【試合詳細】1・4 新日本プロレス東京ドーム大会 【IWGPヘビー&IWGPインターコンチ】内藤哲也vs飯伏幸太 【IWGPタッグ】タイチ&ザック・セイバー・ジュニアvsタマ・トンガ&タンガ・ロア 高橋ヒロムvsエル・ファンタズモ

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『バルサン Presents WRESTLE KINGDOM 15 in 東京ドーム』
日程:2021年1月4日(月)
開始:17:00
会場:東京・東京ドーム
観衆:12689人

▼第0試合 『KOPW 2021』進出権争奪ニュージャパンランボー』
<退場順>永田裕志&鈴木みのる→トーア・ヘナーレ→後藤洋央紀&YOSHI-HASHI→真壁刀義→DOUKI→高橋裕二郎→石井智宏→本間朋晃→天山広吉→ロッキー・ロメロ→SHO→タイガーマスク→ゲイブリエル・キッド→辻陽太→上村優也
34分40秒 オーバーザトップロープ
○チェーズ・オーエンズ
○バッドラック・ファレ
○BUSHI
○矢野通

▼『BEST OF THE SUPER Jr.27』優勝者vs『SUPER J-CUP 2020』優勝者スペシャルシングルマッチ 60分1本勝負
[BOSJ27優勝者/L.I.J]○高橋ヒロム
17分46秒 ウラカン・ラナ
[SJC2020優勝者/BULLET CLUB]●エル・ファンタズモ

▼IWGPタッグ選手権試合 60分1本勝負
【王者組/鈴木軍/DANGEROUS TEKKERS】●タイチ/ザック・セイバーJr.
19分18秒 エイプシット→片エビ固め
【挑戦者組/WORLD TAG LEAGUE2020優勝チーム/G.O.D】タマ・トンガ/○タンガ・ロア
※第87代王者組が3度目の防衛に失敗。G.O.Dが第88代王者組へ

▼IWGP USヘビー級王座挑戦権利証争奪戦 60分1本勝負
【権利証保持者/NJCUSA優勝者/BULLET CLUB】○KENTA
14分12秒 go 2 sleep→片エビ固め
【挑戦者】●小島聡
※KENTAが権利証の防衛に成功

▼スペシャルシングルマッチ 60分1本勝負
○棚橋弘至
17分13秒 ハイフライフロー→片エビ固め
[THE EMPIRE]●グレート-O-カーン

▼スペシャルシングルマッチ 60分1本勝負
[CHAOS]○オカダ・カズチカ
35分41秒 レインメーカー→片エビ固め
[THE EMPIRE]●ウィル・オスプレイ

▼IWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合 60分1本勝負
【第72代IWGPヘビー級&第26代IWGPインターコンチネンタル王者/L.I.J】●内藤哲也
31分18秒 カミゴェ→片エビ固め
【挑戦者/G1 CLIMAX 30優勝者】○飯伏幸太
※内藤哲也が両王座2度目の防衛に失敗。飯伏が第73代IWGPヘビー級&第27代IWGPインターコンチネンタル王者へ

飯伏が内藤を倒しIWGPニ冠王者へ!ヒロムがファンタズモに勝利し石森のジュニア王座挑戦決定!オカダと棚橋がTHE EMPIREを成敗!タマ・トンガ&タンガ・ロアが東京ドーム初勝利でIWGPタッグ最多戴冠!

第0試合

 第1・第2入場者として登場したのはチェーズと石井。石井がエルボー連打からチェーズもエルボ連打で返し飛び膝。石井が避けるがチェーズはパッケージドライバーを狙うも、切り返した石井がブレーンバスターを狙う。耐えたチェーズがビッグブーツからロープに飛んでラリアットも、避けた石井がスライディングラリアット。チェーズは避けて距離を取る。

 第3入場者として鈴木みのるが入場すると、石井とエルボー合戦。チェーズが割って入るが、石井がエルボーで迎撃し鈴木とエルボー合戦。
 チェーズは鈴木につっかかっていくが、鈴木はチェーズをエルボーでふっ飛ばし石井とエルボー合戦。チェーズは石井と鈴木に交互にエルボーを叩き込んで行くが、石井と鈴木はチェーズにエルボーを交互に叩き込み蹴散らすとエルボー合戦を続ける。

 鈴木が石井をコーナーに押し込み踏みつける中、第4入場者として永田が登場。
 永田と鈴木がエルボー合戦から鈴木が永田をコーナーに押し込み膝蹴り連発。石井がチェーズをコーナーに押し込みナックルとチョップを交互に叩き込む。

 そこへ第5入場者のヘナーレが登場。ヘナーレが石井にエルボー連打も、石井がエルボーで返すがヘナーレがロープに振る。石井がショルダータックルからエルボーも、避けたヘナーレが回し蹴りからエルボー。ロープに飛んでスピアーも、キャッチした石井が投げようとするが逆にヘナーレがブレーンバスター。ヘナーレはストンピング連打も、チェーズが背後から殴りかかる。鈴木と永田はこの間もエルボー合戦。

 第6入場者として後藤洋央紀が入場。鈴木が永田をスリーパーで絞め上げるが永田がショルダーアームブリーカー。コーナーに振っていくが、鈴木が足を伸ばしてカットしぶら下がり腕ひしぎを狙うも、石井が鈴木と永田をエプロンに落とし走り込む。鈴木と永田はエプロンでエルボー合戦を繰り広げるが、ヘナーレがダブルラリットを叩き込み場外に落下。これで鈴木と永田はOTRで失格。

 後藤はチェーズをコーナーで踏み潰していき、ヘナーレと石井がエルボー合戦からヘナーレがエルボー連打。石井がエルボーで返しコーナーに押し込むと強烈なチョップを打ち込んでいく。
 ヘナーレが膝蹴りを叩き込んでいくが、後藤がヘナーレの背後からエルボー。チェーズが後藤にエルボーからロープに飛ぶが、後藤がラリアットでなぎ倒しフォールも2。
 後藤はサッカーボールキックからロープに振って村正からブルドッキングヘッドロック。フォールも2。

 第7入場者として高橋裕二郎が入場。裕二郎は後藤にエルボー連打から後藤のガットショットをキャッチして倒すと低空ドロップキック。ヘナーレが裕二郎にスピアーから石井がヘナーレにショルダータックル。石井がヘナーレに左右のエルボーも、ヘナーレは鋭角的なエルボーからソバットを叩き込み走り込むが、石井がショルダースルーで場外に落としOTR。ヘナーレ失格。

 裕二郎とチェーズは後藤をロープに振り、裕二郎がソバットからチェーズがニードロップ。石井もフットスタンプで痛めつけていく。
 第8入場者としてYOSHI-HASHI入場。
 
 チェーズと裕二郎はYOSHI-HASHIにストンピングからコーナに押し込みチョップ連発。逆コーナーに振っていくが、YOSHI-HASHIはチェーズをエルボーで迎撃し裕二郎にチョップ。
 裕二郎はラリアットも避けたYOSHI-HASHIがバックキックから後藤が裕二郎をショルダータックルで倒し、YOSHI-HASHIと後藤でストンピング連打。
 後藤が裕二郎に太鼓の乱れ打ちを叩き込み、YOSHI-HASHIが裕二郎を羽交い締めにして後藤がエルボー。後藤が裕二郎を羽交い締めにしてYOSHI-HASHIがチョップからロープに振ってダブルショルダータックルで倒し、後藤がYOSHI-HASHIをアームホイップで裕二郎に投げつける。だが裕二郎が避けてチェーズが後藤にビッグブーツ。さらにYOSHI-HASHIにもビッグブーツから石井にガットショット連発。
 第9入場者として真壁刀義が入場。

 真壁がチェーズにエルボー連打からコーナーに押し込むが、裕二郎が真壁にエルボー。真壁は裕二郎をコーナーに振り、チェーズと裕二郎に往復串刺しラリアット。 
 さらに後藤とYOSHI-HASHIをダブルラリアットで場外に叩き出し、これでOTRとなった後藤とYOSHI-HASHIは失格。

 石井のチョップと真壁のエルボーの打ち合い。裕二郎が真壁にサミングから場外に投げようとするが真壁は耐える。

 第10入場者として本間朋晃入場。
 本間は裕二郎の背中にこけしロケットを発射し真壁を助けるが、石井が真壁にラリアット。本間は石井の背中にエルボー連発からチョップも、石井は構わず真壁にチョップを打ち込んでいく。本間が石井を蹴散らし、本間は真壁とハイタッチするかに見せてガットショットからエルボー。さらにチョップを打ち込んでいく。

 第11入場者として天山広吉入場。
 石井と本間がチョップの打ち合いも、本間は石井をコーナーに叩きつけ、真壁が本間をロープに振るが、本間は真壁のバックを取り天山がモンゴリアンチョップ。本間がヘッドバッドを叩き込み、天山とともに真壁を場外に投げ捨てる。真壁はOTRで失格。

