秋山準がD王GP初出場初制覇しKO-D王座へ挑戦表明!「プロレス界で認められたシングル王者はIWGP・内藤哲也、GHC・潮崎豪、KO-D・遠藤哲哉の3人だけ」

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 元全日本プロレス社長の秋山準が初出場となった、DDTプロレス最強決定リーグ戦「D王 GRAND PRIX 2021」を制して初優勝を飾り、来年2月14日に神奈川・カルッツかわさきで開催されるビッグマッチで、遠藤哲哉が持つKO-D無差別級王座に挑戦することが決まった。

 同団体は27日、東京・後楽園ホールで20年の最終興行を開催。メインイベントでは同リーグ戦の優勝決定戦で秋山と、“DDTの若きエース”竹下幸之介が激突した。両者は11月3日の東京・大田区総合体育館大会で初の一騎打ちを行い、秋山が勝利しており、竹下にとっては雪辱戦となった。

 序盤、秋山は竹下が傷めている左腕にマトを絞って、場外で鉄柱やフェンスにぶつけるなど集中砲火。これを耐えた竹下はドラゴンスクリュー、低空ドロップキック、足4の字固めなどを繰り出して、秋山のヒザを攻め立てた。20分過ぎ、竹下は投げ捨てジャーマン、ラリアット連打、パワーボム、ザーヒー(ヒザ蹴り)で怒涛の攻撃。しかし、変型ジャーマンを狙いにいったところ、秋山がチキンウイング・アームロックで切り返した。さらに、秋山はヘッドシザースとの複合技に移行し、渾身の力で左腕を絞り上げた。ここで、これ以上は危険と判断したレフェリーが試合を止めて、秋山が勝利を飾った。

 試合後、秋山は「レンタル移籍して、DDTの選手と精いっぱい闘いました。この『D王』、出ているのはみんな素晴らしい選手です。どこにも負けるような選手はいません。みんな聞いてたら、自分でしっかり思ってくれ。誰もダメなヤツはいないから。いろんな選手とやってきて、君たちは素晴らしい選手だ。どこに行っても絶対に恥ずかしくない選手だ。でも、その素晴らしい選手の頂点が俺だ。『D王 GP』王者として、(プロレス大賞の)技能賞を獲った遠藤哲哉、挑戦させてもらうから。このプロレス界には、(プロレス大賞で)認められたシングル王者が3人。IWGP・内藤哲也(MVP)、GHC・潮崎豪(殊勲賞)、そして、KO-D・遠藤哲哉。この3人だけだよ。遠藤、1回負けてるけど、この勲章持って、もう1回前に立たせてくれ!」とマイク。

 さらに、秋山は「高木(三四郎)社長、僕をDDTに招き入れてくれて本当にありがとうございます。そして選手、社員、関係者の皆さん、ありがとうございます。最後に全日本プロレスのファンの方、ありがとうございました」と締めくくり、リングを降りた。

 バックステージで秋山は「ゲストコーチとして来て、7月からレンタル移籍。チームにも支えられ、最後、決勝戦に立てて優勝することができました。勝者は2月14日、KO-Dに挑戦できると決まっているので、そこまでは『D王 GP』覇者として、しっかり務めて遠藤哲哉の前に立ちたいと思います」と話した。

 続けて、秋山は「(ビッグマッチのメインで)気合い入ると思います。ビッグマッチでシングル、そこに気負いはないです。今日もそうだし。ビッグマッチで俺に何か緊張なりなんなりがあるなら問題だけど、そこの緊張はない。ただ今日もそうだけど体調管理、気管が強くないので、風邪とかひかないように細心の注意を払って。コロナもあって気を付けてきたし、2月14日まで、自分の体調をしっかり整えてチャンピオンの前に立てるようにしていきたい。さっきも言いましたけどシングルのチャンピオン、プロレス界で認められた3本、そのうちの一つに俺は挑戦するので。覚悟をもって、そのチャンピオンベルトに恥じぬようにいきたいと思います」とコメント。

