【試合詳細】9・20 アイスリボン後楽園ホール大会 【ICE×∞】鈴季すずvsつくし 【FantastICE】世羅りさvs朱里 【トライアングルリボン】ラム会長vsトトロさつきvsレディー・コウジュ
『リボンの騎士たち2020』
日程:2020年9月20日(日)
開始:11:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:446人
▼6人タッグマッチ 20分1本勝負
[Joint Army]○松屋うの/本間多恵(Beginning)/進垣リナ(2AW)
8分30秒 松屋スペシャル
星いぶき/バニー及川/●Yappy
▼トライアングルリボン選手権試合 15分1本勝負
【王者】○ラム会長(666)
7分28秒 ラ・シージャ→エビ固め
【挑戦者】●トトロさつき
※もう1人は【推薦者】レディー・コウジュ(新宿二丁目プロレス)
※第36代王者が初防衛に成功
▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
[フランクシスターズ]柊くるみ/○宮城もち/藤田あかね
14分49秒 メタボリックサンド→エビ固め
[Rebel&Enemy]雪妃真矢/山下りな(フリー)/●尾﨑妹加(フリー)
▼氷結封印マッチ 4WAY時間無制限1本勝負
○藤本つかさ
8分25秒 塩
●氷結面
※試合途中で氷結と氷結面が分離し5WAYとなる
※もう3人は星の坊ハム太郎、死神マシーン1号、氷結
▼FantastICE選手権試合 30分1本勝負
【王者】○世羅りさ
8分14秒 断崖式羅紗鋏→体固め
【挑戦者】●朱里(MAKAI)
※初代王者が2度目の防衛に成功
※ノーロープ・アイスリボン式ランバージャックルール
▼ICEx∞選手権試合 30分1本勝負
【王者】○鈴季すず
16分35秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド
【挑戦者】●つくし
※第31代王者が初防衛に成功
18歳になったすずがつくしを撃破しICE×∞王座初防衛!世羅がFantastICEを防衛し朱里がアイス参戦に一区切りを表明!ラム会長がトライアングル王座を防衛!藤本が氷結を再封印!
オープニング
大会のオープニングでは選手入場式が行われ、この日の挨拶はつくしが担当。
つくし「本日はご来場、誠にありがとうございま~す!早速ですが『アイスリボンをはじめて見るよ!』っていう方は手を挙げてください!(会場を見回して)あぁっ!女性の方!プロレスラーになりませんか?!ありがとうございます。いっぱいいますね!ありがとうございます。今日、自分はすずが持っているシングルのベルトに挑戦します。必ずベルトを取って、新チャンピオンになりたいと思います!それでは『リボンの騎士たち2020』スタート!」
第1試合
6人それぞれ握手を交わし、クリーンに試合が始まるかと思いきやJoint Armyの面々が背を向けた瞬間にいぶきらが奇襲。ジョイアミの3人をコーナーに押し付けて3人でトレイン攻撃を見舞い、3人での合体ジャベでうのを固めてポーズを決めようとするも、その寸前に多恵がカット。
ジョイアミの進垣が捕まる展開となり、バニーがドロップキックを連打して串刺しドロップキック、ミドルキックと攻め立てていくが、進垣はエルボーをキャッチして脇固め。Yappyがこれをカットするとうのが加勢に入り、進垣のフェイマサー、うののドロップキックが連続で入り、進垣は多恵にタッチ。
多恵はロープに飛ぶが、エプロンからYappyがチョップを叩き込み、その隙にバニーがソバットからのドロップキックを叩き込んでいぶきにタッチ。
いぶきは多恵をフェイスクラッシャーで叩きつけて逆水平チョップも、多恵はエルボーで応戦。両者正面から打撃を打ち合っていくも、いぶきの大振りのチョップをキャッチした多恵が飛びつき腕十字。これをカットされると貫通ドロップキックを叩き込んでうのにタッチ。
うのはドロップキック、大外刈りからの腕十字を狙うも、Yappyとバニーがカットに来る。その2人を進垣と多恵が捕らえてジャーべの三重奏。うのはバックブローからロープに飛ぶが、いぶきがカウンターのダブルチョップを叩き込み、ライトニングスパイラルの体勢に入るが、ここでYappyが猛烈にタッチを要求。
試合権利を得たYappyはうのへヒップドロップを2連発。そしていぶきがモンキーフリップでロープに叩きつけ、バニーがミドルキックでロープ際に追い込んでから3人でロープへの貫通攻撃。さらにYappyがラリアットを狙うが、うのはこれをかわしてコブラツイスト。Yappyが逃れようとするとグラウンドコブラから入るアキレス腱固め。Yappyがこれをブレイクするとバニーがドロップキック、いぶきがライトニングスパイラルで加勢するが、その間にコーナーに上っていた進垣がダイビングクロスボディ、多恵がミサイルキックを叩き込み、うのがスピアーから松屋スペシャルでギブアップを奪った。
第2試合
異常なハイテンションで入場したコウジュが観衆に存分にその美尻を見せつけてからリングイン。
3人で向かい合ってにらみ合う中でゴングが鳴るが、コウジュが突如『Telephone』を歌いながら尻を振って踊り始め、それをかき消すかのようにラム会長が『香水』を歌いながらリング上を転げ回って踊り始めたためリング上は早くも混沌に包まれる。
満足した二人はトトロをじっと見つめてトトロにもなにか歌うよう言外に促すと、トトロは『となりのトトロ』を歌いながらリングを練り歩き、ラム会長&コウジュは「夢だけど!夢じゃなぁ~い!」と叫びながら一晩にしてどんぐりの木がすくすく育ちそうな踊りを踊る。
満足した二人はトトロを襲撃するが、トトロは2人まとめて蹴散らしてロープ際に寝かせてからのフットスタンプ。トトロは変形逆エビ固めでラム会長を捕らえるが、コウジュが尻を突き出しながら後ろ向きに走って突撃しカット。