 本間は天山にガットショットからコーナーに叩き込み、石井がチェーズをエプロンに落とすが本間が石井にエルボーからエプロンに落とそうとする。チェーズはリングに戻り、天山にモンゴリアンチョップからロープに飛ぶが、天山はヘッドバッドからナックル。さらにコーナーでチョップを打ち込んでいくが石井が天山とチョップの打ち合い。

 第12入場者としてロッキー・ロメロが入場。
 ロメロはチェーズをフランケンで投げ捨て、本間にエルボーも本間もエルボーで返しガットショット。だがロメロは本間の足を掴んで場外に投げ捨てようとするが本間は耐える。
 石井は隠れていた裕二郎をリングに投げ入れるが、裕二郎はサミング。天山はチェーズをエプロンに落とすが、チェーズはロープを掴んで耐える。

 第13入場者としてDOUKI入場。
 ロメロと石井は裕二郎をロープに振ってダブルのショルダータックルで倒しストンピング。
 DOUKIが鉄パイプでロメロに殴りかかるが、避けたロメロがガットショットからナックル。DOUKIがロープに振るがロメロがフランケンでDOUKIを投げ捨てフォーエバーラリアット。
 DOUKIは避けて鉄パイプを掴むとロメロを殴りつけるが、これを見ていたレフェリーがDOUKIの反則失格を告げる。

 第14選手としてSHO入場。
 SHOはDOUKIにスピアーを突き刺し迎撃。
 石井が天山と本間にチョップ攻撃。SHOがチェーズを場外に落とそうとするが裕二郎がカット。
 天山は本間を場外に落とそうとし、チェーズがSHOをコーナーに押し込むが石井がカットしチェーズを羽交い締めに。SHOがチェーズにエルボー連打から羽交い締めにし、石井がチョップ連打。
 石井とSHOはチェーズにダブルブレーンバスターも、そこへ本間がチェーズをフォールも2。

 第15入場者としてBUSHI入場。
 裕二郎はBUSHIをロープに振って走り込むが、BUSHIはロープをたるませ裕二郎を場外に落とし裕二郎失格。

 チェーズがBUSHIをロープに振るが、BUSHIはチェーズのラリアットを避けて裕二郎へトペ・スイシーダ。
 天山がロメロに、本間がSHOにチョップとエルボー。

 第16入場者としてタイガーマスク入場。
 ロメロのラリアットをガードしたタイガーがロメロにダイビングロスボディアタックからハイキック。さらにバックキックからフォールも2。
 タイガーはミドルキック連発もロメロはコーナーに押し込み膝蹴り連発。

 第17入場者としてファレが入場。
 ファレと石井はエルボー合戦からファレがボディブローを叩き込みコーナーに振って串刺し攻撃も、石井が避けて投げようとするが、耐えたファレがボディブロー連発からチェーズに担がせてチェーズが石井をエプロンに落とす。チェーズが走り込むが石井がロープをたるませエプロンに落とすも、ファレが石井にボディスプラッシュを叩き込み場外に落とす。石井は失格。

 本間がチェーズにボディスラムから小こけしを投下。さらにファレに掴みかかっていくが、ファレは本間を場外に落とす。
 ファレに天山がモンゴリアンチョップ連発から走り込むが、ファレはショルダータックルで迎撃し天山を担ぐと場外に落とす。

 第18入場者としてゲイブリエル・キッドが入場するが、場外でBUSHIが押さえ込みリングにあげさせない。

 ロメロとSHOがファレにダブルのジャンピグニーからタイガーとともに場外に落とそうとするがチェーズがカット。
 タイガーがチェーズにタイガードライバーからSHOがサッカーボールキック。さらにロメロがセントーンからフォールもファレがカット。

 第19入場者として上村優也が入場。
 ファレはロメロを場外に叩き出し、背後に回ってきたSHOも担ぐと場外に投げ捨てる。SHOは失格。

 上村は場外でゲイブとともにBUSHIと乱闘。
 ファレはタイガーをチョークスラムで場外に投げ捨てタイガー失格。

 チェーズがロープに飛ぶがゲイブがドロップキックで迎撃。
 上村とゲイブがファレにガットショット連発。

 第20入場者として辻陽太が入場。
 辻とゲイブと上村の若手がファレに殴りかかっていき、次々ドロップキックから辻が走り込むが、チェーズがラリアットで迎撃。さらにゲイブにビッグブーツから上村のバックを取りファレが走り込むが、上村は足を伸ばしてカット。チェーズがロープに飛ぶが、場外からBUSHIが足を掴んで引きずり落とし場外乱闘へ。
 若手でファレを場外に落とそうとするがファレは耐える。

 第21入場者として矢野通が入場。
 ファレが次々ラリアットでなぎ倒し、次々グラネードで叩き伏せる。チェーズがゲイブを場外に投げ捨てゲイブ失格。
 辻も場外に投げ捨て辻失格。
 上村も場外に投げ捨て上村失格。

 リングにはファレ、BUSHI、チェーズの3人が残り、矢野がリングに入場する前に残り4人となったため試合終了。

<試合後コメント>
BUSHI
「ハッハッハッハッハ! 見たか、結果、残ったぞ。第0試合が組まれて、この『ニュージャパンランボー』の必勝法を思いついたよ。それは、参加しないことだ。見たか? 俺は別に落とされてないよ。ね(失格になるのは)オーバー・ザ・トップロープ、3カウント、ギブアップ、そのどれかでしょ? でも俺はリングサイドにいたからね。カウントも取られてない。つまり、非協力的に不参加ならば、最後まで残る。この必勝法をゲットして、そして明日の第1試合、『KOPW 2021』決定戦4WAY、この出場権をゲットしたんだ。今年、幸先いいね。楽しみだ!」

チェーズ・オーエンズ
「(※インタビュースペースの椅子を蹴倒して)どうよ!? ファイナル4人のうちの2人がここにいるぞ! 『KOPW 2021』決定戦4WAY、タイトルマッチなのかトロフィー争奪戦なのか分からないが……トロフィーマッチかな? この2人が残ったぞ! ただ一つ、俺が今ムカついているのは……」
ファレ「前にも言ったが……」
チェーズ「ヤノ!オマエだよ! オマエにムカついてるんだ! 俺がナンバー1だったはずなのに、邪魔しやがって!」
ファレ「ろくにリングにも上がらず、あんなズル賢いことしやがって!」
チェーズ「俺たち2人、BULLET CLUBの2人が残ったんだ! BUSHI、ヤノとの4WAYは、俺たちでアイツらを倒してやろうぜ! 2人でアイツらを蹴倒してやるんだ!」
ファレ「えっ、もしオマエが勝ったら、俺はどうなるんだ?」
チェーズ「キミは今日、チャンスがあったんだからいいじゃん! 俺に花を持たせてくれよ!」
ファレ「うるさい!(※と、チェーズの胸をど突いて控室へ)」

矢野通
「2021年、KOPWから、戦いが始まった! そして私はこの激闘を勝ち抜き、明日はさらなる激闘を勝ち抜くであろう! さようなら!」

トーア・ヘナーレ
「ダメージは一切ない、見ての通りだ! ランブルなのでそんなことを言っても仕方ないが、今日は2人に勝つことができた。去年はツジ1人だったが、今年はナガタとスズキを排除することができた。すごく尊敬している2人に勝ててうれしい。アメリカには『一生懸命努力していれば、アイドルがライバルになる』ということわざがある。それがまさに今日、自分の戦いとして現れた1日だった。去年の最後に言った通りだ。(※日本語で)『2021年、トーア・ヘナーレは新日本プロレスで一番真面目な外国人』だ!」

オープニング

ドン・キナシ「プロレスファンの皆様、あけましておめでとうございます。すごい祭りが今から始まります。木梨憲武ことドン・キナシですよろしくお願いします。今回この1・4、1・5のテーマソング。『生きているうちが花なんだぜ』が選ばれました。まことに光栄です。プロレスファンの皆様ほんとにありがとうございます。私の仕事は、プロモーターの仕事でもあります。まずこの1・4に、大きな仕事を、OKが出てスゴイ方がこのリングに上がります。スゴイ方が昨日電話したら今日来てくれました。ご紹介しましょう。その方とは、この人だ!」

 会場にパワーホールが鳴り響き長州力が孫を抱えて登場。 

ドン・キナシ「1・4に駆けつけてくれた、長州力!戦っても、戦わなくてもバトル男、長州、長州力!ここで長州力さんよりご挨拶です」
長州「皆さん。新年あけましておめでとうー!・・・まだ喋んなきゃだめですか?(苦笑)みんな、選手たちもこの日を待ちわびていたと思います。どうかみなさんの熱い声援で背中を押してやってください!」
ドン・キナシ「ありがとうございます。それではまもなく始まります。長州選手による開会宣言です」
長州「それじゃあみんな!飛ぶぞー!」
ドン・キナシ「いや、そのコメントじゃなくて、それではレッスルキングダム、15!」
長州「かいさーい!」
ドン・キナシ「長州力~~!!!」

第1試合

 試合が始まるなりファンタズモは場外に降りてBOSJトロフィーを投げ捨てる。さらにジャケットも破ろうとするが、ヒロムがエプロンを走り込み場外へのドロップキック。続けてコーナーからのセントーンを投下し、リングに投げ入れるとコーナーへのデスバレーボム。
 ヒロムは再度担ぐがファンタズモは着地し場外へ転がり逃げる。

