロムがなんとか足を伸ばしてロープブレイクすると、石森はサイファーウタキを狙うがヒロムがティヘラで切り返す。しかし石森も飛びついてティヘラで放り捨て、さらに突っ込んでいくがヒロムがカウンターのフロントスープレックスでコーナーに叩きつける。
ヒロムはダイナマイト・プランジャーを狙うが、石森が耐えるとカサドーラ式コンプリートショット。ヒロムは串刺しデスバレーボムからランニングデスバレーボム。さらにTIME BOMBを狙うが、石森が着地してジャンピングニー。ヒロムもトラースキックで反撃すると石森はハンドスプリング式オーバーヘッドキックを狙うが、ヒロムが空中でキャッチしてそのままジャーマン。さらにロープに飛ぶが、石森もロープに飛んで飛びつき、カナディアンデストロイヤー。
互いに膝立ちになりながらもエルボーで打ち合っていき、ヒロムが連打で打ち勝つも石森も左右のビンタからカウンターのエルボーを連続ヒット。ヒロムは何度も倒れ込むがゾンビのように起き上がって石森へと向かっていき、石森はエルボーでの決着は無理と判断したか金具むき出しのコーナーにヒロムを肩から叩きつけ、腕極めショルダーバスター。石森はミスティカ式のYes Lock。あわやという場面となるもヒロムはなんとか足を伸ばしてロープブレイク。
石森はサイファーウタキからヒロムに銃口を突きつけてブラディークロスを狙うが、ヒロムが耐えるとジャンピングニーを肩口に。さらに飛びついていくがヒロムがキャッチしてビクトリー・ロイヤル。ヒロムはロープに飛んでラリアット、さらに金具むき出しのコーナーに串刺しデスバレーボム、TIME BOMB、そしてTIME BOMB IIの体勢に入るも、石森が首投げで切り返す。ヒロムはトルネードクラッチのような形で丸め込み返し、ビクトリー・ロイヤルを発射するも、石森が空中でクラッチしてBone Lockの形で着地。ヒロムがギブアップしないと見るや石森はブラディークロスを狙うが、ヒロムが着地して旋回式ビクトリー・ロイヤル。最後はヒロムがTIME BOMB IIで叩きつけ、死闘に終止符を打った。
4度目のIWGPジュニアヘビー級王座戴冠を果たしたヒロムは、BOSJ優勝トロフィーを片腕に抱えながら「俺が!必ず!近い将来!この東京ドームのメインイベントでIWGPジュニアヘビー級選手権やってやるぞ!」と叫んでベルトを天に突き上げた。
<試合後コメント>
高橋ヒロム
「(コメントスペースの席につくなり)タイム(と言って、置いてあったZIMAを飲み)ゴホッ! ゴホッ! むせちゃった。いやあ、うめえ! 昨日、今日とBULLET CLUB。でも、戦い方はまるで違うな。昨日はお客さんとレフェリーを騙して、俺にしかわからない反則。好きじゃないなと思ったよ。でもさ、今日、真っ向勝負からやって来るBULLET CLUBの石森太二。IWGPジュニアヘビー級チャンピオンに相応しい。ただ、俺が毎回やっているいろんなレスラーがいて、いろんな試合の仕方がある。そんなレスラー二人とやれたのは最高のことだったんじゃないかなと、改めて思う。でも、昨日の対戦相手に礼は言わない。石森太二、いやマッスルチワワ、サンキュー!(IWGPジュニアのベルトを見て)久しぶり、ベルトさん。お友達の『SUPER Jr.27』トロフィーくんだよ。ご挨拶は? あまりにも久しぶりみたいで照れているみたいだ。いい、今日は俺がしゃべる。一人、やりたい相手がいるんだ。『SUPER Jr.』を制し、『SUPER J-CUP』覇者も倒し、IWGPジュニアヘビー級チャンピオンを倒し、俺は最強の完全究極体ヒロムちゃんになったと、そう思っていた。でも、納得が、納得がいかない選手が一人いるんだ。俺が『SUPER Jr.』で勝てなかった相手、SHO。この俺と戦え。お前の答えはわかってる。イエスだろ? だから、俺は新日本プロレスに言う。SHOとの試合、SHOとのIWGPジュニアヘビー級選手権試合を組んでくれ。俺が言いたいのはこれくらいかな? 頭がこんがらがって肩も痛えわ。どこも痛え。でも、この痛みは最高だ。何回でも言う。プロレスは痛い。プロレスは危険だ。プロレスは危ない。あんまり言わないほうがいいか、そんなこと? 何回も何回もうるせえよな。でも、これが事実なんだよ。危ねえに決まってんだろ。痛えに決まってんだろ。苦しいに決まってんだろ。でも、それを全て愛してるのが俺たちプロレスラーなんだ。プロレスのことが誰よりも大好きな集団なんだよ、俺たちは。だから、気持ちいいんだ。ほら、なんか質問ありますか? ないなら俺はもう休みたいですけど」
──SHO選手の名前を出しましたけど、去年『SUPER Jr.』を制し、昨日『SUPER J-CUP』を制したファンタズモ選手を倒し、前王者となった石森選手を倒して、その先にどんなジュニアの世界を見据えていらっしゃいますか?