トトロとコウジュはそのまま尻をぶつけ合うが、トトロは「コウジュ、アンタやっぱりええ尻してるやん!一緒にやるぞ!」と共闘を呼びかけ、コウジュも「OKOK!ナイスヒップ!」と呼応するが、トトロが即座に裏切ってコウジュへ串刺しラリアット。さらにラム会長が「This is ラムちゃんカッター!」と叫んでからの同技を見舞い、「どうですかお客さん!」のセリフ&顔マネで黒田哲広をリスペクト。
ラム会長はコウジュを串刺し逆水平チョップで追い込んでいくが、その背後から突っ込んできたトトロが2人まとめて串刺しボディスプラッシュで圧殺。さらにトトロがラム会長へセントーン、ボディプレスを見舞い、カミカゼからのフォーリングトトロ。コウジュがこれをカットすると、トトロとのエルボー合戦に打ち勝ってドロップキック。
勝利を確信したコウジュが足元に倒れるトトロの目の前で腰を振っていると、ラム会長がコウジュにコードブレイカーを見舞い、着地時にトトロへセントーンを見舞う形に。ラム会長はドロップキックでトトロをロープ際にふっとばしてからの619、そして最後はラ・シージャ(ダイビング・ボディシザース・ドロップ)で3カウント。ラム会長が初防衛を果たした。
ラム会長「こんなの防衛すんに決まってんだろ!まあ、お前(コウジュ)は論外として、トトロさつき。どんどんレベル、上がって来てんな?でも、今日私に勝てなかった。こういうじゃじゃ馬なスタイルも大事になって来んだよ、プロレスやってっと。でも実力上がって来てっからよ、またこのベルトに挑戦して」
トトロ「こういう猛獣も扱えるようになってもっと強くなるんで、そのときは是非また挑戦さしてください。ありがとうございました」
ラム会長「まあ、今日私が防衛したっていうことは、またこの防衛戦が出来るということで。……私と真剣勝負したい奴、出てこいやっ!」
ラム会長が某本部長のモノマネで男の中の男を呼び込むと、先日のラム会長15執念大会で挑戦を表明していたASUKAMAとあかねが入場し、ASUKAMAとコウジュをヒップアタックで蹴散らしてマイクを取る。
ASUKAMA「ラム会長、アンタ9月5日の666で、このワテ、世界のASUKAMAとあかねを挑戦者に指名してタイトルマッチやるって言うてたやんか」
あかね「言うてたやんか。ワシ裏におってよかったわ、入場前で」
ASUKAMA「なに勝手に今日やってんねん。あんな、ワテは今日タイトルマッチ組まれるもんと思って、今日のために来日したんやで」
藤田「そうなんや」
ラム会長「いやいやいや。Twitterで『来日延期でお願いします』って言ったよね?」
ASUKAMA「もう航空券取ってたんや!」
ラム会長「ああ、そうだよねぇ……」
藤田「でもあの2週間とかいうやつ大丈夫だったんですか?」
ASUKAMA「隔離されてたわ」
ラム会長「えっ。でもそんなに防衛戦やりたい?」
あかね「やぁりたいよぉ」
ラム会長「そうだよね。『出てこいや!』って言ったしね」
ASUKAMA「ラム会長、次のアイスリボンのビッグマッチはいつや?」
ラム会長「えーっと、10月3日、横浜……」
あかね「ラジアント!」
ASUKAMA「せやったら10月3日、ラジアントでこのワテ、世界のASUKAMAと、そこの藤田あかねで」
(あかねがASUKAMAを改めて眺めて吹き出す)
ラム会長「大丈夫かなあ。あたし慣れてるけど」
藤田「いや、うん……インパクトすげーなと思って……」
ASUKAMA「ワテらの挑戦そこで受けるか、受けないか、いまここでハッキリさせや!」
ラム会長「もう、やってやりますよ“それだったら!10月3日な?」
AUSKAMA「10月3日、また来日してやるから」
ラム会長「えっ?!帰るの、1回!1回帰るの!?」
ASUKAMA「ワテは忙しいんや!このあと1時半から池袋で試合があるんや!」
ラム会長「池袋?!まあいいや。アメリカじゃないんだ。わかった。帰って帰って帰って。お前(あかね)もちょっと待たせたけど、10月3日楽しみにしてるから」
藤田「お願いします」
ラム会長「よろしくお願いしまーす。お前ら楽しみにしとけよ!」
<試合後コメント>
ラム会長
――見事防衛に成功しました
「え?ああ、防衛ね。したね。まあ当然の結果というか。もう当たり前に……だったよね?レディー・コウジュもそうだけど、トトロさつき。スゴい頑張ったんじゃないかな?なんかどんどんレベル上げてきてて。まあ、私も余裕をかましてるだけじゃいられないというか。ああいう選手がどんどんどんどんアイスリボンに増えれば、あたしたちがエネミーとしてやってる意味も出てくるから、すごい嬉しかった」
――レディー・コウジュと戦ってみていかがでしたか
「レディー・コウジュはね、自分の団体とかで見慣れてるけど、またアイスリボンのお客さんの前、しかも後楽園ホールっていうプロレスの聖地みたいなところでね、彼……彼?彼女がああやってやるっていうのも、まあ、ある意味あたしの爪痕を残せたみたいなところはあるよね」
――試合後にはASUKAMAも登場しました
「そうだねそうだね。次はあたしのスケジュール管理不足というかで、あの2人にはリスケしてもらって、防衛戦を延期して、今日無事勝てたから。また今日とは全然違う、レディー・コウジュに似た感じのASUKAMAっていう選手がいるけれども、今日とは全然違った空気に絶対なるので、必ず必見で見ていただければと思います」
――女子プロファンがポカンとしていた部分もありました
「……世界のASUKAMAなのにね?おかしいよね?もっとあの曲で盛り上がらないと。ちょっとお腹が出すぎてるのかな?分かんないけど、まあまあまあまあ、そういうのも大事だよ。全部が全部客のためにやってるわけでもないので。こっちはこっちでやっていきますよ」
――今後もラム会長が防衛していくと、あのようなチャレンジャーが次々に現れてしまう可能性がある?
