愛媛プロレスのライジングHAYATOがアジタタッグ王座奪取に失敗も心は折れず!「何年かかっても絶対にプロレスの神様を振り向かせます」
24日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『2020 旗揚げ記念シリーズ ~ReOStaff株式会社 presents~』が開催され、ゼウス&イザナギがアジアタッグ王座の初防衛に成功した。
イザナギとは丸山敦が悪に染まって変身した姿であり、大阪プロレス時代から縁が深いゼウスを引き込んで新ユニット“PURPLE HAZE”を結成。ゼウスもかつての“怖いゼウス”のファイトを取り戻し、今年8月にはイザナギとともにアジアタッグ王座戴冠を果たしたほか、今年のチャンピオン・カーニバルをジャンボ鶴田、スタン・ハンセンに次ぐ史上3人目の全勝優勝を果たすなど結果を残し続けている。
しかし、今月5日の後楽園ホール大会では、愛媛プロレスの若手であるライジングHAYATOがイザナギから3カウントを奪う大金星を挙げて盟友であるフランシスコ・アキラとともにアジアタッグへの王座挑戦権を獲得。
HAYATOは全日本での初の王座挑戦に向けて「僕が全日本で結果を出して全国のローカルレスラーの星になる!」と気炎を上げ、愛媛県松山市に本部を置く空手道場『芦原会館』の館長へ弟子入りして特訓を積んだ他、かねてより力を入れていた肉体改造に磨きをかけて今月18日には、47都道府県全てで開催する日本最大のコンテストであり世界初の男女の年齢別ミスター&ミスコンテストである『ベストボディ・ジャパンコンテスト』のジャンル別&職業別 プロスポーツ部門で見事優勝を果たすなど万全のコンデイションで臨んだ。
試合が始まると、イザナギが老獪な技術で若い挑戦者2人を翻弄し、ゼウスが徹底してイザナギのサポートに回ったため序盤はイザナギの独壇場に。
しかしアキラはトペ・コンヒーロやメテオラなど縦横無尽の空中殺法で盛り返していくと、HAYATOも全日本では見せていなかったスワントーンボムやコークスクリューキックなどの引き出しを開けていき、必殺技であるしまなみドライバーの体勢へ。
挑戦者組の大金星かと思われたが、ゼウスがカットに来るとHAYATOは技を解いてトラースキックで迎撃に向かい、その隙を見逃さなかったイザナギが仙人の首固めで丸め込んで3カウント。
カウント2で返したつもりだったHAYATOはすぐにまたしまなみドライバーを狙っていくが、レフリーに試合はもう終わったことを告げられると信じられないといった表情で猛抗議も裁定は覆らず、アキラとともに肩を落として去っていった。
バックステージに戻ったHAYATOは、「アキラは10代の頃から母国のイタリアからこの異国に来てプロレスで夢をつかもうとしています。そして僕も愛媛から東京の全日本プロレスに来て、アジアタッグを獲って『ローカルレスラーの星になる』という目標を持ってやってきました。でも、正直言って僕たち2人は、身体も大きくないし、生まれた場所も、育った場所も、決してプロレスが盛んな場所じゃなかった。この時点で『プロレスの神様に選ばれてないんだな』って、そう思っていました。今日はまだプロレスの神様は僕たち2人に振り向いてくれませんでした。でも、ここから何年かかっても、何十年かかっても、いつか絶対に僕たち2人はプロレスの神様を振り向かせます」と涙をこらえながらも力強く語り、未来の王座戴冠を誓った。