「花道で俺は東京ドームに来てるお客さん、みんなに宣言したよ。近い将来、もの凄い近い将来だ。IWGPジュニアヘビー級選手権試合を、この東京ドームのメインイベントで必ずやってみせる。俺は夢を語るぞ。こんな夢も見させてくれない時代に、俺は誰よりも大きな声で夢を語る。俺たちが夢を語らなきゃ、お客さんたちだって夢を見られないだろう。俺は夢を見るだけじゃない。語るだけじゃない。叶えるんだ。俺の夢はIWGPジュニアヘビー級チャンピオンとして、ジュニアのままIWGPヘビー級王座を手に入れ、ゴールデンタイムで試合をすることだ。そのさらにもう一つの夢が、今日宣言したIWGPジュニアヘビー級選手権試合を、この東京ドームのメインイベントでやること。新しい夢が見れたぜ。できた。最高だ(と言って、マイクを叩きつける)。ありがとうございました。写真撮影ですか? はい、はい、写真撮影は致しましょうね。どうぞ!(と言って、ポーズを取る)。J-CUPも欲しい? こっちの腕は使えないのに持たせようと。OKですか? OKですね、はい。(ZIMAを指差し)これ1本もらっていいですか? じゃあ1本いただきまーす!(と言って飲み干す)。ごちそうさまでした」
石森太二
「クソッ! ベルト、一回も防衛できないまま俺の手から離れてしまったよ。悔しい。悔しくてたまらないんだけど、『SUPER Jr.』優勝して、『SUPER J-CUP』優勝者にも勝った。ジュニアナンバー1になったヒロムに獲られたんなら、それはベルトの価値が上がったんじゃねえ? 俺の手で価値を上げたいのに、なんか複雑だな。神宮の後から、ヒロムの(胸を指差し)ここ強すぎるよ。昨日、ファンタズモとやって、圧倒的に俺が有利な状況なのに、俺は一度も完璧にフィニッシュを決められなかった。俺の何倍もあいつは(胸を指差し)ここが凄えんだな。でも、負けたからって、俺は何も諦めてねえし。ファンタズモと力を合わせてでも、奪われちまったベルトはBULLET CLUBとして必ず獲り返す。(頭を指差し)ここは凄え冷静なんだけど、また俺の(胸を指差し)ここ凄え燃え始めたよ! ああ、必ず獲り返すぞ! It’s reborn!」
第6試合
ゴングが鳴るとジェイが場外に降りて拍手を煽り、飯伏の攻め気を削いでいく。リングに上がると飯伏と額を突き合わせて挑発の言葉をぶつけるも、これに呼応するように外道がエプロンに上がってくると下げさせるという意図の読めない行動を取る。
ロックアップで押し込み合い、飯伏が押し込まれる形となると外道が場外から飯伏の足を取り、ジェイがこれに乗じてストンピングを連打。さらにグラウンドヘッドロックでじっくりと絞り上げ、ショルダータックルでなぎ倒してみせるが飯伏はネックスプリングで跳ね起きハイキックを発射。ジェイはこれを読んで大きくバックステップしてかわし、場外へと退避。飯伏が追っていくとジェイは入れ替わりにリングイン。飯伏もリングに戻るとレッグラリアートを見舞い、再び場外に逃れたジェイを追っていくが外道が飯伏に掴みかかる。飯伏は外道を振り払ってジェイをリングに放り込むが、ジェイは反対側まで転がっていって再び場外へ。飯伏はまたジェイをリングに戻すが、飯伏がリングインのためにロープをまたいだ瞬間に組み付いてDDT。
ジェイは飯伏を場外に放り出し、エプロンにバックドロップで叩きつけ、さらに何度もエプロンの角へと叩きつける。さらにジェイはリングに戻った飯伏の喉元を踏みつけ、コーナーに押し付けて腹部へのショルダータックルを連打してからのストマックブロックと徹底して飯伏の呼吸を乱すことに特化した攻撃を展開。さらにジェイは飯伏のドロップキックをすかして自爆させ腹部へのフットスタンプ。さらにシーソーホイップで飯伏の喉をロープに叩きつけ、悶絶する飯伏を眺めながら寝転がってウルフパックを天に突き上げる内藤のポーズのモノマネで挑発。