「あるけど、あたしとしてはちゃんとした人とも闘いたい!ちゃんとした、誰から見ても『あぁ、ラム会長プロレス頑張ってるんだな』っていう相手とも試合したいです」
第3試合
因縁を深めつつあるRebel&Enemyとフランクシスターズの抗争。
試合前にフランクシスターズが握手を求めると、妹加がもちにエルボーを見舞い乱戦となる中でゴング。
もちと妹加はショルダータックルでぶつかり合い、これを制したもちがボディスラムからヒップドロップ。さらに妹加の腕へ狙いを定めて腕固め、ヒジへのアイアンクローやかち上げエルボー。
くるみも腕へのニードロップ、フットスタンプで続き、あかねにタッチが回るとフランクシスターズがジェットストリームアタックをかけるが、妹加がこれを回避しあかねにボディスラムからエルボードロップ。しかしこれがかわされてしまい妹加はさらに腕へダメージ。さらにフランクシスターズは3人で合体ヒップドロップを見舞い、あかねがダブルチョップ連打で攻め立てていくが、妹加は雄叫びを上げながら串刺しスパインバスターで叩きつけて一矢報い、山下にタッチ。
山下はあかねと正面からのチョップ合戦を要求していくが、あまりの痛さに腹を立てたあかねが「本当にムカつくなお前は」と山下の背中へもみじ。これに激怒した山下はグーパンチからのニーリフト。さらにロープに飛ぶが、あかねがカウンターのフライングショルダーでふっとばしてくるみにタッチ。
くるみは山下を救出に来た妹加も巻き込み、もち&あかねとともにジェットストリームアタック。さらにくるみは山下と正面からラリアットを打ち合い、くるみが競り勝ってなぎ倒すも、山下は即座にブレーンバスターで反撃して雪妃にタッチ。
雪妃は低空トラースキック、ローキック、ミドルキック、ソバットのコンビネーションからハイキックを放つが、これをチョップで撃ち落としたくるみがトラースキックでコーナーに吹き飛ばし串刺しボディスプラッシュ。さらに突っ込んでいくが、これをかわした雪妃が紫閃光、延髄斬りを見舞って反撃。くるみもブラックホールスラムで叩きつけると雪妃ももう一発延髄斬り。両者大の字になり、タッチへ向かう。
もちと妹加の対面となり、妹加のラリアットをもちがかわすも、妹加は返す刀で延髄ラリアットからエルボードロップ。さらにアルゼンチン・バックブリーカーを狙う妹加だったが、もちがこらえると妹加がショルダータックル、雪妃がスライディングキック、妹加のセントーン、山下のスライディングラリアット、妹加のセントーンからスパインバスターと怒涛の猛攻。しかしフランク側も加勢に入り、あかねが妹加に水車落とし、もちが串刺しボディスプラッシュからのうすDONもカウントは2。
フランクは3人でのボディプレスを狙うが、雪妃のカットプレーから妹加がもちへアルゼンチン・バックブリーカーからのアルゼンチンバスター。もちはバックドロップで反撃してリバーススプラッシュを狙うが。妹加が下から組み付いて再びアルゼンチン・バックブリーカー。
くるみがこれをカットすると妹加の足をセカンドロープに引っ掛けてマットと水平な状態にすると、そこへあかねがダイビングボディプレス。さらにもちがリバーススプラッシュで決めにかかるが、雪妃のカットから6人入り乱れる乱戦に。山下のアシストを受けてもちにラリアットを叩き込んだ妹加はもう一発を狙って走るが、もちがカウンターのもっちりバディシザースで押しつぶし、すかさずメタボリックサンドで圧殺して3カウント。
もち「おい!おい!叫ぶだけ叫んで終わりですか?お前(妹加)なにしたいのか、全然わかんないんだよ。あっち行け!(妹加を蹴飛ばす)……ユキ。ユキがベルトを巻いてた頃は、散々言いたい放題言ってくれてたね。だけど、ベルトがなくなった途端、何も言わなくなったねぇ?!静かになっちゃったのかな?(雪妃がマイクを求めるのを見て)今日喋らせるって言ってないよ!まあ、ホールだから特別に喋らせてあげよう」
雪妃「あの、私、ベルトがなくなったから言わなくなったんじゃなくて、フランクシスターズさんがや~っと、やる気を出してくださって、いままで散々散々サボっていたフランクシスターズがや~っとやる気を出してベルトまで巻いてくださって、『ああよかった』と思って見てたんです。すみません、構ってあげなくて」
もち「寂しかったよ!構ってくれなくて!勝手なこと言ってんな!」
(突如妹加が絶叫してマイクを奪う)
尾崎「今日は私が負けた!ユキさんは関係ない!フランクの逆襲とか知らんけど!尾崎妹加の逆襲!見とけよーッ!(マイクをマットに叩きつける)」
あかね「マイクは投げないでください。いや、 でもまあ 正直、いや、わしはユキと山下、そっちのほうを狙っていくので、二人に負けないようにトライアングル……あ、トライアングル挑戦するんですよ!」
もち「いいじゃん!3人でベルト!」
あかね「そう!今年こそフランク3人でベルトを巻いて、逆襲成功させます。よろしくお願いします!」
第4試合
封印されたはずの氷結相撲が復活し、藤本とハム子ことハム太郎が再封印を狙う試合。リング上に置かれたラダーの上に金ダライが乗せられ、さらにその上に塩のボトルがセット。4WAYで戦い、氷結は塩で清められた場合も負けとなるルールが説明される。