 エプロンのファンタズモへヒロムはサンセットフリップパワーボムを狙うが、ファンタズモは着地しヒロムの背中を踏み台にリングに戻ると、掟破りのサンセットフリップパワーボム。
 コーナーに座りヒロムを見下ろしたファンタズモは、立ち上がったヒロムへロープ渡りからのケブラーダを発射。

 リングに戻り、マウントナックル連打からビンタ連発。ヒロムは膝立ちでチョップを打ち込んでいくが、ファンタズモはソバットから場外に投げ捨て、ケニー・オメガを彷彿とさせるムーブからトペ・コンヒーロを狙うも、ロープの反動で中央に戻りポーズを決める。ヒロムはリングに走り込みドロップキックからファルコンアロー。フォールも2。

 ファンタズモは足を踏みつけ、悲鳴を上げるヒロムの足を再度踏みつけマッチョポーズ。
 チョップの打ち合いからファンタズモがコーナーに押し込みチョップ。
 ヒロムがチョップ連発で返していくが、その手をキャッチしたファンタズモが手を踏み潰していく。
 ファンタズモは手へのニードロップ連発から指折り。ロープに押し込み背中をひっかくと、コーナー上に座らせ逆さ吊りにしての急所攻撃。
 ヒロムをロープに寝かせるとファンタズモはセントーンを投下しフォールも2。

 ファンタズモは手を繋いでチョップからトップロープに飛び乗りロープ渡り。そのまま指を捻っていくが、ヒロムはファンタズモの指に噛み付いて動きを止めるとトラースキック。ファンタズモはコーナー上に座り込むが、正面に登ったヒロムが雪崩式カサドーラ。フォールも2。

 ヒロムは担ぐがファンタズモはお返しとばかりに指に噛みつき、スタイルズクラッシュを狙うがヒロムは逃れるとダイナマイトプランジャ。フォールも2。

 ヒロムが投げようとするがビンタの応酬。ファンタズモはスーパーキックもヒロムが避けてトラースキック。すぐさまビクトリーロイヤルからフォールも2。

 ヒロムはTIME BOMBを狙うが、ファンタズモは丸め込むも2。
 ヒロムは顔面にトラースキックから担ぐが、着地したファンタズモがアルゼンチンで担ぎ片翼の天使の体勢になるが、ヒロムが丸め込もうとするがそのままファンタズモはインプラント。
 ヒロムはトラースキックから髪を掴んで引き起こし、担いだままコーナーに上るもファンタズモは着地し延髄斬り。ファンタズモは正面に登り投げようとするが、ヒロムはエルボーで落とし、ファンタズモはそのままレフェリーに突っ込む。
 レフェリーが倒れている間にファンタズモはヒロムの急所にナックル連発から、雪崩式フランケンで投げ捨てすぐさまコーナーに上るとフロッグスプラッシュ。フォールも2。

 ファンタズモはCRIIを狙うがヒロムが丸め込むも2。
 ファンタズモはスタイルズクラッシュからフォールも2。
 
 ファンタズモはVトリガーから片翼の天使を狙うがヒロムが丸め込み担ぐとコーナーへのデスバレーボム。
 ヒロムは担ぐがファンタズモが丸め込むも2。
 ファンタズモはバズソーキックからCRIIを狙うがヒロムがフランケンで丸め込み3カウント。

<試合後コメント>
石森太二&高橋ヒロム
※スーツ姿でベルトを肩にかけた石森が先にインタビュースペースにやってくると、「あーっ、クソッ!」と叫びながら入ってくるヒロムを拍手で迎え入れる。
ヒロム「これはこれは、チャンピオン様じゃないですか」
石森「おお! 明日、俺の相手はヒロムになったか。だいぶ、ファンタズモにやられてたけど……てか、オマエ、ギリギリで勝ったな!(笑) ま、俺が明日、とどめを刺す、ってことだな(※と、マイクを置いて立ち去ろうとする)」
ヒロム「言いたいことだけ言って帰るんですか? 言いたいことだけ言って終わりですか? まぁ、俺のマイクも聞いていってくださいよ。石森さん、あなたと東京ドームで思いっきり戦えることをとても大変うれしく思います。あなたも同じでしょ? ホントは、俺とバチバチやり合いたかったんじゃないですか? どうでしょう、マイクを渡した方がいいですか?」
石森「あー、俺はファンタズモとやりたかったなー」
ヒロム「残念ながら、その願いは叶わなかったようです。それでは、明日楽しみにしていてください。『BEST OF THE SUPER Jr.』覇者、現IWGP ジュニアヘビー級王者、どちらが強いかハッキリさせましょう。楽しみに待ってます。お帰りください」
※石森は満面の笑みを浮かべながら退出。
ヒロム「あー……東京ドーム、第1試合、クソみたいな試合になっちまったな。何かは分からない。何かは分からないが、この戦い、全くフェアじゃなかったぞ。分かんねぇだろ。見てる方には分かんねぇよな。俺だって必死にそれが何なのか確かめたく、試合しちまったからな。でも、アイツは何かしてるぞ。ハッキリ言っといてやるからな。世界中の人間が見てるだろう。世界中の人間がこの試合を見ただろう。アイツは何か反則をしている。調べてくれ。(※報道陣に)何か質問があるんですか?」

──その“何か”というのは具体的に、ヒロム選手の中では何なのか分かってるんですか?
ヒロム「それが何か分からないから、あれだけ試合中、試合後、レフェリーにチェックしろと、体をチェックしろと言っていたんですが、それでも分からなかった。何があったのか分からない。ただ、フェアな試合じゃなかった」

──改めて明日のタイトル挑戦への意気込みを。
ヒロム「絶対勝ちます。それしかないでしょう。それ以外の言葉、聞きたいですか? 聞きたくないでしょう。ストレス溜まってんだよ! こっちだって毎日毎日、こんなつまらない世界で、ストレス溜めてんだ! 見に来てるお客さんだってストレスが溜まって仕方ねぇだろう! だったら、プロレスにぶつけろ! プロレスに思いっきりストレスをぶつけろ! 俺たちがそれを全て、きれいサッパリ、発散させてやる。そんな試合を、俺と石森ならできるでしょう。そしてみんなも楽しみにしてるでしょう。明日は、そのストレスを、全ストレスを、取り除いた上で、俺がチャンピオンになる。『BEST OF THE SUPER Jr. 27』覇者、そしてIWGPジュニアヘビー級チャンピオンになるのは、この俺だ」

エル・ファンタズモ
「俺の人生最大のショーで、とんでもない侮辱をされたもんだな。オマエはずっと、俺のシューズの中に何か入っていると言い続けていたが、オマエに一つ教えてやろう。俺は3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月までずっと、スーパーキックとストンピングを練習し続けていたんだ! そして最強のスーパーキックの開発に時間を費やしてきたんだ。だから、俺のキックには仕掛けなど一切ない! 俺の顔にズームして、よく見てくれよ。オマエは俺の口をこじ開けて、ずっと何か言っていたが、逆にオマエもブーツの中に何か仕込んでいたんじゃないか? そう思うと、本当に悔しいよ。本来なら俺は今日、この試合に勝って『WRESTLE KINGDOM』のDay2で、俺の親友であり、IWGPジュニアヘビー級チャンピオンである石森と試合ができるはずだった。でも、そうはいかなかった。しかもこんなに無理矢理に口をこじ開けられ、ひどい状態だ。今夜一晩、俺は眠れずにずっと考え続けているんだろう。『もし俺のスーパーキックがアイツに当たっていれば』と。まぁでも、幸運を祈るよ。オマエは持ちうる限りの運を使い果たしても、明日の試合に勝てるかどうか分からないからな。ありがとう」

第2試合


 乱戦で試合開始。タマがコーナーにタイチを振って走り込むがタイチは避けてザックが串刺しエルボー。タイチはロアにチョーク攻撃からカットに来たタマにもチョーク攻撃。そのままコーナーに押し込み、ガットショット連発から顔面をザックとともに踏みつける。タイチはザックにタッチ。

 ザックは首投げから横入り式エビ固めも2。
 ザックは腕ひしぎもタマはロープに足を伸ばしブレイク。
 ザックはエルボースマッシュ連発でコーナーに押し込みビッグブーツ。ザックはタイチにタッチ。

 タイチは首投げからチョーク攻撃。これを離すとロープに飛ぶが、邪道が場外から足を掴んで動きを止め、タマがタイチにトンガン・ツイスト。さらにエルボードロップからロアにタッチ。

 ロアはマウントエルボー連打からストンピング。ボディスラムからエルボードロップを投下しフォールも2。
 ロアはコーナーに振って追走串刺しラリアット。タマがエプロンから押さえつけロアがエルボーからガットショット。ロアはタマにタッチ。