ジェイは腕での胴絞でじっくり苦しめ、スナップDDTから「イーブーシ!イーブーシ!カモン!」と観衆にコールを煽りながら再び腹部への串刺しショルダータックルを連打。レフェリーがジェイを引き剥がし、ジェイがレフェリーに文句をつけている間に起きあがった飯伏はジェイの振り向きざまに強烈なミドルキックを叩き込む。
飯伏はソバットからミドルキック、その場飛びムーンサルト・プレスと連撃。場外に逃れたジェイを飯伏が追っていくと、ジェイはエプロンと鉄柵に飯伏を叩きつけ、ジェイが飯伏をリングに放り込む。ジェイが飯伏に突っ込んでいくと飯伏はパワースラムで反撃し、ムーンサルト・プレスを狙ってコーナーに上るがジェイが足を引いて飯伏を落下させ、ロープに足を絡めてのドラゴンスクリュー。ジェイは串刺しバックエルボーからブレードバスター。さらに飯伏が痛めている右足首にストンピング連打から裏投げを狙うが、振り払った飯伏がフランケンシュタイナーで場外に放り捨て、三角跳びプランチャを狙うが飯伏がコーナーに上った瞬間にリングに戻ったジェイが飯伏に足払いをかけ、飯伏が場外に転落。飯伏は立ち上がれず場外カウントが進んでいく。
飯伏がふらふらとリングに戻ると、ジェイはロープにボディを打ち付けるスタンガンからコーナーに叩きつける高速ブレーンバスター。さらにキーウィークラッシャーを狙うが、飯伏が耐えてハーフネルソンスープレックス。飯伏はジェイとエルボー合戦を展開し、ジェイのボディブローをかわして掌底連打からソバット、さらにエビ固めのシーソーゲームからぶっこ抜いて人でなしドライバー。さらにボマイェを発射するがジェイが回避してバックを取り、高速バックドロップから裏投げ、キーウィークラッシャー、さらにブレードランナーを狙うが飯伏がスクールボーイスープレックスで叩きつけ、滾ってからのボマイェ。さらにシットダウン式ラストライドを狙うが、ジェイが着地してロープに足をかけてのバックスライド。あわやカウント3となるも、レフェリーが気付いてカウントをストップ。ジェイが猛抗議する中で飯伏がバズソーキックを叩きこむ。
飯伏がカミゴェを狙うもジェイは亀になって防御。ならばと飯伏はもう一発バズソーキックを叩き込み、コーナーに上がって行くがここで外道がエプロンに上がってくる。飯伏は外道に気を取られてしまう。その隙に起き上がったジェイがコーナーに上って雪崩式SSSを狙うが、飯伏はなんとかジェイを蹴落として回避。しかし再び外道が飯伏の足を取って妨害し、その隙にジェイが飯伏をリングに引き戻して足へのショルダータックルからドラゴンスクリュー2連発からITO。
飯伏がロープブレイクするとジェイは飯伏の顔面を挑発的に蹴りつけていき、飯伏が立ち上がるとエルボーを連打も、飯伏はこれを真顔で全て受け止め、ブチ切れて覚醒。強烈な掌底からミドルキック、後頭部を打ち下ろす掌底、バズソーキック、ダウン状態のジェイへのローキックを連打。「カモン!ジェイ!来いよオラ!」と雄叫びを上げる。ジェイはエルボーで反撃するが、飯伏が即座にエルボーで返してジェイをダウンさせる。
ジェイはマトモに立ち上がれない様子。飯伏が自らの首を叩いてさらにエルボーを促すが、ジェイは打てずに膝から崩れ落ちて大の字に。明らかな三味線に飯伏は警戒心を強めながらも上から掌底やストンピングで攻撃していき、レフェリーが飯伏を引き剥がしに来ると感情的に鳴っていた飯伏はレフェリーを突き飛ばしてしまう。その一瞬の隙にジェイが下からローブローを見舞い、これを見た特別解説の蝶野正洋は「大悪党だな」と太鼓判。
ジェイは飯伏を場外に連れ出して鉄柵やエプロン、鉄柱に叩きつけていき、花道に連れ出してマウントエルボー。場外カウントが進んでいく中で飯伏がふらふらとリングに戻ると、ジェイはコンプリートショットからジャーマン・スープレックスを2連発。さらにエプロンに連れ出してエプロンジャーマンを狙うが、飯伏が耐えてハイキック。さらにスワンダイブ式のジャーマン・スープレックスで叩きつけ、シットダウン式ラストライドからカミゴェを発射も、これをかわしたジェイがSSS。さらにもう一発SSSで突き刺し、レッグロックスープレックスホールドからブレードランナーを狙うが、飯伏がバックスライドで切り返してからのカミゴェを叩き込む。
