世界ジュニア王座V3達成の岩本煌史が世界最強タッグでヘビー級狩りを宣言!「身体の小さい奴がデカい奴に勝った方が面白いんだよ!」
24日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『2020 旗揚げ記念シリーズ ~ReOStaff株式会社 presents~』が開催され、岩本煌史が青柳亮生を撃破して3度目の世界ジュニア王座防衛に成功した。
全日本プロレスのジュニアヘビー級戦線は、当時世界ジュニア王座を保持していた青木篤志さんが昨年6月にバイク事故で亡くなったことにより大きく揺れ、一時はDRAGON GATEの横須賀ススムに流出を許すも、今年7月に全日本ジュニアを背負う岩本煌史が奪還し「全日本プロレスジュニアで新世界を作り上げていく」とその熱い思いを語っていた。
その宣言通り、岩本は20年ぶりに開催されたあすなろ杯で全勝優勝を果たした2年目の田村男児に胸を貸して初防衛に成功すると、9月にはキャリア24年目にして初参戦の日高郁人を相手にV2を達成。新人から大ベテランまで誰が相手でも防衛戦を行うというビジョンを示した。
そして、新たに挑戦に名乗りを上げたのは2年目の青柳亮生。
全日本プロレスのヘビー級戦線で将来を期待される青柳優馬の弟であり、昨年1月にデビュー後はその優れた運動神経で打点の高いドロップキックなどを武器に闘ってきたが、怪我に泣き、約5ヶ月の欠場期間で他の同期に大きく差をつけられてしまう。
しかし、亮生は折れること無く努力を続け、「身体のデカい選手が多い全日本で闘っていくには飛び技しか無い」とムーンサルト・プレスに磨きをかけ、先月行われた世界ジュニア次期挑戦者決定戦では佐藤光留を相手にファイヤーバード・スプラッシュを解禁して大金星を挙げ、見事挑戦権を獲得。
この一勝は亮生を大きく成長させ、17日の大阪大会では岩本をファイヤーバード・スプラッシュでKO状態に追い込むなど自信をつけた亮生は試合で見せる気迫も変わった。
この日の大一番に向け、亮生は新コスチュームに髪を明るく染めた新しい装いで登場。序盤こそパワーで勝る岩本が首攻めを起点として試合を優位に運んでいくが、亮生は自らが再起をかけて身に着けたトルニージョやムーンサルト・プレスなどで猛攻をかけ、岩本の孤高の芸術をリバースフランケンシュタイナーで切り返す機転も見せる。
亮生が満を持してファイヤーバード・スプラッシュを狙っていくが、岩本は雪崩式の一本背負いで切り返すと、ラリアット、ブレーンバスター、孤高の芸術とラッシュをかけて3カウント。岩本は倒れ伏す亮生の胸に拳を当て、亮生の大健闘を讃えた。
バックステージに戻った岩本は、「亮生とシングルで闘ったのは半年以上ぶりかな?もう別人。顔つきも、体つきも違う。『怪我で遅れ取った』って彼は言っているけど、それで彼の反骨精神は若い奴の中で誰よりも強くなってると思う。亮生は昔から丸め込みを使うイメージがあったけど、今日は1回も使わなかった。あいつはもう自分の技に自信を持っているっていうことなんで磨きをかけていけばいいし、あいつがさらに成長したときにまたチャンピオンとして挑戦を受けたい」と亮生の覚醒を高く評価。
そして、自身がヘビー級のタッグリーグである世界最強タッグ決定リーグ戦にジェイク・リーと出陣することに触れ、「全日本プロレスの世界ジュニアヘビー級王者として、あのヘビー級たちの猛者の中の、最強タッグで証明してやるよ。勝ってやるよ。『ジュニアだから負けたかぁ』とか、『ジュニアだからやっぱヘビーに勝てないかぁ』って……違うって。小さいからこそデカい奴に勝った方が面白いんだよ。それを俺が証明してやるよ」と階級を超えた強さを証明していくべく気迫をみなぎらせた。