 タマは左右のボディブロー連打からエルボー連打。さらにガットショット連発からボディスラム。ロアがトペ・アトミコからタマもトペ・アトミコ。タマはロアにタッチ。

 ロアはフォールも2。
 ロアはバックドロップからフォールも2。
 ロアはスリーパーで絞め上げ、これを離すとエルボー。ロアはタマにタッチ。

 タマはチョーク攻撃からボディブロー。さらにヘッドバッドからコーナーに振って串刺し攻撃を狙うが、タイチは足を伸ばしてカットしチョーク攻撃。タマはジャンピングエルボーでコーナーにふっ飛ばし串刺し攻撃を狙うが、タイチは避けて後頭部に延髄斬り。
 タイチはザックにタッチ。

 ロアが走り込んでくるがザックは腕へのオーバーヘッドキックから串刺しエルボー。タマにも串刺しエルボーからロアにスイングDDT。ザックはタマにヘッドロックから走り込んで足を掴んで倒しジャパニーズレッグクラッチホールドも2。
 ザックはエルボースマッシュ連発からタマのエルボーを避けてオクトパスホールド。タマはロープを掴みブレイク。
 ザックは足を踏みつけ動きをとめると、タイチが出てきてロープに振るが、タマは場外に降りるとロアがザックとタイチの後頭部にダブルラリアット。
 ロアがザックを羽交い締めにしてタマがドロップキック。
 タマはロアにタッチ。

 ロアはチョーク攻撃から背中にハンマーブロー。ロープに振るとタマがボディブローからロアがアッパー掌底。タマがガンスタンからロアがフォールも2。
 ロアはエルボーで倒し、担ぐがザックは胴締めスリーパー。これはタマがカット。
 タマがザックをロープに振り、ショルダースルーでロアに担がせるとロアはパワーボムで叩きつけフォールもタイチがカット。
 タイチに合体トンガンツイストからトレイン攻撃。スーパーパワーボムを狙うが、ザックはフロントネックで絞り上げて耐える。タイチがタマを聖帝十字陵で絞り上げて動きを止め、これを離すとザックがロアをブレーンバスターの体勢で担いでタイチがザックごと投げ捨てパワーボム。フォールも2。
 ザックはタイチにタッチ。

 タイチはタマにビッグブーツからソバット。さらに串刺しラリアットからロアにも串刺しラリアット。タマにアックスボンバーもタマは避けるが、タイチはタマとロアをダブルアックスボンバーでなぎ倒す。
 タイチはロアにバズソーキックからフォールも2。

 タイチは投げようとするが、タマがカットするがザックがタマにスリーパー。タイチがタマにビッグブーツからザックがエルボースマッシュ。タイチがエルボーからザックが投げようとするが、タマが耐えるとロアに合体攻撃を狙うが、ザックは蹴りつけて逃れるとタマにネックスクリュー。ロアがザックを蹴りつけるが、タイチがロアにラリアット。全員ダウン。
 ロアとタイチはラリアットの相打ち連発からロアをタイチがコーナーに押し込みザックが串刺しビッグブーツからタイチがハイキック。ザックがサッカーボールキックからタイチが担ぐがタマがザックにガンスタンからロアもタイチを担ぐが、着地したタイチへタマがガンスタンもタイチは耐えて正面に投げ捨てるとバズソーキック。ロアがタイチに延髄斬りからラリアットも、避けたタイチがバックドロップからフォールも2。
 タイチはパンタロンを脱ぎ捨てるが、邪道がリングに入ってくるとタイチがガットショットで蹴散らす。タマが背後でアイアンフィンガーを装着し、タイチにアイアンフィンガー・フロム・ヘル。さらにロアがエイプシットで突き刺し3カウント。

<試合後コメント>
G.O.D
タマ「(先に入ってきた邪道とハグをして)やったぞー! (邪道に向かって)I love you!」
タンガ「(邪道に向かって)I love you too!」

──史上最多の戴冠回数となったわけですけど、試合を振り返って、今ベルトを手にして、どんなお気持ちですか?
タンガ「やってやったぞ! タッグのツアーが始まった時に俺は世界に向けて言ったんだ。俺たちは今、使命に向けて進んでいるんだ、と。その使命とは何か? 一つは今年のタッグリーグで優勝すること。これは達成した。チェック! そしてトーキョードームに来て、元々俺たちのものであるはずのこのタイトルを獲り返す。これも達成した。チェック! IWGPヘビー級のタッグ王座は俺たちのものなんだ。これ以上、俺は何を言うべきか? 自分たちがここまで今年、何を乗り越えてきたかということもお前たちは理解しなければいけないだろう。俺たちが何を乗り越えたか? それは世界中で起こっているこのパンデミック。また、タッグリーグでは9つのタッグチームと戦い、そこを勝ち抜いてのトーキョードームであるということだ。そして、今日、ザックとタイチをこの場で倒して、7回目のヘビー級タッグのチャンピオンの座に就くことができた。もし、俺たちのことを最強と呼ばないのなら、何が最強なのか説明してほしい」
タマ「俺が自分の兄弟に声をかけ、ゲリラズ・オブ・デスティニーを結成したのが2016年。そしてここまでの4年間は戦いばかり。それもつらい戦いばかりだった。山あり谷あり。それも激しいものだった。ヘビー級のタッグのチャンピオンになったとはいえ、なかなか『WORLD TAG LEAGUE』で勝つことができなかった。しかし、この1年は自分たちの強さをさらに証明することができた1年だったと思う。そして、この『WRESTLE KINGDOM』で、俺たちを押さえられると思ったか? それは大間違いだ。俺たちは進むべき道を進むのみ。絶対に諦めないし、歩みも止めない。俺たちが倒れるところを見ることは、お前たちはないのだろう。もし倒れるところを見たいのだったら、完全に息の根を止めてみるがいい。そうでないならば、必ずカムバックしてみせるんだ。そして、俺を怒らせないほうがいい。なぜなら、俺を一度怒らせれば、手がつけられない状態になるのはお前たちもわかっていることだろう。しかしながら、ここ10年はとても長い道のりだった。ついにトーキョードームで初勝利を上げることができた。ゲリラズ・オブ・デスティニーの略、G.o.D。そのまま読めばゴッド、神だ。それが俺たちなんだ。7回目のIWGPヘビー級タッグのチャンピオン。史上最多の記録を打ち立てることができた。間違いなく俺たちは最強だろう(と言って、タンガと邪道と一緒にToo Sweetを決めて抱擁。その後、3人でZIMAで乾杯をしながら写真撮影に応じてから退場)」

タイチ&ザック・セイバー・ジュニア
ザック「(コメントスペースに入ってくるなりイスを蹴飛ばして激怒しながら)レフェリーはいったい何をやっているんだ! このニュージャパンのレフェリーはいったい何をやっているんだ! もしかしたら盲目なのか? ケンタはその中でも唯一と言っていいまともなレフェリーだと思っていたけど、それも間違いだったようだな。俺はニュージャパンのレフェリー全員に視力検査を義務づけたいと思う。タッグのベルトをこのトーキョードームで失うなんてあり得ない事態だ。あっちは6回チャンピオン、7回目と言っているけども、俺たちはわずか6カ月の間にこのベルトの価値を上げてやったんだ。すぐにでも再戦をしたい。今すぐにリマッチをやろうじゃないか! あいつらは自分たちがこの会社を代表するタッグチームだと言っているけども、もしそれを証明したいのなら、すぐにリマッチをして、お前たちの強さを俺たち相手に証明してみせるがいい。(脇に置いてあったZIMAを見て)あのZIMAもふざけんな! 目に入ってくるだけで気分が悪い! あっても俺たちは飲めないし、本当に胸糞悪い!」
DOUKI「どけろ、ZIMA!」
ザック「いつでもどこでもいいから早く再戦を決めてくれ。目障りだ!」
DOUKI「おい、ザックの言った通りだ! こいつらはたった6カ月で、ベルトの価値を上げまくっただろう。(それが)なくなっちまっただろう。なんだ、あの勝ち方! それよりレフェリーふざけんじゃねえ! ちゃんと見てんのか、この野郎! おいおい、目は節穴かよ! 今日は東京ドームだぞ。ちゃんとチェックしろよ、この野郎! ハァァァッ、クソッ! クソッ! 俺も責任感じてるよ。あの邪道のタコを俺がちゃんと止めてればよ、おい! おい!(と言って鉄パイプでテーブルを殴る)。こんなことにならなかったんだ、おい! このままじゃ終わらねえぞ! おい、リマッチだ! リマッチだ、あいつらと、おい! おい、邪道! てめえも俺と1vs1でやれ、この野郎! あああああああ!(絶叫)」
※タイチはDOUKIに背負われてコメントブースにやって来るが、イスに座って突っ伏したままノーコメント。

第3試合

 試合開始前、モクスリーからのビデオメッセージが流され、モクスリーは「新日本プロレスに戻ってくるぞ」と予告する。

 KENTAがなかなか組み合わずに場外へ降りる。天山がリングに戻るように要求し、リングに戻ったKENTAに小島がストンピング連打。小島はヘッドロックで絞り上げ、ショルダータックルで倒すとKENTAは改めて場外へ。
 天山とKENTAは口論になるが、背後から小島が殴りかかるもKENTAは小島を天山に叩きつけて小島にDDT。
 KENTAは小島をリングに投げ入れフォールも2。