ルールに則り全員場外に出てからゴングが鳴ると、氷結は場外の鉄柱やセコンドに付いたトトロを相手に鉄砲稽古を始め、残る3人はラダー上の塩を奪い合う。藤本とハム太郎は共闘して死神に攻撃を仕掛け、死神のラリアットをかわして2人でセクシーポーズ。しかし目的を同じくするはずのハム太郎が藤本に逆エビ固めを仕掛け、死神もこれに加勢。これを脱出した藤本は死神に延髄斬りからのドロップキックを叩き込んで場外に排除するも、ハム太郎が藤本へフライングラリアット。藤本は延髄斬りからのインフィニティ、ハム太郎はデスバレーボムと大技を出し合って死闘を展開するも、死神がリングに上ってくると2人でブレーンバスターを狙うも、死神が2人まとめてダブルのブレーンバスターで叩きつけて場外に排除
死神が氷結に物干し竿を渡すと、氷結による弓取り式ならぬ竿取り式が行われるが、ここでハム太郎がリング屋として来ていたオルカ宇藤をリングに放り込み、タオルで熱波を送らせると氷結はダメージを受けてうずくまり、藤本がコーナーに上って氷結相撲公式甚句を熱唱。
氷結は悶え苦しみ、氷結の本体である氷結面が氷結と分離。試合は急遽藤本vsハム太郎vs死神vs元・氷結vs氷結面の5WAY戦となり、正気を取り戻した元・氷結が死神を突っ張りで押し込んでからフライングクロスチョップ。さらにハム太郎が金ダライで頭をぶん殴り、元・氷結がペシャワール。そして藤本が金ダライの上に氷結面をセットして清めの塩をふりかけ始めると、MIOレフリーが氷結面から発せられたと思われる「まいった」の声を聞き取り、試合終了。観衆の反応が試合の評価を物語る一戦となった。
藤本「……これは、藤本つかさが勝ったということでよろしいしょうか?氷結とは、一体なんだったのか。(氷結に担がれて退場したはずの死神がリングに戻ってくる)ちょっと!運んで!セコンド!早く!早く!早く!追放して!追放させろ!もち!もち!もち!追放追放追放!……どうやって締めればいいんだ。氷結とはなんだったのか、それは、誰にもわかりません。でも、それぞれの解釈でいいと思う。私はこう思う。氷結とは、誰しもが心に潜んでいる、矛盾した感情だと。会いたいけど会いたくない、働きたいけど働きたくない、死にたいけど生きたい。そういう矛盾した気持ちこそが氷結だと思うんです。だから今日私は氷結を封印した。アイスリボンから……いや日本から氷結を封印させました!」
そして藤本はアタッシュケースの中に恭しく氷結面をしまうと、改めて清めの塩をふりかけてから手を合わせて拝み、再封印を果たした。
<試合後コメント>
藤本つかさ&元・氷結
――これで氷結は封印されたのでしょうか
藤本「はい。(氷結面が封印されたアタッシュケースの) 鍵は私が持ってて、もう一生氷結という矛盾した感情はこの中にしまって。アイスリボン、いや日本から追放させました」
――年末あたりには鍵とアタッシュケースを盗まれているような気もするんですが
藤本「いえ。そんな恐ろしいことはさせません。塩で浄化させましたし。まあ、難しい問いには、いつも答えはシンプルです。封印した。以上ッ!もう二度と氷結がこのリングに現れることはないでしょう」
――ビンの塩がかなり減っていますが、浄化にはそれだけの量が必要だった?
藤本「……さっき誰も見ていない裏口の控え室のドアを開けようとしたら落としてしまってキレイに割れてしまいました。本当に誰も見ていないところで割ってしまいました。ちょっと不吉ですね」
――氷結マスクを剥いだその下には黒いマスクを被った謎のマスクマンがいましたが
藤本「私に言われてもわからないんですが、氷結面というのは誰しも持っているものだと思うんですよ。それをマスクの方に取り憑かれていたのかなと思いますね。なので、やっと成仏してくれたかなと思います」
――繰り返しになりますが、これで完結でよろしいのでしょうか
藤本「完結です。『これにて氷結、完結ッ!』って言おうとしたら、音楽が鳴っちゃって……」
(突如コメント会場に氷結の抜け殻が登場)
藤本「えぇっ?!」
元・氷結「俺が守るから。俺が……守るから」
(元・氷結が去っていく)
藤本「あの方は誰ですか?」
――アイスリボンの新しい守り人ですかね?
藤本「そんなものはいらない。そんなものはいらない。アイスリボンは私が守ります。この塩と共に!」
――試合を見ていて非常に不思議だったのですが、藤本とハム太郎は懸命に闘っていたのですがなんたのために闘っていたのでしょう。もし2人の間で試合の決着が付いたら封印できなかったわけですし
藤本「……」
(藤本が答えに詰まっていると突如死神が現れて藤本を襲撃しようとするが、すぐに元・氷結が死神を押さえつけて連れ去る)
藤本「早く連れてけ!」
元・氷結「俺、守るから」
藤本「……私はプロレスラーですから、やっぱり体がギブアップ、そして3カウント狙う体になってるんですよ。 相手が星の坊だろうが……」
(元・氷結を振り払った死神が再び藤本に殴りかかるも藤本はアタッシュケースで防御。すぐにまた元・氷結が死神を押さえつけて連れ去る)
藤本「だからどっか行け!いた~い!痛いじゃんかよ!」
元・氷結「俺、守るから」
藤本「いいから早く!……痛い。はい、これにて氷結相撲、一件落着!終わり!」
(三度死神が襲来し、以下同じ流れ)
死神「オラァ!」
藤本「終わりだっつーの!終わり終わり!」
元・氷結「俺、守るから」
藤本「守って早く!……これにて氷結相撲、終わり!ありがとうございました!」
第5試合
ノーロープ・アイスリボン式ランバージャックルールで行われることとなった世羅と朱里のFantastICE戦。朱里のセコンドにはJoint Armyの面々が付くが、世羅にはセコンドがいなかったため、世羅がRebel&Enemyに土下座してセコンドに付いてもらうことになった。