これを返された飯伏は天を仰ぎ、コーナーに上ってフェニックス・スプラッシュ。完璧に決まったが、外道がレフェリーの足を引き落とし鉄柵に直撃したレフェリーが失神。外道がメリケンサックで飯伏に殴りかかるが、飯伏は外道をカミゴェでKO。飯伏はレフェリーを引き起こしてリングに放り込むが、その瞬間にジェイが組み付いてブレードランナー。ジェイは飯伏を引き起こしてSSSを狙うが、飯伏が必死に振り払いジャーマン・スープレックスを狙うが、ジェイが足に絡みついてITO。飯伏はタップを迷う素振りを見せながらもなんとかロープブレイク。
ジェイはクロスアーム式ブラディサンデーを狙うが、飯伏が振り払ってジャンピングニー。しかしジェイはその足をキャッチしてレッグロックスープレックスホールド。ジェイはクロスアーム式ブラディサンデーからブレードランナーを狙うが、飯伏が振り払ってジャンピングニー。飯伏がカミゴェを狙うとジェイは何度もビッグブートを放って突き放そうとするが、飯伏は手を離さずゼロ距離ジャンピングニー。カミゴェを狙う飯伏にジェイはブレードランナーでの切り返しを狙うが、これをかわした飯伏がラリアット。そして後頭部に叩き込む裏カミゴェから正調カミゴェを叩き込み、48分5秒の激戦に決着を付けた。
2本の腰にベルトを巻かれた飯伏の元へ、スーツで決めたSANADAが登場しマイクを要求。
SANADA「チャンピオン、こんなときだからこそ、プロレス界の希望となるSANADAかっからの……(※噛んでしまったことで観衆から笑いが起きたのをなだめる)希望となるSANADAからの挑戦表明というギフト、受け取っていただけますか?」
飯伏「SANADAさん、僕はG1のとき、決勝戦。今でも忘れない。僕は、あのとき、負けていた。それは認めます。でも、今僕は持っているのはこの2つのIWGPインターコンチ、IWGPヘビー級のベルト。最強と最高のベルトが今僕の手元にあります!僕もSANADAさんともっともっと試合がしたい。よろしく!」
飯伏がSANADAに握手を求め、SANADAはその手をしっかりと握り返してからリングを降りる。
飯伏「今言ったとおり、次いつか分からないけど、SANADAさん、いつでもやりましょう!僕はいつも言ってる言葉があるの分かりますよね?逃げない!負けない!諦めない!そして絶対に裏切らない!そして!ほんっと~の!神になったァ~ッ!!」
<試合後コメント>
飯伏幸太
「(※2本のベルトを腰の前に抱え、ややフラついた足取りでインタビュースペースにたどり着くと、うつむいて何度か深くため息をついた後に)本当に……本当に長かった。本当に、何もかも重い。この2つのベルト、やっと重さが分かりました。ベルトの重さじゃなくて、価値の重さ。僕は昨日、『言いたいことがある』って言いました。もう一つだけ、言いたいことがあります。この“最高”のベルト、インターコンチのベルトと、“最強”のベルト、IWGPヘビー級のベルト、これを、一つにしたい。僕は“最高”も“最強”もほしいし、誰もインターコンチだけ挑戦したり、IWGPヘビーだけ挑戦したりしてない。じゃあ何の存在意義があるんですか、2冠に。僕は、これを一つにしたいと思います。そして、本当の夢を叶えたいと思います。ここから、プロレスはどんどん広がると思います。広めるために、僕は一つに統一したい。防衛ロードも、長いのは分かりますよ。最高、13回ですか。(※報道陣から「12」の声)12ですか。じゃあ僕は13を目指して頑張ります。まだまだその先もあるので」
──リング上で「神になった」と言ったが、いろんな思いがこみ上げてきたのでは?
