最年少戴冠記録のかかった三冠ヘビー級王座戦を諏訪魔が勝利し阻止!「ジャンボ鶴田さんの背中を追いかけていく」
3日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『2021 NEW YEAR WARS ~ReOStaff株式会社 presents~』が行われ、諏訪魔が青柳優馬を制して三冠ヘビー級王座を防衛した。
諏訪魔は昨年3月に夢の五冠王(三冠ヘビー級王座+世界タッグ王座)を達成し、その後 “暴走大巨人”の盟友であり、世界タッグ王座のパートナーである石川修司とかねてから夢として語り合っていたどちらが勝っても五冠王となる“究極の五冠戦”も実現。昨年史上3人目のチャンピオン・カーニバル全勝優勝者となったゼウスとの対決も制して五冠王の座を守ってきた。
しかし、2日に行われた年始めの大会で世界最強タッグ決定リーグ戦優勝チームである“NEXTREME”宮原健斗&青柳優馬に敗れてついにタッグ王座陥落。暴走大巨人もケジメの解散が決まり、諏訪魔は単身この日の三冠王座戦に臨んだ。
対する挑戦者の青柳は、この日の三冠戦を制すれば五冠王となる一戦であり、宮原健斗の持つ三冠王座の最年少戴冠記録(26歳11ヶ月)を25歳2ヶ月で塗り変える大一番に。
青柳は各種エルボーを軸に真っ向から攻め込んでいき、諏訪魔もチョップで応戦しつつ普段はあまり見せない延髄斬りなども織り交ぜて対抗。諏訪魔の息もつかせぬ打撃のラッシュに対し、青柳は必殺のエンドゲーム(※フロントネックロック+ハンマーロック)に向けた腕攻めを蓄積させていき、隙あらばロコモーション式ジャーマンなどの投げ技も繰り出していく。
終盤に青柳のエンドゲームが決まり、決着かと思われたが諏訪魔はド根性でギブアップせずに耐え、勝負を焦る青柳にバックドロップ2連発からラリアット、そしてバックドロップ・ホールドと怒涛の畳み掛けを見せ、王座防衛に成功した。
試合後、マイクを取った諏訪魔は「新しい世代で一人だけ注目してるやつがいる」と、かつて無観客試合で三冠王座戦を行った元WRESTLE-1王者の芦野祥太郎を呼び出し「あの時の感覚が忘れられねー。お客さんのいる前で、もう一回三冠戦やろうじゃねーかよ。正々堂々さ」と挑戦者に指名。芦野もこれを受けて立つ姿勢を見せ両者は拳を合わせた。
バックステージに戻った諏訪魔は「シングルプレイヤーとして急成長してるよ、アイツは。こんなに追い詰められるとは思わなかった。アイツ何歳だ?25歳?俺、プロレスに入ってないからね。27で入ったときには出来なかったよ。恐ろしいな。まだまだ伸びしろがいっぱいあるから羨ましいと思うね。今年一発目に青柳とやれて俺は良かったと思ってる」と青柳を高く評価し、今後の成長に期待を寄せる。
そして、秋山準がDDTの『D王 GRAND PRIX』を制した際に残した「プロレス界で認められたシングル王者はIWGP・内藤哲也、GHC・潮崎豪、KO-D・遠藤哲哉の3人だけ」という旨の発言について問われると、「俺は全日本プロレスを愛してるし、全日本プロレスのプロレスが一番だと思ってるからね。俺はこの三冠のベルトの価値をどんどん上げていきたいと思う。それは一意見だと思うしね。そこに俺はどうこう言うことはないですよ」と冷静に語った。
最後に、記者の1人から「闘いぶりがジャンボ鶴田さんのようだった」と言われると「いやいや、鶴田さんは偉大ですよ。憧れますよ。あの人のスケール感には敵わないんだけど、追求はしたいよね。って僕はホントに思いますよ。全日本プロレスの偉大な先輩ですよ。大学のレスリング部の先輩でもあるし、背中は追いかけますね」と謙遜しながら照れ笑いを浮かべ、2年後に迫った全日本プロレス旗揚げ50周年まで王座防衛を続けていく覚悟を語った。