試合が始まるとロックアップの押し合いを制した世羅が朱里を場外に突き落とすが、Rebel&Enemyの面々はルールを理解しておらず場外でくつろいでおり、全く攻撃せず。リングに戻った朱里が世羅を場外に突き落とすとジョイアミの面々が世羅を袋叩きにして結束の差を見せつける。
朱里は場外でのサッカーボールキック、PKと連撃してリングに戻り大型の棍棒を持ち出すと、世羅もパイプ椅子を持ち込んでチャンバラ。質量の差から世羅のパイプ椅子は一発で破壊されてしまうも、朱里との棍棒の奪い合いを制して一撃入れ、ジャイアントスイングで10回転。
両者目を回して倒れると、なぜか両軍のセコンド陣が2人にパーティーグッズのような帽子をかぶせ、騎馬を組んで場外で騎馬戦。あっさりと朱里がこれに勝利すると世羅は凶器のスーツケースを持ち出すが、朱里がこれを奪い取ってスーツケースをジャイアントスイングでぶん回して世羅を何度も殴打。
両者正面からエルボーで打ち合っていくが、朱里が一瞬の隙を突いて飛びつき腕十字。これは山下がラダーを持ち込んで朱里をぶん殴ってカットし、妹加の肩車で身長を増したラム会長が朱里の顔面に死の灰。世羅が朱里を押さえつけてもう一発を促すが、朱里が回避したため世羅が顔面に死の灰を被弾。朱里が木刀を持ち出すと、世羅は金属製の鍋を被って防御するも、朱里は兜割りで鍋を貫通して大ダメージを与える。続けて朱里はPKからジャーマンスープレックスで叩きつけるが、世羅もエアーズロック、エアーズロックIIと反撃。朱里はハイキックを叩き込んでからスーツケースでぶん殴ろうとするも、世羅がこれを竹刀で撃ち落とし、スーツケースの上から巨大棍棒を振り下ろす強烈な一撃。
そして、世羅はリング上でアルゼンチン・バックブリーカーから入るフェイスクラッシャーから羅紗鋏。最後は場外に飛び込む奈落式羅紗鋏で3カウント。
世羅「朱里さん。朱里さんがアイスリボンに参戦してくれるようになって、バチバチたくさんやらせていただいて、去年の年末はここでシングルマッチやらせていただいて、そのとき朱里さんに負けてしまったことが、自分の中の最大の悔いでした。今日、ここで、防衛戦という形で、朱里さんと、思いきり!思い切り!なんかこう、楽しくもあり、激しくもあり、なんか、そんな朱里さんもっと見たかったなと思いながら、今日闘うことが出来て本当に本当に良かったです。ありがとうございました!」
朱里「世羅ちゃん、本当に今日はありがとうございました。世羅ちゃんとこうやって今日、試合が出来て、本当に本当に嬉しかったです。ありがとうございまます!自分は今年に入って色んなことが起きて、自分自身のことですごく色々悩んだりしていました。それをアイスリボンさんにご相談させていただいて、そして今日でアイスリボンさん参戦を、一旦終わらせていただく形となりました。私はアイスリボンに参戦させていただいて、本当に嬉しくて、本当に、このリングで試合をするのがホントにホントに楽しかったです。(涙ぐんで)……ホントに感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。そして、ジョイアミのみんな。自分がアイスリボンに参戦して、本当にいっぱい支えてくれて、大好きなメンバーです。そして、うのちゃん。ジョイアミを引っ張ってってくれますか?」
うの「朱里さんの意志は自分がしっかりと引き継ぎます。自分がこれからジョイアミ引っ張って行きます!だから世羅さん、そのベルト、自分に挑戦さしてください!」
世羅「確かにJoint Armyの松屋うの、大好きだよ。やろう」
うの「ありがとうございます」
世羅「せっかくなんでルールと場所、決めちゃっていいですか?早くやりたいんで。次のビッグマッチが確か……違うな、大阪?」
うの「10月18日ですか?」
世羅「うん。大阪だよね?じゃあ大阪でやりましょう」
うの「ありがとうございます。お願いします」
世羅「ルールは、オンリーギブアップ。いいよね?」
うの「いいんですか?世羅さん。不利じゃないですか?」
世羅「不利って思う時点で、世羅りさをわかってないよ、松屋うの!見てなかったの?文体でオンリースリーカウントって言って、なんでもやったよね?オンリーギブアップでも何でもやるから覚悟しろ」
うの「楽しみにしてます」
<試合後コメント>
朱里
「今日、世羅りさとタイトルマッチが出来て本当に嬉しかったです。アイスリボン、ホントに素敵な団体で、自分はそんな素敵な団体に参戦させていただけて、本当に嬉しかったです。自分が今年入って、ホントに色々なことが起きて、自分自身のことをしっかり考えて、色々考えて、その気持ちをアイスリボンさんに相談させていただいて、じゃ、今日一旦アイスリボン さんは参戦は終わりという形になりました。ホントにこの試合が出来て嬉しかったし、ホントにホントにアイスリボン、素敵な、大好きな団体です。それはホントに変わらないです。ありがとうございました」
――一区切り付いたということですが、今後については
「ちょっとまだしっかりとは考えていないんですけど、自分の中で色々ぐちゃぐちゃになっている部分があって。それを一回スッキリさせて、今後の方向をしっかりしていきたいなと思ってます」
――自分の中ではいつ頃までにその答えを出したい?