 KENTAはネックブリーカードロップからフォールも2。

 KENTAはストンピングから後頭部にエルボー連打。さらに背中へサッカーボールキックから首4の字。小島はロープに足を伸ばしブレイク。

 小島はエルボー連打もKENTAはサミングからミドルキックで蹴倒す。
 小島は立ち上がるとモンゴリアンチョップ連発で倒し、コーナーでガットショットからマシンガンチョップ。KENTAが体勢を切り返しエルボー連打も、小島がコーナーに振って串刺しエルボーから「行っちゃうぞ馬鹿野郎!」とコーナーに登るが、KENTAは正面に登り雪崩式ブレーンバスターを狙う。耐えた小島にサミングから雪崩式ブレーンバスターで叩きつけ、串刺しエルボーから「行っちゃうぞ馬鹿野郎!」とコーナーに登りダイビングラリアット。フォールも2。

 KENTAはエプロンの小島をフロントネックで捕らえ、さらにエプロンでのブレーンバスターを狙うが小島が逆にエプロンへのDDT。
 小島はコジコジカッターを狙うが、耐えたKENTAがラリアットをかわしてDDT。
 KENTAは串刺しブサイクへの膝蹴りから串刺し低空ドロップキック。
 さらにダイビングフットスタンプからフォールも2。
 KENTAは投げようとするが、耐えた小島へビッグブーツからラリアットを狙うも、小島が逆にラリアットからコジコジカッター。
 小島はラリアットを狙うがKENTAはカウンターのパワースラム。
 KENTAは権利証が入ったアタッシュケースを持ち出すが、小島がアタッシュケースをラリアットで叩き落とすとロープに飛ぶが、KENTAがビッグブーツで迎撃しロープに飛ぶも、小島はラリアットで迎撃しフォールも2。

 小島はラリアットも避けたKENTAがブサイクへの膝蹴り。
 KENTAは投げようとするが、小島はエルボー連打からローリングエルボーで倒す。小島はショートレンジラリアットを狙うが、KENTAは掌底連打からブサイクへの膝蹴り。フォールも2。

 KENTAはgo2sleepを叩き込み3カウント。

<試合後コメント>
KENTA
「(※権利証のケースを机に置くと、報道陣に)はい、起立! 気をつけ! 礼!(※報道陣、頭を下げて一礼)はい、着席。見た? ジョンモクのVTR見た? カッコよすぎんだろ、何だアレ。誰も、アイツが戻ってくること望んでない……いや、メチャクチャ望んでたっつの。(※机を小刻みに叩きながら)メチャクチャ望んでたっつーの! えぇ!? で? 『この試合に勝ったヤツとやってやる』? いやいや、俺『やる』なんて言ってねぇよ、ひと言も。コレ!(※と、権利証のケースを指して)俺、コレ永久に守るから。オマエが、俺とやりたかったら、オマエが挑戦してこいよ。オマエ、何回防衛してんだよ。それよりも俺はコレ、防衛してっから。今日のキジマだって、年齢感じさせないぐらい頑張ったじゃねぇかよ。でも、俺のレベルじゃねぇんだよ。挑戦したかったら、オマエがコレに挑戦してこいよ。……って言いたいとこだけど、俺挑戦するぅ、勝ったから、喜んで。次、決まってんでしょ? 行くよ? やるよ? 来るの? やるよ、いつでもどこでも! 本当に俺が、シンプルに、何が言いたいかっていうと、『普通にやっと挑戦できてうれしい』ってこと。はい、起立! 気をつけ! 礼!(※報道陣、頭を下げて一礼) はい、解散!」

小島聡
「(※フラつく足取りでインタビュースペースにたどり着き)昨年の12月23日にジュース・ロビンソン選手の代打を請け負って、そこからKENTAに挑戦表明し、約2週間、とても濃密な、自分にとってかけがえのない時間を過ごすことができました。ジュースのケガはとても心配だし、ずっと『早く治してほしい』と願っています。だけど、俺に巡ってきたこの機会は、やはり逃したくはなかった。あえて“チャンス”とは言わない。別に、人のケガをチャンスなんて思いたくないから。ただ、そういう機会がたまたま俺のところに回ってきた。だから、そういう機会を逃さないようにやってこそ、長いキャリアを持っているプロレスラーだと、そう思って、今日の試合に臨みました。ですが、そんなに甘くない。だからこそ、甘くないから、今日までずっと夢中になってプロレスを続けてきたんだと、そう思ってます。そんな簡単に物事が運んだら、こんなにつらい思いで、厳しい気持ちでプロレスを続けてはいなかったと思います。いいこともいっぱいあるけど、たぶんその何倍も大変なこととか、つらいこととかの方が多いと思う。どのプロレスラーも、そういうレスラー人生を送っていると思う。だから俺みたいにとても長いキャリアの人間はそういう、頑張れば報われるというところを見せたかった。たくさんいるプロレスラーの人に。そういう姿を見てもらいたかった。そしてこんな俺にも、いろんなことを重ね合わせて応援してくれるファンの方にも、そういう姿を見せたかった。たとえプロレスラーじゃなくても、サラリーマンでもその他の仕事でも、俺と同じぐらいの年齢で、俺と同じぐらいのキャリアで、様々な悩みを抱えている人間の、その代弁者となって、俺は今日の試合に勝ちたかった。だけど、甘くないからこそ、また明日から頑張ろうと、思っています。すげぇありがたいプロレス人生だよ。こんな、30年迎えるにあたって、こんなかけがえのないパートナーが、試合前に『セコンドついてやるよ』って言ってくれる、そんないいプロレス人生ねぇだろって、俺は思ってるから。だからもうちょっと、俺のやれること、できることを、信念を持って続けていきたいと思います。ありがとうございました」

第4試合

 試合開始前、内藤哲也と木谷高明オーナーがビジョンに登場し、5億円規模のプロジェクトとしてスマートフォンゲームアプリ『新日本プロレスSTRONG SPIRITS』を2021年に世界同時リリースすることを発表した。

 オーカーンはグラウンドに持ち込もうとし、なかなか組合わずに間合いを見合う攻防。
 ロックアップになるとオーカーンが足を取ろうとするが、これをきった棚橋がヘッドロックで捕らえるがすぐに抜けたオーカーンとグラウンドの攻防も両者距離を取る。

 オーカーンは体勢を低くして猪木アリ状態から攻めようとするが、棚橋が足を出さないためオーカーンはタックル。棚橋はこれを切ってヘッドロックで絞り上げる。
 オーカーンはこれを突き飛ばして逃れるとショルダータックルで倒し、再度走り込んできた棚橋を袈裟斬りチョップで倒しボディスラム。
 起き上がった棚橋がエルボー連打からロープに飛ぶが、オカダはスカして場外に落とそうとするも棚橋はロープを掴んでぶら下がる。オーカーンはロープを掴んだ手にモンゴリアンチョップを叩き込み落下させると、鉄柱に叩き込み髪を掴んで犬に見立てながら散歩させる。オーカーンは花道でボディスラムを放ちリングに戻る。

 カウント19でリングに戻った棚橋へ、オーカーンは耳を掴んで耳削ぎチョップ。棚橋はエルボー連打もオーカーンはモンゴリアンチョップから膝十字。棚橋はたまらずロープを掴みブレイク。

 オーカーンはストンピングから棚橋の顔面を靴に押し付けて舐めさせようとするが、これを耐えた棚橋にココナッツクラッシュ。さらにビッグブーツを狙うが棚橋はキャッチしドラゴンスクリュー。
 棚橋はエルボー連打からコーナーに振るが、走り込んできたオーカーンに棚橋は太陽ブロー連発。
 棚橋はボディスラムからコーナーのセカンドロープに登りサンセットフリップ。フォールも2。

 棚橋はロープに飛ぶが、オーカーンは担いでクラッシュ・サンダー・バスター。
 エルボーの打ち合いから棚橋がエルボースマッシュ。オーカーンは膝蹴りから地獄突きを叩き込み王統流二段蹴り。さらにモンゴリアンチョップ連発から掌底を叩き込み、変形コンプリートショットからフォールも2。

 オーカーンは変形のマフラーホールドも棚橋はロープを掴みブレイク。

 オーカーンは場外へフロントスープレックスで投げようとするが、棚橋はロープを掴み逆上がりでリングに戻ると、モンゴリアンチョップをガードしビンタ。再度モンゴリアンチョップをかわしてビンタから、再々度モンゴリアンチョップを交わしてバックをとりツイスト・アンド・シャウト。さらにロープに飛んでスリングブレイド。フォールも2。

 棚橋はコーナーに上るが、オーカーンはアイアンクローで動きを止めるとリングに引きずり落としエリミネーターを狙うが、耐えた棚橋にアイアンクローで捕らえながらのコブラツイスト。棚橋はロープを掴もうとするが、オーカーンはリバースブレーンバスター気味に投げ捨てる。フォールも2。

 オーカーンは再度リバースブレーンバスターから椅子を持ち出しリングに中央に置くと、アイアンクローからエリミネーターを狙うが、棚橋はバックを取ってスリーパー。オーカーンはアイアンクローで逃れようとするが、棚橋はツイスト・アンド・シャウトからイスを掴むと場外に投げ捨てドラゴンスープレックスホールドも2。