 さらに、秋山は「(竹下の気持ちは)メチャメチャ感じましたけど、少しの差で俺の勝ちかな。それはリング上でも言いましたけど、みんなに感謝してここまで来て、ここで負けたら・・・。全日本に入ったときにも思ったんですよ。俺が入ったときに新日本にはレスリングの優秀な人が3人入った。俺が変な闘いをしたら、(ジャイアント)馬場さんの顔に泥を塗る。だから俺はしっかりしなきゃいけないと思って。今回は全日本から離れて高木さんに拾ってもらって、このオッサンがしょうもない動きをしてたら高木さんの顔に泥を塗る。その気持ちで精いっぱい務めました。高木社長の『新日本に追いつけ、追い越せ』という言葉に燃えたし、俺もやらなきゃいけないと思ったし。それが答えです。DDTの全選手に言いたいです。みんな素晴らしい選手。現に俺は2つ負けているし。(D王に)出た選手、みんな素晴らしい。だけど『俺たちなんか』というのが、どこかにあるかもしれない。でも君たちはすごいって。それは下の子も全員。別に新日本が悪いとは言ってないよ。新日本ははるか彼方にある。だけどそこに少しでも追いついて、追い越せるところにまでみんなでもっていければ、最高じゃないですか? それが高木社長からの言葉だと思うので」と述べた。

 一方、敗れた竹下は「闘って・・・負けました。絶対に負けてはいけない試合で負けました。死んでも、この左腕でも首でも腰でもヒザでも、骨の1本、2本折れても絶対に次はギブアップしてやるもんかって、覚悟をもってリングに上がりましたけど、どんな形であれ自分の負けです。でも、大田区の負けとは自分のなかで違う。今日は僕のプロレスで闘えた上で、僕が負けました。だから僕は順番で言うと今、一番後ろかもしれないけど、絶対に秋山準を僕の手で参ったと言わせてやります。僕はあきらめません。秋山準がこれからどこへ行こうと、どこまででも追いかけます。今日で秋山準を倒すという、本当の意味で目標ができました。僕にとって初めての壁ができたと思います」悔しさを噛み殺して前を向いた。

 また、高木社長は「今年1年間は本当にいろんなことがありすぎて。今年は思うようにいかなかったし、4月から1ヵ月間丸々何もできなかった状態だったので。そのなかで5月からじょじょにやっていって。僕らからすると反撃の狼煙じゃないけど、5月から秋山準選手に『TV SHOW!』にレギュラー参戦してもらって、(7月1日付で)全日本からレンタル移籍で来てもらって、本当に我々としても刺激になりましたし、秋山選手もおそらく刺激になったと思いますし、いろんな意味で感謝しています。もちろんDDTの選手みんなにも厳しい状況だったと思うけど、よく耐えてくれた。そして今日、チケットがソールドアウトしました。この状況のなか、お客さんも来ることに勇気が必要だったと思うし、来ることに葛藤があったと思うけど、このなかで来てくれたお客さんに本当に感謝したいです。秋山選手に言われて、『ハッ』と思ったんですけど、今年はプロレス大賞も6年ぶりに(遠藤が)技能賞をいただいて、若干自分の中で遠い存在だったのが、また近くにやってきて。業界の頂点をもう一回狙いたいという気持ちがまた出てきました。そのなかでも前々から言ってるように地固め、足固めというのをある程度の期間までしたら、21年はこのコロナウイルスの感染状況を見ながら反撃の年にしたいかなと思っています。まだもうちょっと足固めの部分はありますけど、そのなかで秋山選手の優勝は50歳の自分にとっても、すごく励みというか刺激になりました。だから選手が胸を張ってがんばれるような環境をつくっていきたいと思います。一生忘れられない年になると思うんですけど、そのなかでがんばってもらった選手、スタッフ、社員、お客さん、すべての人に感謝したいと思います」と、コロナ禍に悩まされた20年を総括した。

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