「……それもちょっと、まだわからないです」
世羅りさ&Rebel&Enemy
(世羅をRebel&Enemyの面々が祝福しながら登場)
R&E一同「イェイイェイイェイ!フゥ~♪」
世羅「いやいや、エネミーの皆さんのおかげです!」
雪妃「ホントだよ!じゃ、今日からエネミーってことで。世羅も」
ラム会長「うんうんうん」
世羅「えっ」
雪妃「入るんでしょ?」
世羅「入んないよ?」
雪妃「入るんでしょ?」
世羅「ううん?」
ラム会長「入んないの?!」
世羅「はい」
雪妃「えーっ?!」
エネミー軍「えっ?あれ?」
世羅「入らないです」
ラム会長「なんか食い違いが……」
雪妃「思ってたのと全然……」
ラム会長「入んないの?!」
世羅「入んないです」
ラム会長「せっかくうちらがセコンドついたのに!試 合終わって疲れてるのに」
雪妃「タイトルマッチ終わったあと、バッチバッチやったあとさぁ」
世羅「えっ。土下座してからついてくれたんですよね?」
山下「ハァ?お前の土下座に1円の価値もあるか!」
ラム会長「そうだそうだ!」
雪妃「二度と助けません」
ラム会長「いいよもう。ガッカリだよ。話になんねーよ!」
山下「帰るわ」
ラム会長「助け損だよ!」
(Rebel&Enemyが退席していく中、雪妃が世羅のベルトに顔を近づけてガン見)
世羅「……えっめちゃ見てる!触ってる!帰った!エーッ?!……えーっと、そうですね。エネミーには入るつもりは元々なかったんですけど、はぁ~、そういうことか。入れたくてついてくれてたんですね。ちょっと、履き違えてました。自分が土下座したからちょっと、ついて下さったのかなと思って。でも結果的には無事防衛できまして。エネミーさんにも助けていただいてありがたい限りです。さっきリング上でも言わせていただきましたけど、ずっと引っかかってて。去年の年末の自分と朱里さんとの試合が。自分の中でどっか『もっと出来たんじゃないか、自分』っていうのがあって、それで、どうしても朱里さんとやりたかった。このベルトを取ったときからずっと考えてました。だから、まあ、一旦最後という形にはなってしまったんですけど、その最後に朱里さんと防衛戦ができたことは、この防衛人生の中でも一番嬉しい出来事になるんじゃないかなと思っております。そして、松屋うのと大阪でタイトルマッチ決まったんですけど、よくよく考えたら横浜大会の方がビッグマッチ先だったなというのがあって、でもリング上であんなにカッコよく『大阪でやるぜ』みたいなことを言っちゃったんで、大阪でやります。はい。それだけは伝えておこうと思って。松屋うの、挑戦表明してくれるとはそんなに思ってなくて。あんまり積極的な子じゃないので。そこで、挑戦表明してきてくれたっていうのは嬉しいし、それなら最大限に応えたいので、彼女の力が存分に出せるオンリーギブアップ。まあ、自分が有利だと思ってるみたいですけど、私はギブアップを取るためならなんだってやるっていう気持ちでいるので、『あんまり有利だと思わない方がいいよ』っていうのだけは伝えておきます」
――このベルトなりのオンリーギブアップの闘いをするということでしょうか
世羅「そうです。ただ、やっぱオンリーギブアップっていうと、関節技のみで極め合って、というものだと思うんですが、『えっ、でもギブアップ取ればいいんでしょ?』っていうのが世羅りさの考え。このベルトだってなんでもアリですから。私が言ってんなら私が正解ですから。チャンピオンが決めていいということなので、なんでもアリなオンリーギブアップとだけ言っておきたいと思います」
第6試合
両者握手を交わしてからゴングが鳴り、ロックアップでの押し込み合い。すずがヘッドロックに捕らえるとつくしはアームドラッグでの切り返しを狙い、これを先読みしたすずがロープに飛びドロップキックを見舞うとつくしもドロップキック。空中でドロップキックが相討ちになり、一旦距離を取る。
つくしはすずをヘアホイップで投げていくが、すずは側転して着地するとドロップキック。さらに串刺しスピアーからつくしをロープに引っ掛け、スライディングジャーマン。さらに場外で鉄柵を使った攻撃でつくしを痛めつけていくが、リバースしたつくしが鉄柵を背にしたすずにランニングエルボー。
すずが背中にダメージを負うと、つくしは背中へのドロップキックからマウントエルボーを狙うが、すずがリバースしてマウントエルボーを連打。つくしもリバースしてマウントエルボーを叩き込んでいき、両者スタンド状態でのエルボーの打ち合いに。すずはカタいことに定評のあるつくしのエルボーを上回る威力のエルボーを放ってつくしを圧倒してみせるが、キレたつくしがさらに強烈なエルボーを連打。大振りの一撃をすずがブリッジでかわし、スピアーで反撃。さらに変形腕固めで捕らえ、ロープブレイクしたつくしをロープに引っ掛けてからのミサイルキック。さらにエプロンから奈落式ジャーマンスープレックスを狙うが、つくしが耐えるとエプロンに叩きつけるフェイスクラッシャーから場外を駆けて地対空ドロップキック。
すずはコーナーに上っていくが、つくしが下から追いすがって雪崩式フランケンシュタイナー。さらにクラッチしながらコーナーを駆け上がって叩きつけるキルスイッチから飛び出せ元気、ミサイルキックと畳み掛けてからのダイビングフットスタンプを狙うが、すずが下から追いすがってスパイラルボムた叩きつけ、ミサイルキックで追撃。しかしつくしもヘデックで反撃し、両者大の字になってダブルダウン。
ふらふらと起き上がった両者は膝立ちでエルボーを打ち合い、先に立ち上がったすずが上から怒涛のエルボー連打も、つくしはさらに激しいエルボーのラッシュをかけ、側頭部に全力のグーパンチ。
バタリと倒れ込んだすずへ、つくしはダイビングフットスタンプ、タイガースープレックスホールドと畳み掛け、さらに豊田真奈美から継承したジャパニーズ・オーシャン・スープレックス・ホールドを狙っていくが、すずがバックを取り返して投げっぱなしのターンバックルジャーマンスープレックス。
すずは必殺のジャーマンスープレックスホールドを狙うが、つくしがカサドーラフットスタンプで切り返し、さらに何度もフットスタンプで追撃。つくしがハルカゼを狙ったところをすずがグラン・マエストロ・デ・テキーラで押さえ込むも、つくしも即座にラ・マヒストラル。キックアウトしたすずへハルカゼを見舞うが、すずはハルカゼの勢いを利用して回転エビ固めで押さえ込み、キックアウトしたつくしの側頭部にジャンピングハイキック。さらにドルフィンバスターで叩きつけ、最後はロコモーション式ジャーマンスープレックスホールド3連発で死闘に終止符を打った。