 棚橋はうつ伏せのオーカーンへハイフライフローから、仰向けにさせてのハイフライフロー。これでフォールし3カウント。

<試合後コメント>
棚橋弘至
棚橋「はい! ありがとうございました!」

──今日は新たなコスチュームで試合に臨みましたけど、その新たなコスチュームに込めた思いを聞かせてもらっていいですか?
棚橋「派手に行きたいなと。いろいろね、こういう状況の中でどっか行けなかったり、好きなもん食えなかったりっていうのがあるから、僕の格好だけでも派手でいいんじゃないかと、そういう思いがありましたね」

──そして、東京ドームでシングルの舞台。相手はオーカーン選手でしたけども、戦ってみての改めての気持ちっていうのはいかがですか?
棚橋「ああ、強いっすよ。何が強いかって、見ての通り、凱旋帰国っていうのはプロレスラーにとっては華なんですよ。マスター・ワトもそうだし、オーカーンもそうだし、本来であれば凱旋帰国=華々しく活躍するっていうね、思いがあって海外に行ってたと思うんですよね。それがこういう状況の中で悔しいだろうなって。相手のことだけど、相当悔しいだろうなと。でも、オカダ・カズチカの凱旋が一つの形であれば、オーカーンはオーカーンなりの爪痕を今しっかり残している最中だから。今日はたまたま勝ったけど、今のIWGPインターコンチ戦線にいる選手。新日本プロレスは今、選手が充実してきてますよ」

──前哨戦でかなり膝をやられていましたけど、今日はパイプイスを持って、でも攻撃しなかった。あの時の葛藤はどうだったんですか?
棚橋「ファンの思いを乗せたかったんですけど、僕ね、自分の一番短所だと思うんですけど、怒りの持続力がないんですよ。もう昨年末のことじゃないですか? それだったらば、ドームで最高のパフォーマンスを見せるっていうほうに、僕のエネルギーが注がれてしまうんで。ただね、まだね、彼との戦いは続いていきますよ。そんな気がします」

──試合の前にプロレスがこの状況の中でできることに感謝したいというお話がありましたけども、改めてこの環境の中で東京ドームで戦ったレスラーとしての思いっていうのはどうですか?
棚橋「う~う、う~う、東京ドームのメインイベントを何回も経験してきて、昨年もイッテンヨン、イッテンゴと満員がついて、さあいよいよこっからだって。選手としてのね……残酷な話、選手としてのピークは過ぎてるかもしれない。けど、もう一度! もう一度っていう思いがあった中でのこういう状況で、本当にどうしようかなと思ったんですよ。新日本プロレスをね、もう一度盛り上げて復活させてきたって、皆さんに言ってもらえるので、残りのキャリアでベルトを狙うのはもちろんなんだけど、もう一回プロレスを盛り上げます。残りのキャリア全部使ってでも。それが今までプロレスで(徐々に涙声になり)たくさん……たくさん応援してもらった俺の最後の……最後って言いたくないけど、俺の仕事だと思います」

──こういう環境で大きな声で叫べないような状況ですけど、ファンは棚橋さんのあの一言を聞きたい、いつか聞きたいと思っていた方がたくさんいると思うんですよね。そのファンの方に最後メッセージをいただけたらと思います。
棚橋「まずはプロレスファンの皆さん、日々の生活に気をつけて。本当に行きたくても行けない状況っていうのはあると思うし、それは僕も理解しているし、だからこそ、そういう方にももちろん感謝の気持ちを持っているし、今日来てくれたファンの方々にももちろん感謝の気持ちでいっぱいだし。ただ絶対に、絶対にプロレスはなくさないから。(涙で声を詰まらせながら)状況が落ち着いたら、たまにはプロレス会場に遊びに来てください。そう思います。以上です。(立ち上がって)最後はカッコ良くポーズ写真でも撮りますか。せっかく髪型もやってきたし、体も絞ったし。(撮影が終わると)絶対もう一回おもしろくするから」

グレート-O-カーン
「(腹を押さえながらコメントブースに現れてテーブルの前でマイクを握り、息を切らしながら)ああ……負け犬に……語る言葉は……ねえんだけど……(座り込んで)あいつとさ……あいつの……なんだろう? 教えとかがよ、ねえわけじゃねえんだよ。帝国の侵略は止まんねえよ。(立ち上がって)あいつと一緒だよ(と言って、マイクを叩きつけて退場)」

第5試合

 ロックアップからオカダがロープに押し込みクリーンブレイク。だがオスプレイがエルボーで飛びかかりエルボー合戦。オスプレイが膝蹴りからコーナーに押し込みエルボーからナックル連打。
 オカダもエルボー連打で返すが、オスプレイがエルボー連打から膝蹴り。ロープに振るがオカダはオスプレイのエルボーを避けてスライディングバックエルボー。コーナーに振って串刺しジャンピングバックエルボーからガットショットを叩き込みDDT。
 場外に逃れたオスプレイを追って場外乱闘へ。

 リングに戻り、オスプレイがビッグブーツからロープに飛ぶが、オカダはビッグブーツで迎撃しオスプレイは場外へ。そこへすかさずオカダはトペ・コンヒーロを発射。
 ビーがオカダを挑発し、気を取られているオカダの顔面をオスプレイが蹴り上げドロップキックで場外に落とす。場外マットを外したオスプレイは、そこへ叩き込もうとするも、オカダが逆にDDTを狙うがオスプレイは鉄柵に叩きつけネックブリーカードロップ。
 オスプレイはオカダをエプロンに寝かせると、首と後頭部にエルボー。さらにうつ伏せのオカダの後頭部に断崖式のニードロップ。リングに戻りオスプレイがフォールもレフェリーはこれを認めない。

 オカダはエルボー連打も避けたオスプレイがバックドロップ。フォールも2。

 オスプレイはオカダをコーナーに叩き込みチョップ。さらに後頭部を蹴りつけストンピング連打。顔面を踏みつけたのちバックブリーカー。フォールも2。

 オスプレイはフェイスロックで捕らえ、バックエルボーで逃れようとしたオカダをコーナーに振り串刺し攻撃。足を伸ばしてカットしたオカダがロープに飛ぶが、オスプレイは追走エルボーからロープに飛ぶも、オカダはフラップジャックで迎撃。
 オカダはランニングエルボーからバックエルボー。ラリアットを避けてフラップジャック。
 オカダはリバースネックブリーカーを狙うが、着地したオスプレイがビッグブーツ。キャッチしたオカダがビッグブーツからリバースネックブリーカードロップ。フォールも2。

 オカダはコブラクラッチホールドも、コーナーに叩きつけて逃れたオスプレイがスワンダイブ・フォアアーム。フォールも2。

 オスプレイはバックをとるが、逃れたオカダのボディにエルボー。さらにジャーマンスープレックスホールドも2。
 オスプレイはダブルアームで捕らえるも、オカダはリバースし走り込む。オスプレイはエルボーで迎撃しスワンダイブを狙うが、オカダはキャッチしヘビーレイン。
 膝立ちでエルボーの打ち合いからオスプレイのチョップとオカダのエルボーの打ち合い。オカダはコーナーに振っていくが、オスプレイは足を伸ばしてカットしコーナー上に座るが、オカダはドロップキックで場外に叩き落とす。
 オカダは鉄柵にオスプレイを叩き込みビッグブーツも、キャッチしたオスプレイがビッグブーツ。オスプレイは鉄柵に登りオスカッターを狙うが、避けたオカダがドロップキック。

 リングに戻り、オカダはミサイルキックを発射。さらにツームストンパイルドライバーを狙うが、着地したオスプレイへ串刺し攻撃を狙う。だが避けたオスプレイがチーキー・ナンドス・キックからリバース・ブラディサンデー。フォールも2。

 オスプレイはトラースキックからフックキック。さらにストームブレイカーを狙うが、着地したオカダが後頭部にドロップキック。ロープに振るがオスプレイはスカしてロ-リングエルボー。避けたオカダがジャーマンも、オスプレイは着地しトラースキック。オスプレイはロープに飛ぶもオカダはドロップキックを放つが、オスプレイはその足をキャッチしシットダウンパワーボム。フォールも2。

 ロープにもたれかかるオカダをオスプレイはラリアットで場外に落とし、マットが剥がされた場外で投げようとするがオカダが逆に担ぐもオスプレイは本部席の机に着地。投げようとするが、オカダが担ぎ直そうとするがオスプレイはハイキックから本部席の机へのブレーンバスター。
 カウント17でリングに戻り、オスプレイは後頭部へのピッピー・チェリオ。フォールも2。

 オスプレイはパワーボムで叩きつけフォールも2。

 オスプレイはエプロンに転がし、場外へのストームブレイカーを狙うがオカダは足をロープにかけて耐える。
 オスプレイはパントキックからチョップを叩き込み、コーナーに飛び乗りオスカッターも、キャッチしたオカダがエプロンへのツームストンパイルドライバー。