「僕はプロレスごっこから始めて26年ですかね、小学校5年生から、本当にプロレス……本気のプロレスをやってきたんで。26年。やっとこのベルトが、自分の手に入ったと思うと、本当にうれしいですね。名前も刻まれてます」
──中学卒業時、新日本プロレスの入門テストを受けると言ったら、お母さんに泣かれて反対されたそうですが、チャンピオンになって、お母さんにどんな言葉で報告を?
「『あの時の言葉を、僕は裏切らなかったよ』って。夢が叶いました」
──「本当の夢」とは?
「僕の本当の夢は、プロレスを本当に世界一の競技にしたい。やっぱり野球、サッカー、コレには勝てない。他にも勝てないものがあるので、ジャンルを超えた部分まで行きたいですね」
──今日はその一歩になったと?
「自分はそう思います」
──48分5秒は東京ドームのメインの最長時間。何が飯伏選手を支えた?
「逃げない、負けない、諦めない。これからもそれは変わらないです」
──ジェイ選手に対して言いたいことは?
「彼のことを僕はプロレスラーとしては絶対に認めてるんで、何回でもやりたいですね。何度でも。一緒にプロレス広めようよと。敵だけど。相手がいないとプロレスは成り立たないんで。何回でもやりますよ」
──リング上にやってきたSANADA選手については?
「彼のことも、僕は認めてるんで。いつでも挑戦、大丈夫です。いつでもいいですよ。今日でもいいです。今からでも」
──まだ動けますか?
「……動けます!」
──やっぱり神ですね。
「神になりましたから」
──改めてチャンピオンとしての気持ちを。
「2つのベルトを手に入れたからには、発言力が増したと思うので、もっともっといろんなところで、いろんな場所で、プロレスをやっていきたいと思います。広めるのが、僕の仕事だと思ってるんで。プロレスのベルトがほしい。ま、それもありますけど、ベルトを獲ったことによって発言力が増すと思ってるので。プロレスをどんどん広めていきます。それはこれから分かると思います」
──その熱い気持ちで、世界を明るくしてください。
「はい、どんどん明るくします」
──次のタイトルマッチはどういう形にしたいですか?
「どういうルールでもいいし、一つになるんであれば……出来上がってるものであれば、それに挑戦したいし、2つのベルトを懸けたいんであれば、2つのベルトを懸けるし。逆にインターコンチだけ懸けたいのであれば、インターコンチだけ。IWGPヘビー級だけだったら、IWGPヘビー級だけ。何でもいいです。プロレスが広まるならば何でもいいです。何でもやります」
──昨日のリング上で、内藤選手からの言葉は何だった?
「最後の最後ですか。……全~然覚えてません」
──どうやって締め括りましょうか。
「何でも大丈夫ですよ。ホントにプロレスを広めるってことだけ、僕は思い続けてきたんで。これからも、この2つのベルトを一つにして。できますよね? できないんですか? できますよね? できます! じゃあこの2つのベルトを一つにして、どんどんプロレスを広めていきますよ。もう4回ぐらい言ってますね、僕」
──今回2日間、お客さんが声が出せない状況の中、お客さんの応援はどうでしたか?