すず「初防衛!成功したぞォ~ッ!鈴季すずの初防衛戦の相手……つくしさん!自分がプロレス業界に入ってから3年くらいかな?経ちますが、その間ずっと、ずっと一緒に仕事をして、道場で毎日毎日練習して、技を教えてもらって、悩みも相談も聞いてもらって、そんなつくしさんとこのタイトルをかけて闘えたことが本当に本当にうれしいです。つくしさんの存在がなかったら、鈴季すずはここにいません。あなたに勝てるような強い鈴季すずは、ここにいます!つくしさんのおかげで プロレスラー・鈴季すずが出来たと言ってもおかしくない。それくらい自分はつくしさんに深い気持ち!深い思いが!深い感謝があります!今日試合してくれてありがとうございました!」
(すずがつくしに座礼)
つくし「6度目の正直……またベルトを取ることが出来なくて、悔しいです。昔からすずのことを知っていて、泣き虫でよく笑うし、すぐ怒るし、泣き虫だったすずがこうしてチャンピオンとして堂々としていて、すごく輝いている。悔しい半面、嬉しい気持ちです。……あぁ~!もう!悔しい!そのベルト取れるまで、巻けるまで 何十回、何百回、挑戦するんで、皆さんこれからも応援よろしくお願いします。ありがとうございました!」
(つくしも座礼で返すと再びすずも座礼)
すず「防衛したということで、1つだけ、1つだけ言いたいことがあります。……世羅さん!ベルト防衛してるじゃないですか!」
世羅「した!」
すず「防衛したんですか?!」
世羅「した!」
すず「すごい!顔真っ白ですけど」
世羅「粉やられたの」
すず「だからこんな(リングマットが)汚いのか!防衛したというなら、もう分かってますよね?」
世羅「アレ?」
すず「アレですよ、アレ!ここの2人、アイスリボンの最強タッグチームで、ベルトのチャンピオンですね」
世羅「うん」
すず「世羅さんと、ベルトを防衛した暁には、2人でタッグベルトも狙っちゃおうかなーと話してたところなんですよ。どうぞ、お上がりください!」
(もち&くるみがリングイン)
世羅「どうですか、タイトルマッチやってくれませんか?」
もち「……別にいいけどさ、さっきからなんか、『自分たちが最強ですね、最強ですね』みたいなこと言ってるけどさ、つまりはシングルチャンピオン、Fantastチャンピオンが組めば、最強のタッグってこと?」
世羅「まあそうなりますね」
もち「んなわけあるかボケーッ!」
(世羅が驚いて飛び退くと手に持っていたマイクがすずの顔面にめり込む)
もち「お前らタッグチャンピオンじゃないじゃん。タッグでチャンピオンンなのは、私たち。そんな、いいよ。そんなにウチらの最強タッグに挑戦したいなら、どうぞ挑戦させてあげますよ。今したい?すぐしたい?」
世羅「すぐしたい!やりましょう!」
もち「お前出来んのか、ホントに」
すず「出来るよォ~ッ!……あぁ(頭のコブを押さえる)」
もち「『あぁ』とか言って、、じゃん」
世羅「すぐやりましょう。……あっ、待って。さっき近いビッグマッチ、大阪って言っちゃいましたね、自分」
もち「大阪じゃないよ!その前に10月3日、ラジアント無い?」
世羅「忘れてた」
もち「そこでやろうよ」
世羅「あっ、空いてますねぇ。(うのとの防衛戦は)大阪って言っちゃったんで、大阪でやりましょう。えーっと、横浜大会。横浜の地で自分たち挑戦させろって言ったんで、横浜で取りたいですね。そのベルトください、横浜で。よろしくお願いします」
すず「はい。それではタッグのタイトルマッチも決まったということで、一緒に締めます?はい、みんな上が ってください」
(一同がリングインして輪になる)
藤本「ここで1つお知らせです。いぶき!いぶきが 絆タッグトーナメントで優勝した願いごと『アジャさんと組んで星ハム子を倒したい』。その日程が決まりました。10月31日の後楽園です!頑張ってハム子さんを倒してください」
いぶき「はい!絶対倒します!」
藤本「はい、そしてもう1つ!10月3日、 横浜リボンでタッグタイトルが決定したということなんですけども、私もそこでとある方とシングルマッチをさせていただきます。とある方というのは、もったいぶって当日発表ということでよろしくお願いします。以上です!」
すず「アイスリボン、これからも楽しみがいっぱいですね!最高ッ!それでは、いつものアレで締めましょう。自分たちが『プロレスでハッピー』と言いましたら、皆様声は出せないので、大きな拍手、大きな足拍子で一緒にお願いします!行きます!プロレスでハッピー!アイスリボォ~~ン!」
<試合後コメント>
つくし
「あああぁぁぁ……うーん、うーん。嬉しい気持ちが30パーで、悔しい気持ちが70パーだったなぁって思います。悔しいです。6度目の正直、いつになったら取れるんですかね、ベルト……。うーん。(涙ぐんで)……何をしたらいいのか、何をしたらあのベルトに届くのか、分かんないんですけど、でも、言ったからには巻きたいですね、うん……」
――30%の嬉しい部分というのはどういった部分でしょう
「すずが『つくしさんがいてくれたから』みたいなことを言っていて、普段そういうこと言わないので、すずは。だから、すずが辛かったとときも、嬉しかったときも一番側にいれてよかったなって。そういう嬉しい気持ちですね。まさかね、負けるとは思わなかったですよ。1年8カ月の子に。ホントに見てないうちにどんどん、どんどん強くなって、チャンピオンになって、つくしに勝って……ホントすごいなって改めて思いましたね」
――今年はトータル10周年ですが、今後巻き返していく?
「当たり前ですよ、そんなの。ここで冬眠したら前のつくしに戻ってしまうので、もうそんな気持ちは一切ないので。シングルのベルト、トライアングルのベルト、世羅さんが持ってるベルト、タッグのベルト……アイスリボンにはまだまだいっぱいベルトがあるので、もっともっと狙っていきたいなって思います。……にしても、拳が痛くて、すずも痛かったと思うんですけど」
――(ブン殴りましたね
「ブン殴りました、ムカついて。あははっ(笑)あぁ、痛いわ~。でも、この試合は気持ちが折れた方が負ける試合だったと思うので、今回は気持ちが折れましたね、最後。はい……」
――フィニッシュとなったジャーマンスープレックスの3連発は強烈でしたか?
「返せないほど強烈でしたね。ホントにデビュー戦から大事に使ってる技だと思うので、あの技でもっと色んな人から3を取って欲しいなっていうのが先輩からの願いです」
――ICE×∞のベルトを取るとしたら、すず選手から獲りたい?