 オカダはカウント18でオスプレイをリングに引きずり込み、そのまま引き起こすとショートレンジラリアット。オスプレイは手を離さないオカダにビッグブーツ連発からトラースキック。ロープに飛ぶがオカダはドロップキックで迎撃しマネークリップ。オカダはこれを離すと旋回式ツームストンパイルドライバーで突き刺しマネークリップ。オカダはオスプレイをエプロンで抗議するビーに突き飛ばし、改めてバックブリーカーからのマネークリップ。オスプレイはロープに足を伸ばしブレイク。

 オカダはオスプレイの後頭部を踏みつけ「来いオラ!」と挑発。膝立ちのオスプレイにエルボーを叩き込むとオスプレイは崩れ落ちる。
 オカダは後頭部を連続で蹴りつけ、髪を掴んで引き起こすとオスプレイはチョップ。オカダはエルボースマッシュからボディスラムで叩きつけ、コーナーに登ると正面に立たせたオスプレイにエルボー。だがオスプレイはビッグブーツを叩き込み、雪崩式スパニッシュフライ。フォールも2。

 オスプレイはオスカッターも、耐えたオカダがマネークリップを狙うが、切り返したオスプレイが走り込むもオカダはエルボースマッシュ。オカダはロープに走るもオスプレイはローリングエルボーで迎撃しオスカッター。フォールも2。

 オスプレイはマウントエルボー連発から両腕を掴んで顔面にストンピング連打。オスプレイは立たせたオカダの後頭部へのエルボーから、崩れ落ちたオカダへ走り込むがオカダはドロップキック。オカダはローリングラリアットも、避けたオカダがスーパーオスカッターを発射するがオカダはドロップキックで迎撃しローリングラリアットからマネークリップ。
 切り返したオスプレイがエルボーから、走り込んできたオカダへツームストンパイルドライバー。オスプレイがレインメーカーポーズから掟破りのレインメーカー。フォールも2。

 オスプレイはストームブレイカーを狙うが、オカダはみちのくドライバー式パイルドライバーからレインメーカーを発射し3カウントを奪った。

<試合後コメント>
オカダ・カズチカ
「(※疲れ切った表情と足取りでインタビュースペースにやってくると、机に座ってもまだしばらくはつらそうな表情を浮かべていたが、マイクを持ち)無事に、新年が明けたような気がします。やっぱり、プロレスラー、プロレス・ファンも、やっと1.4で新年でしょう。いやぁ……手強かった……。強かった、ウィル・オスプレイ。いいんじゃないの、俺を裏切って正解だったんじゃないの。今日の戦いを見て、誰も『オスプレイ、何で裏切ったの?』って、思わないでしょう。こういうプロレスラーになりたいから、こういう戦いがしたいから裏切ったんじゃないかなと思いますし、まぁ裏切ったところで、そんなに簡単にプロレス界のトップ線戦には行けないですから。俺がね、東京ドームで棚橋弘至を倒すのに、何年かかったと、思ってるのか。けっこう長いことかかったよ。そういうのも、オカダとウィル・オスプレイの戦いの歴史の一つとして、作っていけたらいいんじゃないかなと思います。まぁやっと、今日でオカダvsオスプレイ、今まではやっぱり兄弟というような感じでしたけども、対等に向き合って試合ができたんじゃないかなと思います。リング上でも、オスプレイには俺の気持ちっていうのは伝えさせてもらったんで、気になる人は、何とかして……別に、俺がここで言うことがカッコいいと思ってないですから。ただ、俺とウィル・オスプレイ、2021年1月4日からスタート。今までのオカダvsオスプレイっていうのは、ここまでの序章に過ぎないから、これからどんどんどんどん、すごい戦いが2人で行われていくと思います。ありがとうございました」
──35分を超える戦いで、最後の最後に、ついにレインメーカーが出ました。
オカダ「そうですね。まぁ、レインメーカーと言っときながら、今日も金の雨は降ってないですし、お年玉ですよ、僕から。でも、今日は本当につらい攻撃も多い中で、しっかりと立ち上がる姿ってのは見せることができたんじゃないかなと思いますし、やっぱりこういうコロナ禍の中で、少しでもね、元気になってもらわないと、僕たち戦ってる意味がないと思いますので、元気にしたり勇気を与えられるような、試合をしてですね。その中でも、やっぱりこういう状況でもこれだけのお客さんが来てくれて、声も出せない中、しっかりと応援もしてもらって、僕たちもパワーはだいぶいただいてるんで、そこはしっかり返していきたいなと思います。ホントに、プロレス関係者の皆さんもそうですし、ファンの人たちにもホントに、こういう状況でも、無事にこうやって大会ができて、ありがとうございました。まぁちょっと、棚橋弘至っぽいんで、やめときます(笑)」
──途中、マネークリップで仕留めようと思ったでしょうができず、逆にオスプレイ選手のレインメーカーを受けた時には、どういう気持ちでしたか?
オカダ「その前にだいぶ、強烈なものを食らってましたけど、あのオスプレイのレインメーカーがなければ、今日のレインメーカーもなかったと思いますし。ただやっぱり、マネークリップ、今日は決めることができなかったので、そういう意味ではまたしっかり、新しいものを考えて、マネークリップで決められるようにやっていきたいなと思います」
──オカダ・カズチカの2021年は、どういう年にする予定?
オカダ「まぁ……“オカダの年”。ホントに、僕が中心になって、プロレスを……見てる人も、オカダの戦いで熱くなってもらいたいですし、プロレスを知らない人にも、僕を知ってもらってまたプロレスに引き込んでいってですね、プロレスのよさを知ってもらいたいですし。だからやっぱり、2020年はあまりいい結果も残せなかったですし、なので、今年は“オカダの年”にして、この『新日本プロレス・ワールド』も世界中に配信されてるわけですし、どこでも見ることは可能なので、僕の戦いであったり新日本プロレスの戦いを世界中にお届けして、日本も世界も元気にしていきたいと思います」
──今日でちょうど、オカダ選手の腰からベルトがなくなって365日になります。ベルトがない1年間はどうでしたか?
オカダ「慣れましたね。今まではずっと、1年間(ベルトが)なかったということは、帰ってきてからはなかったんじゃないかなと。僕が忘れてるだけかもしれないですけど。まぁ……やっぱ淋しいですよ。やっぱり、ベルトを持って最後に入場してくるからこそ、チャンピオンのすごさっていうのは伝わると思いますし、外の世界に出て行っても、チャンピオンの影響力っていうのはありますし。ただまぁ、2020年にそこに行けなかったのは、僕がふがいなかっただけだと思いますし。今年はしっかりと、その戦いに加われるように。ホントにまぁ、今年の1.4、1.5と、去年の1.4、1.5の僕を抜いた3人が主役のような形になってますから、僕だけ置いてけぼり食らってますんで。そこにしっかりと入っていけるように、追い越せるようにしていきたいなと思います。ありがとうございました」

※オスプレイはノーコメント

第6試合

 飯伏が片足タックルも内藤が腕をとって切り返しグラウンドに引きずり込むとアキレス腱固め。飯伏がヒールホールドで切り返していくが内藤はフェイスロック。リストの取り合いから飯伏が足をとって倒し、フォールも1で返した内藤とグラウンドの攻防から飯伏がヘッドシザースで捕らえ、これを逃れた内藤と距離を取り睨み合う。

 飯伏が走り込むが内藤はガットショットからエルボー連打。ヘッドロックで絞り上げロープに飛ぶが、飯伏がフランケンで場外に落としバミューダトライアングルを狙うも、内藤はリングに走り込み水面蹴りでエプロンに倒すと場外へ断崖式のネックブリーカードロップを狙うが、飯伏は場外に飛び降りるが内藤は足をキャッチ。飯伏はこれを逃れるとエプロンに飛び乗るが、内藤はその足を掴んで引きずり落とすと投げ捨てジャーマン。着地しようとするが飯伏はうつ伏せに倒れる。

 場外カウント18でリングに戻った飯伏に内藤はストンピング連打。
 さらに首投げからヘッドシザースで捕らえ絞り上げるも飯伏はロープに足を伸ばしブレイク。
 内藤はコーナーに叩き込みエルボー連打。さらにネックブリーカードロップからフォールも2。

 内藤はフロントネックも飯伏はボディブロー。内藤はガットショットからロープを駆け上がり式のスイングDDTを狙うが、耐えた飯伏がロープに飛んだ内藤にドロップキック。
 飯伏はエルボー連打も内藤がロープに振るが、飯伏はレッグラリアートで迎撃。
 飯伏はその場飛びムーンサルトからフォールも2。

 飯伏はバックを取るが、耐えた内藤がコーナーに下がって潰し、走り込んできた飯伏のラリアットを避けてコケさせると後頭部にドロップキック。コーナーに振って串刺しキックからエプロンに着地するが、飯伏はすかさずラリアットでなぎ倒し場外に落とす。
 飯伏は場外でパワーボムを狙うが、着地した内藤がネックブリーカードロップ。
 内藤は断崖式のネックブリーカードロップからリングに投げ入れネックブリーカーからジャベで捕らえる。飯伏はロープに足を伸ばしブレイク。