「応援もそうですけど、本当に僕はお客さんがいないところで……無観客試合というのは新日本プロレスでも経験してるんですけど、本当にいないところでやったことが何度もあるので、関係ないですね。プロレスを今見てる人、その人たちももちろん大切です。でも、画面越しに見てる人もたくさんいるので、そちらの方にも向けて、僕はプロレスを発信したいです」
ジェイ・ホワイト
「(※フラついた足取りでインタビュースペースに向かう途中、一度手前の机にもたれかかり、何とか立ち上がると)誰も助けてくれないのか? (※振り返るが、外道はおらず、またフラフラとインタビュースペースに着席し、)今現在、俺の体は今までで一番“死”に近い状態にある。もうこんなことはこりごりだ。俺は全てを懸けてここに来た。オマエのためじゃない。俺自身のためにしたかったから、そうしたんだ。リングに上がり戦うことは、オマエのためのエンターテインメントじゃなかったはずだ。なのに俺は今、歩くこともままならない。そして(※報道陣を指して)オマエら、オマエも、オマエも、自分の2本の足で立ち、俺のことを睨んでいた。オマエらは、俺が歩くこともままならないまま、この席に着いたことをどう思ってるんだ? せいぜい楽しんでるんだろうな。ここまでやってきたこと全てを踏まえてみれば、もう少しリスペクトしてくれてもいいんじゃないか? もう少し俺に共感してくれてもよかったんじゃないか? なのにオマエらは、こんなに傷ついた俺を見て、手助けが必要な人間を見て、そんな風に笑うのか? オマエらは本当に俺のことが見えてるのか? ここにたどり着くまで、俺自身、何も疑問に思わず、やるべきことは全てやってきた。……オマエらは『スイッチブレード・ジェイ・ホワイト』の話を聞きたいんだろうが、申し訳ない、今話しているのは(※本名の)ジェイミーだ……全てを犠牲にし、ニュージーランドを出て、もう3年半、両親にも会ってない。(※以下、泣き声で頭を抱えたり、突然大声になって叫ぶなど、不安定な状態に)それだけの時間をかけて、俺は自分自身をプロレスに捧げてきたんだ! 自分を信じて、自分に何ができるか、心の中、頭の中で分かっていることを体現したつもりだった! でもそんな信念なんて、儚く崩れやがった! 今こそ自分の時間、自分の運命を生きる時だと思っていた。もうすぐで神になれたはずだったのに! 全部間違ってたんだ! そんな姿を見て、オマエら、楽しいだろう? 俺は間違ってたんだ! (※声を上げて泣く)去年もそうだった。そして今年も、俺に対する答えはノー。“NEW ERA”、新時代なんて全然来てなかったんだ……(※泣きながら笑う)。どうだオマエら、それを聞いて満足か? 俺は日本に来て、俺の大事な時間を無駄にしてしまったんだ! パンデミックもあったしな! 全部犠牲にした! (※何度も机を叩きながら)犠牲、犠牲、犠牲! ついに『WRESTLE KINGDOM』のメインに出ても、結果は残せなかった! それどころか今はどん底だ! 自分が捧げてきたもの、犠牲にしたものは何だったんだ? 俺はそんなに価値のない男だったのか? なぜ俺はここにいるんだ? もうやめる! やめてやるよ! もうこんなものに価値はない! クソッ! クソッ!(※と、目の前の机を2つとも蹴り飛ばすと、イスごと床に崩れ落ち、足を投げ出して床に座り込む)もう無理だ……。もうやりたくない……。明日だってどうなるか分からない。契約上は出場することになっているが、どうなるかなんて分からない。どうせオマエらは俺の惨めな姿を見るのが好きだから、明日も楽しみだろう? だがもうやりたくない……。8年間頑張ってきたが、もう無理だ……。負けて惨めな姿を明日も晒すかもしれないが、それ以降のことはもう何も言えない……。(※床に座り込んだまま)おい、助けてくれ! おい!(※スタッフが駆け寄り、肩を貸して控室へ連れて行く)」