「いや、 視野を広めて、色んな選手から取りたいですね、はい。……あぁ悔しいぃ~!悔しい!はい、でもこういう悔しさがあるからこそプロレスは楽しいと思うので、続けてきてよかったなって、改めて思います。いた~い、拳。痛いよぉ~。これからも頑張ります。ハイ!……いったぁ~い」
鈴季すず
「防衛しましァ~……ちょっと、たんこぶが痛い。ココ(刈り上げの側頭部)に大きなたんこぶができました。プロレス人生で初めてグーパンチというものを食らいました。あの人頭おかしいですね。マジで頭おかしいですね。でも、えーっと、えーっと、言いたいことを考えてたんですよ。全部、忘れちゃった。あのぉー……そう!ベルトを取って、ベルトを取った……ちょっと待って下さいね。……ベルトを取ったじゃないですか、9月9 日(※すずの王座戴冠は8月9日)、文体で取って。えっと、その前日も、前々日も、その前々々日も一緒にいたつくしさん、なんなら前日、一緒に練習してたつくしさん。その人がベルトを取ってすぐには挑戦してこなかったけれども、前回の後楽園ホールの絆トーナメントですずから勝って、ベルトに挑戦してきて。つくしさんが来てくれたときに自分はすごい、なんだろ。嬉しいというか、『やっぱり来たァー!』と思ったんですよ。ベルトを取ったら絶対挑戦してくると思ってたし、ベルトを取った次の日、ベルトを取った日、『お疲れ様』って言ってくれた顔は、なんだろ。どこか悔しそうな、悲しそうな顔をしてたなっていう印象があったんで、そのつくしさんが挑戦してきてくれて、前哨戦ももうイヤというほどやって、あの強烈な、鬼のようなエルボーも何百発も食らって、そのたびにつくしさんを知れて、そのたびに自 分のことをつくしさんに伝えることも出来て、そんなお互いコンディションがこれ以上ないという、バッチリというレベルでタイトルマッチが今日出来て、正直、グーパンチ食らったときも、タイガースープレックスホールド投げられたときも、ダイビングフットスタンプ食らったときも、全部、痛くて、もうホントにいつもの1億倍、2億倍、3億倍のつくしさんのパワーでどうしようかと思ったんですけど、ホントにもう、大丈夫かなっていう気持 ちになったんですけど、そこで折れていたら初防衛戦の意味もないし、せっかく長い期間かけて、このベルトを取った意味もないなと思ったので、今日は意地で勝ちました!人間って底力を出せば、ここまで出来るんだなと思いました。すいません!長々と喋ってしまって!初防衛が嬉しくて!そしてグーパンチでちょっと何言っていいか分からなくなってしまっているので、質問どうぞ!ふふっ(笑)」
――今日の勝因は意地ですか?
「意地ですよ。意地です。雪妃真矢に勝ったときの同じ形のジャーマンスープレックスホールドで勝って、そんときは2発だったんですよ。ただ今日2 発投げて、そのままレフリーがカウント取りそうになったの聞こえたんですけど……なんか、『まだだ』って思ったんですよね。『まだ投げないと』と。うん。本当に賭けの一発でした。最後の最後の一発は。これでキックアウトされたら、ホントに心が折れていたかもしれないですね。本当に賭けに出た気分です」
――あの3発目は挑戦者の心を折るためのものだった?
「うん。つくしさんって気が強いじゃないですか。マジ気が強いじゃないですか。普通の人間よりもマジで気が強いと思うんですよ。だからあの2発だったら返してたと思うんですよ。自分に余力がなくてもあの人は返してたと思う。だからこそ、何回も前哨戦をして、昔からお互いのことを知ってるからこそ、『つくしさんはこれ返すかもしれないな』と一瞬で判断したので、うん。勢いでもう、ブン投げてやりました。つくしさんと体重差があってよかったなと思いましたね。体重差がなかったら、あんなに投げれないんで、そこは自分がちょっと一歩?一手上だったかなと」
――試合後に次の挑戦者を自分から指名するという選択肢もあったと思いますが、あえてタッグ王座への挑戦を表明したというのは試合前から考えていたこと?
「はい。試合前から勝った暁には、今日セミで朱里選手とシングルマッチでタイトルマッチをやった世羅さんと、勝った暁にはタッグも狙おう、そして二冠になって、アイスリボン、いや、女子プロレス界のトップを狙うぞ!みたいな、そんなような話をしたんです、世羅さんと。それがあったからまずシングルを防衛した暁には、一旦タッグを取ってから、さらに勢いを付けてから、それに挑戦してくるような挑戦者、それか、面白そうな挑戦者がいたら自分からも指名したいなと思ったし、まずは今日はタッグやってみようかなっていう気持ちです。考えてました、最初っから」
――文体での王座戴冠、絆トーナメント、そして今日の初防衛戦、タッグ王座挑戦決定と怒涛の勢いで来ていますが、今の意気込みは
「なんだろう。なんか、頭が付いていってないんですけど、やっぱ考えるより体で動くタイプというか、思い立ったらすぐ行動するタイプなので、このくらいスピード早いほうが自分的にはいいですね。毎日毎日ベルトのことを考えて、毎日毎日プロレスのことを考えられるじゃないですか。ベルトがかかっているってなると、だから感情が、こう、なんだろうな。すごく入るというか。好きです、自分は。もっともっと忙しくてもいい。あと18歳になったんで、深夜なんとか労働なんとかかんとか基準法?みたいなのが、OKになったんですよ。だから働けるんです。いっぱい!チャンピオン!朝から晩まで働けるんですよ!だから、NG無しのチャンピオン、これからどんどんレベルアップして、パワーアップして、二冠になって、そして、まあ、色んなベルトを巻きたいですね。……いたぁ~い!たんこぶ出来てるんですよ。見えます?撮って!撮ってください!(※あまり外観では目立たないと言われて)冷やさなきゃよかった!冷やさずに写真撮ってもらえばよかった!マジで痛い!」