 飯伏がエルボーも内藤はグロリアを狙うが、耐えた飯伏がロープに振っていき、内藤のジャンピングエルボーをキャッチしてアームホイップ。内藤は低空ドロップキックも飯伏はジャンプして避けるとそのままボディにフットスタンプ。両者ダウン。

 飯伏は串刺し攻撃も、足を伸ばしてカットした内藤が走り込むが飯伏はパワースラムからセカンドロープからのムーンサルト。避けた内藤がプルマブランカで捕らえるが飯伏はロープに足を伸ばしブレイク。

 飯伏がエルボー連打も、笑顔で受けきった内藤が腕を掴んで側頭部にエルボー連打。内藤はグロリアからフォールも2。

 飯伏をコーナー上に座らせた内藤が正面に登るが、飯伏はボディブロー連発で逃れてリングに着地するとオーバーヘッドキック。エプロンに落下した内藤を投げようとするが、内藤はリバース。走り込んできた飯伏に内藤はバックエルボー。内藤が走り込むが飯伏は断崖式のフランケンで場外に投げ捨てる。

 カウント19でリングに戻った内藤に飯伏はストンピング連打。さらにぶっこ抜き雪崩式ジャーマンスープレックスを狙うが、耐えた内藤がエルボースマッシュ連発から雪崩式リバースフランケンで投げ捨てフォールも2。

 内藤は走り込むが、飯伏がハイキックからバズソーキック。飯伏はカミゴェを狙うが、避けた内藤がデスティーノ。フォールも2。

 内藤は改めてデスティーノを狙うが、飯伏は力づくでとめて人でなしドライバー。両者ダウン。

 膝立ちでエルボーの打ち合いから飯伏がエルボー連打。内藤はビンタから浴びせ蹴り。すぐさま飯伏がラリアットでなぎ倒し、ラストライドからカミゴェ。フォールも2。

 飯伏はコーナーに登りフェニックススプラッシュを投下するが、避けた内藤がコリエンド式・デスティーノ。フォールも2。

 内藤は腕を掴んでのエルボー連打から投げようとするが、着地した飯伏がハイキックで倒しカミゴェ。フォールも2。
 飯伏はカミゴェを狙うが、エルボーで返した内藤が延髄斬りからバレンティア。さらにデスティーノを狙うも、飯伏は力づくで止めるとスタンディング式のカミゴェからカミゴェ。フォールし3カウント。

 内藤がレフェリーからベルトを奪い、飯伏に自らの手でベルトを渡す。
 飯伏はこれを受け取り掲げるが、そこへジェイ・ホワイトが登場。

ジェイ「おめでとう。お前、この試合でだいぶ傷んだみたいだから、アイスパックでもあげたほうがいいかな? 痛いよね。でも、おめでとう。でも、お前が本当のチャンピオンじゃないことは周知の事実だ。この一瞬の喜びを噛みしめるがいい。なぜならば、お前の喜びというのは、一夜しか持たないものだからな。俺がお前からすべてを奪ってやる。お前が神になる……なんてことは絶対あり得ない。なぜなら、お前が上昇しようとするならば、俺が引きずり落としてやるからだ。そして、明日、お前は大切な大切な役割があるんだから、忘れずにいてほしい。お前は俺の運命を満たすための最後のひと駒になるんだ。俺が神になるところに、お前はいなくてはいけない。IWGPヘビー級、そしてインターコンチネンタルのチャンピオンになるのはこの俺だ。イブシ、明日、お前は俺と共に新時代の空気を吸うことになるだろう」
飯伏「ジェイ、俺は、絶対に、一日じゃ終わらない。その前に、内藤さん、ありがとうございます。ジェイ、明日、もう一回、僕が、試合後、赤コーナーで立ってる姿見せてやるよ。お前は明日で終わりだ。この時期に、皆さん、本当に本当にこんなにたくさん集まってくれてありがとうございました。でも、僕は、一日じゃ終わらない!絶対に、明日も守り抜いてみせます。この、2つのベルト、僕は、この最高のベルトと最強のベルト、今持ってます。それは、この、俺だ。明日も、これをキープする。みんな、わかってますよね?僕は!逃げない。負けない。諦めない。そして明日、ジェイに勝って、本当の神になる!」

<試合後コメント>
飯伏幸太
「僕は今、本当に、本当にうれしいです。この最高のベルトと最強のベルトが今、僕の手元にあるのが夢のようです。でも、ここで終わらせたくない。明日、明日、絶対に守り抜きます。体力全開のジェイ、いつでもなんでも受けてやるよ。なんでも来いよ。僕は絶対に守り抜くから。あと一つ、内藤さん、ありがとう」

──リング上で内藤選手から直接2本のベルトを渡されましたよね? あの時のお気持ちを教えてもらっていいですか?
飯伏「やっぱり、内藤哲也からこの二つのベルトを獲るというのが夢だったんで。それが叶ったっていうのが一つ。あと、まだまだあるんですけど、今ここでは言えないです。それは明日、防衛したら言います」

──今日初めて東京ドームのメインで勝って、一番最後に花道を歩いて帰ってきたと思いますけど、あの時のお気持ちはどうでした?
飯伏「まず花道を歩くこと、メインイベントで花道を歩くこと自体が奇跡というか。僕はデビューして17年経つんですけど、本当に小さなところからコツコツやってきて……(声が詰まってしばらく沈黙してから)よく……ここまで辿りついたなと自分でも思ってます。だからこそ、明日は絶対に負けられないです」

──今日の試合に向けて捨ててしまったものをもう一度取り戻さなければいけないって言ってましたけど、どんなものを取り戻してリングに上がったのでしょうか?
飯伏「やっぱりそのプロレスって、やってるうちにドンドンやっていくことが少なくなっても、技とか動きとかが少なくても試合が作れるし、まあ勝てるようになるんですけど、この1~2年ですかね? 僕はちょっと勝ちにこだわり過ぎたな、自由さがなくなり過ぎたなと思って。もう一度昔のジュニアの頃から、もっと言えばプロレスごっこの頃から、小学校5年生の頃から戻って、改めて自分を思い直して、やっぱり捨て過ぎも良くないなと。もう一度取り返しに行ってきました」

──今日のリングにはあの重富海岸にいた飯伏少年も上がっていたということですか?
飯伏「上がってましたね。それがこの結果だと思います」

──明日のメインに関してなんですが、明日の大会で言っても棚橋選手もいない、オカダ選手もいない、そして内藤選手も出ない。飯伏選手だけだということになりますが、そこで自分が伝えたいもの、見せたいもの、背負ってるもの、そういったところの気持ちがあれば教えてほしいんですが。
飯伏「今こういうコロナの状況で、あんまり人数入れられない状況の中、やっぱり今日もこうやって集まってくれて、僕は一人でもファンの方がいるんであれば、別に僕を見たいわけではなくて、プロレスを見たいという人が一人でもいれば、どこでもタイトルマッチをやります。どこでもなんでも大丈夫です。もっともっとプロレスを広めていきたい」

──明日、改めてジェイ・ホワイト選手と戦う二冠戦に向けて、最後に一言意気込みをお願いします。
飯伏「目標であるプロレスを広めるということをずっと言ってきているんで、それは今も変わらないんで。明日これを守り抜いて、もっともっとプロレスを広めていきたいと思います。2021年は飯伏幸太の年にしたいし、僕だけじゃなくてプロレス界全体を盛り上げていきたい。そう思います」

ジェイ・ホワイト
「(外道が拍手して称える中を現れ)一夜限りのものだ。そして、明日の夜にはイブシが持っている、あの2本の輝くベルトは俺のものになる。イブシ、一夜限りだから、しっかりと楽しむがいい。何があっても、常に俺はお前を引きずり下ろす。そもそも、この権利証をお前から奪ったということも忘れてないだろうな? この権利証と同じだ。俺は全てをお前から奪い取ってやる」

内藤哲也
「(フラフラとした足取りで現れ、イスを蹴飛ばし、立ったまま)今回の俺の選択、2日連続での防衛戦にチャレンジし、その初日で敗れてしまったわけだけど、後悔はないから。そりゃ2日連続でこの東京ドームのメインイベントに立ちたかったよ。立って、2日間とも花道を反対方向に歩きたかったよ。でも、後悔はないから。お互い今日勝っても、明日ジェイ・ホワイト戦が控えている状況。そんな中、今日、100%俺のほうだけを見てくれた飯伏幸太に俺は感謝してますよ。それにしても、うまくいかないな。本当うまくいかないプロレスラー人生だよ。でもさ、こんなのも俺らしいかな? 俺らしいでしょ。俺らしいプロレスラー人生だよ。(机をバンバン叩いて)さあ、(もう一度机をバンバン叩いて)さあ、明日からいったいどこに向かおうかな? 何を目指そうかな? ちょっと今、わかんないけどさ。でも、でも、はっきり言えることが一つだけあるよ。それは……俺はまたこの東京ドームのメインイベントに帰ってくるから。この東京ドームのメインイベントに、また必ず帰ってくるから。その時をトランキーロ、焦らずに、お待ちください。アディオス!」

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